1 2 3 4 5 6 7 8

What's New

かんさい自然フェスタ2008 講演会・シンポジウム等のご案内
2008年11月04日

大阪市立自然史博物館では来る11月15日(土)・16日(日)の関西文化の日に会わせ、大阪自然史センター・関西自然保護機構とともに自然保護をテーマにしたイベント「かんさい自然フェスタ2008」を開催します。
当日は博物館前のガラス屋根におおわれたポーチからナウマンホールに掛け、関西各地の自然保護団体、関連グループが自然を守る取り組みについて楽しく伝えています。家族連れで、また関西での自然を守る取り組みにちょっと興味のある方にもおすすめです。

かんさい自然フェスタ2008ホームページ
http://www.omnh.net/npo/nf2008/

また、単なるイベントにとどまらず、この2日間、講堂ではとても力の入った講演会やシンポジウムが企画されています。こちらは自然環境の保全関連の研究や活動に、興味のある方にお薦めです。多数のお越しをお待ちしています。

なお、当日は関西文化の日となり、入館料も含め参加費は無料です
詳細は以下の追記をご覧ください。

            ●講演会・シンポジウムプログラム●
◆11月15日(土)
10:00〜12:00 テーマ別シンポジウム1
     「大阪湾の自然再生をめざすネットワーク活動の方向性を考える」
12:30〜14:20 テーマ別シンポジウム2
          「シカが森を喰べ尽くすまえに」
14:30〜16:00 招待講演会「カエルのきもちを忘れない」

◆11月16日(日)
10:00〜12:00 テーマ別シンポジウム3
          「自然保護運動に役立つ自然保護教育とは」
12:30〜13:50 テーマ別シンポジウム4
          「近畿地方における外来種問題への取り組み」
14:00〜14:30 四手井賞授賞式・受賞講演
14:30〜16:30 自然保護レクチャー「開発から自然を守るには」
──────────────────────────────
■招待講演会「カエルのきもちを忘れない」
【日時:11月15日(土)14:30〜16:00】
 現代社会に生きる私たちにとって、身近な自然とは私たちが人間らしく生きていく上で欠かすことのできない環境です。生き物の立場に立って自然をみることで、私はそのことに気付きました。生き物のきもちをどのように科学的に理解し、自然を守り育む活動にどのようにつなげていくか、カエルやクツワムシなどを題材にした研究と実践を紹介します。
・講師:カエル探偵団 長谷川雅美氏(東邦大学教授)
──────────────────────────────
■四手井賞授賞式・受賞講演「近畿における在来・外来・雑種タンポポの分布状況」
【日時:11月16日(日)14:00〜14:30】
 外来タンポポは急速に日本中に分布を拡大してきた。しかし、現在、外来タンポポにみえる個体の多くは雑種タンポポである。外来タンポポの分布拡大には雑種化が重要な役割を担っていたのかもしれない。そこで、「タンポポ調査・近畿2005」では、雑種を含むタンポポの分布状況を調べた。講演では、調査結果を基に、近畿における過去30年のタンポポ分布の変化、現在の雑種タンポポの割合、雑種タンポポはどんな地域に多いのか、等について話し、今後の課題についても考えたい。
・講師:伊東明氏・名波哲氏(大阪市立大学理学研究科)
──────────────────────────────
■自然保護レクチャー「開発から自然を守るには −開発計画への予防と対策−」
【日時:11月16日(日)14:30〜16:00】
 近畿では今後どのような開発計画があるのでしょう? そこではまたもや自然が破壊されてしまうのでしょうか? 開発から自然を守るには開発側の論理を知ることも必要です。あらゆる自然を残す事ができないとしたら、何を残すかを考えなくてはなりません。開発の論理、生物学者の考えを聞いた上で、うまく自然と共存でき、かつ実現性のある提案をどのように作ればいいのか考えます。

