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2023年度夏季博物館実習3日目(8月25日)

 こんにちは、滋賀県立大学のO.Sです。
 本日、実習3日目(8月25日(金))に2班は地史研究室の西野学芸員に担当していただき、午前中に論文の整理と書籍の登録、午後には展示ケースの清掃と収蔵庫の見学を行いました。
 午前中は粉川昭平博士が生前に所有されていた論文の整理と書籍の登録でした。博物館での作業と聞くと標本作成などを思い浮かべますが、保管されている紙資料や書籍の管理も重要な仕事の一つです。所有されていた論文は膨大な量で、様々な国の研究者の論文を所有されていました。これらの論文の多くは古く、現代のようにデジタルで発表されていないため、今後の利用のためにも整理は大切な作業であること、整理する中で見つかるお手紙やメモなどから粉川先生の研究史、交友関係がわかることを説明していただきました。中には今にも破れてしまいそうな論文もあり、細心の注意を払いながらの作業となりました。
 午後に行った展示ケースの清掃は第二展示室の植物化石のケースを担当しました。壁に埋め込まれているケースの枠とガラス板を取り外し、中の化石を取り出して中を掃除するという作業です。文にしてみれば簡単そうに見えますが、それぞれの作業は慎重に行う必要があり、二人一組で作業を進めました。これまで学芸員の仕事を来館者として見る側でしたが、見られる側に立って清掃をする貴重な経験を積むことができました。清掃中には普段の展示からは見えない学芸員の工夫が見られ、展示を作る側の視点を体感できたように思います。
 今日の作業では標本の作成や展示だけではない、学芸員が多忙と言われる理由を垣間見ることでき、より学芸員という職業のリアルを感じることができる貴重な経験となりました。明日以降もより理解を深めていきたいと思います。

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