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令和元年度 博物館実習5日目

実習5日目、博物館では標本同定会が行われ、受付・案内のお手伝いと見学をしました。

同定は分野ごとに専門とする学芸員や外部の方々によって行われます。
植物が採集がしやすいからか最も人が多く賑わっていました。
植物ブースの中でもキノコのスペースでは何種類ものキノコを集めている少年がいて、採集をするだけでなく、写真に撮ってノートにまとめ、自分自身で同定を行っていました。その同定が正しいかどうかの確認や、その中でも分からなかった種の同定のため同定会に参加しており、ただ採集をするだけでなくしっかりと「研究」を行っているように見えました。
植物以外にも貝類や昆虫のブースにはコレクターらしき人が多く、一人で複数の・何種類もの標本を採集している人が見られました。

標本同定会というもの自体初めて耳にした言葉でしたが、実際に訪れる人が100人近くいて、採集・調査といったものが研究者以外でもこんなに根付いていることに驚きました。
また逆に言えば、標本同定会も含めた博物館での催しが、地域の人々に採集や調査を促すきっかけとなっているように思います。
同定会を見学してみると、普段から標本を採集した際に博物館に訪れて学芸員に見てもらっている人や、博物館での行事をきっかけに採集した標本を持ち込む人がいて、そこからも、博物館での催し物がどれだけの影響を及ぼしているのかが伺えます。

これまで、調査や研究とは学芸員や研究者など限られた人が行うもののように感じていましたが、職業としてではなくとも自然との関わり合いとして採集や研究といった手段を持つ人がいることに気づくことのできる同定会、5日間の実習となりました。
(R大学、N・K)