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2023年11月28日

2023年度秋季博物館実習5日目(11/19)

 2023年秋季博物館実習の5日目を担当させていただきます、W大学のK.N.です。今回は自然史フェスティバル2日目の様子をご紹介します。

 11月19日、フェスティバル2日目は朝から天気も快晴だったため前日よりもより多くの方が来場されていました。A会場ではたくさんのブースがあり、体験できるコーナーも多かったため大人も子供も実際に触れたり、作ったりしながら楽しみ、学べる会場となっていました。ブースは大人の方だけでなく、小学生から大学生など若い方たちも多く参加されているのに驚きました。実際に各ブースでお話を聞くとそれぞれ詳しく説明してくださり、書籍やインターネットで見るよりも分かりやすく、また今まで見て来なかった視点からのお話を聴くことが出来、新たに学べることが多くありました。

 私の担当は3つある会場の内の1つ、A会場を担当しました。そこでは主に、来場者へのパンフレット配り、会場内の見回り、イベントのアナウンス、来場者の案内を行いました。A会場は他のB、C会場と少し離れているため他の場所が分からない方が多く行き方を聞かれることが多かったです。会場の案内やイベントの案内を行っていると、またA会場に戻ってこられた来場者の方から「さっきは案内ありがとうね」、「体験イベント無事参加できました」とお声を頂くこともあり自分の仕事へのやりがいを感じました。また、小さなお子さんがA会場から帰る際に「これ作ったの!」と作ったものを見せてくれたりして、実際に楽しんでいる様子や感想も聞くことが出来てこのフェスティバルをお手伝いする身としてとても嬉しかったです。A会場の入り口にアロサウルスの新復元骨格導入に対する募金箱があり、パンフレットを配ると興味を持ってくださり多くの方が寄附にご協力いただけ感謝の気持ちでいっぱいです。今後大阪市立自然史博物館に新たなアロサウルスが展示されることが今から楽しみです。

 このイベントは博物館の持つ役割の教育普及活動にあたり実際に主催者側とお客様側からイベントに参加することで、どんな人でも学べる場所であり、博物館を拠点とした知識の普及、地域と博物館の繋がり、また学芸員や参加者同士の繋がりを広げる場であることを実感することが出来ました。このようなイベントなどを長年されているからこそ初めての人もそうでない方も楽しみながらも学べる博物館が作り上げられ、継続することと教育普及活動の大切さを改めて実感しました。
(W大学 K.N.)

2023年度秋季博物館実習1日目(11月15日)

こんにちは高知大学のY.Iです。
私は2023年11月15日より5日間、大阪市立自然史博物館で博物館実習をさせていただきました。
ここでは博物館実習初日の様子をお伝えします。

午前中にはオリエンテーションが行われました。
博物館の沿革や学芸員さんの紹介、教育普及活動の概要などを教えていただいた後、収蔵庫の見学をさせていただきました。収蔵庫には様々な標本が敷き詰められており、普段目にする教育普及の場としての博物館とは違った、収蔵施設としての姿を見ることができました。その収蔵数に感動する一方、空きスペースはほとんどないことに気が付き、限界が近いということも感じました。学芸員さんはどれも捨てることはできず、増えていく一方だと困った様子でした。博物館の抱える収蔵庫不足の問題について授業で習ってはいたものの、実際に目にすると驚きでした。
午後には博物館の展示を見ながらメンテナンスの視点からのお話をお聞きしました。
学芸員さんは展示の内容を考えるだけでなく、蛍光灯の位置はどこがいいのか、掃除がしやすい配置かどうかなど展示の方法にも気を遣わなければならないというこということを知り、衝撃を受けました。

今回の博物館実習では普段私たちが見ている博物館とは違った姿を持っているということに気付くことができ、博物館という施設の重要性を改めて感じることができました。そのため、博物館が抱える問題について関心を寄せていかなければならないと考えさせられました。
(高知大学 Y.I)

2023年度秋季博物館実習4日目(11月18日)

