第2回 アユちゃんお帰りな祭!~魚の調べ方と良い魚みち
芥川大堰に待望の「魚みち」が完成し、5月にはその「魚みち」を遡上する天然アユが確認できました。アユとともにどんな魚が魚みちを利用しているのか確認するために、今後は、魚みちのモニタリング調査が必要です。第2回アユちゃんお帰りな祭は、「魚の専門家」と「魚みちの専門家」による、フィールド講座です。
前日に芥川の水位を確認。これ以上強い雨が降らなければ実施できると判断して、魚みち上流側に定置網を設置し、フィールド講座の準備を行いました。前日の準備には9人が参加してくれました。 当日は中止にするか判断が難しい天気でしたが、とにかく実施することに決定。 しとしと雨の中を芥川大橋の下で開始の挨拶。天気が悪い中でも総勢28人が参加してくれました。
● 魚の調べ方
花﨑講師から、投網、タモ網、魚カゴ、石倉などの魚の採取法と特徴について説明がありました。花﨑講師は、投網による調査は10投を目安としているそうです。投網は結構重くて力の弱い人は連続して何度も投げられません。
採取した魚の一部は標本として保管します。これは100年後でも、こんな魚がいたという証明になるし、DNA鑑定をすることもできるからです。
次に投網、タモ網等を実際に行って魚を採取しました。このころから雨も止みました。
投網、タモ網で採取した魚類は、アユ、オイカワ、カマツカ、モツゴ、スゴモロコ、カジカ類でした。なぜこんな場所にカジカが? 洪水で流されてきたのかもしれませんね。

◆魚みち遡上調査
いよいよ、前日に魚みち上流に設置した定置網の回収です。魚みち遡上調査の結果は、 大きなナマズ、カマツカ、オイカワで、残念ながらアユは確認できませんでした。

●魚みちの講習
山本講師から、魚みちのポイント、種類と特徴の説明がありました。まず設置場所ですが、芥川大橋上流の魚みちは、引込型という魚が遡り口を見つけやすい形状になっています。
魚類等が自由に移動できるようにするための良い魚みちの条件、
・段差を小さくする。(プールとプールの落差は15㎝ ~20㎝)
・魚みちを流れる流速 < 魚の遡上能力(突進速度)
・途中の休憩場所
・越流部の形状が大事
ということを、実際の魚みちを示しながら解説がありました。
次に、魚みちを流れる流速はどうなっているか測定してみました。
測定結果は、
・プール部の流速 20㎝/s
・越流部の流速は、中央部が150㎝/s、 両端が 140㎝/s
でした。
越流部の流速については、魚みちの計画「概ね80㎝/s以下」よりは、かなり大きな流速が生じていました。一般的な魚類の突進速度(=10×体長(㎝))から見ても、流速が大きすぎるようです。今日は、流量が多かったからでしょうか?
今回のフィールド講座では、国土交通省による6月14日の調査結果も情報として伝えました。
・魚みちのアユ遡上数 約30尾
・落差工の下流部(左岸側)で約500~600尾のアユが確認されている。
・この魚みちより上流の2号井堰付近でアユ 約50~60尾が確認された。
間違いなく、アユはこの魚みちを遡上しています。
併せて、4月30日の魚みち見学会で紀平先生が国土交通省細見所長に、この魚道は流れが剥離していて魚が遡りにくい。せっかく良い魚道を作ってくれたんだから、なんとか、角をハツッて流れの剥離が起こらないようにしてください。
と要望されたことも情報として説明しました。これが改良されたらもっと多くのアユがのぼるかもしれませんね。
次回の連続講座“アユちゃんお帰りな祭!”は、
第3回 アユの産卵場を整備しよう!
平成23年10月1日(土)です。お楽しみに。
イベントのチラシはこちら(pdf)
前日に芥川の水位を確認。これ以上強い雨が降らなければ実施できると判断して、魚みち上流側に定置網を設置し、フィールド講座の準備を行いました。前日の準備には9人が参加してくれました。 当日は中止にするか判断が難しい天気でしたが、とにかく実施することに決定。 しとしと雨の中を芥川大橋の下で開始の挨拶。天気が悪い中でも総勢28人が参加してくれました。


