平成27年10月2日
 
生物科の先生方へ
                               生研 27021号
大阪府高等学校生物教育研究会
会長 吉 村   烈
 
次期学習指導要領への提言に向けた教育課程アンケート実施について(依頼)
 
爽秋の候、皆様方におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は本会の活動にご理解ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、現行学習指導要領が始まって4年目、理科の中でも生物の領域に関しては現代化がすすみ、大きな変革のあった新学習指導要領への対応で、日々苦慮されている先生も多いことと推察いたします。文部科学省では、すでに、次期学習指導要領作成に向けて動き出しています。
このような動きを背景に、2014年11月20日に文部科学大臣から中央教育審議会へ「初等中等教育における教育課程の基準などの在り方について」諮問がなされました。これは、教育内容のみならず、学習指導方法や学習評価を含めた多面的な学習指導要領を目指す内容になっています。
これにつきましては平成27年8月5日の中教審教育課程特別部会では、高等学校に関しては理科と数学を総合的に活用して探究を行う「数理探究」科目の新設ほか、国語、地歴、公民、外国語、情報の必修科目の在り方について、その方向性が示され、テレビ・新聞等のマスコミにおいて大きく報道されたのは記憶に新しいかと思います。
すでにご案内いたしましたように、11月1日(日)には、日本生物教育会近畿ブロック主催で、「次期学習指導要領への提言に向けたシンポジウム」を、立命館大学大阪いばらきキャンパスを会場として開催いたします。本会では、「教育課程に関するアンケート」を実施し、現場の意見を数字で示す資料をもとにした提言を予定しています。
秋のお忙しい時期とは存じますが、趣旨ご理解の上、アンケート回答にご協力をお願いいたします。
次期学習指導要領への提言に向けた教育課程アンケート
 
■回答方法 下記の設問 1  43 に回答してください。選択解答の設問につきましては選択肢より1つ選び、番号を回答し、記述解答の設問につきましては文章にて回答してください。
      各学校へは1部のみの送付となっております。お手数ですが、生物担当の先生分を各校にてコピーしていただく等の対応により、できるだけ多くの生物担当の先生のご回答をお願い致します。
      アンケート用紙(解答用紙を含む)のデータは「大阪府高等学校生物教育研究会」HPよりダウンロードが可能です。 アンケート用紙はこちら 解答用紙はこちら
■送付先  下記のいずれかの方法でお送りください。府立高校の場合はBの逓送便の利用が可能です。
  @FAX  … 問い合わせ先「大阪国際大和田高等学校 中村哲也」宛
AEmail(解答用紙添付)
… 問い合わせ先「大阪国際大和田高等学校 中村哲也」宛
B逓送便 … 逓送第10号 大阪府立泉北高校 生物科 木村 進 宛
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
■締 切  10月19日(月) 担当校着
 
(注)アンケートの文中において、「生物基礎」「生物」のように、「 」で表現した語句は科目名を表現するものとします。
 
 
 
 
 
 
1.回答される先生の年齢                          1
@ 20代  A 30代  B 40代  C 50代  D 60代以上
 
2.回答される先生の教員歴(他校、講師の期間も含む)            2
  @ 9年以下  A 10年〜19年  B 20年〜29年  C 30年以上
 
3.現行教育課程における「生物基礎」、「生物」の指導経験(今年度になって初めて指導される場合も「指導経験がある」に含めてください。)             3
@「生物基礎」、「生物」のどちらも指導経験がある。
A「生物基礎」のみ指導経験がある。
B「生物」のみ指導経験がある。
C「生物基礎」、「生物」のどちらも指導経験がない。
 
4.現行の理科の教育課程では、できるだけ多くの領域について学習することを重視して、物理・化学・生物・地学のうち、多くの学校ではそれぞれ基礎を付した科目を3つ履修させています。次期教育課程ではどうすればよいとお考えですか。       4 
@ 4つの領域の科目ついてすべて学ぶのがよい。
A 現行のように4つの領域の科目から3つの科目を学ぶのがよい。
B 4つの領域の科目から2つの科目を学ぶのがよい。
C 前回の「理科総合A・B」のように2つの領域を合わせた科目設定とし、そのうち1科目、または2科目を学ぶのがよい。
D 以前の「理科T」のように、全領域を横断的に学ぶ科目を設定し、学ぶのがよい。
 
5.現行教育課程の「生物基礎」の以下の各項目について、次期学習指導要領ではどのように扱うべきであると思われますか。
@ 現行よりも内容を増やし、充実させるべきである。
A 現行の内容で適切である。
B 現行の内容を厳選し、簡素化すべきである。(または削除すべきである。)
 
(1)生物の特徴       5     (2)遺伝子とその働き   6
(3)生物の体内環境の維持  7     (4)植生の多様性と分布  8
(5)生態系とその保全    9
 
6.現行教育課程の「生物」の以下の各項目について、次期学習指導要領ではどのように扱うべきであると思われますか。
 
@ 現行よりも内容を増やし、充実させるべきである。
A 現行の内容で適切である。
B 現行の内容より簡素化すべきである。(または項目そのものを削除すべきである。)
 
