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2021年度博物館実習 11月14日

こんにちは。最終日のブログ担当の滋賀県立大学のS.Hです。
今日は動物標本がメインの内容でした。
はじめに標本台帳と標本受け入れ票について講義していただきました。台帳は登録された標本の番号が記載されているものである一方で、受け入れ票には未登録の標本に関する情報も記載されているものだということでした。これまでの実習で収蔵庫には未整理・未登録の標本が多く存在すると聞いていましたが、そういったものもほぼ全ての情報が残されていて、確かに最低限の情報は残さないと収拾が付かなくなるなと納得しました。その一方で、どれが未登録でどれが登録済みの標本なのかややこしくなりそうだなとも思いました。

次に哺乳類の骨格標本の洗浄を行いました。今回扱ったのはヒツジの骨でした。動物の死体が博物館にやってきてからまず肉をとる作業をするそうで、担当の方はしばらく地上に置いておいて虫や微生物にきれいにしてもらう方法をとっているそうです。そのため、骨が入った袋には一緒に虫の抜け殻も入っており、少し驚きました。洗浄は歯ブラシを主に使用し、骨の状態によってピンセットや試験官用ブラシなども適宜使用しました。汚れは歯ブラシでこするだけで簡単に取ることができ、きれいな骨になっていくのを見て虫や微生物はここまできれいにできるものなんだなと驚きました。

洗浄が終わった後、背骨を頸椎から胸椎、腰椎と正しい順に並べる体験をしました。洗浄している時に骨が意外と小さく感じたこともあり、幼いヒツジだったのかと思っていましたが、よくよく聞いてみると高齢のヒツジだったそうです。また、骨の状態から高齢だったことがわかると教えていただいてとても興味深かったです。並べる作業は初心者にはどれも同じに見えて難しく感じました。教えてもらいながら正しい順に並べるとしっかりと組み上がったので、自然に作られたにも関わらず身体の構造はうまくできているんだなと感動しました。

今日は骨格標本の作成を主に体験しました。別の日に行った昆虫・植物・化石の標本の作成や整理も、標本を壊さないように気を遣いながらも素早く行う必要があり大変さを感じましたが、動物の標本は重い死体を運んだり骨を一つずつ手洗いしたりと肉体的な厳しさもある分一番大変なのではないかと感じました。

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