● 魚の調べ方
花﨑講師から、投網、タモ網、魚カゴ、石倉などの魚の採取法と特徴について説明がありました。花﨑講師は、投網による調査は10投を目安としているそうです。投網は結構重くて力の弱い人は連続して何度も投げられません。
採取した魚の一部は標本として保管します。これは100年後でも、こんな魚がいたという証明になるし、DNA鑑定をすることもできるからです。
次に投網、タモ網等を実際に行って魚を採取しました。このころから雨も止みました。


投網、タモ網で採取した魚類は、アユ、オイカワ、カマツカ、モツゴ、スゴモロコ、カジカ類でした。なぜこんな場所にカジカが? 洪水で流されてきたのかもしれませんね。

◆魚みち遡上調査
いよいよ、前日に魚みち上流に設置した定置網の回収です。魚みち遡上調査の結果は、 大きなナマズ、カマツカ、オイカワで、残念ながらアユは確認できませんでした。


●魚みちの講習
山本講師から、魚みちのポイント、種類と特徴の説明がありました。まず設置場所ですが、芥川大橋上流の魚みちは、引込型という魚が遡り口を見つけやすい形状になっています。
魚類等が自由に移動できるようにするための良い魚みちの条件、
・段差を小さくする。(プールとプールの落差は15㎝ ~20㎝)
・魚みちを流れる流速 < 魚の遡上能力(突進速度)
・途中の休憩場所
・越流部の形状が大事
ということを、実際の魚みちを示しながら解説がありました。
次に、魚みちを流れる流速はどうなっているか測定してみました。
測定結果は、
・プール部の流速 20㎝/s
・越流部の流速は、中央部が150㎝/s、 両端が 140㎝/s
でした。
越流部の流速については、魚みちの計画「概ね80㎝/s以下」よりは、かなり大きな流速が生じていました。一般的な魚類の突進速度(=10×体長(㎝))から見ても、流速が大きすぎるようです。今日は、流量が多かったからでしょうか?


今回のフィールド講座では、国土交通省による6月14日の調査結果も情報として伝えました。
・魚みちのアユ遡上数 約30尾
・落差工の下流部(左岸側)で約500~600尾のアユが確認されている。
・この魚みちより上流の2号井堰付近でアユ 約50~60尾が確認された。
間違いなく、アユはこの魚みちを遡上しています。
併せて、4月30日の魚みち見学会で紀平先生が国土交通省細見所長に、この魚道は流れが剥離していて魚が遡りにくい。せっかく良い魚道を作ってくれたんだから、なんとか、角をハツッて流れの剥離が起こらないようにしてください。
と要望されたことも情報として説明しました。これが改良されたらもっと多くのアユがのぼるかもしれませんね。
次回の連続講座“アユちゃんお帰りな祭!”は、
第3回 アユの産卵場を整備しよう!
平成23年10月1日(土)です。お楽しみに。
日時
2011年6 月18 日(土) 午前10 時~12 時 (雨天中止)
場所
芥川大橋上流右岸側魚みち
講師
山本 忠雄 氏 (芥川緑地資料館 館長)
花﨑 勝司 氏 (芥川緑地資料館 主任研究員)
花﨑 勝司 氏 (芥川緑地資料館 主任研究員)
参加者
28人
その他
主 催:芥川・ひとと魚にやさしい川づくりネットワーク
~愛称:芥川倶楽部~
共 催:芥川緑地資料館(あくあぴあ芥川)
問合先:高槻市 政策企画室 (担当:平井、重永)
072-674-7392
seisaku(@)city.takatsuki.osaka.jp ( )を外して送信ください
~愛称:芥川倶楽部~
共 催:芥川緑地資料館(あくあぴあ芥川)
問合先:高槻市 政策企画室 (担当:平井、重永)
072-674-7392
seisaku(@)city.takatsuki.osaka.jp ( )を外して送信ください
今後の予定
第3 回 アユの産卵場を整備しよう! 平成23年10月1日(土)
第4 回 アユの卵を見つけよう! 平成23年11月5日(土)
第5 回 アユ遡上継続・増加をめざして平成24年2月
詳細は、後日、芥川倶楽部ブログ(http://akutariv.blog85.fc2.com/)などでご案内します。!
第4 回 アユの卵を見つけよう! 平成23年11月5日(土)
第5 回 アユ遡上継続・増加をめざして平成24年2月
詳細は、後日、芥川倶楽部ブログ(http://akutariv.blog85.fc2.com/)などでご案内します。!