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2016年01月30日

博物館実習~普及教育専攻コース~4日目

本日は、友の会総会の準備のお手伝いをさせてただきました。

本博物館の友の会総会は、決算報告等だけでなく、バザーも行うそうです。
そこで、午前中は、友の会の方々や学芸員の方々から寄付していただいた品物を並べ、値段を決定する等の作業をお手伝いさせていただきました。午後からは、友の会の方々が撮影した生物の写真を台紙に貼ったり、配布冊子の作成のお手伝いをさせていただきました。

本日の実習を通して、本当に学芸員の方々はいろいろな業務をこなしていらっしゃると改めて思いました。

友の会総会は、とても多くの会員の方々がお越しになるそうなので、とても楽しみです!

2016年01月11日

博物館実習3日目

本日は博物館の表側と裏側を歩き回った1日でした。

午前には、博物館の表側・各展示室を学芸員の方と一緒に見学し、メンテナンスのしやすさやコストパフォーマンスなどに着目しながら展示について解説していただきました。
今まで、「展示ケースの照明の電球を替えるために、どこからケースの中に入るんだろう?」なんて考えて展示を見たことはありませんでした。しかし、展示のなかには、展示ケースの扉が不便な位置にあったり、足元にたくさんの障害物があったり、、メンテナンスのことをあまり考えずに設計されてしまったために、電球を替えるのも一苦労だという展示があることがわかりました。
常設展の展示室は、つくるときに展示物もまとめて一緒につくり込むため、一度つくってしまうと簡単には改装することはできません。そのため、展示をつくるときには、来館者の方々にどう伝えるか、ということだけでなく、長く保っていくためにどう維持管理していくか、ということも考えなくてはいけないのですね。
また、「この展示の中で一番お金がかかるものはどれだろう?」と見てみると、昆虫標本や鳥の剥製などではなく、意外にも植物の展示物にコストがかかっているのだそうです。
植物は、研究するときの資料としては基本的に押し葉標本をつくりますが、押し葉標本では色や立体的な形がわからないため展示向きではありません。そのため、展示用には一点モノのレプリカを発注して作っているのだそうです。とくに、トゲトゲや毛があったりして、複雑で細かい造形のものほどお値段が高いのだとか。
他の博物館を訪れるときにも、こんなふうに”博物館側の視点”で展示を見てみると、思わぬ発見があるかもしれませんね。

午後には、「はくぶつかん・たんけん隊」のお手伝いをさせていただき、博物館の裏側を参加者のみなさんと一緒に回りました。私は高学年と中学生の班を担当させていただいたのですが、さすが高学年、「ウツボカズラ」なんて難しい生物の名前もよく知っていて感心してしまいました。
イベント終了後には、携わったメンバーみんなで反省会を行いました。このイベントは十何年も前から続いていると聞きましたが、このように毎回反省会を行い、実施と改善が積み重なることで、長い時間をかけてより良いイベントへと向上していくのですね。

実習は今回で前半戦が終わりです。
次回は1月30日。後半戦もたくさんのことを吸収できるように頑張りたいと思います。

2016年01月10日

博物館実習~普及教育専攻コース~2日目

博物館実習2日目は、午前中にオリエンテーション、午後からは「はくぶつかん・たんけん隊」という博物館のバックヤードツアーの補助をさせていただきました。

オリエンテーションでは、大阪市立自然史博物館の歴史や、博物館建設にかかった費用、来館者数の推移等をお教えいただきました。また、本博物館は、普及行事の数が多いことや市民との距離が近いということが特徴だそうです。普及教育活動は、基本的に、毎週土日行っており、ときには一日に2本立ての日もあり、年間100~200個も開催されているそうです。確かに、こんなに普及行事を行っている博物館は、聞いたことがないなと感じました。その他にも、自然史博物館を建設する際は、先に展示品を決めてからその内容に沿って建設計画をつくるため、展示品を変えようとすると多額の費用がかかってしまうこと等、普段では聞けないことを数多く教えてくださいました。とても興味深く、楽しかったです。

