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2014年09月08日

実習最終日

本日は実習最終日でした。私たち2班は地質についての実習を行いました。午前中は地質収蔵庫の説明と害虫チェックを兼ねた収蔵庫の清掃を行いました。地質分野は主にボーリングによってサンプルを採取するのですが、ボーリング調査にも建物を建設することに合わせて行うものと、研究の為だけに行うもの違いがあることを知り、今まで知らなかった地質分野のサンプル方法について詳しく学ぶことができました。収蔵庫の清掃では、一見綺麗に見える床でも全面を清掃してみると予想より多くのチリやホコリがたまっていることが分かり、害虫対策も兼ねて収蔵庫内の定期的な清掃は重要であることを認識できました。
午後は広報物の発送作業の補助と、広報物の作成から発送まで具体的にどのような行程で行われているかを説明して頂きました。広報物一つ取り上げても、例えばあるイベントを告知するとして、対象者は小学生の低学年だから表面の文字はひらがなで書きつつ目を引くような絵やイラストを用いること。裏面は親に見てもらうために具体的に詳細な情報を載せること・・・など。広報物は、誰を対象にどんな内容のものをどのように伝えるかがポイントということは基本的なことですが、そこがあいまいだと受け手へ伝わらないため最も意識すべき事だと学ぶことが出来ました。発送作業の合間、担当された学芸員へ我々の質問攻めに笑顔で答えて下さり、いろいろな事を知れてとても勉強になりました。
あっという間の5日間でしたが、内容の濃い実習で楽しく学ぶことができ良い経験になりました。学芸員の皆さん、ありがとうございました。

2014年09月07日

博物館実習5日目、実習内容の紹介

5日目、博物館実習最終日は、特に水生生物に多い液浸標本に関わる仕事を体験させていただきました。

主に液浸標本用のラベルの製作を手伝わせていただいたのですが、布を等間隔に区切って判子を押すという、とても単純で地味な作業でした。液浸標本に使用されるラベルはホルマリンやアルコールに浸かっても文字が消えず、ラベルそのものが劣化しないような工夫が施されていて、その歴史と方法について学びました。作業は単純でしたが、実際にタイプ標本を見せてもらい、自分の作ったラベルがタイプ標本に使われる可能性があると告げられると、それまでただの布きれだったものが重く感じられました。

今日の実習ではもう一つ、標本台帳の記入を手伝わせていただきました。内容は博物館が受け入れた標本を標本台帳に記すというものでした。ラベルの作成とあわせ、今日一日学芸員の最も重要な仕事の一つ、標本の整理について学ぶことができました。標本の整理がしっかり行われていないと標本は使えないし、収蔵されている標本の把握もできません。この実習を通して、学芸員の仕事の中で最も単純で、最も重要だといえる標本管理について、より理解を深めれられたと思います。

2014年09月06日

博物館実習4日目 セミの抜け殻調査

 今日は靭公園セミのぬけがらしらべ2014にて、博物館の学芸員の普及教育について実習しました。朝から夕方ごろにかけて、靭公園内の林に入って採れる範囲のすべてのセミの抜け殻を探して採りました。
 このような博物館によるイベントに子どもの頃何度も参加したことがありましたが、今回は学芸員の側からの参加でしたのでとても感慨深いものがあり、貴重な経験となりました。友の会の方々もぼくの質問にとても詳しく親切に教えてくださり、とてもありがたかったです。ぼくももう少し参加者の方々とうまくコミュニケーションをとり、教えられることはもっと積極的に教えられれば良かったなと思いました。普及教育は難しいと感じました。
 学芸員の仕事はこうやって外に出て一般の方々へ普及教育をする仕事も大切なのだなと思いました。

