高槻市立自然博物館(あくあぴあ芥川)(指定管理)

高槻市立自然博物館の指定管理運営

2009年4月より、大阪自然史センターは、NPO法人芥川倶楽部とともに「あくあぴあ芥川共同活動体」を構成し、高槻市立自然博物館の指定管理者として博物館機能を向上するための資料収集や展示製作、普及行事運営に当たっています。

大阪自然史センターの設立目的でもある「自然史科学を振興し、次世代を担う市民を養成する」ためにも、地元で川づくりなどの活動をしているNPO法人芥川倶楽部とともに、同館のこれまでの蓄積を基に、北摂地域における自然史科学の教育・研究の拠点として、地域や関係者の皆さまと連携して充実・発展に努めています。

画像:子どもワークショップ

大阪自然史センターではこれまでの経験を生かし、植物や魚など、同館で活動する学芸スタッフを配置し、また子どもワークショップの実施にも取り組み、新たな事業のステージに挑戦しています。

画像:芥川の生きものしらべ教室

「あくあぴあ芥川 運営報告」
~平成23・24・25年度~

あくあぴあ芥川共同活動体は芥川創生の理念に基づき、基本方針、1.市民と作る「芥川」、2.市民と共に育ち、3.市民と楽しみ、4.市民が支える「交流拠点」の実現を目指し、社会教育・資料収集などさまざまな事業の推進とその改善を図るとともに、自主事業も展開してきました。幸いにも多くの市民の理解と支援を得て多くの成果をあげる事ができたと考えています。あくあぴあ芥川の平成23・24・25年度の事業を紹介します。

あくあぴあ芥川 運営報告~ 平成23・24・25年度~
あくあぴあ芥川 運営報告~ 平成21・22年度~(PDF形式 2.94MB)

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発行冊子

冊子

高槻のシンボル軸である芥川は、北摂地域のなかでももっとも自然豊かな川といわれています。そんな芥川ですが、今まで芥川全体を紹介した本がありませんでした。そこで、指定管理5年目を迎える平成25年、子どもたちや市民により良く知ってもらい楽しんでもらうために「芥川の本」を作成しました。芥川の特徴はもとより、芥川沿いのみどころ、自然、生きもの、遊び、散歩、観察ガイド、川にまつわるトピックなどを、豊富な写真やイラストを用いて紹介しています。 (あくあぴあ芥川ミュージアムショップ、大阪自然史博物館ミュージアムショップ他で販売中)


画像:冊子「芥川緑地」
あくあぴあ芥川の周辺の芥川緑地には、小さいながら雑木林や竹藪、草地などがあり、さまざまな植物、昆虫、鳥、カエルやヘビがくらしています。緑地からは芥川にも降りられ、魚や水生昆虫などを捕まえることもできます。そんな芥川と芥川緑地の遊びかたを1冊にまとめました。
画像:冊子「芥川のアユ」
2011年春、芥川の一番下流にある大きな堰に魚が上り下りできるよう、魚のための道、「魚みち」ができました。これにより、大阪湾から淀川を通ってのぼってきたアユが、芥川にものぼってこれるようになりました。この冊子はアユという魚のことや、芥川でのアユの記録をまとめています。
画像:冊子「魚みち」
芥川にはたくさんの高い堰や段差があります。こういう段差があると、魚がのぼったりおりたりできないので、地元と行政が協力して、魚のための「魚みち」をつくっています。 しかしそういうことを知らなければ、川の中になぜ階段があるんだろう、と思われるでしょう。このパンフレットは、なぜ「魚みち」が必要かを、わかりやすく説明するものです。
高槻では8種類のヘビが確認されています。しかし、ヘビというと思わず退いてしまう方も多く、その体の仕組みや生活についてご存知の方は少ないようです。この本は、ヘビのお尻はどこ? 骨はあるの? など、知っているようで知らないヘビについての解説本です。
「ナラ枯れ」は聞いたことはあるけどよく分からない、という人は多いのではないでしょうか。高槻でもあちこちでナラ枯れの発生が目立ってきましたが、原因はいったい何なのでしょう?この冊子では、ナラ枯れの原因となるカシノナガキクイムシの一生とナラ枯れのメカニズムを絵本仕立てでわかりやすく解説しています。

