フィールド観察会&シンポジウムのお知らせ
<滋賀県山門水源の森 フィールド観察会&シンポジウム>
山門湿原は、滋賀県長浜市にある面積約2 haの中間湿原である。暖温帯上部に位置しながら、ミズゴケ類の繁茂と泥炭の堆積が見られ、高層湿原的な特徴をもつ。約4万年前に地震による断層活動で湿原が形成されたと考えられており、最終氷期の遺存種ミツガシワをはじめ、モウセンゴケ等の食虫植物、トキソウ、サギソウ等の希少な湿原性植物などが生育する。また、モートンイトトンボやハッチョウトンボなどの湿原性昆虫も見られ、日本の重要湿地にも選ばれている。
同湿原では1980年代にゴルフ場開発の反対運動を契機として湿原保全の機運が高揚し、1996年に県有林化されると「公開しながら保全する」体制が整えられた。保全活動は調査研究、広報・交流、維持管理という三つの柱に支えられている。山門湿原を含む「奥びわ湖・山門水源の森」は、湿原の生態学的価値、研究者、行政、地域住民などの共同による保全の取り組みが評価され、2022年度後期に環境省の自然共生サイトに選定された。
<フィールド観察会>
日時:2024年9月16日(月・祝)10:00~12:30(昼食後シンポジウム会場へ移動)
集合:09:40 JR永原駅 または、10:00 山門水源の森駐車場
開催場所:山門湿原(滋賀県長浜市)とその周辺 *湿原までは、勾配のある山道を歩きます。
申込み:必要 (現地集合の場合にも申込みをお願いします)
参加費:無料
応募方法:メール(konc@omnh.jp)またはFAX(06-6697-6306)で、以下の①~⑥の項目を明記の上、KONC事務局へご連絡下さい。 * 参加確定後、詳細案内をお届けいたします。
①氏名 ②年齢 ③携帯電話番号(緊急連絡先) ④メールアドレス
⑤日本生態学会の会員か否か ⑥バス乗車希望の有無
申込受付期間:2024年8月19日(月)~9月6日(金)
定員:30名 * 応募者多数の場合は、 先着順
<シンポジウム>
「自然共生サイト滋賀県山門湿原の保全活動と課題」
日時:2024年9月16日(月・祝)14:00~16:00
場所:西浅井運動広場体育館 多目的ホール(滋賀県長浜市西浅井町大浦2590)
参加費:無料
【プログラム】
開会の挨拶・趣旨説明 大塚 泰介(滋賀県立琵琶湖博物館)
〇「山門湿原、自然共生サイト選定のポイント」深町 加津枝(京都大学)
〇「山門湿原の成立と古環境変遷」林 竜馬(滋賀県立琵琶湖博物館)
〇「多くの人を巻き込んだ山門湿原の研究と保全活動」
藤本 秀弘(山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会 初代事務局長)
〇総合討論
閉会の挨拶 前迫 ゆり 関西自然保護機構会長(奈良佐保短期大学副学長)
*シンポジウムのみ参加の場合、当日参加も受け付けいたします(保険はかけません)。
主催:関西自然保護機構
共催:日本生態学会近畿地区会