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2022年08月31日

2022年度夏季博物館実習3日目(8月26日)

こんにちは。京都先端科学大学のHTです。
今回は8月24日より開始となった夏季の博物館実習に参加しました。その中で班に分かれて行う実習で4日目に私たちが5班として行ったことについて話したいと思います。私たちの班では4日目に、チョウやガを主に専門として取り扱う長田さんの元で実習を行いました。午前中は自然史博物館が保存している昆虫標本をどう活用するかについて詳しく解説してくださりました。昼食を挟んだ午後はこの館が保存している珍しい標本についての解説と、長田さんが研究しているテーマについて説明してくださりました。今まで昆虫標本は対象種の見た目を重点的な情報として利用していると考えていたのですが、むしろそれだけの標本はほとんど価値のないものとして扱われるといったことを今回の長田さんの話で初めて知ることが出来ました。標本と共に保存されているラベルの中には採集者名・採集地・採集日が記録されており、それらの情報から当時の環境についても知ることが出来ると知り、目から鱗でした。標本から環境の情報を見出すには、そもそも生体の習性や生息地を熟知いなければならないため、非常に練度のいる技術です。その技術を非常に多くの種がいるチョウで行えている長田さんに感服しました。昼食の後に説明してくださった標本の中には、現在は採集が禁止となっているが当時はまだ採集可能だった多くの希少なチョウについて解説して頂きました。その中にはそもそも住む地が限定されていることで個体数が多くないものや、人為的な作用によって生息地が減少してしまいそれに応じて個体数も激減してしまったものもありました。それらに共通していることは何か環境の変化が起きているということ。日本に住んでいる以上自国でどのような環境の変化があったかを掴むことは非常に意味のあることであり、標本の重要性をより理解することが出来ました。最後に長田さんが研究しているシイタケの害虫であるシイタケオオヒロズコガ属についての解説をしていただきました。研究というものはいずれ世のためとなる未だ解明されていないものを解き明かそうとするものであるといったものであると思うのですが、今回話してくださった長田さんの研究はもっと生活に近く結びつくようなものでありました。害虫についての見解を深めることでできることは、その種への産業的な視点から被害を防ぐといったものとなります。このことで産業をより良いものにすることができ、社会への貢献となります。このようにわかりやすく意味のある研究をされていることを知ることで、研究の意義についてより一層考えさせられた実習となりました。この経験は学びの続く人生の中で忘れられないものとなりました。

2022年度博物館実習4日目(8月27日)

大阪市立大学のK.Aです。
今回は博物館実習の4日目ということで、私達の班では植物研究室の長谷川さんの下で、図書資料の整理を行いました。具体的には、博物館出版物である寄贈本の在庫管理と整理整頓です。まず、私たちが作業をしていた書庫には様々な図書があり、とても貴重な図書資料や博物館の展示解説などを含め、大量の図書資料が存在します。しかし、専門の司書さんがいないことや、整理するためのアルバイトを雇う費用があまり出ないことなどがあり、整理されていない図書が非常に多いのが現状のようでした。また、図書館のようにバーコードで管理されているわけではないため、どこにあるかがすぐにわからない図書もあるそうです。そこで、今回の実習では書庫の一角に、寄贈用に置いてある、約50回分の歴代の特別展の解説書やミニガイド、展示解説の在庫を数え、整理整頓をしました。実習の最初の方に、早く終われば植物の標本を見る実習ができると言われましたが、図書の整理を始めてすぐ、これは終わらないなと確信するくらい、とても多くの図書が山積みになっていました。ミニガイドや展示解説、特別展の解説書が混ざり、そして順番もバラバラに積まれているものがほとんどでした。まずは一旦、棚にある図書を全て移動させてから、ミニガイドの数を数え、書き出して、そして順番に並べ替えて棚に戻しました。これを同じように特別展の解説書や展示解説も行いました。文字で書くと、非常に簡潔なので一瞬で終わったかのように思いますが、全くそんなことはなく、4日目の実習時間を全て費やしました。少し力仕事でもあるので、とても大変でしたが、最終的にとてもキレイになったので、達成感がありました。また、歴代の特別展の解説書やミニガイドを見ることができ、それぞれの特別展ではどのような展示があったかを知ることができたので、とても興味深かったです。それぞれの特別展で、残っている解説書の冊数が顕著に違うため、冊数が少ない特別展は人気が高いのだろうと思いました。逆に、私がタイトルから勝手に想像して、人気が出そうと思った回でも、もとの発行部数が違うのかもしれないですが、意外と冊数が残っているものもあり、とても面白かったです。今回、整理整頓できた個所は書庫全体で見ると、氷山の一角程度だと感じたので、まだまだ在庫管理や整理整頓できていない図書が存在すると思います。やはり、整理整頓できており、管理が行き届いている方が、研究資料として扱いやすくなり、また、紛失の防止などにも繋がると思うので、整理整頓をもっと進めるべきだろうと思いました。ただ、学芸員の方々も図書の整理だけに時間をさけるわけでもないと思うので、難しい問題だなとも思いました。また、特別展の解説書や展示解説やチラシなど、一つの種類の資料が何百冊もの在庫を抱えているものもありました。素人の意見ではありますが、在庫が極端に多いものはどうにかできないものかと思いました。やはり、書庫にもスペースの限界があると思うので、今後新しく入ってくる図書資料を置くスペースがなくなったり、それをまた空いている場所に置いておくことになれば、のちに整理整頓しなおす必要がでたりする事態に繋がるのではと思いました。どこの博物館でも同じような問題に直面しているらしく、学芸員の方々の目線に立つことができ、非常に考えさせられる実習でした。