 「はくぶつかん・たんけん隊」の補助では、学芸員やサポータの方々とバッチや資料を配ったり、お子様たちと博物館のバックヤードを回りました。普段見ることができない博物館の裏側を見ている際、お子様たちの目が輝いていた姿がとても印象的でした。

 今日も多くのことを学ぶことができました。明日も楽しみです。

2016年01月09日

博物館実習1日目

朝、集合場所の実習室に入ると、まず、"ケモノくさい!"
机の上には、様々な動物の毛皮がダランと広げてあり、部屋を間違えたのかと思いソワソワしてしまいました。
しばらくすると、実習生の方や学芸員の方々がやってきて、ケモノの匂いに包まれながら冬の博物館実習はスタートしました。

午前中は、バードウォッチングのイベントに参加させていただきました。双眼鏡を首にぶらさげ、参加者のみなさんと一緒に植物園をまわり、冬鳥の観察を楽しみました。
植物園の池にはたくさんの種類のカモがいました。学芸員さんによると、カモには、水に"潜る系"のカモと、"潜らない系"のカモがいるそうです。"潜る系"のカモは、水中で魚や貝などを捕まえて食べるものが多く、脚が体の後方についていて、上手に潜ることができます。一方で、”潜らない系”のカモは植物を食べるものが多く、脚は体の真ん中辺りについています。潜るのは下手だけれど、陸で歩くことは得意です。
カモの名前は覚えきれなかったけれど、「潜るのと潜らないのがいる!」ということを知っているだけでも、カモの見方が変わって観察が楽しくなりますね。
こんなふうに、このイベントでは学芸員さんが親しみやすい語り口で、観察が楽しくなるお話を解説されていました。それを聞いた参加者のみなさんが、夢中になって双眼鏡をのぞいている姿を見ると、なんだか私まで嬉しい気持ちになってしまいました。

午後には、友の会の方々と一緒に博物館のバックヤードを案内していただき、明日から行われる「はくぶつかん・たんけん隊」の予習を行いました。
明日は補助スタッフとして「はくぶつかん・たんけん隊」のお手伝いをさせていただきます。
朝に見たあの動物の毛皮も、このイベントのための準備だったようです。どんな動物の毛皮か?参加する方は、ぜひ、自分の目で見て、触って、嗅いで、確かめてみてください!

博物館実習~普及教育専攻コース~1日目

 本日より、博物館実習(普及教育専攻コース)が始まりました。
 
 まず、今後の実習計画の流れをご説明いただいた後、バードウォッチング(ワークショップ)に参加させていただきました。今年の冬は、例年より、冬鳥の個体数が少ないが、観察できる種数が多いそうです。本イベント中、参加者の方々とも会話させていただき、その際、「この博物館のバードウォッチングは鳥の名前だけでなく、様々なエピソードも話してくれることや学芸員の方々と気兼ねなくお話しできることが魅力だ」とおっしゃていたことがとても印象的でした。また、鳥の興味深いエピソード(例えば、カモはメスよりオスの方が綺麗な色をしている)を交えながらお話しされるだけでなく、参加者の方々の質問に細かく、丁寧にお答えしていた姿がとても印象に残りました。

 午後からは、明日、明後日に開催される「はくぶつかん・たんけん隊」という子ども向けの博物館のバックヤード見学ツアーの事前研修に参加させていただきました。実際に参加者の方々が回られる場所回りながら、様々な説明をしていただきました。例えば、資料の収蔵庫は火事が起こった場合、消火の際に水で資料が濡れないようにするため、窒素ガスで消化するということを教えていただきました。また、最近の資料保存法として、できる限りケミカルレスにするという傾向があるそうなのですが、湿気の多い日本ではなかなか難しいということもご教授いただきました。そのほかにも、東日本大震災以降、地震が起こった際に資料が壊れないための工夫や、液浸資料を保存する容器に関して、ガラスとプラスチックの双方のメリット・デメリット等多くのことについても学ばせていただきました。

 本日は、とても学びの多い一日でした。明日は、「はくぶつかん・たんけん隊」の補助を頑張りたいと思います。そして、明日も、本日のようにきっと多くのことを学ぶことができると期待に胸をふくらましています。