実習4日目 蝉の抜け殻調査

今日は、普及活動の蝉の抜け殻調査でした。
作業中はなんとかお天気にも恵まれ、友の会メンバーや一般の方々と共に協力しあい、靫公園内の抜け殻を収集しました。他のミュージアムではほとんど学芸員と関わる機会がないのに対し、学芸員とともに雄雌の見分け方やクマゼミとアブラゼミの違いなどを学習できるというのは一般の方や子供たちにとって、きっと貴重な経験。こういったイベントを通じて、もっと博物館を身近に感じる人たちが増えたらいいな、と思いました。
昨日のチラシを封筒に入れる作業もそうですが、博物館来場者を増やすため、そして博物館をより良い学習の場とするための普及活動は、学芸員の大切な仕事の一つ。
学芸員=研究職ではなく、研究でわかった内容を博物館という場を通じて一般の方々の学びに繋げる仕事であることを改めて実感した一日でした。

4班 博物館実習3日目

 午前中、4班は菌類・植物担当の学芸員さんの指導のもと、キノコの標本作製と整理を行いました。キノコの体は90%が水分であり、形状を保ったまま標本として保存するためにはフリーズドライ処理をすることが最適だと学びました。冷凍燻蒸のためキノコは約-40℃の冷凍庫に保管されているため、キノコを取りに行く際、外気温とのものすごい温度差を感じて身震いしてしまいました。たくさんのキノコをフリーズドライ装置に入れた後、すでに完成していた標本の整理を行い、そのとき学芸員さんにニュースで話題のカエンタケを見せていただきました。ちょうど中学生が見学に訪れていたのですが、彼らもカエンタケには興味津々で標本を目の当たりにして歓声を上げていました。
 午後からは収蔵庫の整理作業を行い、棚を動かしたり重ねたり、他班の方々と協力して大きな棚を運んだりしました。作業しながら、膨大な数の資料を扱うことの大変さを改めて感じました。完了後、一般から寄贈された資料、著名なキノコ学者が遺した資料を見せていただき、学芸員として働くことのスタンスについても教示していただきました。
 午前午後を通して、学芸員さんは私たち実習生の指導をしながら、多くのテレビ局からカエンタケの取材を受けていらっしゃり、とても多忙そうにお見受けしました。学芸員さんの姿を見ながら、博物館で仕事をするには研究や資料の整理だけでなく、メディアをはじめたくさんの外部の方と関わることがあり、コミュニケーション能力も問われてくるのだと実感しました。

2014年09月05日

博物館実習3日目

今日は第四紀研究室の先生のもとで実習を行いました。
化石や地層を見学できるだろうと朝からワクワクしていましたが、最初の作業は特別展で使う備品の制作でした。私はもともと工作が好きなので、一時間くらいの短い時間でしたが、とても楽しかったです。
次こそは専門的なことをするだろうと思っていましたが、任されたのは自然史博物館で行うイベントが書かれたチラシを、封筒に入れるという作業でした。
そのままお昼をむかえ、午後の実習が始まりました。ですが…、内容は木材を整理する言わば肉体労働です。暑い中汗を流し、先生と班員3人で協力してなんとか終わらせました。終わった後の達成感は素晴らしいもので、すがすがしい気持ちでいっぱいでした。
その後はチラシの作業の続きを行い、今日の実習は終了しました。
今日1日雑用しかしていないと思う人もいるかもしれませんが、これも学芸員の大事な仕事の1つなのです!こういったことでもみんなで協力し、より良い博物館にしていくのです。とてもやりがいのある仕事ですね。
さて、明日は靭公園でセミの抜け殻調査を行います。セミの抜け殻を集めるのは小学生以来なので、少し楽しみにしています。晴れることを期待して。