2022年08月30日

2022年度夏期博物館実習3日目(8月26日)

 大阪市立大学のK.T.です。
 博物館実習3日目、植物研究室の佐久間さんが私の班を担当してくださいました。
 午前中は特別収蔵庫にて植物標本を見せてもらい、管理事情について教えてもらいました。植物標本は三木茂さんのものを観察しました。標本は新聞に包まれていたのですが、その新聞が本当に古いもので当時の情勢や広告事情などを読み取れるもので、標本と新聞で二度楽しめました。昔の標本は、標本そのものとそれを包む新聞、二つの価値あるものを保管しているんだなと思いました。これは展示ではなく、裏で保管されている標本を見ないと気づけなかったことで、貴重な経験ができました。
 自然史博物館ではよく標本を誰かは見ているため(ひと月丸々放置される標本ロッカーがない)、自然と害虫チェックができており、密閉保管じゃなくてもいいと教えてもらいました。地方の博物館などでは、長い間チェックされない標本も多く、密閉保管されているそうです。その場合、標本を見たいときは一度開封して標本を観察、その後は再度密閉して戻さなければいけないという手間があるそうです。私たちがたくさん見させて頂いた標本たちは、昔のものとは思えない状態の良さで、それはすべて害虫から標本を守る収蔵庫の環境であったり、学芸員さんの努力の上で成り立っていると実感しました。
 さて、そんなたくさんの標本が保管されている収蔵庫ですが自然史博物館ではそれが地下にあります。自然史博物館の少し先には大和川があり洪水によるリスクも否定できません。それなのに何故地下にあるのでしょうか?皆さんはどう思われますか?収蔵庫が地下にある主な理由は二つ。一つ目は、地震に備えてです。まず大前提として、1階と2階はアクセスしやすいため、お客さんに使いたいというのがあります。そうなると収蔵庫は3階や4階に設置することになります。しかし地震が発生した場合、建物の上の階ほど揺れます。つまり、3階や4階に収蔵庫を設置するのはたくさんの標本にとってかなりリスクがあるのです。二つ目の理由はは、柱です。3階や4階になると柱がいくつもあることになります。とても大きなホネなどの標本は、柱があると設置・保管できません。これらの二つの理由を主として、収蔵庫は地下にあるのです。さらに、襲いかかりうる災害は地震だけではありません。火災も考えられます。スプリンクラーは水を放射しますがそれは標本を台無しにしてしまいます。また、天井に張り巡らすスプリンクラーの水道管からある日水漏れが起こってしまう可能性もあります。そこで窒素を充満させるという消化システムが導入されています。このように資料保存のリスクは害虫だけでなく、災害もあるのです。そうしたことを午前中に学ばさせて頂き、午後は実際に被災した標本、「被災自然史標本」に触れさせて頂きました。
 
 午後は、被災自然史標本について学び、処置済みの送り返す被災自然史標本の整理作業を行いました。博物館が被災した場合、その博物館からの要請で複数の博物館に被災自然史標本が送られます。被災自然史標本は濡れてしまったものや泥まみれになったものなど様々。そして各博物館が被災自然史標本に修復処置や汚れを落とす処置などを行い、被災した博物館に送り返す。このような仕組みで被災自然史標本の救済を行っているそうです。実際に東日本大震災のとき、岩手の博物館が他の博物館らに呼びかけを行ったそうです。このような博物館のコミュニティを聞いて、私は感動しました。各博物館が標本を守るために協力しあっており、単純なことかもしれませんがそれでもその相互協力にはグッときました。今回は、元は被災し泥まみれ状態だった、既にある程度標本救済処置が済んでいる植物標本を、元の博物館に送り返すための整理作業をさせて頂きました。標本の救済処置が済んでいるといっても植物標本が貼り付けられている台紙は泥が付いた痕跡や乾いた泥がまだまだ付いていました。しかし、標本そのものはだいぶ泥が落ちたんだろうなと感じる状態ではありました。処置技術の凄さを感じました。
 また、被災自然史標本自体は意外と救済できるということをビデオを通して学び、驚きました。正直、泥だらけの標本なんてもう無理なんじゃないのか?と予想していたので、ビデオで各被災状況によってそれぞれの救済、修復処置があるということを初めて知りました。そして一番難しいのは修復に至る前段階です。標本は博物館だけでなく個人によって保管されているものもたくさんあります。被災した際、がれき等の中からそれらを見つけるのは難しい。仮に個人の家から泥だらけ、水浸し等の標本が出てきても、修復できると知らない人からすればそれはゴミとして処理してしまうことも珍しくありません。被災地から発見し、保護する段階がなによりも難しいのではないかと思いました。個人が管理していたものは結構気づかぬうちに捨てられているのではないかなと感じました。
 整理していた標本のうち、60年前のナガサキシダの標本を顕微鏡で観察させて頂きました。衝撃的でした。ものすごく鮮明に胞子のう等が確認できたのです。60年経ってもこんなに普通に観察できるとは予想していませんでした。もちろん昔の標本に価値があるとは分かってはいましたが、顕微鏡でしっかり観察可能ということを知り、改めて標本としての価値を痛感しました。
 