芥川動植物図鑑

画像:芥川動植物図鑑

一般的な図鑑では身近にはいない生きものも掲載されていて、持ち運びするのに大変ですが、あくあぴあ発行の冊子類は、芥川の周辺の身近な生きものだけを載せていますので、お散歩時などに手軽に持っていただき、生きものを見つけて調べる場合などに便利です。

オープニング講演会に際しての理事長挨拶
(前理事長 千地万造)

(2009年4月26日 あくあぴあ芥川オープンニング講演会「新あくあぴあ おらが町の博物館を目指して」開催に際して)

このたび、地元NPO法人芥川倶楽部と私ども大阪自然史センターが共同して、高槻市の公共施設「芥川緑地資料館の管理・運営を指定管理という制度のなかで受けることとなりました。そのお披露目の講演会ということでございますので、一言ご挨拶させていただきます。

本日は、公務ご多忙のなか高槻市、高槻市教育委員会からもご出席をいただきました。厚くお礼申しあげます。

また、この講演会では兵庫県立人と自然の博物館副館長中瀬 勲さんに基調講演をいただくこととしております、博物館行政の第1人者にお話をいただけることを参加者の皆様とともに楽しみにしております。お忙しいなか時間をお取りいただき感謝しております。よろしくお願いいたします。 この資料館は、高槻市が芥川一帯の整備の一環として公園の1施設として設置されたと聞いております。歴史ある高槻市のなかで文化財行政の大きな蓄積がありますが、平成6年に当施設を高槻市のシンボルとなっている「芥川」を自然の視点から緑地資料館として整備されたことに敬意をいだいておりました。

市域は北摂の山深い地域から、大阪平野に流れ込む淀川にいたるまでの自然の豊な地域であって、1970年代には高度経済成長を受けて社会環境・自然環境への関心が一段と高まった折、いち早く自然環境の保全に着目された草分け的な地域でもありました。開館以来丸15年、歴代館長・所長はじめ

職員の皆様のご努力で市民の皆様に喜ばれるすばらしい施設運営を図ってこられました。

近年の行財政改革のもと、高槻市当局に置かれましても、施設の管理運営に一層の厚みを持たせ、市民と協働した「芥川創生」の拠点としてより市民に親しまれる生涯学習の場としていく市の施政方針を決定され、縁あって今日この場でご挨拶を申しあげることとなりました。

私は、現在大阪自然史センターの代表を務めさせていただいておりますが、永年に亘って博物館行政に携わってまいりました。博物館の使命にはいろいろありますが、自然系の博物館では特に自然に対する普及啓発が大きなウェイトがあります。昨年のノーベル賞受賞者のコメントにもありましたが、自然から学ぶことの大切さは計り知れないものがございます。野に出て四季の移ろいのなかで自然に触れることのできることは何ものにも代えられない貴重な経験となってまいります。そのような機会を広く提供するのが博物館の使命の1つとなっておりますが、全国的に博物館の設置状況を見るとまだまだ貧弱な状況であります。どうしても目先の利便性や経済性を優先した施設の設置や運営管理が先行しているのが実情のようです。そのようななかで、高槻市の市政は画期的であると思っております。このような立派な施設を、市民をはじめ広く高槻市の自然と接する拠点として、また、自然との共生を目指した環境学習の場として運営管理することを、指定管理に委ねられましたことは、受けさせていただくわれわれとしましても、その使命に合致するところであり、今まで持っておりました経験をフルに活用して、指定管理の任に当たっていきたいと考えております。

事情あって2ヵ年の指定期間ではありますが、ここにご参集の皆様はじめ市民の方々、関係者の皆様のご協力ご指導を得ながら、充実した施設管理運営に励んでいきたいと存じます。

はなはだ簡単ではございますが、共同体の一員としての挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

認定特定非営利活動法人 大阪自然史センター 理事長 千地万造

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