理事長挨拶

2009年4月26日 あくあぴあ芥川 オープンニング講演会「新あくあぴあ おらが町の博物館を目指して」開催に際して)

 

このたび、地元NPO法人芥川倶楽部と私ども大阪自然史センターが共同して、高槻市の公共施設「芥川緑地資料館の管理・運営を指定管理という制度のなかで受けることとなりました。そのお披露目の講演会ということでございますので、一言ご挨拶させていただきます。

本日は、公務ご多忙のなか高槻市、高槻市教育委員会からもご出席をいただきました。厚くお礼申しあげます。

また、この講演会では兵庫県立人と自然の博物館副館長中瀬 勲さんに基調講演をいただくこととしております、博物館行政の第1人者にお話をいただけることを参加者の皆様とともに楽しみにしております。お忙しいなか時間をお取りいただき感謝しております。よろしくお願いいたします。

この資料館は、高槻市が芥川一帯の整備の一環として公園の1施設として設置されたと聞いております。歴史ある高槻市のなかで文化財行政の大きな蓄積がありますが、平成6年に当施設を高槻市のシンボルとなっている「芥川」を自然の視点から緑地資料館として整備されたことに敬意をいだいておりました。

市域は北摂の山深い地域から、大阪平野に流れ込む淀川にいたるまでの自然の豊な地域であって、1970年代には高度経済成長を受けて社会環境・自然環境への関心が一段と高まった折、いち早く自然環境の保全に着目された草分け的な地域でもありました。開館以来丸15年、歴代館長・所長はじめ職員の皆様のご努力で市民の皆様に喜ばれるすばらしい施設運営を図ってこられました。

近年の行財政改革のもと、高槻市当局に置かれましても、施設の管理運営に一層の厚みを持たせ、市民と協働した「芥川創生」の拠点としてより市民に親しまれる生涯学習の場としていく市の施政方針を決定され、縁あって今日この場でご挨拶を申しあげることとなりました。

私は、現在大阪自然史センターの代表を務めさせていただいておりますが、永年に亘って博物館行政に携わってまいりました。博物館の使命にはいろいろありますが、自然系の博物館では特に自然に対する普及啓発が大きなウェイトがあります。昨年のノーベル賞受賞者のコメントにもありましたが、自然から学ぶことの大切さは計り知れないものがございます。野に出て四季の移ろいのなかで自然に触れることのできることは何ものにも代えられない貴重な経験となってまいります。そのような機会を広く提供するのが博物館の使命の1つとなっておりますが、全国的に博物館の設置状況を見るとまだまだ貧弱な状況であります。どうしても目先の利便性や経済性を優先した施設の設置や運営管理が先行しているのが実情のようです。そのようななかで、高槻市の市政は画期的であると思っております。このような立派な施設を、市民をはじめ広く高槻市の自然と接する拠点として、また、自然との共生を目指した環境学習の場として運営管理することを、指定管理に委ねられましたことは、受けさせていただくわれわれとしましても、その使命に合致するところであり、今まで持っておりました経験をフルに活用して、指定管理の任に当たっていきたいと考えております。

事情あって2ヵ年の指定期間ではありますが、ここにご参集の皆様はじめ市民の方々、関係者の皆様のご協力ご指導を得ながら、充実した施設管理運営に励んでいきたいと存じます。

はなはだ簡単ではございますが、共同体の一員としての挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
              特定非営利活動法人 大阪自然史センター 理事長 千地万造