 作業や学んだことがすごく濃かったのでここまで長くなってしまいましたが、一日を通して一番圧倒されたのは佐久間さんの知識量です。班の実習生の専門分野、それぞれについてお話を広げてくださり、すごいなと思いました。私は班で唯一の文系で、自然史自体には関わりのないような専門分野なのですが、そんな私の専門分野と自然史博物館を結びつけお話をしてくださり、すごく嬉しかったのと同時に、自分が学んでいることも博物館に還元できるんだなと思うことができました。ここには書き切れないくらいたくさん会話をしてくださって、それを通して新たな知識を得ることができたし、班員の様々な質問にもすべて答えてくださって本当にただただ楽しかったです。知ってはいましたが、改めて「学芸員」は「研究者」であることを知識や会話を通して実感することが多く、お世辞抜きで本当に尊敬の念が深まりました。こういったブログでただただ肯定するのは面白みにかけるかも知れませんが、一日を通して強くそう感じたので正直に書かせて頂きました。また、この日は佐久間さんが何度も館内放送にて呼び出しされていたのですが、それは質問に回答してほしいという旨の呼び出しでした。これは実習が始まってから知ったのですが、学芸員さんは日々、電話もしくは直接質問に来られる方に対応しているのです。そうした裏側をたくさん知ることができて、本当に良い経験でした。せっかく色んな植物標本に触れたのに、この日はあまり写真を撮らなかったことが唯一悔やまれます。しかし、3日目も1日目、2日目に続いて楽しみながら学ぶことができました。

2022年度博物館実習3日目(8月26日)

滋賀県立大学のI.Sです。
今回は博物館実習の3日目ということで、私達の班では地史研究室の西野さんの下で、図書資料や標本資料のデータ化と、植物化石標本の整理を行いました。
図書資料のデータ化とは、館のデータベースに登録するために、博物館に寄贈された図書のタイトルや出版社等の情報を抜き出して入力する作業になります。一見地味ながら膨大な量の図書を扱う自然史博物館では、図書を整理し後々利用することを考えると、とても重要な作業になります。
同じく標本資料のデータ化も、標本に関する採取地等のデータを整理しておくことで、後に活用する時に非常に効率的に作業が出来るようになります。
しかし古い資料になると、普段見慣れない漢字や旧字体の資料も複数出てきますので、それらを解読しながら作業を進めていくのは、実は楽しかったりもしました。“和爾”、このような漢字を見たまま読める人は少ないでしょう。ヒントは「因幡の白兎」を読むと分かるかもしれません。
植物化石標本の整理は、寄贈された状態そのままの標本を、館の規格の標本箱に移していく作業になります。今回扱った標本は普通の木箱に収められており、そのまま積み上げて置いておくと、いざ地震が来た時に大変なことになるのは目に見えています。博物館に送られてくる標本資料は様々な入れ物に入っていますので、それら入れ物を館の規格に合わせてあげることが、標本整理の第一歩になります。
入れ物が標本の保存に適していない場合も当然ありますので、貴重な標本を保存し、利用していくためにも、資料のデータ化と同じく非常に重要な作業になります。
このような標本を整理し保存するための作業は、大学内に博物館でも無い限り経験することは多くありません。それこそ普段は出来ないような作業を体験させていただき、非常に有意義な実習となりました。

2022年度 夏期博物館実習5日目 (8月28日)

