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2013年09月12日

博物館実習4日目

 「靱公園セミのぬけがらしらべ2013」に補助スタッフとして参加しました。
まず、友の会会長さんの挨拶から始まりました。幼虫の周期把握ができればとの思いで始めたが…今年で21年目を迎えセミの抜け殻の総数は、453.558個、活動に参加された延べ人数は約2000名に上るそうです。友の会のお世話をされる方も長年にわたる活動で抜け殻の山を見ただけでセミの種類を判別できたり、捕まえた昆虫の名前をすらすら言えたりと、まるで昆虫博士のような方が大勢おられたことに驚かされました。抜け殻の採取は4班に分かれ、私は抜け殻を数える係を小学3年生と5年生の女の子と友の会の方とさせて頂きました。思っていたよりも大変な作業でしたが、「疲れたね…」と言いながらも子供たちは、4.498個の抜け殻を最後まで根気強く数える姿に感心しました。お子さんやお孫さんと参加されている方が多く、子供たちはフィールドで蚊に刺されながらも目を輝かせ、けんめいに抜け殻を探していました。また、しゃがんで植え込みの中に入ると落ち葉のしたには、秋の虫たちが小さな声で鳴いている様子なども知ることができフィールドならではの貴重な体験ができました。学芸員の方は、あくまでもサポート役として、市民が主体的に関わる活動に参加できたことに感謝です。主体的に関わることがこの継続的な活動に繋がっていることを実感しました。この体験を今後、何らかのかたちで活かせるように頑張りたいと思います。

2013年09月09日

博物館実習最終日

5日間の実習も最終日となりました。
本日、私の班は昆虫研究室の方にお世話になりました。

まず前半は特別収蔵庫に保管されている昆虫の標本を見せてもらいました。ハチやクモ、ムカデやゴキブリのなかまや大きな標本など、さまざまなリクエストに応えていただきました。あまり見たことがないような、似た種がたくさん並んでいて、とても興味深かったです。普通、虫の標本はドイツ箱に入れられて保管されているのですが、クモや幼虫などは液浸標本にされるということを知りました。ただし、液浸標本にすることで色がなくなってしまうことが問題点になっているようです。

後半では、アミメカゲロウ目の同定とデータ化を行いました。カゲロウの同定は主に羽の脈と模様を見て行いました。2人、3人で一組となり、ルーペを使いながら一匹ずつ同定しました。とても細かく、羽の脈や毛などはルーペを使って見ても同定が難しいことがありました。しかし、見ているうちにどこを見ればいいのかが少しずつわかりました。データ化では、種ごとに採集した「場所・年月日・採集者・DNAラベル」(データラベルに記入されているもの)をパソコンに打ち込みました。時には読めないものや、不明なもこもありましたが、何とかデータ化しました。この作業は、博物館に何があるのかを把握できるようにするためにデータ化をするのだと聞きました。このような細かい作業も学芸員の重要な仕事であることを学びました。

博物館実習を通して、一番印象に残っているものは、標本のデータの重要さです。標本はどの時代に、どの場所にどんな生物がいたのかを証明する手がかりとなります。そのデータがなければ信憑性にも欠けるということを学びました。自分が標本を作るときも、そのようなデータを必ずメモしておく必要があると実感しました。

この5日間、忙しいなかたくさんの貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。最終日ということで、すこし寂しい気持ちもありますが、この経験を通して、さらに専門の学業についてや博物館について学びたいと思いました。

