(1) 動画を使った授業展開 *中田兼介(東京経済大学)・広瀬祐司(茨木高校) (2) ボルボックスの走光性に関する実験教材の開発 竹林 隆昭(興国高校) (3) 「タンポポ調査・近畿2005」と2004年予備調査結果 *木村 進 (泉北高校)・伊東 明(大阪市立大学) |
(1) 動画を使った授業展開 *中田兼介(東京経済大学)・広瀬祐司(茨木高校) 中田の所属する日本動物行動学会では、有志でMOMO Project (Make Our Movie Open)を立ち上げて、「動物行動の映像データベース」を公開・運営している(すでに150件を超える動画が登録され、研究・教育目的であれば、ダウンロードした動画を各学校で使用するオリジナルコンテンツに使用しても構わない)。このデータベースの使用法について、直接インターネットにつないで解説をいただく。広瀬は、茨木高校での自然史学習のために制作したオリジナルコンテンツに、このMOMOの動画を加えて、2004年から授業を行っている。授業のどの単元で、どんな画像を使って実施すれば有効かを報告する。 |
(2) ボルボックスの走光性に関する実験教材の開発 竹林 隆昭(興国高校) 「新しい生物実験の開発U」に掲載されている「ボルボックスの行動」に関連して、その 後さらに走光性やべん毛の動きを調べるため、実験条件や器材の開発を検討した。 その結果、温度条件や培養液に含まれるイオン(カルシオウムイオンとカリウムイオン) 濃度、照射する光の強度や照射の仕方などによって、走光性やべん毛の動きに変化が 生じることがわかった。今回、これらについて発表したい。 |
(3) 「タンポポ調査・近畿2005」と2004年予備調査結果について *木村 進 (泉北高校)・伊東明(大阪市立大学) 来春、近畿の2府5県で大規模なタンポポ調査を行うために、タンポポ調査近畿2005実行委員会を組織し、今春、予備的な調査を行った。近畿全域より7000あまりのサンプルが得られ、約30年前の1970年代後半の分布データとに比較により、近畿地方における外来種タンポポの分布拡大の様子が明らかになった。それとともに、大阪府の一部のサンプルについては、DNAの解析を行い、在来種と外来種の雑種タンポポもかなり多く含まれていることがわかった。 |