博物館実習5日目のブログは東京農業大学のSが担当いたします。
最終日は「自作トラップでウミホタルの観察にチャレンジしよう」という、自然史博物館友の会の行事に参加させていただきました。世話役とは名ばかりで、ウミホタルに関しても博物館行事に関しても素人ですので、参加者である子どもたちが博士のように感じました。
指定の駅に集合した後、観察会の舞台となる公園に移動し、暗くなる前に友の会の会長さんからウミホタルについての説明を受けました。姿かたち、食性、生息域、夜光虫との違い、捕り方・飼い方etc…。数十分の説明だけでウミホタルに関する知識レベルが格段に上がりました。簡潔でわかりやすい説明のお手本のようでした。私も人に伝わる説明ができるようになりたいです。
説明が終わり、日も傾いてきたところでいよいよトラップを仕掛けます。参加者は事前にトラップ(プラスチック容器上部に複数の穴をあけ、おもりとヒモをつけてエサの入ったネットを入れたもの)を自作して持ってきていました。我々実習生は、前日に石田学芸員担当の班が実習で作成したトラップを使わせてもらいました。今回は、カニカマでウミホタルをおびき寄せる作戦です。トラップを海に投げ入れて待つこと1時間ー
トラップ引き上げ第1弾です。日も沈み切って、青い光と共に歓声が響くかと思いきや…何も起きません。第1弾は不作でした。私たちの班では場所替えとカニカマの増量を行い、第2弾に挑みました。ウミホタルは胃が体の半分を占めるようになるくらいエサを食べるそうです。見かけによらない食いしん坊だったのでごはんが足りなかったのかもしれません。再びトラップを仕掛けて待ちます。
引き上げ第2弾です。トラップ上部の穴から海水を出し網で濾してみると、2、3と青い光の粒が!ウミホタル捕獲成功です。他の参加者や実習生たちも、おおー!と声を上げていました。明るいところで見ると、俊敏に泳ぎ回る薄橙色の粒が観察できました。ただ、青い発光物質は一度出し切ると再び生成するのに2、3日かかるようで、あの輝きをもう一度見ることは叶いませんでした。せつないです。
今回の捕獲がうまくいかなかった理由としては、風が強く波が出て、トラップが揺られてしまったことが大きいようでした。参加者は各自トラップを持ち帰っていましたが、リベンジする方々の健闘を祈ります。
また、ところどころにあった待ち時間には砂浜に漂着した軽石探しをしていました。沖縄まで到達したとニュースになっていた小笠原諸島の軽石だそうです。持ってみるとその名の通り異常に軽い石なのですが、見た目で探してもなかなか見つかりません。もう10コ見つけた!という子に一緒に探してもらいながら、なんとか見つけることができました。これまでの実習を通してラベルの重要性をより実感し、班員全員が採集日・採集地・採集者を記入していました。
余談です。最終日には他の実習生とも話す機会ができてとても面白かったですが、もっと早く話しておけばよかったと反省もしています。スムーズに人と打ち解けるすべを身に着けるべきだと思いました。学芸員にとって最も重要なことの一つは、高いコミュニケーション能力を持つこと、です!

2022年度夏期博物館実習4日目

博物館実習4日目の4班の日誌を担当します、高知大学のK.N.です。
この日は地史研究室のT先生指導の下、化石の記録作業と取り扱い方を主に学びました。
当日の流れとして、初めに小一時間ほど野外で雑談をしました。今日この日まであまり会話が得意でない私は、他の班員とろくに会話できずに来てしまっていたので、個人的にとてもありがたかったです。
次に、化石処理室と一般収蔵庫を案内してもらった後に、化石の記録作業を行いました。
作業は、化石を1種類ずつ写真に収め、パソコンに移して整理、写り具合の確認、といった流れで行いました。これだけ見ると簡単そうに見えて(実際慣れてくると工程自体は簡単ではありましたが)、①撮影時にブレが起きないように専用の台でカメラを固定して撮影する。②化石と一口に言ってもとても小さいものや形状や状態の関係で壊れやすいものが多く、慎重に扱わなければならない。③資料として保存するために基本的に6方向かそれ以上の向きからの撮影になるが、形状もさまざまであるため撮り方に工夫が必要。
といった具合で、前提として意識しておくべき事柄がいくつかあり、そこが難しく感じました。
 昼休憩をはさんで午前中に残った分の撮影を済ませた後、化石処理室に戻り貸し出し予定の化石を見本に、輸送の破損を抑える梱包の実演を見学しました。最後に、当日の実習を踏まえたまとめと質疑応答があり4日目の実習が終了しました。
 この実習を通して私は、大小さまざまある化石でもすべてに等しく情報という価値があること、普段展示で見られるような化石の他にも、目にすることがないだけで研究資料としての膨大な数の化石も博物館では保管されているということを学びました。

2022年08月29日

2022年度夏期博物館実習5日目(8/28)