皆さんこんにちは、滋賀県立大学のT.F.です。
私は大阪市立自然史博物館にて11月15日から11月19日にかけての計5日間、学芸員過程の実習をさせていただきました。秋季の実習では普及教育事業の一環として「大阪自然史フェスティバル2023」(11/18、11/19開催)の準備や設営を行い、主にイベントを開催する際の学芸員の業務や他団体との交流について学ばせていただきました。
準備を行う際にも様々な気づきを得ることができましたが、今回は実習4日目の11月18日、フェスティバル1日目の様子についてご紹介します。

フェスティバル初日、私はA会場を担当していました。A会場は実習生3名と学芸員の方2名で担当し、出展者の方の設営補助や受付での一般来場者への対応、また会場内の見回りが主な業務内容でした。
イベント開始前には搬入時の出展場所への誘導や設営時の物品貸し出しの御用聞きを行い、限られた時間内で円滑に出展準備が進むように補助を行いました。搬入や出展の設営を見回る中で、お近くに出展されている団体の方々が会話を交わされている様子が多くみられたことが印象的でした。実習初日の座学で博物館と各団体との連携はあれど、団体同士の横のつながりが薄いという問題解決も目的として大阪自然史フェスティバルを開催していると教わりましたが、フェスティバルにて様々な分野で活動されている方々が関係を築いていらっしゃる様子を見て、博物館の交流の場としての有用性を改めて実感しました。
一般の方の入場開始後は会場内の各出展場所の案内や出展者の方との交流を行いながら、トラブルが発生していないか見回りを行いました。また、会場の受付ではパンフレットの配布や落とし物の対応の他、お困りになっている来場者の方に積極的にお声がけをし、別会場へのご案内などをいたしました。
来場者の方の中には目当ての出展がある方もいらっしゃれば催し物があると偶然知ってなんとなく入場された方もいらっしゃいましたが、皆様会場を出られる際に何が面白かった、これは知らなかった等、楽し気に感想を話されていました。イベント2日目の19日にもまた来ると帰り際にお声掛けいただくこともあり、大阪自然史フェスティバルがより多くの方にとって自然に興味関心を持っていただくきっかけとなっていると感じました。

イベントのスタッフとして一日活動する中で、博物館における学芸員の役割として調査研究以外にも様々な業務があり、どんな内容でもこなせるような柔軟さや臨機応変に対応するための自立性が大切であると学ぶことができました。
(滋賀県立大学 T.F.)

秋季博物館実習3日目(11月17日)

こんにちは。京都ノートルダム女子大学のH.Mです。私からは、実習3日目となる11月17日の活動内容を報告させていただきます。

この日は、主に翌日に控えていた大阪自然史フェスティバルの設営作業を行いました。前日の16日に引き続いての作業だったのですが、前日と比較すると”力仕事”という面では17日の方がより顕著だったのではないでしょうか。初日のオリエンテーションのときに「3日目は力仕事がある。」と伺っていたので、それ相応の覚悟と服装で挑んだのですが、これが大正解でした。

具体的なこの日の実習内容としてはイベント当日に出展者様たちが使用される椅子を用意したり、机を運んだり、ポスターを設置したりというものが挙げられます。これらのような仕事は、正直私が学芸員の仕事として想像していた範疇を超えていました。一方、だからこそよりリアルな学芸員のお仕事に触れることができたと確信することもできました。

今回私たちが手伝わせていただいたイベントの設営作業は、教育普及の場として博物館を捉えたときには決して欠いてはいけない大切なお仕事の一つなのでしょう。普段なかなか体験することの出来ない、とても貴重な経験ができたと実感しておりますし、この実習を通して大学で授業を受けるだけでは見えてこない”リアルな学芸員の仕事”の一端を覗けたと思います。

イベント当日は自分が少しでも設営に関わった場所で、お子様から大人の方にかけてまでが楽しむ姿を見ることができ、喜びも一入でした!