博物館実習2班 3日目

博物館実習の折り返しの三日目です。
 今日はまず標本室に行き昆虫の標本がどのように保管されているかを見せていただきました。標本の中には日本では見れないような美しい蝶や蛾、コガネムシなどが沢山いてとても楽しくまた、標本の状態が悪くなてしまわないようにしっかりと処理をすることが大切だということを知りました。また、博物館という場所にはかなりの数の標本が収められているため管理が大変で分かりやすく取り出しやすい状況にするためにはとても大変で時間のかかることなんだと知りました。
 その後二つ目の作業に移りました。二つ目の作業は蜂の標本作成です。今まで自分の大学では鱗翅目や甲虫の展翅、展足は行ったことはあるものの蜂に関しては捕獲をすることも標本作成することもなかったためとても新鮮に感じられました。トラップされた薬品漬けされた蜂をいっぴきずつ取り出し形を整えて乾燥させる作業です。今回二種類の蜂が標本にされましたが、僕は蜂の知識を全く持っていなかったので種類を特定する作業の同定という作業にかなりの時間をかけてしまいました。これを機に少し蜂について勉強してみようかなと思いました。
 そして三つ目は博物館において必ず必要になってくる写真をとるという作業を教えていただきました。いつも自分で写真を撮るときはストロボをたいて撮っていたのですが、いつもそれでは影が強く出すぎてうまい写真が撮れていませんでした。しかしそれは半透明の白い布を間に挟むということをすることによって見違えるほど改善されたので大変驚きました。また、生き物を撮るときのテクニックのようなもので動き回る被写体には衝撃や風などを当てることによって静止してくれることがあるということがとても勉強になりました。今度大学でチラシやパワーポイントで写真を使うときにはぜひ試してみたいと思います。
 博物館実習はあと2日ですが毎日勉強になることがたくさんあるのであと2日間も頑張って勉強したいと思います。

博物館実習2日目

博物館実習を行って初日には博物館の概要について教えていただきました。私も学芸員という仕事には興味があったので詳しく知ることができてよかったです。概要を聞き、私が思っていたことと違い、ただ来館したお客様に観ていただくだけではなく標本のメンテナンスなど業者ではなく自分たちでやるということに驚きました。そして、常設展示・特別展示をみせていただきましたが同じ標本でも見せ方ひとつでその博物館オリジナルになり、ひきつけられるような展示でした。特別展では、身近に生息する生物に関して、私はこれだけrの生物に囲まれて生活をしているのだなと実感し大変いい勉強になりました。また、お客様が見やすいような工夫も自分たちで考えなければならないことや照明一つ一つにこだわることも大切であることを学びました。
2日目では、昆虫に関してのお仕事を手伝わしていただきました。保存ということを中心にほかの大学から移管させた昆虫標本をどの種であるかとその点数を数える仕事でした。小さな昆虫から大きな昆虫まで多種多様な昆虫を自分の手で確認していくことに楽しく思いました。その標本の中にはたまに害虫が入ることがあるのでその駆除を行うために標本を-50℃の冷凍庫に保存しました。このような駆除の方法を冷凍燻蒸といいます。昆虫について少しでも多くの経験を行えたことに大変よかったです。

2014年09月04日

2班 博物館実習2日目

 実習2日目、2班では鳥の仮剥製標本にラベルを付ける作業を行いました。仮剥製とは展示用にしっかり立たせた本剥製と違い、研究用に作成されたもので、かさばる本剥製と違い場所をとらないこと、立たせるための針金などを通したりしていないのでより実際の生物と近いという、研究におけるメリットがあります。特に鳥は、羽の構造の差が種間で異なるため、皮と羽が残る仮標本は重要だそうです。同じ脊椎動物でも、これが哺乳類になると、むしろ骨格の差が大きくなるそうで、骨格標本が重要視される、という話はとても興味深く感じられました。
 その標本の元となる、鳥類・哺乳類のサンプルは市民の方々からの寄贈という形で収集されることが多いのですが、大阪市立自然史博物館は市民の方々との連携が上手く取れているためか、いかんせん収集量が多いので、仮剥製にしたは良いが、この標本が一体何の種で、「誰が・どこで・いつ採集したか」という情報が載ったラベル付けをしていない標本がたまってしまうそうです。また、標本は「標本を作る」という作業とは別に、「整理」、「標本台帳への登録」という作業があり、それぞれ時間と手間がかかるので、作業を止められる段階でとりあえず止めてしまうこともままあるとか。しかし、標本台帳に登録しなければ、研究として価値ある標本にならないので、今日の実習で行った、ラベルと標本の足をひもでくくりつける作業にはやりがいを感じました。と同時に、ラベルのひも付けの結び目が緩く、外れてしまうといったことが起こると、その標本の情報が失われ、標本の価値が失われてしまいますので、ラベルが絶対に外れないよう、かなり注意しながらの作業でもありました。ラベル付けの作業中に、その標本がどういう種なのかが知れますので、種間での羽の違いや、その美しさに魅せられてもいました。特に、今回扱った標本では、西表島のキンバトが多く、光の加減で微妙に変化する美しい緑色の羽が印象深かったです。
 また、仮剥製を作る際に出た、鳥の筋肉や内蔵は別に液浸標本で保存してあり、博物館が収集したものはどんなものでも、保管・管理して後世につたえるという強い姿勢が伝わるものでした。ただ、なかなか整理が追い付いていない状況は、学芸員の方々の繁忙さを表しているようでもありました。
 骨格標本がどのようにして作られているかも見学でき、興味深かったです。骨格周りの肉を落とすために、水につけたり砂に埋めたりして、微生物や虫の力を借りて肉を分解するのだそうですが、特に砂の場合、ちょうど良い加減に砂から掘り出すそのタイミングが計りづらいそうです。クジラやラクダ、キリンなど大きいものでは水につけられず、砂に埋めるしかないので、ラクダの骨格標本で非常に上手く制作できたものの貴重さが伝わりました。そもそも、ラクダといったこの博物館で研究していない種のものでも、博物館が収集したものに対して真剣に標本化しているのには、感銘を受けました。誰かが、博物館に「この種の標本がないか」と尋ねられた時に、それがある、と答えられるのが博物館の誇りだと仰っていた学芸員の方の言葉が印象的でした。