博物館実習5日目の日誌を担当する、三班高知大学のM.Tです。

 博物館実習最終日の5日目は、大阪市立自然史博物館の友の会のイベントに参加させていただきました。イベント内容は、自作トラップを使って青く輝くウミホタルを捕まえて観察するというものです。
 イベント開始時に、世話役の方がウミホタルについて詳しく教えてくださいました。ウミホタルはかなり限られた環境下でしか生育できないことを知って、今後地球の環境変化につれて日本からいなくなってしまわないか少し不安になりました。同時に、ウミホタルは光る物質を出して仲間に情報を伝えるのではないかという説を聞いて面白い生物にこれから出会えるとワクワクもしました。
 私たちが作ったトラップは直径10センチ、高さ15センチほどの円柱型蓋つき容器のふたに、直径1センチほどの穴を約20個開けたものでした。中にかにかまを入れあと、紐をつけて海に投げ入れウミホタルが入るのを待つという方法を取りました。作ったときは正直こんな簡単なトラップに本当にかかってくれるのか疑心暗鬼でした。
 一投目を投げ入れてから30分ほどして引き上げてみたところ、ウミホタルを確認することはできませんでした。場所を変えて二投目を投げ入れ、15分後に引き上げバケツに移してみると、青い光が一瞬光ったのが見えました。班の全員で思わず、「今光った!」と叫んでしまいました。さらにバケツの中をかき混ぜてみると2.3か所でキラキラと光る様子を確認しました。太陽やライトのようにギラギラした明かりではなく、暗闇をそっと照らす月明かりのような優しい青い光でした。20秒ほどで消えてしまい長く観察したり、光る成分を手に取って観察することはできませんでしたが、初めてウミホタルを間近に見ることができてとても興奮しました。
 周りの参加者を見てみるとウミホタルの発光をみて喜ぶ人たちがいて、普段の生活では知ることができない体験を味わってもらうという博物館の教育機関としての役割を身をもって知ることができました。
 今回のイベントに参加してウミホタルについてと学芸員の仕事について詳しく知ることができて、本当に貴重な体験ができたと思います。

2022年08月28日

2022年度夏期博物館実習 3日目(8月26日)

博物館実習3日目の4班のブログを担当します、奈良女子大学のK.S.です。
実習3日目は収蔵庫内の昆虫標本の見学、ウスバカゲロウの標本の作製と種の同定、特別収蔵庫にあるクマゼミとアブラゼミの標本の整理を行いました。

昆虫は後から見て調べやすいような形に整えた状態で標本にして保管しているそうです。また、小さい標本や壊れやすい標本の場合には標本に直接針を刺すのではなく、小さな三角の紙に標本を貼り付け、その紙に針を刺して固定するそうです。
ウスバカゲロウの標本作製では、まず中性紙である厚めのケント紙を小さく切って作った台紙とウスバカゲロウを、ピンセットを使って細かく調整しながらボンドで貼り付け、乾かします。乾いたら台紙部分に針を刺し、ラベルも同じ針に刺します。脚や触覚がとれた場合、それらも同じ台紙に貼り付けておきます。繊細な作業が多く慣れるまでは力加減などが分からずに苦戦しましたが、担当していただいた学芸員の松本さんがやり方やコツを丁寧に教えてくださり、だんだんと出来るようになりました。
次に、作製したウスバカゲロウの標本の同定を行いました。初めに実習生だけで羽の模様の違いなどを基に標本の分類に挑戦し、その後絵解き検索を用いて羽の模様や横脈の分岐の位置、触覚やケヅメの長さを確認しながら同定をしました。肉眼では分からないときは顕微鏡や、スマホのカメラで撮影して拡大するなどして見分けました。初めの分類で同じ種としていた中にも実は全く違う系統の種だったものがありました。また、ホシウスバカゲロウは今回絵解き検索で使用した資料では1種とされていましたが、近年新種がいることが分かり今ではさらに細かく分類されるようになったそうです。このように新種や新しい変異が発見されることもあるため、様々な場所で採集して標本にし、同定していくことが重要だそうです。
セミの整理では、できるだけ隙間ができないよう、かつ標本同士が当たらないよう気をつけながらドイツ箱の中にセミの標本を並べました。同じ種の標本でも、羽の広がり具合や足の開き具合、体長などが個体によって少しずつ異なっており、上手く並べるためには配置を工夫する必要がありました。作業を終え、箱の端から端までセミの標本が並んでいるのを見ると、とても迫力がありましたが達成感もありました。
収蔵庫にある膨大な量の昆虫標本が今回の実習で経験したようにして作られたものの積み重ねだと思うと、学芸員の仕事の過酷さと偉大さを改めて感じました。

2022年08月27日

2022年度 夏期博物館実習4日目 (8月27日)

