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2023年度夏期博物館実習4日目

こんにちは、岐阜大学のH.Oと申します。

博物館実習も4日目となりました。本日3班は、学芸員の石田さんご指導のもと、午前はイベント「池のプランクトン」のお手伝いを、午後からは収蔵庫にて、液浸標本のエタノールを補充する作業を行いました。

「池のプランクトン」では、長居植物園の大池にて表層・深層の水を採取し、その中に含まれるプランクトンの観察を行ったのですが、ここで私たちは主に、参加された方たちの明視顕微鏡操作のサポートを行いました。参加者は大人・子供合わせて30人弱ほどで、顕微鏡,図鑑とにらめっこしながら、皆さん夢中になって観察されていました。私自身も、参加者の方と一緒に顕微鏡を覗いたり、種の同定をしたりと、楽しませていただいたため、博物館主催のイベントを、運営側と参加者側、双方の立場から経験する機会になったと思います。観察したプランクトンの中には活発に動き回るものも多くて、その様子がとても可愛らしく、癒されました。私は、プランクトンに関する知識をほとんど持っていない状態でしたが、今回のイベントを通し、改めて生態や形態に興味を持つことが出来ました。また、石田さんの説明はとても分かりやすく、私も年代問わず、誰でも理解できるような話し方を身に付けたいと、強く思いました。

イベントの片づけをし、昼休憩を取らせていただいた後は、収蔵庫にて、液浸標本のエタノール補充に取り組みました。まず、石田さんから液浸標本に適する生物やエタノールとホルマリンの利用条件の違いなど、液浸標本に関する説明をしていただきました。標本は多くの場合、70%エタノールに漬けられています。恥ずかしながら、私はこれまで、液浸標本=ホルマリン漬けと思っていたため、正しい知識を得ることが出来て良かったです。また、適切な処理を行うことで、何百年にも渡る保存が可能であることに驚きました。補充作業は、4人で担当の棚を決めて行いました。ビンを一つ一つ見て、エタノール残量・蓋の劣化状態を確認し、適宜補充・交換を行います。私は貝のエリア担当で、ヒメタニシの標本から取り掛かりました。今まで触れる機会が無かったため、たくさんの液浸標本に囲まれて行う作業は楽しかったですが、数が多く、少し大変でした。担当学芸員の方たちは、研究・教育普及活動に加え、これの何倍もの標本の管理を行うのですから、本当にお忙しいと思います。

今回の実習でも、座学では学べないような貴重な経験をさせていただきました。ここで得た学びを、今後の自身の活動に生かせるよう、励んでいきたいです。

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