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2018年度夏季博物館実習4日目

実習4日目の3班は地史の分野についての実習を行いました。と言っても、午前中は化石の事について色々と教えてもらったり、過去に展示していたという化石や地層の模型などを見せてもらったり、と実習というよりは楽しい講習を受けたような感じでした。
化石というと、恐竜の化石とか古代生物の化石などを思い浮かべてしまいがちですが、体の実物がある物だけでなく、生物の生活の痕が残ったものも化石と呼びます。例えば、足跡の化石や糞の化石などなど…。植物の呼吸した痕などもそうです。実はこのような痕の化石、生痕化石は「その生物が確実にその場所に生きていた」と分かるため、生物の体が化石になった体化石よりも資料として重要らしいです。化石に知識のない私からすると意外な気もしますが、体化石だと死骸が風、波などにさらわれたり他の生物によって運ばれたりと、意外と簡単に場所が変わってしまうのだと言います。
他には、少し特殊な化石として鉱化化石というものがあります。これは生物体が鉱物成分のある地層に埋もれて、長い時間をかけて生物体が鉱物成分に置き換わってしまうという、その名の通に鉱物になってしまった化石の事をいいます。アンモナイトや大きな木の幹も鉱物に置き換わって、綺麗な石のようになります。なんとも神秘的で素敵ですね。大きな鉱化化石は触れる展示品として展示されることも多く、ちびっ子にも大人気だそうです。やはり触れる展示は需要が高いですね。
また、これは余談ですが、波の痕跡が残った「波の化石」というものもできるのだそうです。しかし、波は生物ではないため厳密には化石とは言わないのだとか…。それでも、波にも痕が残るなんてすごいですね。
私自身は地史が専門ではないので、初めて知るような事も多く、ワクワクドキドキしながら聞いていました。

午後は整理しきれていなかった資料の整理、というなんとも地味目な作業になりましたが、裏方仕事は好きなので個人的には楽しく作業できました。
それにしても膨大な量の資料がありますので、整理しきれない、置く場所がない、というのも理解できます。これから長い時間がたつにつれ、資料もますます増えていくでしょうからすべての資料を収蔵する、という事は難しいのでしょうね。そんなことを思いながらも、資料のサイズに対応できる高さの変えられる棚や、引き出しのサイズに対応した大小さまざまな仕切り箱など、考えられた収蔵法に感心しながら整理しました。
T大 GM

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