こんにちは。岡山理科大学のT.M.です。2班の博物館実習4日目の実習日誌を担当します。
私が所属している班の実習4日目は、館長室にて寄贈された標本の仮登録を行いました。具体的な作業内容は、2人1組でコンテナに入っている標本を調べて、その情報をExcelに記載するといったことです。標本番号、標本名(日本語名と英名もしくは学名)、分類群、採集地(日本語表記と英語表記)、備考事項を記載しました。博物館には、極めて膨大な数の標本が保管されています。これらの標本に関する情報をデータとして記録することで、展示や教育普及・調査研究等の目的で使用されます。
本日扱った標本の種類は動物や植物の化石の他、岩石や鉱物、石材と多種多様でした。そのため、標本を図鑑などで調べても、標本名がよくわからなかったことが多々ありました…。その度に川端館長に質問・確認して解説してもらいました。岩石や鉱物といった自分が知らなかった分野はもちろん、動物など自分なりに勉強していた分野でも新しく学べた内容がたくさんありました。例えば、恐竜の卵の化石からは外形や表面の状態といった情報を読み取ることができます。その情報から産卵した恐竜の種を大まかに推定します。こういったことは、実際に標本を取り扱う中で初めて分かることなのだと痛感しました。
他にも、標本に付随しているラベルを読み取る際に苦労しました。というのも標本は、世界各地で採集されます。そのため聞いたこともないような地名や、ラベルが英語表記ではない場合も当然あります。その度にネットで調べました。同時に博物館には、日々各地から様々な標本が収集されていることを実感しました。
今回の実習は、標本をデータとして登録する作業の一端を担当しました。博物館に資料として登録するためには、それだけ数多くの段階を経ているということにもなると思います。そして学芸員や各分野のスペシャリストといった多くの方々が、膨大な数の標本を日々整理されていることで、展示や普及・教育活動、調査研究といったことができるのだなと考えさせられました。
今回の実習を通して博物館の実態を垣間見ることができ、とても貴重で有意義な体験ができました。

2022年度夏期博物館実習 2日目(8月25日)

こんにちは。S大学のWKです。
2日目から班に分かれての実習が始まり、私たちの班はラクダ1頭分の骨を洗う作業を行いました。本物の動物の骨を洗うという機会は初めてだったので大変貴重で楽しい体験をすることが出来ました。
手足の骨や、背骨など1つ1つが大きく重たかったです。私たちが洗ったラクダは年寄りのラクダで、骨を見るとその動物の年齢を知ることもできると教えて下さりました。実際、私が洗った下顎の部分には歯がついていたのですが、グラグラしていたり抜けている箇所があったりして、人間の老化と似ているということを見て学ぶことができました。
ラクダ1頭を洗うことに、実習生と学芸員の計4人で数時間かかっていました。もっと大きな動物を洗うと考えると、すごく大変な作業だと感じました。
また動物の骨格標本をつくる方法も教えて下さいました。骨格標本を作るには、冷凍したり、皮を剥いだり、乾燥させたり、土や水の中に動物の死体を入れ、虫などの力を借りながら肉を腐らせたり、洗ったりなど膨大な時間がかかると知りました。
私たちが普段、博物館などで見ている骨格標本をつくるには数ヶ月から数年の年月が必要で、1つの標本を作るためにはとても時間や労力がかかる事が分かりました。調査・研究を行いながら事務作業やこの博物館実習のような普及活動を行ったりなど、私が想像していた何倍も学芸員の仕事の多さや大変さも学ぶことができました。
この実習でしか体験することのできない貴重な体験ができ、とても楽しかったです。

2022年度 夏期博物館実習3日目 (8月26日(金))

 博物館実習3日目、2班の日誌を担当します、岐阜大学のY.R.です。

 5つの班に分かれて行なわれている博物館実習ですが、本日、私たち2班は魚類の液浸標本について、その作り方に始まり、保存と管理の仕方、配架、メンテナンスの方法までを実践を交えながら習いました。

 魚類はヒレの筋(軟条など)の数やウロコの枚数などが種類を特定するキーになります。また、頭の骨の中にある耳石というものをその魚の年齢を推定するのに使ったりもします。後々の研究に使えるようにそのようなキーとなる形質を保ちながら標本にする必要があります。昆虫のように乾燥させてしまうとヒレがカピカピにちぢれてしまいますし、かといってそのままでは腐ってしまいます。そこで魚類の標本によく用いられるのが、魚をホルマリンや70%のエタノールに浸けて保存する液浸という手法です。かつてはホルマリンがよく使われていたそうですが、ホルマリンが時間の経過と共に酸性に傾き、魚の骨や耳石をダメにしてしまうことが近年分かり、最近では70%エタノールを用いることが多いそうです。実際には、この70%エタノールに魚を浸ける前にも、エタノールに浸けると失われてしまう魚の色彩や模様を記録するための写真撮影、体長の計測、ヒレを整える展鰭など多くの過程が必要であることも学びました。
 このように多くの段階を経て作られた魚の液浸標本を地下の収蔵庫に配架していきます。収蔵庫には、おびただしい数の魚の液浸標本が分類群ごとに並べられています。新しい標本もそれぞれの分類群の標本が置かれている所へ収納していきます。この時、間違った場所に新しい標本をしまってしまうと、数多の標本に埋もれて二度とその標本を見つけられなくなってしまう危険性もあります。標本を収納するといっても簡単なことではなく、注意の必要な作業でした。標本が正しい位置にしまわれることで、博物館の展示で「○○県のこの魚の標本が欲しい!」となった時にも迅速に取り出すことができます。
 最後に、このように収納されていった液浸標本のメンテナンスを行いました。液浸標本のエタノールが揮発して減っていないかをチェックし、適宜エタノールを足していく作業です。標本は作って終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要なのだと学びました。

