大阪府高等学校生物教育研究会  2000/11/03
実験の紹介
実験紹介のページ へ


◎生物実習書掲載

9.体細胞分裂


 タマネギの根端を用いて、体細胞分裂の各段階の分裂像を観察してみよう。また、体細胞分裂の写真をもとに各期の経過時間について考えてみよう(スケッチは巻末の用紙を使用)。

実験 体細胞分裂と染色体の観察

(1)3〜4日前に、湿らせたろ紙の上にまいて発根させたタマネギの種子を、各班5個ずつ時計皿にとる。
(2)時計皿に3.6%塩酸を4滴、酢酸ダーリア液を10滴落としてよく混ぜ、ピンセットを用いて根の先端部が染色液によく浸るように動かし、約10分分間置く。
(3)種子の部分をピンセットでつまみ、水を人れたシャーレに移す。水中に1分間以上浸し、染色液を洗い流す。次に、種子をピンセットで持ったまま、30%酢酸を入れた管ビンに浸して、5〜6回軽くゆする。
(4)スライドガラスの上に置き、余分な水分をろ紙で除く。次にカミソリで根端を先端から1mmぐらい切りとり、根端以外の部分を捨てる。
(5)根端の上に、グリセリンを1滴落とし、カバーガラスをかける。その上にろ紙をのせて親指を当て、体重をかけるようにして強く押しつぶす。
(6)低倍率で検鏡し、円形の核以外で糸状の構造があれば、その部分を高倍率にして、 各投階(前期・中期・後期・終期)の分裂像をスケッチする。

作業 体細胞分裂の各期の長さ

 下の写真は、ある植物の根端部を光学顕微鏡で観察したものである。1〜110までの番号をつけた細胞について、下表の5つの時期に分類し、各時期ごとに色分けせよ。次に、各時期に属する細胞数を数えて下表に記入し、それぞれの割合を計算せよ。


 各細胞の分裂の時期がそろっていない 同調していないのであれば、「割合の大きな時期ほど経過時間が長い」とみなしてもよい。分裂期の中で最も経過持間が長いのは何期か。
            (   期)


実験紹介のページ へ