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2022年度冬期博物館実習2日目(1月8日)

 こんにちは、京都橘大学のN.Kです。

 実習2日目は、博物館の行事のひとつ「はくぶつかん・たんけん隊」の補助スタッフとして博物館に関わらせていただきました。このイベントは、小・中学生が対象で、学芸員と一緒に普段は入ることができない博物館の裏側を見学するというものです。

 私はまず受付補助を担当しました。受付では、お名前とアレルギーの有無を聞き名簿にチェック、お子さまと保護者の方に資料をお渡ししました。その際に、博物館友の会に入会されていないご家族には友の会についての説明もしました。ここでアレルギーの有無を確認するのは、見学中に動物標本や毛皮がある部屋も案内するからです。
 メインの受付は、ボランティアで参加されている友の会の方が担当され、出席チェックは必ずお子さまに名前を言ってもらうようにされていました。保護者の方も「(講堂内に子どもと)一緒について行ってもいいんですか?」と尋ねられ、このイベントや博物館には子どもの知的好奇心や探求心を発展させるだけでなく、自立心や主体性を育む役割があり、それが目的で参加される場合もあるのだと感じました。

 「たんけん」は午前と午後の部があり、私は中学年と高学年・中学生のグループに付き添いました。引率はどちらの部も昆虫研究室の学芸員の方でした。私たち実習生の役割は、引率学芸員のサポートと参加している子どもたちの安全管理です。カメラでの撮影時には落とす可能性があるため資料の真上から撮らないように、資料が見えていない子がいたら他の子と入れ替わって全員が見られるように声掛けをしたり、生物を解剖している実習室や液浸収蔵庫は独特のにおいがあるため気分の悪くなっている子がいないか目を配らせていたりしました。
 「たんけん」中、中学年のグループは様々なことに興味を示し、自分が持っている知識をたくさん話していました。写真もメモもとり、このイベントで学びを増やそうと積極的でした。高学年・中学生のグループは落ち着きがあり学芸員さんの話を静かに聴き、収蔵庫や研究室を興味深そうに見学していました。

 私が驚いたのは、トリの解剖を苦手な様子なくまじまじと見たり、「バラ科の植物で知っているものは?」と聞かれたときに真っ先に「りんご!」と答えていたりしたことです。私が今回参加した子たちと同年齢のころは、苦手が多かったり学校で学ぶ以外の知識が豊富でなかったりしていました。そのため「たんけん」中は感心することばかりで、参加者の中から将来は研究者になるような子もいるのだろうなと考えていました。

 「はくぶつかん・たんけん隊」のスタッフとして行事に関わることは、博物館がもつ教育普及の面を直接感じることができた貴重な経験でした。