博物館実習最終日

本日は魚のデータベース関連の仕事を体験させていただきました。
データが日々変わっていくというのはこの5日間の実習を通して実感したことの1つです。
担当の方がいくつも大きな図鑑をもってきたときは今からとても難しいことをするのではと少し緊張したのを覚えています。最初の仕事は現在魚類学会が参照している図鑑をもとに、用意していただいたプリントの一覧と照らし合わせて変更があった欄を修正していく、という作業をさせていただきました。修正の主なものは最近の学名の変更によるものですが、差別名称の見直しなどによるものもありました。調べているとたしかにあまりよくない表現が使われているのを見て納得しました。間違えるといけないので班内でそれぞれ2人組になって学名の英語を1字1字声に出して確認しあってたのはどこかおもしろい光景でした。午前中後半からは実習室に移り、パソコンを使ったデータベース更新を行いました。専門用語が多すぎてはじめはなかなか整理するのに戸惑いました。パソコンは1台だったので1組ずつ交代で作業することになりました。自分の組は午後からパソコンの作業ということになりましたが、前半の組のパソコン作業を見ているとちゃんとできるかどうか不安になるほど難しそうにとらえていました。
 午後になり自分たちがパソコンを扱う番になり、はじめはお互い不慣れなので打ちこむ場所に自信がなかったり図鑑のさくいんの場所を間違えてたりなかなか思うように進めなかったのですが、前半組や担当者さんの助言のおかげで、そこからかなりスムーズに進めることができました。打ち込んでいるとき発見者の名前で印象に残ったのがKatayama & Fujioka という表記で、気になって調べてみたところ多くの魚類の分布概要を明らかにしているすごい方々であることがわかしました。なにかを追い求め続ける人生の魅力を意外にもこの作業中に感じました。
 本日は担当者さんの受付の当番でもあり淡々と作業の1日でした。自分たちに任された作業は確認だけで済むのではないかと思っていましたが、はじめの方で述べた通り情報は日々更新されているので案外修正点が多く、途中からやりがいを感じていました。”やはりこういった仕事も学芸員をやる上でかなり大切な作業である”ということを全日程で実感することができ、とても充実した実習期間でした。

2013年09月08日

実習最終日

博物館実習の最終日である今日、9月8日。龍谷大学瀬田キャンパスの「龍谷の森」にて、茸の採集を行いました。
それを通して、標本の採集や博物館外部の方々(今日は茸に関するアマチュアの方々)と行う活動について学びました。
取れた茸は食べれるものはあまりありませんでしたが、悪名高い毒茸からまだ新種発表されていないものまで良くも悪くも個性的なメンバー(?)ばかり。
今日もまたとても楽しく、勉強になる1日でありました。

2013年09月07日

博物館実習4日目(3班兼C班から)

本日は、今年で21年目となる靭公園のセミの抜け殻しらべのお手伝いを行わせていただきました。

靭とは、矢を入れて腰につけて持ち歩く筒形の入れものを意味し、これは別名矢巣(やす)と呼ばれます。
昔、周辺で市場が開かれていたとき、「やすいよ!やすいよ!」という掛け声から、矢巣つまり靭の名をとって、靭公園になったそうです。そんな靭公園でのセミの抜け殻調べですが、スタッフ、実習生含め60人程度お集まりいただきました。そこからA~Dの4班に分け、それぞれセミの抜け殻調べを1つ目の区画でセミの抜け殻から種類と雄雌の見分け方を学び、その後各班ごとの担当区画をたどりながら抜け殻を調べて参りました。

<見分け方の大まかなまとめ>
クマゼミ…出ベソになる。エリが黒くない。泥がまばらにつく。少しほかのより大柄。
アブラゼミ…出ベソにならない。エリが黒くなる。泥はほとんどつかない。クマゼミより小柄。
ニイニイゼミ…全体が泥に覆われており。小柄。

