大阪府高等学校生物教育研究会  2000/11/03
実験の紹介
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◎生物実習書掲載

6.細胞膜の透過性と浸透現象

 細胞は細胞膜を通して水やその他の物質を出入りさせているこのような細胞膜の透過性について調べてみよう

実験
(1)3.5%7.0%10.5%14.0%17.5%ショ糖液と水をシャーレに入れる
(2)ダイコンやニンジンをスライサーで薄く切り4〜5枚ずつ1組にして天びんで重量を測定し記録する
(3)4〜5枚を1組にしたものを(1)の各溶液につける
(4)25分後に取り出しペーパータオルにはさんで軽く水分をとり重量を測定し記録する
(5)25分後の重量を最初の測定値を100とした相対値で表しそれをグラフに書く

考察
(1)ショ糖濃度によって植物組織の重量はどのように変化するか


(2)実験結果のグラフからどのようなことがわかるか


(3)ダイコンの漬物をつくるとき漬物樽にダイコンを入れ塩をふって上から重石をのせるとしばらくして水が出てくるこれは植物の細胞膜のどのような性質によるものか



演示実験1 水の透過
(1)良さ10cmくらいに切ったセロハンチューブ(半透膜)にほぼいっぱいに30%ショ糖液を入れて、チューブの両端を糸でしばる。
(2)1gのビーカーに水を半分入れ、セロハンチューブを水につける。
(3)20分ほどして取り出し、針で刺してみる。

結果 どのようになったか。


考察 なぜそのようなことがおこったか。その理由を書け。


演示実験2 物質の透過
(1)きざんだムラサキキャベツまたは赤シソの葉を煮だした液をアントシアン液とする。
(2)セロハンチューブにアントシアン液を封入したものを3本(b・c・d)用意する。この他に1%HCl、溝の入ったチューブ(a)、1%NaOH液の入ったチューブ(e)をつくり、図のように白いバットの中に互いに接するように並べて置く。
(3)10〜15分後、セロハンチューブの色の変化を観察し、図に記入する。

考察セロハン膜を通った物質は何と考えられるか。



参考 植物の花や果皮に含まれるアントシアンは、赤色や紫色をしていて水やアルコールによく溶ける。溶液のpHにより非常に敏感に反応して変色する。酸性では赤色で、アルカリ性では緑色になりやがて退色して黄緑色に変化する。


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