(1)細胞と分子       10         (2)代謝       11
(3)遺伝情報の発現     12         (4)有性生殖     13
(5)動物の発生       14         (6)植物の発生    15
(7)動物の反応と行動    16         (8)植物の環境応答  17
(9)個体群と生物群集    18         (10)生態系      19
(11)生物の進化の仕組み  20         (12)生物の系統    21
 
7.現行教育課程「生物基礎」の項目では扱われていないが、次期学習指導要領で新たに取り入れるべきだと思われる内容があればお書きください。          22
 
8.現行教育課程「生物」の項目では扱われていないが、次期学習指導要領で新たに取り入れるべきだと思われる内容があればお書きください。            23
 
9.現行教育課程「生物基礎」の標準単位数(2単位)の学習内容の「量」と「レベル」について、どのように考えますか。
(1)学習内容の量について                         24
  @ 多すぎる。       A 適切である。      B 少なすぎる。
 
(2)学習内容のレベルについて                       25
@ 高すぎる        A 適切である       B 低すぎる。
 
10.現行教育課程「生物」の標準単位数(4単位)の学習内容の量について、どのように考えますか。
(1)学習内容の量について                         26
  @ 多すぎる。       A 適切である。      B 少なすぎる。
 
(2)学習内容のレベルについて                       27
@ 高すぎる        A 適切である       B 低すぎる。
 
11.次期教育課程の高校生物の学習において、生徒が習得すべき知識・技能に関する次の(1)〜(5)の各項目について、どのように考えますか。
 
@ 大変重要である。       A どちらかと言うと重要である。
B あまり重要でない。      C まったく重要でない。
 
(1)生物学の発展に伴う、最新の知識                   28
(2)日常生活や社会との関連を重視した知識                29
(3)人間(ヒト)との関連を重視した知識                 30
(4)実験・観察などを通して課題を解決する技能              31
(5)プレゼンテーションなどを通して自らの考えを表現する技能       32
 
12.次期教育課程の高校生物の学習・指導方法において、次の(1)〜(5)の各項目について、どのように考えますか。
@ 大変有効な方法である。     A どちらかと言うと有効な方法である。
  B あまり有効な方法でない。    C まったく有効な方法でない。
 
(1)アクティブ・ラーニング(※1)                   33
(2)反転学習(※2)                          34
(3)課題研究                              35
(4)ICTの活用                             36
(5)ディスカッション、ディベートなどの言語活動の導入          37
 
13.次期教育課程の高校生物の評価方法に関する(1)〜(4)の各項目について、どのように考えますか。
@ 大変有効な評価方法である。   A どちらかと言うと有効な評価方法である。
  B あまり有効な評価方法ではない。 C まったく有効な評価方法でない。
 
(1)ペーパーテストおよび課題提出等を中心とした点数による評価      38
(2)パフォーマンス評価(※3)                     39
(3)ポートフォリオ評価(※4)                     40
(4)生徒による相互評価                         41
 
14.学習指導要領における数理科目の改訂の方向性として、「数理探究(仮称)」(※5)が新科目案として諮問の内容に含まれています。「数理探究(仮称)」の設定についてどのように考えますか。                         42
@ 賛成である。     A 反対である。    B わからない。
 
15.上記アンケート項目以外に、次期学習指導要領に関して日頃お考えのことがありましたら、自由にお書きください。                     43
 
注 釈
※1 アクティブ・ラーニング
「思考を活性化する」学習形態を指す。例えば、実際にやってみて考える、意見を出し合って考える、わかりやすく情報をまとめ直す、応用問題を解く、などいろいろな活動を介してより深くわかるようになることや、よりうまくできるようになることを目指すもの。
(長崎大学 大学教育イノベーションセンター教授 山地弘起「アクティブ・ラーニングとはなにか」を参考にさせていただきました。)
 
※2 反転学習
自宅では、パソコンタブレットなどで授業動画を見て基本的内容を学び、学校では、個々の課題解決や発展問題、議論などをする学習スタイル。通常の家庭学習と授業が逆転する。米国の大学などで使われる。
(2014-08-23 朝日新聞 朝刊 オピニオン1 より)
 
※3 パフォーマンス評価
知識やスキルを使いこなす(活用・応用・統合する)ことを求めるような評価方法。共同で論説文やレポート、展示物といった完成作品(プロダクト)や、スピーチ、やプレゼンテーション、共同での問題解決、実験の実施といった実演(狭義のパフォーマンス)を評価する。
 
※4 ポートフォリオ評価
 児童生徒の学習の過程や成果などの記録や作品を計画的にファイル等に集積。そのファイル等を活用して児童生徒の学習状況を把握するとともに、児童生徒や保護者等に対し、その成長の過程や到達点、今後の課題等を示す。
(※3・4 文部科学省中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会 教育課程企画特別部会 「教育課程企画特別部会における論点整理(案)について」(報告) 補足資料 新しい学習指導要領が目指す姿 より)
 
※5 数理探究(仮称)
 「SSHにおける取り組み事例なども参考にしつつ、数学と理科の知識や技能を総合的に活用して主体的な探究活動を行う新たな選択科目」として検討中の科目。
 
アンケート回答に際して参考となるWebページを記載いたします。
・「初等中等教育における教育課程の基準などの在り方について」諮問
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1353440.htm
・平成27年8月5日の教育課程企画特別部会(第7期)(第13回) 配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/siryo/1360750.htm

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