以上のまとめを参考に、我らがC班はおよそ10区画をまわりセミの抜け殻を探して回りました。
木の幹や枝、葉にあるものはもちろんのこと、しげみの中や、土の上などの足元にも多くありました。
私は何分目が悪いのも相まってなかなか見つけられなかったのですが、班にいる子供たちは慣れているようであちらこちらにあるセミの抜け殻を見つけてはドンドン集めていました。
初めはセミの抜け殻を触れなかった子も次第に慣れていき、セミの抜け殻を触れるようになって、子供たちもとても楽しそうに蝉の抜け殻探しを行っていました。
もちろん、子供だけでなく、大人の方も子供と一緒になってたくさんのセミの抜け殻を集めてくださいました。
さて、実習生はというと、釣竿を持って高所のセミの抜け殻を取るなどセミのぬけがを探す傍ら、それらを分類、集計し、中央情報局の方への集計結果の伝達を行いました。
分類、集計などには、たくさんの方々にお手伝いしていただき、大変助かりました。ありがとうございました。
皆様の協力のもと、蚊に刺される以外は大きな怪我もなく、無事にC班は担当区画での抜け殻収集を終えることができました。
C班の担当区画の総合結果としては、アブラゼミが3427個、クマゼミが1948個、ニイニイゼミが0個で、計5375個になり、圧倒的にアブラゼミの方が多いという結果になりました。
ですが、A~D班までの全体の結果としては、アブラゼミが8944個、クマゼミが8847個、ニイニイゼミが2個の軽17793個になり、全体としては、アブラゼミとクマゼミの間でほとんどその量に差はありませんでした。
以上のことから、C班の担当していた区域はアブラゼミの比較的多い区域であり、これはアブラゼミが生息しやすいような環境であるなど様々な理由が考えられます。
なお、この今年の結果である17793個は去年の18612個に比べれば若干少ないという結果になりました。
21年間のデータと比べると、若干データからの予測とはずれる結果となりました。
わが班では、背の高い木などは、低いところの枝が切られていたために、セミが羽化する時に障害となるものがなくなって、セミがより高いところまでのぼり、羽化することができるようになったためであるかどうかわわかりませんが、私たちの手の届かないところにセミの抜け殻が多くあったために、その分取り損じが生じ、去年よりも少なくなってしまったのではないか、などと私は勝手に推測しております…。
理由はさておき、今年の結果に対して、例年通り行われている活動を始める前の総数の予測から順位をとり、最も結果に近い予測をした方々には景品が送られました。なんと、1位は4人もいました。すごい!
恐縮ながら私も、17000と予測し、景品をいただいてしまいました・・・・ありがとうございました。
セミ以外にも、大阪市で見られたのは初?のキマダラカメムシやニイニイゼミの抜け殻など非常に貴重なものを見ることができました。

今日の実習ではセミの抜け殻集めを通して、地域の方々との触れ合いを行うとともに、学芸員としての博物館外部での活動時のふるまい方や、注意点など様々なことを学ぶことができました。また、日本、世界?初21年目に当たるこのような大規模な広範囲におけるセミの抜け殻を集めるという貴重な行事に参加することができ、大変良い経験になりました。ありがとうございました。
本日はは皆さん、お疲れ様でした。参加者の皆々様、本当にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

明日はついに博物館実習5日目の最終日となります。最後まで気を抜かずに頑張りたいと思います。

実習2日目

私の今日の担当は、昆虫の学芸員さんのお手伝いでした。
 昆虫というと、虫を採集したりするのかと思っていたのですが、まずお手伝いした仕事は、会誌を折りたたんで封筒に封入するという流れ作業でした。地道な作業は好きなので、難しい仕事を頼まれなくて安心していたのですが、こういう仕事は学芸員さんの仕事ではなく、事務の方などに任せていると思っていたので、 「学芸員は雑芸員と呼ばれるくらい、何でも仕事をする」と、何人かの方が口を揃えて仰っていた事が理解出来ました。
次に、昆虫の標本の受け入れをして頂く為に、数を数える仕事をしました。
昆虫の標本自体を間近で見るのも、初めてだったし、何よりも数がすごく多くて、普段じっくり見ることが出来ない虫の数を、2000匹以上は数えました。
途中でどこまで数えたか分からなくなったり、収蔵庫がとても寒かったり、その数に圧倒されて途方に暮れたりしましたが、それでも次から次へと見たことの無い虫を見ることが出来たし、虫の名前や種類についての知識をつけることが出来、とても貴重な体験となりました。

2013年09月06日

博物館実習3日目

昨日製作したリンボクのレプリカができました!化石本体は触れ方によっては削れる心配がありますが、レプリカなら心配せずにしっかりと形を感じることができます。実際にレプリカができてみると感動です。ワニの骨は引き続き学芸員さんが反対側を作って下さっています!

