関西自然保護機構(KONC)
関西自然保護機構(KONC)とは
KONC (Kansai Organization for Nature Conservation )は自然保護、自然環境保全にかかわる各分野の人たちや関心を持つ人たちが幅広く結集し、研究の進歩と自然および自然環境の保護・保全に貢献することをめざして、1978 年に創立されました。 KONC はその活動の成果と、個々の会員の研究成果および経験の蓄積にもとづき、関西一円における自然保護の諸問題に対する有力なアドバイザリー・ボティ(助言勧告機関)として、社会の要請にこたえることを目指しています。
わたしたちの活動
- 自然保護・自然環境保全に関する調査・研究の実施
- シンポジウム・セミナー・講演会などの開催
- 現地見学会の開催
- 調査・研究に対する助成事業の実施
- 会誌・ニュースの発行
- 自然保護および自然環境保全に関する提言と助言
- 国内外の諸団体との連絡・協力
研究助成
自然保護に関する研究に対して、毎年40万円程度の研究助成を行ってきました。
現在までに、163件の助成を実施し、基礎研究の充実に貢献してきました。
2023年度
- 森林生態系の物質循環に対する樹幹着生性地衣類の寄与:森林構造の変化に伴う地衣類の存在量およびリターフォールの変化
- イノシシの掘り起こしが草地の埋土種子に与える効果
- 慶野松原のナミキソウ個体群の現状と保全管理手法の提案
- 生石高原の火入れ草原における希少植物の多様性維持機構の解明
- ヨシに覆われた放棄ため池の刈り取り管理は水生生物群集の種多様性を回復させるか?
2022年度
- 外来土壌動物ヤンバルトサカヤスデの和歌山県内における侵入状況
- 農薬と温暖化の複合影響は、 カエル幼生の捕食回避戦略にどう作用するか
- 外来種ムネアカハラビロカマキリが在来種ハラビロカマキリに与える影響の解明
- 『大阪教育大学長田研究室コレクション』の1970年代大阪府産魚類標本調査
- 滋賀県東部におけるオオガタスジシマドジョウ河川陸風集団と近縁種の共存要因の探索
2021年度
- 徳島県に自生するユキワリソウ(サクラソウ科)の遺伝的特性と保全上の重要性
- 大阪大学 吹田・豊中キャンパス周辺におけるホンドギツネ生息実態の解明
- 水田の近代化によるツチガエル早期変態の実態解明
- ハルリンドウにおける生活史初期型菌従属栄養性の検証と保全方法の模索
- 福井県中池見湿地に生息するドジョウ2種の共存メカニズムの解明
2020年度
- テンナンショウ属の植物の斜面に対する花序の向きが送粉に及ぼす影響
- 棚田の圃場整備による外来植物の侵入が水田畦畔の植物-送粉者のネットワーク構造や送粉サービスに与える影響
- 大阪市夢洲における植物相及び訪花昆虫相の把握
- 大阪湾を豊かにするための石仏鉱泉の活用法
2019年度
- 近畿地方における砂浜性スナガニ類の18年間にわたる分布の変容
- 白山国立公園における国内外来種オオバコの侵入経路の解明
- DNA分析によるタンゴスジシマドジョウの生息実態の解明
- 琵琶湖・淀川水系におけるフネドブガイ属の生息状況
2018年度
- 芦生研究林内保存木の着生植物群集の保全生態学的研究
- 絶滅危惧種キマダラルリツバメの寄主アリ特異性の地域間比較
- 絶滅危惧水生植物トリゲモとオオトリゲモの分布範囲の解明
- 中池見湿地に生息する希少生物ドジョウType I種の保全に向けた分布調査および遺伝学的研究
2017年度
- 琵琶湖産スジエビにおける集団間の生態的・遺伝的分化の解明
- 関西のニホンジカ個体群における外来シカ由来の遺伝子流入状況の把握
- 京都府内に分布するニホンヒキガエル2亜種の分布・生殖隔離の実態調査
- 隠れた絶滅危惧水生植物コガマの減少実態とその要因
2016年度
- 春日山原始林における植物と鳥類の種子散布共生系の保全に向けた研究