2023年11月27日

2023年度博物館実習3日目(11月17日)

こんにちは。O大学のFと申します。
ここでは、2023年度博物館実習の3日目の様子をお伝えします。
大阪市立自然史博物館では11月18日、19日に開催する大阪自然史フェスティバルに向け、前日となる17日はオリエンテーションと会場設営を行いました。オリエンテーションでは、担当場所の仕事の説明や注意事項の説明などを受け、イベント会場や搬入・搬出の場所を実際に見て回りながら当日の動き方を確認しました。その後の会場設営では、仕切りのパーティションの設置や、各ブースに必要な机と椅子の配置を行いました。また、前日から準備に来ている団体もおり、会場設営を行いながら案内などの対応も行いました。このイベント開催に向けて多くの労力が費やされていることを間近で感じ、学芸員の仕事の多様さに驚きました。初めてイベントの主催者側として携わらせていただきましたが、運営側からしか気づけない部分も多くあって、学びばかりでした。イベント開催の大変さも感じましたが、それ以上にイベント当日が楽しみになった1日でした。

5日間の実習では、大阪自然史フェスティバルに向けて準備作業から当日の運営、イベント終了後の撤収作業まで携わらせていただきました。イベント中、出展者の方や来場者の方が気軽に話しかけてくださり、多くの人が来年も楽しみだとおしゃっていました。私も、普段聞けない動物や植物の話や沢山の人と関わることができて、勉強になったとともに、とても楽しく過ごすことができました。このイベントを通して、主催している博物館側、出展者の方々や来場するお客様など、多くの人との関わりを深く感じました。このような関わりが少しずつ今の大阪市立自然史博物館を作り上げてきたのかなと思い、博物館の教育普及という点でも、単純な楽しさという点でも、大切にしていかなければならないものだなと感じました。

2023年秋季博物館実習2日目(11月16日)

こんにちは!博物館実習2日目のブログを担当します、神戸大学のT.Mです。

実習2日目は、大阪自然史フェスティバルに向けて、館内地図や看板の作成および掲示、会場の清掃等を行いました。大きな模造紙に印刷された地図や集合場所の目印などを、実習生同士で協力し合って丁寧にカットしていきました。大学内で行った事前実習でも、展示用のパネルやポスターを自分たちで切ったり貼ったりして準備しましたが、実際の博物館でもほとんど同じような作業が必要で、少し驚きました。私個人としては、手作業で物を作ったりすることが好きなので、非常に楽しい業務ではあったのですが、実際学芸員として働くことを想像してみると、研究の時間をたっぷり取る、ということは難しそうだと思いました。自分の研究の面白い部分を自分自身の手で伝えることは非常に魅力的なことだろうと思いつつ、時間との勝負だということを身に染みて感じています。

幼い頃はこうしたイベントにただ参加するだけでしたが、大学生になって学芸員課程を含めイベントの裏側に触れる機会が増えました。これまでとは違った視点でイベント、特に博物館が主催するものに接するなかで、本当に多くの方が関わっている、ということを知りました。実習を通して自分もその一員になれていることを嬉しく思います。これからも何かしらの方法で関わり続けていきたいです。

2023年度博物館実習4日目(11月18日)

皆さんこんにちは。福山大学のO.Sです。
私はこの博物館にて11月15日から11月19日まで、博物館実習に参加させていただきました。この実習では11月18日、19日に行われた「大阪自然史フェスティバル2023」というイベントに携わり、大阪自然史博物館の教育普及活動について学びました。その中で、実習4日目となる11月18日の実習内容について紹介します。

まずイベント初日だったこの日は、イベント開始前に出展者の方の搬入作業と会場の準備を行いました。私はA会場を担当し、開始に向けて準備を行いました。搬入作業では、主に出展者の方のサポートを行いました。到着された方を所定のブースへ案内や物品の貸出、設営の手伝いなど非常に様々な作業でした。
会場の準備では、パンフレットや受付用の机の準備、掲示物の貼り付けなどの作業を行いました。また、この日はあいにくの雨だったので、会場入り口に傘立てとマットの設置も行いました。その他天気の影響として、外で開催される予定だった体験講座の中止などもあったので情報共有も行いました。

イベント開始後はスタッフとして来場者や出展者の方の対応を行いました。私は引き続き、A会場を他の実習生2名と担当しました。行ったこととしては、受付業務と会場の見回りの2つです。受付では、パンフレットの配布や会場の案内、落とし物の対応などを行いました。会場の見回りでは、トラブルなど異常がないか観察をしたり、ブースを訪れて来場者や出展者の方と交流しました。

