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大阪南港ATCにて7/15(土)から開催!特別展「化石ハンター展~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~」
2023年07月14日
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大阪南港・ATCギャラリーにて2023年7月15日(土)から9月24日(日)まで、特別展「化石ハンター展~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~」を開催します。

この展覧会の主役は、20世紀前半にゴビ砂漠を探検し、化石発掘を行ったアメリカ自然史博物館のロイ・チャップマン・アンドリュースをはじめとする「化石ハンター」たちです。過去100年間に化石ハンターたちが「中央アジア」で発見した数多くの恐竜や大型哺乳類などの標本を、数々の研究成果とともに展示・紹介します。

●会期:2023年7月15日(土)~9月24日(日)
●休館日:なし
●開館時間:9時30分~16時30分(入場は終了30分前まで)
●会場:ATC ギャラリー(大阪市立自然史博物館ではありませんのでご注意ください) 大阪市住之江区南港北2-1-10 ITM棟2階
●主催:日本経済新聞社、テレビ大阪、大阪市立自然史博物館、ATC
●特別協力:国立科学博物館

展覧会公式サイト:https://kaseki.exhn.jp

【受付終了】教員のための博物館の日 2023 in 大阪市立自然史博物館
2023年07月04日

大阪市立自然史博物館では、学校向けにさまざまな事業を展開しています。団体見学の下見対応や、学校からのリクエストに対応した授業など、来館時の利用をより楽しく学びがあるようにというサポートはもちろん、職場体験活動の受入れや、学校で使える貸出資料などもあります。
今年度は、学校でも利用できるさまざまなWebコンテンツや貸出資料などを紹介するほか、学芸員による展示解説、体験プログラム、講演を実施します。

・日時:令和5年8月4日(金)10:00~17:00 (受付は9:30~)
・会場:大阪市立自然史博物館
・参加対象:幼稚園・保育所等幼児教育関係者、小中高等学校等の教員、教職課程を学ぶ学生、そのほか学校教育関係者
・定員:25名 ※大阪市教育センターの研修参加者35名も一緒に参加します。
・参加費:無料
・申込:7月28日(金)までに、申込みが必要。
学校名等所属・名前を書いて電子メール(tm@omnh.jp)でお申込みください。大阪市立自然史博物館ホームページのイベントページからもお申込みできます。
※ 先着順で受付。参加の可否は順次メールの返信によりお知らせします。

<スケジュール>
・9:30 受付開始

・10:00 ガイダンス

・10:15〜11:00 30名2グループに分かれてプログラム①か②に参加
①大阪市立自然史博物館の学校向け事業の紹介、学校で利用できるウェブのコンテンツの見方
②大阪市立自然史博物館の貸出資料の紹介

・11:10~11:55 上記プログラム①②を交代。

・11:55~12:55 昼食休憩 ※展示見学できます。

・13:00〜13:50 展示解説プログラム※20名3グループに分かれて①~③いずれかに参加
①第1展示室・情報センター1階「外来生物問題とは ~地域の自然を残すためにできること~」(動物研究室 松井)
②第2展示室「第2展示室を読み解く」(第四紀研究室 中条)
③第3展示室「世界の昆虫の多様性」(昆虫研究室 長田)

・14:10〜15:00 体験型プログラム※20名3グループに分かれて①~③いずれかに参加
①科学館の学芸員による体験プログラム「教室で道具を使って楽しむ星と宇宙」(大阪市立科学館 渡部学芸員)
②「植物のからだ、野菜のからだ」(植物研究室 長谷川)
③「哺乳類のホネ」(動物研究室 和田)

※展示解説プログラムと体験プログラムは当日3グループに分けますので、ご希望のグループには入れない場合があります。

・15:20〜16:20
講演1「恐竜展をあながあくほどみてあげて」(地史研究室 田中)
講演2「自然への興味の深め方と博物館」(昆虫研究室 松本)

・16:20~16:40 全体会

主催:地方独立行政法人大阪市博物館機構、大阪市立自然史博物館 
共催:国立科学博物館、公益財団法人日本博物館協会
後援:文部科学省、大阪府教育委員会、大阪市教育委員会、堺市教育委員会

※今後の新型コロナウイルス感染拡大状況により、プログラムの内容を変更することがあります。
※「教員のための博物館の日2023 in 大阪市立自然史博物館」は、JSPS科研費JP19K01151(研究課題名「新学習指導要領が目指す学びの実現を学校との協働で実践する博物館教育の研究」)を受けて実施します。

【追記】
定員に達したため、申込は締め切りました。

1900万年前の温暖期の地層から“オベチェの森”を発見
2023年07月04日

<ポイント>
●岐阜県美濃加茂市の約1900万年前の地層から、オベチェだけから構成される化石林を発見。
●現生のオベチェはアフリカ中部だけに生育するアオイ科の熱帯性樹木。
●本発見は地球温暖化後の植生変化を予想する重要な手がかり。

<概要>
 北海道大学大学院理学研究院 山田敏弘教授および大阪市立自然史博物館 西野 萌を含む研究グループは、岐阜県美濃加茂市の木曽川河床に露出する約1900万年前の地層中に見られる約130本の化石樹幹を調査し、それらがすべてオベチェ(アオイ科)の仲間の絶滅種ワタリア(Wataria parvipora)であることを発見しました。また、この化石林の林床には、1種類の葉ウリノキモドキ(Byttneriophyllum tiliifolium)が降り積もっていました。つまり、この化石林は純林*1であり、化石樹幹と葉化石が同じ樹木に由来することは確実です。
 現在の植物が落葉することから想像できるように、植物の器官は化石になる前に、互いに別れ別れになります。そのため、植物全体が化石として保存されることは極めて稀で、特に大きな樹木全体が化石として見つかることは滅多にありません。その結果、葉や幹に別々の学名が与えられるのが普通です。一方、化石を含む植物の類縁を推定するためには、様々な器官の特徴を総合的に観察することが必須です。ウリノキモドキは約1900-1000万年前の北半球に普遍的に見られるものでしたが、その類縁は分かっていませんでした。今回、幹と葉が“繋がった”ことにより、ウリノキモドキがオベチェの仲間のものであることが初めて解明されました。
 現生のオベチェはアフリカ中央部だけに分布する熱帯性の高木です。ウリノキモドキが見つかる時代は、地球の平均気温が最大で4°C上昇した温暖期にあたります。今回の発見により、この温暖期に高い気温を好む樹木が世界中に拡大したことが示されました。一方、この温暖期の後には、急速に寒冷化が進行します。ウリノキモドキは、寒冷化の開始後も生育していましたが、ついに寒さに耐えきれなくなり、約650万年前に絶滅しました。このような植生史は、植物が温度変化に合わせて分布を変えることを示す一方、ある程度の環境変化に耐える強かさを持っていることを暗示します。
 なお、本研究成果は、2023年6月22日(木)公開のScientific Reports誌に掲載されました。

論文名:An exceptionally well-preserved monodominant fossil forest of Wataria from the lower Miocene of Japan(日本の下部中新統で例外的に良好に保存されたワタリアの純林を発見)
URL:https://doi.org/10.1038/s41598-023-37211-z

詳細はこちらをご覧ください


オベチェの仲間だけからなる化石林(右)とその林床を覆うウリノキモドキ(左).png

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