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おうちでみつける生物多様性(1)

新型コロナウイルス感染症の影響で、おうちの中で過ごす時間が長くなった人もいらっしゃるでしょう。生物多様性に関する展示や講座、観察会を企画してきたあくあぴあですが、今回はおうちの中で生物多様性をみつけようという企画を考えました。

サバイバル3の法則というものがあります。事故や災害などで命が危険にさらされたとき、生き残るために必要な3つのものを、一定の時間内に確保しなければ生き残れないというものです。

3分以内に酸素
3日以内に飲み水
3週間以内に食料

これら3つのものは生物多様性が保たれていることで供給されています。

まずは酸素から。3分以上呼吸ができなければ命に係わります。その酸素は植物がつくりだしたものです。植物が持つ葉緑体が光を受けて、二酸化炭素と水から炭水化物を合成するときに、不要になった酸素を出すことで、私たちは呼吸ができ、生きていけるのです。

さて、冷蔵庫の中にサニーレタス(香川県丸亀市産)がありました。緑色をしているので葉緑体がある証拠です。根は切ってありますが葉には水分が含まれているし、空気中には二酸化炭素があるし、光もあたっているので今も酸素を出しているはずです。

だからといって密閉容器の中にサニーレタスといっしょに入っても、またたく間に窒息してしまうでしょう。私たちが窒息しないのは、それだけ大量の葉緑体が、森林の植物の葉だったり、海洋の植物プランクトンの中などにあるからです。



サニーレタス

サニーレタス
キク科の植物で、種は綿毛で飛ばします。風で飛ぶほど小さな種から、店頭に並ぶほどの大きさに育ち、収穫されて私たちのもとにとどきます。その間、大気中の二酸化炭素と土中の水をとりいれて酸素を供給していたのだな、などと思いながら撮影しました。