今日は収蔵庫見学、収蔵庫の掃除、貸し出していた標本の再配架、植物園案内の下見をしました。
実習で3日とも収蔵庫を見ていますが、標本数が多いため毎日発見と驚きがいっぱいです。
今日掃除をしたのは特別収蔵庫という温度・湿度管理、防虫が徹底された収蔵庫です。掃除は標本を守るうえで大事な仕事です。研究をして、発表をして、展示をして...と忙しいなかで時間をつくって掃除をする、という学芸員さんの大変さの一面を見ました。
収蔵庫にはたくさんの棚があり、開けるとさらにたくさんの標本があります。空間からの想像を絶する情報量です。再配架という標本をもとの場所に戻す大事な作業を少し体験しましたが、何しろ棚も標本も多いので正しい場所を見つけるのに苦戦しました。
植物園案内の下見では植物だけでなく、昆虫や環境との関係のお話も聞けてとても勉強になりました。今の時期の見どころを紹介してくださるのですごく充実しています。ぜひご参加ください!

実習では博物館と学芸員さんの奥ゆかしさに触れ、好奇心と探究心が刺激されます。
丁寧にご指導して下さり、毎日実りある実習となっています。ありがとうございます。

明日はセミのぬけがらしらべです。今年はいくつ採れるか楽しみですね!

博物館実習三日目

本日は常設展示室の展示メンテナンス、展示の掃除、展示の注意点を学びました。
開館中に展示室ケース内の清掃を行ったため、今作業中であることを伝える看板や通路を確保するためのロープ、また普段はケース越しからしか資料を見ることができないが、清掃中だからこそ直接見ることができるお得感を来館者にしっかり伝えることの大切さを学びました。
照明の種類によっても、光の当て方が変化すること等も学びました。
また、実際にケース内を清掃した後に化石を展示してみると、どのような向きで展示を行えば良いのかがわからず戸惑いました。それには、専門的知識が必要となり、何のどこをお客様に見せたいのかを知識をふまえながら考え展示することが最も重要であることを学びました。
見る人の立場も大人だけではなく、子ども、車いすの方などさまざまです。そのようなことも考慮しながら、展示の工夫を行う大切さを体感することができました。
汗をかきながらの重労働作業でしたが、なかなか体験できない貴重な体験をさせていただき大変勉強になりました。これからは、様々な博物館に行った際には展示の仕方やライトの当て方など、見る側だけではなく、展示する側の目線でも見ていこうと思いました。大変充実した一日でした。ありがとうございました。
明日は待ちに待った蝉の抜け殻拾いです!
数を当てにいきたいと思っています!!景品を手に入れにいきます!!!

実習3日目3班:タコは草を刈るのか

今日は、学芸員の色々なお仕事の中でも、本当に”色々”を実感できる1日でした。

まず午前中は、特別展の会場に設置されていた巨大タコツボの、修復作業を行いました。
外観だけでも、配色やフジツボ、カンザシゴカイの巣などの装飾が細かく、実際にモデルがあって、寸法も10倍になるよう計算してあるという正確さに驚きました。骨格は竹で、その上に段ボールや新聞紙、くしゃくしゃに質感を出した紙を重ねて作られています。この構造も、補強の技術や道具もアイデアがいっぱいで、驚くばかりでした。主に天井部分の段ボールが落ちてきていたので、タコツボの中と外に分かれて、声を掛け合いながら針金でタコ糸を通し、何重かに巻いて天井を固定しなおしていきました。糸を結んだ針金を通す穴を開けるため、内側からブスンとドライバーが突き出してくる光景は、とても奇妙でした。その後、糸を巻いた部分や内側の破れたところに紙を貼りなおして、皆手にボンドや絵具をつけつつ、僕はズボンにボンドを落としつつ、作業を終えました。
タコツボの色付けを終えた後、地層の剥ぎ取り標本を見せていただきました。ウレタン樹脂の特殊なボンドで固めてあるそうで、今まで触れたこともなかったのでとても興味深かったです。
これは午後の20分ほどの出来事でした。午後のメイン実習は......草刈でした。
南側通用口周辺と、植物の圃場の草を刈りました。視界にちらつく蚊を虫よけスプレーで避けながら、草の根元から飛び出してくる越夏中の昆虫と戯れながら、草を刈りました。指導してくださった学芸員の方は、アシナガバチも恐れることなく黙々と刈ってあって、すごいと思いました。僕は、あの2mのタコツボに入るような巨大タコが8つの鎌で刈っていくイメージをしながら刈っていました。これまでで一番体力を使う実習でしたが、皆で刈った後を見るとなんだかすっきりしていて、このすっきりも博物館には大事なことで、そのために学芸員には色々な仕事があるのだと感じました。冬場には学芸員総出で木を刈ることもあるそうです。驚きがいっぱいです。
最後に、タコツボを展示会場に戻しました。

