公開シンポジウム 「深泥が池の現状と課題」 (終了しました) |
日時 : 2003年 6月 8日(日曜日) 13 − 16 時 場所 : 京都大学理学部2号館・大講義室(120号室) (京都市左京区百万辺より東約200m 理学部門(信号北側)から入って直ぐ左の建物: 地図中央+印) |
趣旨説明 深泥池は京都市の市街地にある水深2m以内、面積10haに満たない池です。 一見何の変哲もない池に見えますが、池の形成は過去約10万年前にさかのぼり、池の中にはハリミズゴケやオオミズゴケで構成される浮島があります。この池には北方系のホロムイソウやアカヤバネゴケ、ミズグモなどウルム氷期からの生き残りの種が見られるなど、非常に貴重な動植物が見られます。このため1927年に深泥池植物群落として国の天然記念物に指定され、1988年に名称変更され、現在の深泥池生物群集となりました。 近年この池は富栄養化がおきつつあり、ヨシやマコモが増加しただけでなく、アメリカミズユキノシタ、ブラックバス、ブルーギルなどの外来種が侵入し、本来の水生生物群集が変化しつつあり、その存続が危機的な状況になっていると思われます。この対策として外来植物や外来魚の駆蔭やモニタリングが、京都市の支援のもと、研究者や市民グループの協力で行われつつあります。 この深泥池の素晴らしい自然遺産をいつまでも継承するのは現代の責務と考えられますが、現在深泥池の保全のために行われている諸活動を紹介する中で、研究者、市民、行政など各々の立場で、今後何をなすべきかについて考えてみたいと思います。 |
******************** プログラム ********************
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ため池堆積物から過去の自應環境の解読 | 吉川 周作(大阪市立大学大学院理学研究科教授) |
深泥池の希少植物と外来植物の駆除 | 光田 重幸(同志社大学理工学研究所)・松井 淳(奈良教育大学生物) |
深泥池の魚類と外来魚駆除 | 安部倉 完(京都大学理学研究科・動物生態) |
深泥池の保全のための市民グループの取り組み(各10分) | 井上庄助(深泥池を美しくする会) 田末利治(深泥池を守る会) 成田研一・池沢篤子(深泥池観察会) |
深泥池の保全のための取り組みについて | 京都市文化財保護課(依頼中) |
★なお、会場横の休憩室で 深泥池の写真を展示 していただきます。 京都新聞でも取り上げられ、好評だったものです。 |