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令和元年度 夏期博物館実習初日

 本日の実習では、昨日に引き続き班ごとに活動しました。私の所属する4班の活動内容を紹介していきます。
 今回は魚類を中心とした液浸標本の扱いを学びました。始めに、カーボベルデで採集されたアジの仲間の標本を発送するための梱包作業を行いました。液浸標本ということで、発送するためには標本を乾燥させないこと、かつ可燃性のエタノールを入れ過ぎないことに注意しなければなりません。ですが、対象の魚は大きく、容器に入れるには多くのエタノールが必要です。これらの条件を聞き、どうやって送るのだろうかと疑問に思いましたが、エタノールに浸したタオルで包み、ポリ袋で密閉するという方法があるそうです。各分野における標本の大まかな取り扱いについては大学で勉強しましたが、この様な実際の発送方法などは聞くことがなかったので、大変勉強になりました。
 また、液浸標本のメンテナンスも行いました。エタノールが揮発してしまっている標本にエタノールの補充をしていきます。標本庫から標本を出し入れする際、決して間違った場所に置かないように皆緊張感を持って取り組みました。しかし、その際中にも変わった標本があったり、気になる標本を見つけると、M先生からその標本にまつわるお話を聞くことができ、時間を忘れる楽しい作業となりました。
 今回の実習内容は、どちらも実際に学芸員の方のされている仕事内容ということで、将来学芸員になることができたら、ということを想像しながら作業していきました。博物館の主役である標本の扱いには、細心の注意を払って気を遣う必要がありますが、資料がいっぱいいっぱいに詰まった標本庫には常に新しい出会いと発見があり、標本を扱う楽しさを改めて感じることができました。
(4班 R大学 Y.M.)

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