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2014年11月28日

大阪自然史フェスティバル2014

11月15日(土)・16日(日)に大阪市立自然史博物館において「大阪自然史フェスティバル2014」が開催されました。「大阪自然史フェスティバル」とは、自然関連のサークル、地域の自然保護団体等が一堂に会して出展する文化祭です。
関連する博物館や企業も参加し、活動紹介やワークショップ等を通じて、市民のみなさんに大阪の自然の現状や自然に関わる楽しさを知っていただく為に、博物館と認定特定非営利活動法人大阪自然史センターの共催で開催するイベントです。
2日間を通じて23,000人以上の方が訪れ、過去最高の盛大なものになりました。
来年度以降も、同じく関西文化の日などにあわせて同趣旨のフェスティバルの開催を計画しています。
今年参加し損ねた!、という方は次の機会にはぜひご参加ください。


【B会場:本館入口前ポーチ】

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どの出展ブースに立ち寄ろうかな、目移りしてしまいます。
頭の上も注目! ナガスケとマッコ(クジラの全身骨格標本)がいますよ。


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野鳥図鑑で有名なイラストレーター谷口高司さんのブース。


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谷口高司さんの「たまご式鳥絵塾(鳥の絵の描き方講習会)」も開催されました。


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世界の双眼鏡・望遠鏡もお目見え。
こんなにいろんなレンズを覗く機会なんてめったにないですよ。


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自然史博物館友の会のブースでは、缶バッジ作りに挑戦!



【C会場:博物館本館1階】

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昆虫や植物の標本などを楽しく工夫して展示。ゲームも楽しめましたよ。


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鳥の羽根? なにか作るの?



【A会場:ネイチャーホール】

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ネイチャーホールにもたくさんのブースが出展されました。


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顕微鏡で砂を観察。
肉眼では見えない世界って、すごくおもしろい!



講演会や観察会もありました。

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「叶内拓哉 超望遠鏡撮影体験」


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「はじめての鳥みたい(隊)」日本野鳥の会 大阪支部 観察会


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「植物園の小さな秋を見つけよう」大阪市立自然史博物館友の会 観察会


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「そっくりさん!むしいりこはく」認定NPO法人大阪自然史センター こどもワークショップ


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長居植物園は、植物の苗やくだものを販売。
大きなひょうたんが目を引いてました。


2日間、お天気にも恵まれ、ほんとによかったです。
たくさんのご来場ありがとうございました。


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フェスティバルは既に終了していますが、しばらくは大阪自然史フェスティバルサイトで詳しい内容をご覧になれます。

今後のイベント情報はこちら
ぜひ、ご参加ください。

2014年11月16日

テーマ別観察会「二上山の火山岩類」

 10月26日(日)に、テーマ別自然観察会「二上山の火山岩類」を、大阪市立自然史博物館と地学団体研究会大阪支部の共催で行いました。
 二上山は、大阪府と奈良県の間に位置する火山岩の山です。
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電柱や建物の影になっていますが、写真の右側遠景が二上山です。

 当麻寺にある白鳳時代に作られた石灯籠は、二上山の凝灰岩で作られました。この石灯籠の材料になった石は、今日のハイキングでは見つかるでしょうか?
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石灯籠の岩石の説明を聞きながら、柵越しに観察しているところ。石灯籠は、軽石(白い粒)や溶結凝灰岩(黒っぽい粒)の破片が混じった凝灰岩でできていました。

二上山に登りはじめ、しばらくすると、かこう岩と二上山の火山岩の境目が確認できる場所に着きました。境目は土に埋もれてしまって、直接みることはできませんが、岩石を調べると大体どの辺りか分かりました。
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どの辺りでかこう岩から二上山の火山岩に変化しているか、説明を聞きながら確かめているところ。軽石が混じった凝灰岩が観察できました。

さらに沢沿いに登って行くと、凝灰岩は溶結凝灰岩に変化しました。凝灰岩に含まれている火山灰や軽石が、熱と重みでつぶされ、レンズ状のガラスに変化したものが観察できました。
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うっそうとした植林の林で溶結凝灰岩の観察できる場所で説明を聞いているところ。

岩屋峠ではザクロ石や黒雲母を含む安山岩質の溶岩が観察できました。

岩屋峠の大阪側には、「岩屋」があります。奈良時代の岩窟寺院跡です。
岩屋を作る岩石は、いったんできた溶結凝灰岩が爆発で砕けたものが集まってできています。
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岩屋で説明を聞いているところ。

 雌岳頂上の西側のあたりで昼食を撮った後、馬の背で雌岳火山岩を観察しました。
雌岳火山岩には、黒雲母と少量のザクロ石がふくまれます。まだ固まっていないマグマの状態で流れた時にできたすじ模様も、観察できました。
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雌岳火山岩の説明を聞き、岩石の観察している様子。

その後、雌岳火山岩と雄岳火山岩の境目を通り、雄岳頂上に着きました。
雄岳火山岩はキメの細かい黒っぽい安山岩で、輝石や角閃石を含みます。サヌカイトに似ているので、サヌキトイドと呼ばれることもあります。
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雄岳頂上で小休止。

雄岳から下山すると、途中で雄岳火山岩から畑火山岩に変わります。畑火山岩は黄土色をした粒の粗い安山岩です。その後再び雄岳火山岩に変化します。雄岳火山岩にできた「柱状節理」と呼ばれる割れ目を観察できる場所もありました。
さらに下ると、畑火山岩が観察できるようになりました。
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火山岩を観察し、世話役に熱心に質問する参加者。

 麓におりた後、1日の間にみることのできたたくさんの種類の二上山の火山岩について、まとめをしました。二上山の火山岩は、1500万年前にできたものであり、岩石の分布や境目の様子、含まれる鉱物を調べる事によって、どのような順番でできたものなのかが、明らかにされました。
 しかし、二上山の岩石ができてから1500万年の間に、火山の地形は浸食されて失われてしまったので、どのような形の火山だったかは、分かっていません。
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麓の神社の境内で、まとめをしている様子。

 この日は何種類もの火山岩を観察しながら登山をするという、ハードな行事となりました。
参加したみなさん、案内者のみなさん、大変お疲れ様でした。

今後のイベント情報はこちら
ぜひ、ご参加ください。

ジオラボ「珪藻の化石をみてみよう」

 2014年10月18日のジオラボは、「珪藻の化石をみてみよう」でした。
この夏の友の会合宿で見学させていただいた、岡山県真庭市蒜山の珪藻土採掘現場で採集した珪藻土から、珪藻化石を取り出して作ったプレパラートを観察しました。
 最初に、珪藻は珪素の殻を持つ単細胞の藻類だという説明を聞きました。そして、50万年前の湖の地層にたまった珪藻土から取り出した珪藻化石だという説明も、聞きました。

その後、顕微鏡で珪藻化石をじっくり観察しました。

 
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 観察できた珪藻化石は、大きくて丸い種類のものと、小さくて丸い種類のものの2種類が大部分でした。
珪藻化石の表面には、細かい穴がたくさん開いて、模様ができていて、とてもきれいでした。

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