« 2016年03月 | メイン | 2016年06月 »

2016年05月24日

兵庫県立コウノトリの郷公園現地見学会のご案内

コウノトリは野生絶滅状態になりましたが、兵庫県教育委員会が豊岡市において昭和40年に人工飼育を開始し、地域住民の協力のもと保護・増殖事業を進めてきました。平成元年にロシア産のつがいによる繁殖に成功、平成17年からは放鳥が開始されました。平成19年には野生下でヒナが誕生、平成24年には野生生まれの両親から雛が誕生しました。
 今年度の現地見学会では、コウノトリの野生復帰事業に中心的な役割を果たしてきた兵庫県立コウノトリの郷公園(平成11年設立)を訪ね、コウノトリの保護・飼育・増殖・野生化に向けての研究、環境づくりなどの取り組み状況を視察します。
 また、コウノトリの郷公園内にある兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科の豊岡ジオ・コウノトリキャンパスにおいて、コウノトリの研究の最前線について、教員・院生の説明を受け、意見交換を行います。

日時:2016年7月24日(日) 10:50~15:20  雨天決行
場所:コウノトリの郷公園および兵庫県立大学豊岡ジオ・コウノトリキャンパス
(兵庫県豊岡市祥雲寺字二ヶ谷128番地)
参加費:○KONC会員 無料
  ○KONC会員以外 1,000円(保険代他)
    *昼食及び現地までの交通費は自己負担
申込み:7月20日(水)〆切。参加者名と交通手段を事務局(konc@mus-nh.city.osaka.jp)へ
行程:
 11:10 コウノトリの郷公園 バス停 集合・受付 ※
  ※08:12大阪駅→JR特急こうのとり1号→10:47豊岡駅 
  ※10:55豊岡駅前→全但バス→11:09郷公園着
 11:20~12:00 
  コウノトリの郷公園と兵庫県立大学豊岡ジオ・コウノトリキャンパスの概要説明
案内;江崎保男研究科長
 12:00~12:30  昼食
 12:30~14:00  コウノトリの郷公園内施設の見学
 14:00~15:15  コウノトリ研究の最先端について(プレゼン・意見交換)
発表;兵庫県立大学大学院・地域資源マネジメント研究科 教員・学生
15:20 現地解散※
※15:30郷公園→全但バス→15:45豊岡駅
①豊岡駅 16:22→JR特急きのさき20号(17:18福知山乗換17:22)JR特急こうのとり22号→18:55大阪駅
②豊岡駅 17:12→JR特急こうのとり24号→19:47大阪駅
※16:58郷公園→全但バス→17:13豊岡駅
①豊岡駅 17:28→JR特急はまかぜ6号→20:05大阪駅
②豊岡駅 18:28→JR特急こうのとり26号→21:00大阪駅
その他:
 ・野外観察が可能な靴・服装でご参加ください。(雨具・熱中症対策も忘れずに)
 ・昼食および(多めの)飲料水については、各自ご持参ください。(昼休みが短めです)

2016年度 研究助成事業 審査結果

過日開催した運営委員会で、2016年度研究助成の審査が行われ、応募総数15件のなか、次の6件に助成することが決定されました。

(1)研究題目:「春日山原始林における植物と鳥類の種子散布共生系の保全に向けた研究」
申請者: 大矢 樹(大阪市立大学大学院理学研究科 植物機能生態学研究室)
助成金額: 5万円

(2)研究題目:「絶滅が危惧され,日本に固有分布するヤシャゲンゴロウの保全遺伝学的解析」
申請者: 加藤 雅也(京都大学大学院農学研究科森林科学専攻森林生物学研究室)
助成金額: 7万円

(3)研究題目:「三重県大台町における水田の管理方法と水生昆虫群集構造の関係」
申請者: 小西 功泰(大阪産業大学人間環境学部生活環境学科)
助成金額: 7万円

(4)研究題目:「由良川水系において同所的に生息するメダカ2種の生殖的隔離の実態解明」
申請者: 入口 友香(近畿大学大学院農学研究科水圏生態学研究室)
助成金額: 7万円

(5)研究題目:「環境DNA法を用いたイバラモ属植物の分布調査」
申請者: 藤原 綾香(神戸大学人間発達環境学研究科)
助成金額: 7万円

(6)研究題目:
「コクチバス侵入初期段階の木津川における魚類相およびコクチバスの食性調査」
申請者: 髙松 真也(近畿大学農学部環境管理学科水圏生態学研究室)
助成金額: 5万円

*助成金を受給された皆様には、次年度の大会(2017年2月下旬~3月上旬予定)において研究報告をしていただきます。

2016年05月19日

天然記念物「奈良のシカ」に関する公開シンポジウムの開催について

関西自然保護機構では以下のシンポジウムを共催します。

天然記念物「奈良のシカ」に関する公開シンポジウム

 奈良公園の観光資源として多くの見る目を和ませる天然記念物「奈良のシカ」は、人身事故や交通事故の増加、また、農林業被害や生態系被害の激増など、近年多くの課題を抱えています。これらの課題を解決するには、ゾーニングやその中での保護管理対策を、現状に応じて修正し、地域に応じた保護及び管理の強化を行う必要があります。今回のシンポジウムは今年3月に行われた奈良のシカ保護管理計画検討委員会で決められたゾーニングの見直しとその各ゾーニング内での保護管理対策について、広く知っていただくとともにその実施に当たって考慮すべき事項などを公開の形で広く論議し、より良いものにすることを目的としています。

◇ 開催日時  平成28年5月21日(土曜日) 13時00分~16時45分 (開場12時00分)

◇ 開催場所  国立大学法人奈良教育大学講堂(奈良市高畑町)

◇ 後  援  日本生態学会近畿地区会自然保護専門委員会、関西自然保護機構(KONC)
        国立大学法人奈良教育大学

◇ 参  加  250名定員。参加費無料でどなたでも参加いただけます。

◇ 内  容
 13時00分~13時15分
  開会あいさつ・シンポジウム趣旨説明
   中西康博(県土マネジメント部まちづくり推進局理事)
 13時15分~13時40分
  講演1 これまでの保護と管理のあり方-裁判和解条項(1985)によるゾーニングの説明を中心に-       
   渡邉伸一(奈良教育大学教授)
 13時40分~14時05分
  講演2 奈良のシカによる人身事故と交通事故の現状と課題 
   吉岡 豊((一財)奈良の鹿愛護会事務局長)
   吉村明眞(奈良公園のシカ相談室長)
 14時05分~14時30分
  講演3 奈良のシカと人の関わり-特に餌付け-の現状と課題 
   立澤史郎(北海道大学助教)
 14時30分~14時55分
  講演4 周辺部での農林業被害の現状と課題 
   鳥居春己(奈良教育大学特任教授)
 14時55分~15時10分
  -休 憩-
 15時10分~15時35分
  講演5 春日山の森は健全ですか?― 多様性保全とシカとの折りあい
   松井 淳(奈良教育大学教授)
 15時35分~16時00分
  講演6 奈良県内のシカの現状と課題
   若山 学(県森林技術センター主任研究員)
 16時00分~16時25分
  講演7 天然記念物「奈良のシカ」のゾーニング等修正案-総合討論に向けて
   村上興正(元京都大学理学研究科講師)
 16時25分~16時40分
  質疑応答
 16時40分~16時45分
  閉会挨拶