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2022年度博物館実習4日目(8月27日)

大阪市立大学のK.Aです。
今回は博物館実習の4日目ということで、私達の班では植物研究室の長谷川さんの下で、図書資料の整理を行いました。具体的には、博物館出版物である寄贈本の在庫管理と整理整頓です。まず、私たちが作業をしていた書庫には様々な図書があり、とても貴重な図書資料や博物館の展示解説などを含め、大量の図書資料が存在します。しかし、専門の司書さんがいないことや、整理するためのアルバイトを雇う費用があまり出ないことなどがあり、整理されていない図書が非常に多いのが現状のようでした。また、図書館のようにバーコードで管理されているわけではないため、どこにあるかがすぐにわからない図書もあるそうです。そこで、今回の実習では書庫の一角に、寄贈用に置いてある、約50回分の歴代の特別展の解説書やミニガイド、展示解説の在庫を数え、整理整頓をしました。実習の最初の方に、早く終われば植物の標本を見る実習ができると言われましたが、図書の整理を始めてすぐ、これは終わらないなと確信するくらい、とても多くの図書が山積みになっていました。ミニガイドや展示解説、特別展の解説書が混ざり、そして順番もバラバラに積まれているものがほとんどでした。まずは一旦、棚にある図書を全て移動させてから、ミニガイドの数を数え、書き出して、そして順番に並べ替えて棚に戻しました。これを同じように特別展の解説書や展示解説も行いました。文字で書くと、非常に簡潔なので一瞬で終わったかのように思いますが、全くそんなことはなく、4日目の実習時間を全て費やしました。少し力仕事でもあるので、とても大変でしたが、最終的にとてもキレイになったので、達成感がありました。また、歴代の特別展の解説書やミニガイドを見ることができ、それぞれの特別展ではどのような展示があったかを知ることができたので、とても興味深かったです。それぞれの特別展で、残っている解説書の冊数が顕著に違うため、冊数が少ない特別展は人気が高いのだろうと思いました。逆に、私がタイトルから勝手に想像して、人気が出そうと思った回でも、もとの発行部数が違うのかもしれないですが、意外と冊数が残っているものもあり、とても面白かったです。今回、整理整頓できた個所は書庫全体で見ると、氷山の一角程度だと感じたので、まだまだ在庫管理や整理整頓できていない図書が存在すると思います。やはり、整理整頓できており、管理が行き届いている方が、研究資料として扱いやすくなり、また、紛失の防止などにも繋がると思うので、整理整頓をもっと進めるべきだろうと思いました。ただ、学芸員の方々も図書の整理だけに時間をさけるわけでもないと思うので、難しい問題だなとも思いました。また、特別展の解説書や展示解説やチラシなど、一つの種類の資料が何百冊もの在庫を抱えているものもありました。素人の意見ではありますが、在庫が極端に多いものはどうにかできないものかと思いました。やはり、書庫にもスペースの限界があると思うので、今後新しく入ってくる図書資料を置くスペースがなくなったり、それをまた空いている場所に置いておくことになれば、のちに整理整頓しなおす必要がでたりする事態に繋がるのではと思いました。どこの博物館でも同じような問題に直面しているらしく、学芸員の方々の目線に立つことができ、非常に考えさせられる実習でした。

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