このタコツボですが、中は意外と広く、寝袋のような安心感があります。まだ入られたことのない方は、ぜひタコの気分を味わってみてください。

博物館実習3日目を終えて

早いもので博物館実習も今日で3日目です。

まず最初に、私たちの班は仮(かり)剥製と呼ばれる鳥の標本にタグをつける作業を行いました。
博物館にある鳥の標本というと、立った姿勢で展示されている剥製をイメージされる方も多いと思います。これは本(ほん)剥製といって、もっぱら展示に使われます。これに対して研究に使うものが仮剥製で、鳥の遺体を開いて中身を出し、防腐剤を塗って綿をつめてあるものです。また、タグは個体を識別するためのデータが書かれていますので、なくすと大変です。糸がゆるんでほどけてしまうことのないよう、しっかりと結び、終わりには改めて結び目の状態を確認することを心がけました。余談ですが、街中ではあまり見られない鳥も窓ガラスにぶつかることで遺体として見つかるケースも多いそうです。

タグつけの作業を終えた後の作業で印象に残っているものを1つ挙げますと、キリン(動物園でも人気の、あの首の長い動物です)の遺体を骨だけの状態にするために砂場にひと夏置き、昆虫に肉を食べてもらいほとんど骨だけになったものを運んだことです。9月とはいえまだまだカが多い中、重い骨をうんうん言いながら実習生が力を合わせてなんとか運ぶことができました。薬品を使って肉を外すこともできるのですが、その場合時間が経つと骨が痛んでしまうことがあるそうです。それに比べ昆虫に食べてもらう方法はコストもかからないし、肉に集まる昆虫も必要に応じて収集でき、どこまでも合理的だと感心させられました。こういうノウハウも実習の中でさらに学んでいきたいです。

2013年09月05日

実習2日目(5班)

今日は、特別展で展示する汽水域の生き物を採集するために、朝から淀川に行ってきました。
2時間くらいかけて、ヤマトシジミ・クロベンケイガニ・ドロフジツボ・ゴカイ類などを採集することが出来ました。
天気が崩れることもなく、シジミ採りに来ていたおじさんたちとの交流もあり、楽しかったです。
学芸員の仕事にフィールドワークはほとんどないと思っていたので、新鮮に感じました。

午後は、採集してきた生き物を展示室の水槽に移し、簡単な解説パネルを作成しました。
自分たちが採ってきた生き物を、すぐに来館者のみなさんに見てもらえて、嬉しかったです。
パネル作りはやってみると意外と難しかったですが、見やすいパネル、興味を引くパネルはどんなものか、ということを考えることが楽しかったです。
特別展に展示してあるので、よければ見てみてください。

2013年9月5日博物館実習2日目

今日からいよいよ学芸員の実務体験がスタートしました!
初日の昨日は館内の展示と収蔵庫見学と標本の管理方法の説明をして頂いたので、実務体験は無かったのですが、今日からは班ごとに分かれてそれぞれで実習を行いました。

今日、自分達の班は植物研究室の学芸員の方に指導して頂きました。
午前はまず収蔵庫にある植物の標本(さく葉標本)を見せて頂き、標本の扱い方も教わりました。
その後、研究室にボランティアで来ている方に教わりながらマウント(標本を台紙に移して貼り付ける)作業を体験しました(これは自分には向いてない気がします(笑))。
午後は収蔵庫でまず標本調査を行いました。班のある人がニワゼキショウとオオニワゼキショウとの違いは?という問題提起をしてくれたお陰で分類学的な研究の一部を垣間見ることが出来ました(結論:分かりません(笑))。その後、班のみんなで収蔵庫の棚のナフタレン補給をしました。この作業はかなり単純で地味な作業ではありましたが、標本を後世まで残していく上で欠くことのできない大事な作業です。自分もそれを肝に命じながら作業にあたりました。あとは収蔵庫の掃除をして今日の実習を終えました。

最後に実習日誌を書いてる時に思ったのですが、この「実習日誌」って大学によって様式が全く違うんですね!両面にぎっしり書かなくてはいけない大学もあれば、そんなにたくさん書かなくてもいい大学もあって、大学側が実習を通して学生に求めるものの大きさを表してるのかな、なんて勝手に思ったりもしました。

明日は今日とは違う研究室の学芸員の方が指導して下さります。
どんな実習をすることになるのか、今から楽しみですね。

それではみなさんまた明日お会いしましよう!