博物館実習2日目、4班の記録

実習2日目午前、4班の2人は主に脊椎動物の化石標本の整理を手伝わせていただきました。博物館が受け入れた物のうち、未整理であるものにタグを付ける作業を行いました。クビナガ竜や翼竜、ウミガメ、ゾウの仲間などの化石を取扱いながら、化石の特徴から読み取れる形態や生態について、担当学芸員の方に細かく解説していただきました。タグの付いた標本を収蔵庫へ運んだ際に、アマミノクロウサギの骨をはじめとした貴重な標本を見せていただき、それらを例として島に生息する動物の進化についてのお話を聴きました。

午後は主にレプリカの製作を体験させていただきました。レプリカを制作することは骨の断面を観察するための下準備であること、そして骨には形態・生態に加え、その個体が患った病気の痕跡など、非常に多くの情報が詰まっていることを学びました。シリコーンと石膏を用いてレプリカの型を作る作業を実際に体験しましたが、実習時間内に完成させることは叶いませんでした。実習最終日に完成した姿を見せていただけるとのことなので、もう一度訪ねようと思います。

一日の実習を終えてからも、担当学芸員の方に様々な質問をさせていただきました。恐竜が鳥類へと進化する過程で、骨は徐々に空を飛ぶことに適した構造に変わっていったのか。太古のウイルスは化石として見ることができるのか。恐竜たちはどのような病気にかかり、どのような症状があったのか。など、時間を忘れて聴き入ってしまいました。今日一日、体験したこと、聴いたこと全てを楽しむことができ、非常に充実していたと感じています。

博物館実習2日目

本日9/4は博物館実習2日目でした!
初日の昨日は博物館の沿革や何を目的にしているか、実際の展示や
設備を見ながらの説明を受ける感じだったのですが
今日からはいよいよ、学芸員さんたちのお手伝いか出来る作業に入りました!
私は今日、植物のお手伝いをさせていただいたのですが、
初日にも植物の作上標本をチラッと見せていただいていて、
それをもう少し深く掘り下げた説明や、こちらの標本ができるまでの流れを教えていただいたり。
おもに植物の標本をなぜ平面の標本にするのかの理由を聞いたりなど、
最初から最後まで、ほーーっと興味を惹かれるような内容でした。
植物の標本は平面にすることで、省スペースであって、かつ見やすくなり
並べて色んな標本を1度に見ることができるのが利点のようです。
違う時代、違う地域で採取された植物が一緒に並んで見れるなんて、なんだか不思議で
楽しかったです!同じ種類の植物でも、葉っぱの形や大きさの違いが結構目立つものもあって
比べたことの無いものだったので発見がありました。
明日は違う分野ですが、また明日の実習が楽しみです!