東北支援子どもワークショップ(通称:東北遠征団)

2011年9月より、博物館で活動する市民サークル「なにわホネホネ団」とともに、東日本大震災で被災した東北沿岸部の博物館の応援を目的とした出張子どもワークショップを行っています。これまで、岩手県下閉伊郡山田町・遠野市・大船渡市・陸前高田市、福島県いわき市、宮城県本吉郡南三陸町・一関市を訪れました。博物館ならではの体験プログラムはどこでも大人気で、参加者は2,000名を超えました。

画像:東北支援子どもワークショップ(通称:東北遠征団)

東北地方は、日本初の恐竜化石モシリュウ(岩泉市)や、世界最古の魚竜ウタツギョリュウ(南三陸町)、謎の古代サメ・ヘリコプリオン(気仙沼市)、近年発掘が進むヨクリュウ(久慈市)、そしてたくさんのアンモナイトが見つかることで有名です。海から山に連なる豊かな自然には、多くの生きものたちも暮らしています。

画像:東北支援子どもワークショップ(通称:東北遠征団)

わたしたちの活動の特徴は、こうした具体的な素材をテーマに、大阪自然史センターが開催してきた子どもワークショップのノウハウを活かし、土地ごとのオリジナルのプログラムを組立てる所にあります。それぞれの企画は、現地の博物館関係者や子どもの教育に関わる方々とやり取りを重ねながらすすめます。「きょうりゅうはりえ」や「アンモナイト化石ストラップ」「80年前のむかしの岩手の貝遊び」など、子どもたちが楽しく遊びながら、地域の自然について学べる内容を心がけています。完成したプログラムは、実際に現地に出かけてイベントとして行い、参加者の反応を見ながら改良を重ねます。現地が希望される場合に備えて、プログラムの引き継ぎも準備しています。

画像:東北支援子どもワークショップ(通称:東北遠征団)

震災からの復興には、自然や文化を含めた郷土の財産をもういちど見つめなおす作業が必要です。しかし、被害を受けた博物館では、施設の復旧や資料の修復に忙しく、こうした普及教育活動はまだまだ困難な状況にあります。
地域の博物館が担ってきたこの役割を、施設が復興するまでの間、少しでもお手伝いできないかという想いからはじまった出張子どもワークショップ。楽しい体験プログラムを通して、東北の子どもたちが自分たちの暮らす地域の豊かな文化と自然を感じるきっかけになることを願って、活動を続けていきます。

画像:東北支援子どもワークショップ(通称:東北遠征団)
東北遠征団へのお問い合わせは
なにわホネホネ団事務局 担当:動物研究室和田学芸員
wadat[at]mus-nh.city.osaka.jp ※atを@にかえてお送りください。
大阪自然史センター 西澤真樹子
nishizawa[at]mus-nh.city.osaka.jp ※atを@にかえてお送りください。

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