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2018年度 博物館実習 3日目

実習 3 日目は班ごとに分かれ、私たち 4 班は昆虫担当の学芸員さんのもとで実習を行いました。
はじめに昆虫研究室や標本作成室、書庫を見学させていただきました。学芸員さんが普段どんな研究をされているかを知ることができ、展示にかかわる以外でもたくさんの場所でお仕事されていることがわかりました。
その後は博物館に寄贈された鱗翅目昆虫の標本の分類作業を体験させていただきました。寄贈された標本はいろいろな種類が混じってドイツ箱に入っていたので、いわゆる蝶や蛾と呼ばれる仲間に分類し、さらに蝶の中でも種類ごとに分けていきました。作業を始める前にどういう特徴で見分けるかを教えていただき、慎重に作業を進めました。学芸員さんのお話の中で蝶と蛾は明確に区別できず、研究者の中でも意見が分かれることを知り、分類学は想像していたより複雑だと思いました。標本の中には翅の細かい柄で見分けるような種類の標本もあり、時間がかかってしまいました。標本整理には思ったよりも時間と手間がかかることを実感しました。
午後は収蔵庫に保管されている標本をもとに、絶滅危惧種の昆虫や、最近の研究で分類が変わった昆虫について紹介していただきました。昔はからだの特徴で分類していたけれど、最近は DNA の研究が盛んにされて別の分類方法が確立されているとのことでした。DNA をとるには 2 年以内に採取された標本が必要とのことで、たくさん同じ標本を集めることが役に立っていることがわかりました。
最後に展示向けの昆虫標本も見せていただきました。とても大きかったり、色鮮やかであったりして、見たことのない昆虫もいました。見に来る人に昆虫への興味を深めてもらえるような展示を作っているとのことでしたが、学芸員さんの解説を聞いていると、私も昆虫についてもっと知りたいという気持ちになりました。
実習を通して、学芸員さんの知識の豊富さもですが、聞く人を惹きつけるようなお話の面白さも印象に残りました。
(K 大学 R. S )

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