2013年9月博物館実習2日目(2班)

今日はおそらく人生で一番化石に触れた日でした。
収蔵室に保管されている化石について説明していただいたり、常設展の化石のコーナーに展示されている恐竜やゾウの化石について、担当学芸員の方がいろいろとお話をしてくださいました。
「化石は貴重なものだという印象を受けるけれど、化石であるというだけで重要視される時代は終わり、今はそこにどれだけの情報があるかということが大切であり、骨の化石を切ることで、そこから年齢や雌雄などの情報を得ることができる」という話をしてくださいました。
私は、今まで化石についてはほとんど知らず、化石というだけで貴重なんだと思っていました。そして、自分が思っていた以上にたくさんの情報を化石から得ることができるということが分かり、とても勉強になりました。

また、今日は化石標本のレプリカの作成をしました。ミシシッピワニの足の骨とリンボクの印象化石のレプリカの作成でした。実習時間内にレプリカを完成させることはできないので、ワニの骨では型の作成までを行いました。リンボクの印象化石は化石自体が型になっているので、そこに粘土で型を取る部分以外にシリコンが流れ出ないように壁を作り、化石の表面に石鹸水を塗ってシリコンを流し込みました。第一層目は筆でトントンと凹凸にシリコンをなじませながら全体に塗り、20分後にガーゼを乗せ、その上からシリコンを重ねました。再び20分置き、第三層目のシリコンを筆で塗り広げました。ワニの骨のほうは、骨を粘土に半分ほど埋め込ませ、粘土と骨の境目をきれいに水平に整え、シリコンがこぼれないように壁を作り、固まったシリコンが抜けやすいように数か所をくぼませました。そして、リンボクと同様にシリコンを流し込みました。
化石ではなく骨だったので、化石に比べると丈夫でしたが、それでも力加減に注意しなければいけませんでした。もしこれが化石だったら…と考えた瞬間怖くなりました。また、骨に対して粘土の表面が垂直ではなく、骨に粘土が張り付くようになってしまわないようにする…などの注意する点がいくつかありましたが、担当学芸員の方の指導のもと、大きな問題なく進めることができたように思います。
初めての作業でしたので、難しいところもありましたが、楽しかったです。学芸員の大切な仕事にひとつを体験することができてうれしかったです。大変さとともにやりがいを感じました。完成が楽しみです。
今日は皆様お疲れ様でした。明日もよろしくお願いします。

博物館実習2日目

実習2日目は、広報の仕事のお手伝いから始まりました。
博物館で行われるワークショップやイベントについて書かれたチラシを、決まった部数ひたすら封筒に詰め、郵送できる形にしていく、という作業を行いました。送り先は近隣の幼稚園・小中学校・図書館など様々です。たくさんの人に参加してもらえるよう、宣伝効果のありそうな施設を選んでいるそうです。作業自体は単純なものの、量がそれなりに多いので封筒が中々減らない錯覚に陥りました。学芸員の方々が普段あれだけの量を少人数で捌いているのかと思うと…。 広く博物館の活動を知ってもらうために、様々な気配りのもと細かい努力がなされていることを知りました。

広報の仕事が終わった後、一般収蔵庫に向かいました。標本棚の幅や大きさは、入れるものを考慮し計算して作られているそうです。限られたスペースの効率よい利用や地震対策について学びました。建築用・研究用の2種のボーリング試料を見せていただき、学芸員の方からお話を聞きました。
最後に一般収蔵庫の掃き掃除を行いました。

貴重なお話を聞くことのできた1日でした。明日の実習も頑張っていきたいです。