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2016年 秋季学芸員実習 4班

 学芸員実習4日目、4班は魚類の分類を専門とする学芸員の方の指導のもと、実習を行いました。
 まず、液浸収蔵庫へ行って魚類の液浸標本に使用する薬品、保存のための瓶、ラベルにデータを記入する際に使用するインクについての説明をして頂きました。アルコール中でもラベルに記入したデータが消えずに一番長持ちするのは墨であるということには驚きでした。データを残すためには、標本そのものの管理だけではなく、記入したデータを残す手段を考えることも重要だということに気づくことができました。
 そして、魚類の分類体系の話もして頂きました。博物館では1つの魚類の分類に関する書物に従って学名や標本を並べる順番が決まります。しかし、最近は、遺伝子を調べることで分類体系が大きく変わるということが頻繁にあるそうです。その度に、標本を動かしたり順番を更新したりしなければなりません。今日は、収蔵庫の標本を運んで整理するお手伝いをしましたが、液浸標本は液体が入っていて、さらに、瓶の物もあるので重く、運ぶのは一苦労でした。分類体系が変わってもすぐに対処するためにも、分かりやすい標本の管理の仕方が重要であると思いました。
 また、標本の整理以外に、寄贈されたExcelのデータを台帳に記入するという作業も行いました。その記入には、墨とほぼ同じ成分である、製図に使用するペンを用いました。パソコンのデータだけではいつ消えるか分からないので、手間はかかりますが、紙媒体に記録することも大事だと感じました。

 今日の実習で、標本はデータを残すことが大事であるということを改めて感じました。実際に学芸員の方がどのように標本・データを管理しているのかを知り、さらに、それらを扱うことができたのでいい経験ができました。ありがとうございました。(4班 M・G)

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