 博物館に物が「資料」として収蔵されるまでに、魚の液浸標本1つをとっても、ここまで細かい多くの気配りと段階があるのだと分かりました。展示として多くの目に触れるのはそのほんの一部で、博物館が「資料の収集・整理・保管」、「資料に基づく調査・研究」、「展示を含む成果の公開」、「普及・教育」といった役割を日々果たしているのには、本当に多くの人の手と時間がかけられているのだと痛感しました。

2022年08月26日

2022年度夏季博物館実習3日目(8月26日(金))

 博物館実習3日目の日誌を担当します、琉球大学のF.Kです。
 3日目の今日、1班は一般収蔵庫にてペットボトル製の容器に入った砂の標本に標本番号を記載していく作業を行いました。作業の内容はリストに書かれている順番に標本を探し、標本番号をつけ、元の場所に戻すといったことなのですが、標本の入ったトレーを移動させて探すなど想像以上に体力を使いました。4人の班員で分担しながら作業を行い、4時間くらいで160個の標本に番号を付けることができました。
 砂の標本には北海道から沖縄、離島、そして海外のものもありました。今日の実習の最後にはそれぞれが気に入った砂を顕微鏡で観察することができ、それぞれの地域ごとに異なる特色があり、そういった違いを観察するのも非常に興味深かったです。さらに、実習の説明の中で砂が水の次に使われている資源であることや、海面上昇の影響などによって砂浜が消失してしまうことなど、博物館で標本として保存する重要性を知り、より一層の関心を持ちました。有意義な時間を過ごすことができ、今日の実習もあっという間に時間が経ってしまいました。残り2日となってしまいましたが、充実した実習となるよう頑張ります!

2022年度夏期博物館実習 2日目 (8/25)

こんにちは。滋賀県立大学のK.S.です。
私が配属された2班の実習2日目は昆虫研究室の藤江さんの指導の下、マイマイカブリの標本整理を行いました!具体的には、標本がどこにあるのかすぐに検索できるように産地ごとに標本を並べる作業でした。実習は特別収蔵庫で行いました。夏でも少し寒いくらいで、全身がナフタレンで防虫された気がしています。初めはオサムシの仲間がギッチギチに詰まったドイツ箱から、マイマイカブリだけを分ける作業をしました。マイマイカブリは乾燥標本で少しの接触によって簡単に爪や触角がとれてしまうため、標本の隙間が小さいととても緊張する作業でした...。次にマイマイカブリを地方ごとに分ける作業を行いました。ラベルを読んで地方ごとに分けたのですが、ラベルはとても小さいうえに決まった書き方がないので読むだけでもかなり大変...。特に手書きで癖のある字は読みにくく、市町村の名前しか採取場所が記入されていないラベルには苦労しました。中にはラベルがついていないものがあり、こうなってしまうと標本ではなくただの死骸です。実物とデータが合わさって保存されていることではじめて標本の価値が生まれるんですね。最終的には都道府県ごとに整理したのですが、使用したドイツ箱はなんと10箱以上!収蔵庫で見せていただいたアオカナブンが全部で2箱だったことを考えると、マイマイカブリの標本数は異常に多いのです!マイマイカブリは見た目が珍しいため採取されることがとても多いと説明してもらいました。そして北の産地から順に標本を並べてみると、北に行くほどカラフルで体が小さく、南・西に行くほど体が大きくなるんです!こんなことも、標本を整理することで初めて見えてくることを実感しました。学芸員の方々が日々膨大な数の標本を整理しているおかげでたくさんの研究ができるんだなと感動を覚えました。貴重な体験やお話をありがとうございました!

2022年度夏期博物館実習 2日目(8月25日)