◆1.「過去の開発、これからの開発」
 中瀬 勲氏(兵庫県立人と自然の博物館副館長・兵庫県立大学教授)
<高度経済成長期の開発は私達に何をもたらしたのか。今後の開発は何が予想されるのか。見方を変えると経済成熟・衰退に伴う自然破壊や生物多様性に関わるの危機が都市域、多自然居住地域で想定される。
 昨今、マネジメントの用語を冠にした学部、学科の設置ラッシュであるが、開発からマネジメントへのベクトル変換が必須である。この背景には、多くの分野でコーディネーター的な人材・組織育成が急務となっているからである。その中で、生物学者や計画者が地域住民と共にどのような役割を果たせるのか。従来のままの役割でよいのか等について考えたい。>

◆2.「何を守るべきなのか、どう自然とつきあうか −保全生物学の視点−」
 角野康郎氏(神戸大学教授)
<自然保護の対象は、稀少種である場合もあれば景観である場合もある。ここで考えなければならないのは、何を守れば稀少種を、あるいは景観を保全することができるのかということである。その際、人がどこまで手を貸すかということも問題になる。近年、自然の領域に我が庭のごとく手を出す「善意の人」も少なくない。ヒトがしてよいことと、してはいけないことをもう一度考えてみよう。>

◆3.「『郷土力』を培うために:交流と伝承」
 森 誠一氏(岐阜経済大学・越前大野市「イトヨの里」)
<自然環境の有り得るべき像を科学的・合理的に見出す方向性を検討し、今後の地域づくりと環境の健全性について具体的事例を紹介しながら話題提供をする。
特に淡水環境の保全において、「生物多様性」に加えて「生き物の多様性」の観点をもって、日常生活の枠組みに「郷土力」(ふるさとへの思い入れ)の育成を取り込むことを目指し、そこでは地域交流と世代伝承が重要な役割をもたらすことを述べる。>

──────────────────────────────
■テーマ別シンポジウム1「大阪湾の自然再生をめざすネットワーク活動の方向
性を考える」
【日時:11月15日(土)10:00〜12:00】
 大阪湾には「汚れた海」というイメージが付きまとっていますが、じつは沿岸各地でさまざまな団体が、大阪湾の自然再生に関わる調査研究、啓発、体験、美化等の取り組みを地道に続けています。
 近年はこのような団体が相互に交流するさまざまな催しが実施されるようになりました。4年間にわたって「大阪湾フォーラム」を開催してきた大阪湾見守りネットの活動や大阪湾環境再生連絡会が実行委員会を組織して今年6月に400名以上が参加して実施した「大阪湾生き物一斉調査」などがその顕著な例です。そして、これらは行政機関との連携を原動力として推進されてきたものです。
 このような先進的なネットワーク活動と行政機関との連携が今後も発展し、その成果が各団体の活動に還元されるようにするために、団体やネットワーク組織
の枠を超えた意見交換の場としてこのセッションを設けました。
 これまでの活動を振り返り、大阪湾の自然再生にむけての持続的な取り組みの
方向性を見出し、共有する機会となれば幸いです。

・コーディネイター:山西良平氏(大阪市立自然史博物館)
・パネリスト:
◆平澤充成氏(神戸港湾空港技術調査事務所長)「大阪湾環境再生連絡会の取組みを中心に」
◆大井初博氏(大阪府港湾局事業管理部長)「大阪府港湾局の大阪湾再生の取組みについて」
◆田中正視氏(大阪湾見守りネット代表)「4年間継続している見守りネットの活動」
◆矢持進氏(大阪市立大学大学院工学研究科教授)「大阪湾水質一斉観測をなぜ始めようとしたのか」
◆中西敬氏(総合科学(株)海域環境部長)「他海域と比較してわかる大阪湾の市民ネットワーク活動の先進性」
◆山西良平氏(大阪市立自然史博物館)「市民ネットワーク活動の拠点施設としてのミュージアム」

