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博物館実習3日目を終えて

早いもので博物館実習も今日で3日目です。

まず最初に、私たちの班は仮(かり)剥製と呼ばれる鳥の標本にタグをつける作業を行いました。
博物館にある鳥の標本というと、立った姿勢で展示されている剥製をイメージされる方も多いと思います。これは本(ほん)剥製といって、もっぱら展示に使われます。これに対して研究に使うものが仮剥製で、鳥の遺体を開いて中身を出し、防腐剤を塗って綿をつめてあるものです。また、タグは個体を識別するためのデータが書かれていますので、なくすと大変です。糸がゆるんでほどけてしまうことのないよう、しっかりと結び、終わりには改めて結び目の状態を確認することを心がけました。余談ですが、街中ではあまり見られない鳥も窓ガラスにぶつかることで遺体として見つかるケースも多いそうです。

タグつけの作業を終えた後の作業で印象に残っているものを1つ挙げますと、キリン(動物園でも人気の、あの首の長い動物です)の遺体を骨だけの状態にするために砂場にひと夏置き、昆虫に肉を食べてもらいほとんど骨だけになったものを運んだことです。9月とはいえまだまだカが多い中、重い骨をうんうん言いながら実習生が力を合わせてなんとか運ぶことができました。薬品を使って肉を外すこともできるのですが、その場合時間が経つと骨が痛んでしまうことがあるそうです。それに比べ昆虫に食べてもらう方法はコストもかからないし、肉に集まる昆虫も必要に応じて収集でき、どこまでも合理的だと感心させられました。こういうノウハウも実習の中でさらに学んでいきたいです。

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