こんにちは。博物館実習二日目担当のO大学のY.Mです。
二日目は各班に分かれそれぞれ担当の学芸員さんのもとで実習を行いました。
私たち五班はI先生のもと午前中は一般収蔵庫の床掃除を行いました。
この床掃除はただの掃除ではなく学芸員の大切な仕事の一つです。
それは資料の天敵である虫が大量発生していないか調べる仕事です。
実習生三人で手分けして一列ずつ掃除を行い、集めたゴミの中に虫が入っていないか確認しました。
その際、動物標本に集まる「カツオブシムシ」「ルリホシカムシ」植物標本や昆虫標本に集める「シバンムシ」が発見されました。ですが今回は大量発生というほどでもなく過去発生した虫たちの残骸と考えられます。
やはりこのような資料の天敵となりうる昆虫が存在するということ、また資料を未来に残すという学芸員の大変重要な仕事だということを今回の収蔵庫の掃除を通し学ぶことができました。
掃除後はボーリングコアの解説とボーリング調査の紙ベース(ボーリング柱状図)を専用ソフトを使用しデジタル化を行いました。ボーリング柱状図は今まで青焼きという方法で紙媒体のものとして保管されてきましたが青焼きという方法では経年劣化が激しく最近では保管方法の見直しがされています。
ボーリング調査は活断層調査などの研究目的のものや建物を建設際に行われる地盤調査の一般的なものと分けられます。
1995年に起きた阪神淡路大震災をきっかけに大阪市では様々な平野部でのボーリング調査が行われてきました。これらの調査資料を保管する重要な役割も博物館で行っています。
私はある小学校の地質調査資料のデータ化を行いましたが情報量の多さに驚きました。
今回の実習より学芸員の仕事内容や地域や企業との関わりの重要さを知りました。

2022年度夏期博物館実習 2日目(8月25日)

こんにちは。博物館実習2日目を担当するK大学のS.Fです。
今日はそれぞれグループに分かれて実習を行いました。私が所属した1班では、一般収蔵庫の鉱物、脊椎動物、無脊椎動物の化石の標本の整理を行いました。
脊椎動物、無脊椎動物の化石標本の整理では、貝やサンゴなどの化石に触れ、自分の目で化石の細部まで見ることができました。サンゴの中の構造などを化石で確認することができたりと、整理をしていてとても楽しかったです。
鉱物標本の整理は、鉱物一つ一つに整理番号と標本番号が振られていて、その順番に鉱物の写真撮影をし、Excelに整理番号、標本番号、名称、原産国などを打ちこみ、それから標本を棚に保管しました。鉱物の標本も自分の手に取って、近くで見る機会はなかなかないので、鉱物の繊細な美しさに感動しました。
また地史系の展示の説明を聞き、化石などは産地の記録があることが大切になってくることや標本があることでその分野の研究が進められることを知り、標本の重要性を改めて考えさせられました。
休憩時間にも様々な化石標本を見せていただき、図鑑で見ていたような三葉虫やアノマロカリスなど古生代の化石標本を実際に見ることができ、とても嬉しかったです。
実習2日目ですが、すでにもうたくさんの貴重なお話を聞くことができ、また体験もさせていただきました。ありがとうございます。

2022年08月25日

2022年度夏季博物館実習2日目

 こんにちは、大阪芸術大学のS.Kです。

 実習2日目は、植物研究室のY学芸員の下、植物標本庫の見学と、押し葉標本のソーティング作業を行いました。押し葉標本とは、植物を平面に押し込め、乾燥させたもので、押し花との違いはラベルがあるかだそうです。

 ソーティング作業は、種類別に分類された押し葉標本を、自然史博物館の登録がある大阪府産のものと登録されていないもの、大阪府以外の地域のものに分けるというものでした。いつ、誰が、どこで、何を採集したかといった情報が書かれたラベルを見ながら分けるのですが、昔の地名で書かれていたり、手書き、英文のみなど様々なラベルがあり、中には見ただけでは判断できないものもありました。そんなラベルを見て、普段から膨大な数の標本を分類している学芸員の仕事の大変さを痛感しました。

 博物館で管理・保存されている植物の標本は、研究者や来館者はもちろん、美術や音楽を学ぶ人達など、私のような植物分野を専門としていない人達にも利用されているそうです。このように標本は、幅広い分野の人達に役立てられるようにあるのだと学ぶことができました。そのためにも、今回行ったソーティング作業は地道ですが、とても重要な仕事であると実感しました。

2022年度夏期博物館実習1日目

博物館実習1日目の記録を担当させていただきます。筑波大学のM.H.です。1日目は、実習のオリエンテーションとして、実習生のみんなとともに、前半に大阪市立自然史博物館についての説明を聴き、後半に博物館内の施設見学を行いました!

前半では、当館の沿革や在籍している学芸員の専門分野、そして学芸員の仕事について実例を混じえながらお話していただきました。コロナ禍における活動の停滞とオンライン活動の進展、特別展の集客力についての試行錯誤など、実際に話を聞くことでより痛感する事情を聞くことが出来、とても有意義な時間でした。

後半では、博物館の施設、収蔵庫や展示室などを見学しました!滅多に見れない大量の標本や所狭しと置かれた資料たちは、どれも面白くわくわくしながら見て回りました。展示室ではメンテナンスの難しい展示、ハンズオン展示の功罪など、学芸員視点での展示についての苦労を聞くことができました。普段見学している際は気にしないことが多く、万人に向けた展示について新たな視点が得られたと思います。

総じて初日は、散乱した資料や、苦労の見える展示室など、「生きている博物館」の姿を見ることが出来ました!明日からも多くの体験を血肉にしていきたいと思います!