生物実習書解説書CD−ROMの発刊にあたって


 現在、環境問題や科学技術の急速な進展など、激しい社会変化の中で次代を担う人材育成のため、基礎・基本を重視し、自ら学び自ら考えるなどの「生きる力」の育成が図られています。

 本研究会におきましても、平素より生物教育を通して、生徒の探究心や知的好奇心を高めるとともに、人と自然との共生や環境保全のための取り組みを数多く実施しております。 特に、生物実験書に関しまして、昭和42年の発刊以来、度々の改訂を重ねその都度内容の充実に努めて参りました。

 この度、学習指導要領が改定されるのを機に、本研究会では、授業の改善や教材開発など日頃の研究会活動の成果を活かし、さらに創意工夫をして新たな生物実習書を作成いたしました。

 内容は、「生物T」を中心として、「生物U」をも含めた幅広いものとなっております。

実験・観察によって、生物への興味関心を高め、探求する態度や方法を習得し、報告書作成にも習熟するよう配慮しています。

 そして、基本的な実験・発展的な実験・資料学習など内容に段階を設け、生徒の興味関心や学校のカリキュラムに応じて幅広く活用していただけるよう工夫しております。

 また、所々に「発展」・「読み物」を加えて、学習が一層深化するようにしています。

 『解説書は、CD−ROMにまとめ、テーマ毎に実験の「ねらい」・「留意点」・「考察」・「発展」などを表して指導のポイントや参考となる事項をまとめたほか、紙面の関係で載せることができなかった実験や観察につきましても収録し、授業が効果的に展開できるよう作成いたしました。

 最後に、この生物実習書解説書CD−ROMの作成に携わっていただいた本研究会会員と編集委員の先生方に厚く御礼申しあげます。

 そして、この生物実習書が本府をはじめ全国に普及し、高校生物教育界に大きく貢献できますことを祈念いたします。


 平成15年4月1日


大阪府高等学校生物教育研究会
会 長    中 野 俊 勝

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