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ジオラボ(1月)「大昔の大阪にたまった火山灰を見てみよう」

2019年1月12日のジオラボは、「大昔の大阪にたまった火山灰を見てみよう」でした。
火山灰がどんなものか、皆さんご存知でしょうか?参加者の皆さんに聞いてみたところ「火山の噴火で飛んでくる、灰」「砂のような物」など、いくつか意見が出ました。「灰」というと、燃えかすの「灰」を思い浮かべる人も多いことでしょう。火山灰は燃えかすの「灰」なのか、砂のようなものなのか、みんなで確かめてみることにしました。
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正体を確かめる火山灰は、大昔の大阪に降り積もった「ピンク火山灰」と「アズキ火山灰」にしました。「ピンク火山灰層」は105万年前に九州で起きた巨大噴火の火山灰、「アズキ火山灰層」は90万年前に九州で起きた巨大噴火の火山灰です。地層が崖になっているところから、採集してきたものです。
まず火山灰の塊を蒸発皿に入れて指でつぶし、にごった水を捨てるのを繰り返しました。
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水がにごらなくなったら、蒸発皿の底に残ったものをホットプレートで乾かしました。
そして、顕微鏡で観察しました。
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顕微鏡で見ることができたのは、薄っぺらな形やとがった形をした、ガラスのようなものでした。それらは火山の噴火のときに、マグマに含まれていた火山ガスのあぶくが大きくなって、はじけてできたものだそうです。火山灰は燃えかすの「灰」ではないことが分かりました。火山灰はマグマが冷え固まってできる岩石の細かい粒で、今回使った火山灰の粒の大部分は火山ガラスでした。