──────────────────────────────
■テーマ別シンポジウム2「シカが森を喰べ尽くすまえに —研究から保全への展
開をさぐる—」
【日時:11月15日(土)12:30〜14:20】
 シカが日本の自然にこれほど大きなダメージを与えることになるとは,20年前まで,ほとんどの人は予想しなかったのではないだろうか。いまや北海道から九州まで日本各地で,シカによる森林や草本植生への壊滅的ダメージが顕在化している。植生の退化は,生物多様性および地域固有の生態系に大きな打撃を与えるとともに,土壌浸食・山腹崩壊にもつながる。
 シカ個体群の局所的増大の背景には,温暖化や狩猟圧の減少などが考えられるが,今後,どのように保全を進めるかについては,地域に適した野生動物管理が必要とされ,合意形成に向けて議論の場が必要とされるところである。
 「シカと森」の最前線で調査・研究をしているパネリストとフロアともに,現状の問題をとらえ,いかに保全するかについて議論する時間をもちたい。

・コーディネイター:前迫ゆり氏(大阪産業大学)
・パネリスト:
◆前迫ゆり氏(大阪産業大学)「森とシカと人:共生は可能?」
◆常俊容子氏(大阪自然環境保全協会)「北摂のシカの事情」
◆立澤史郎氏(北海道大学文学研究科)「ニホンジカの生態と市民調査の役割」
◆高柳 敦氏(京都大学農学研究科) 「シカと自然保護地域」
──────────────────────────────
■テーマ別シンポジウム3「自然保護運動に役立つ自然保護教育とは」
【日時:11月16日(日)10:00〜12:00】
 「自然保護教育とは何か」あるいは「自然保護教育の目的とは何か」というような議論が、1990年当時には盛んに行われたが、最近はそのような議論をあまり聞かなくなった。その理由は、「自然保護教育」というものが既に不必要になったからではなく、自然をめぐる状況がより複雑になったからではないだろうか。
つまり、直接的な自然破壊よりも、生物多様性の低下、生物界での遺伝子かく乱などの目に見えにくい自然破壊が進行し、開発事業も、説明責任の名のもとに、アセスメントやパブリックコメントなどが行われるようになっている。しかしそういう中でもやはり直接的な自然破壊は行われている。
 改めて、今必要な自然保護とは、そしてその運動に対して多くの人々から共感を得るための自然保護教育とはどのような内容なのかを、理論と実践の両方にわたって議論をしたい。

・コーディネイター:布谷知夫氏(滋賀県立琵琶湖博物館)
・パネリスト:
◆布谷知夫氏(滋賀県立琵琶湖博物館)「自然保護教育とは何か(歴史と課題整
理)」
◆高畠耕一郎氏(吹田自然観察会)「吹田の自然観察と保護・保全活動」
◆田口圭介氏(高槻公害問題研究会)「身近な自然情報から始まる自然保護教育」

──────────────────────────────
■テーマ別シンポジウム4「近畿地方における外来種問題への取り組み」
【日時:11月16日(日)12:30〜13:50】
 現在、生物多様性の保全が社会的課題となっているが、もっとも深刻かつ長期的な悪影響を与えているのが外来種である。ここでは、ブラックバス、アライグマなど近畿地方で外来種の防除に先駆的に取り組んでいる事例を紹介する中で、外来種の影響とその管理の必要性、重要性や緊急性を認識してもらい、今後の外来種管理の強化を図りたい。

・コーディネイター:村上興正氏(同志社大学)
・パネリスト:
◆中井克樹氏(滋賀県立琵琶湖博物館)「琵琶湖における外来魚対策:その効果
はいかに?」
◆安部倉完氏(京大・理)・竹門康弘氏(京大・防災研)「深泥池の外来種対
策:継続の必要性と課題」
◆鈴木和男氏(ふるさと自然公園センター)「田辺市におけるアライグマ対策の
現状と課題」
◆岸本真弓氏(野生動物保護管理事務所関西分室)「アライグマ対策の推し進め
方—どうすれば管理強化が図れるのか」
◆総合討論:今後の取り組みに向けて(司会・進行 村上興正氏)

月別アーカイブ


月別アーカイブ一覧