- 絶滅が危惧され、日本に固有分布するヤシャゲンゴロウの保全遺伝学的解析
- 三重県大台町における水田の管理方法と水生昆虫群集構造の関係
- 由良川水系において同所的に生息するメダカ2種の生殖的隔離の実態解明
- 環境DNA法を用いたイバラモ属植物の分布調査
- コクチバス侵入初期段階の木津川における魚類相および コクチバスの食性調査
2015年度
- 絶滅が危惧される田村山のカスミサンショウウオ集団の滋賀県内の遺伝系統における位置
- 阪神地区におけるカエル類の減少メカニズムの解明
- ヤマザトタンポポの近畿北部起源の検証
2014年度
- 奈良公園におけるカスミサンショウウオの生息状況と土壌環境・土壌動物群集
- 外来樹種ナンキンハゼの生態と在来種への影響
- 篠山市における未圃場整備地の再管理による植生の回復実験
- 希少淡水魚アカザの保全に関する研究
- 由良川渓畔林の小水域間における捕食者を介した群集・生態系過程の連結
2013年度
- 転石海岸の稀少カニ類マメアカイソガニの生態と分布特性
- 石川流域におけるカワバタモロコの個体群動態の解明と保全に向けた研究
- 琵琶湖周辺の水田・用水系におけるアメリカザリガニ稚エビ期の生息場所に関する調査研究
- 京都市久我水路における魚類多様性の解明
- 阪神地区の農地利用の変化による送粉ネットワーク構造の変化とその影響評価
2012年度
- 里山環境におけるスズサイコ Vincetoxicum pycnostelma (キョウチクトウ科)の送粉者相の解明
- タコリグ式釣獲法によるオオクチバス駆除技術の開発
- 大阪府河内長野市における希少魚類の生息調査とその保全に関する研究
- 三重県度会町のため池に生息するコクチバスの生息実態調査
- 香川県小豆島における淡水魚類相
2011年度
- ハリママムシグサの集団における性比の研究
- 棚田畦畔における植物と植食性昆虫群集の多様性の成立要因および生物多様性保全
- 新種 ヨドゼゼラの保全に向けた繁殖生態に関する研究
- 分布域南端に位置する奈良県桜井市のヒダサンショウウオ生息状況調査
- 福井県中池見湿地に生息するアブラボテ Tanakia limbata の保全に向けた研究
2010年度
- 共存する魚類が異なる2つの河川(滋賀県大津市千丈川と大石川)に生息するドンコ Odontobutis obscura の生活史の比較
- 信太山丘陵の植物相の解明と大阪府のホットスポット評価
- 近畿地方の海浜にみられる南方系スナガニ類の分布北進現象
- 大阪府南河内地域におけるため池生息魚類調査
- 滋賀県東部のため池群における水生生物相の把握とその活用に関する研究
- 本山寺モミ天然林の植生変化と保全に関する研究
2009年度
- 琵琶湖・淀川水系における腹口吸虫の拡大予測と魚病阻止に関する研究
- 近畿地方南部における大形陸生ミミズ相の解明
- 近畿地方の市街地のシダ植物の種組成とその温暖化にともなう変化予測に関する研究
- 奈良公園に生息しているニッポンバラタナゴ個体群の保護
- 里山における林縁性植物の分布
2008年度
- 絶滅危惧種ベニイトトンボの保全と生態に関する研究
- 和泉山脈におけるブチサンショウウオの分布と生活史に関する研究
- 棚田畦畔における里草地草本の多様性の解明
- カワウの親による雛への餌分配様式に関する研究
- 大台ケ原における希少なハバチ類の分布状況と生活史の解明
2007年度
- 近畿地方におけるカヤネズミの分布状況の整理と文献目録の作成
- 木津川におけるシロヒレタビラの繁殖生態に関する研究
- 河川中流域における魚類群集の生息場所及び餌資源利用の時間的動態
- 滋賀県のため池におけるカワバタモロコ産卵場所の解明と仔稚魚の成長に関する研究
会誌の発行
会誌KONCは、関西の自然保護上重要なトピックを特集し、また事例研究・記録などを掲載しています。
2012年度発行分より、タイトルが「地域自然史と保全」に変わりました。