この日の実習の中で印象に残ったこととして、次の2つのことがありました。
1つ目は、帰られる際の来場者の方々の様子です。受付を担当していると様々な声を耳にしたり、声をかけて下さる方がいらっしゃいました。「楽しかった」だけでなく、「こんなイベントがあることを知らなかった」「次も来よう」「○○も連れてきてあげよう」などの声を耳にしました。イベントを楽しんでいただけただけでなく、もう一度来たい・誰かに紹介したいと思って下さったことがとても嬉しかったです。そして、自然の分野に興味を持つ人々が増えることを実感する機会となりました。
2つ目は、スタッフと来場者・出展者の方々の距離感が近いことです。大阪という場所の県民性もあると思いますが、多くの方が気軽に話しかけてくださり、私もイベントを楽しむことができました。これは、学芸員やスタッフの方々が気軽に質問や声をかけられるような、地域に根ざした博物館としての雰囲気を少しずつ作り上げてきたからなのかなと感じました。

イベント初日ということでかなり緊張して挑んだのですが、とても楽しく学びばかりでこの博物館を実習先として選んで良かったと強く感じる1日になりました。

2023年11月21日

2023年秋季博物館実習3日目(11月17日)

こんにちは。11月17日のブログを担当させていただく、滋賀県立大学のM.Mです。私は、2023年11月15日から19日まで大阪市立自然史博物館で実習させていただいています。
実習3日目は11月18,19日に行われる大阪自然史フェスティバルの前日ということもあり、オリエンテーションと設営を行いました。オリエンテーションでは、イベント当日の担当場所が分担されており、各担当場所での作業内容や搬入・搬出の際の流れについて説明していただきました。その後の設営では、各ブースに必要な椅子や机、パーテーションなどを運び、設置する作業を行いました。今回初めてイベントの準備や設営に関わらせていただきましたが、運営側の大変さや、多くの方々がこのイベントに関わっていることを知ることができた1日でした。イベント当日に出展者や来場者の方に聞かれたら答えられるか不安な所はその都度確認することが大事だと学芸員の方がおっしゃっており、正確な情報を伝えることの大切さを改めて感じました。また、出展者や来場者の方が少しでも楽しんで、交流の場を広げてほしいという博物館の強い意志を感じ、そこが大阪市立自然史博物館の最大の魅力だと思いました。今回イベントの準備に関われたことで、次にイベントに参加する際は今までとは少し違った楽しみ方ができるのではないかと思いました。
明日からはいよいよイベントが始まるので、出展者や来場者の方が不便な思いをせず楽しんでいただけるようなスタッフの一員となれるよう、頑張りたいです。
 (滋賀県立大学 M.M)

2023年度秋季博物館実習5日目(11月19日)

皆さんこんにちは。北海道大学のS.Hと申します。
ここでは、2023年度秋季博物館実習の5日目の様子をお伝えします。
5日間の日程の最終日となる11月19日(日)は、大阪自然史フェスティバル2023の2日目でした。この日私は、講堂担当としてフェスティバルの運営に参加させていただきました。

フェスティバル2日目は、午前の時間帯にシンポジウム「OSAKAベイエリアに、いのち輝く自然を取り戻すために」、午後の時間帯に講演会「<第1部>野外識別の草分け、榎本佳樹をめぐる人々 榎本佳樹生誕150年記念事業」および「<第2部>どうしたもんじゃこん鳥は 四国西部のヤイロチョウ生息地におけるサンジャク対策の現状と課題」が開かれました。私を含む講堂担当の実習生は、会場の机・椅子のセッティング、演者紹介の掲示物の管理、シンポジウム・講演会の参加者数のカウント、シンポジウムでの質問用紙回収、講演会の質問タイムのマイク対応、全プログラム終了後の会場撤収といった補助業務を担当しました。
午前のシンポジウムでは、2025年大阪・関西万博の会場となっている大阪市此花区・夢洲を含めた大阪湾岸での生物多様性保全について、1名の演者からのビデオレター、3名の演者からの講演、それに続いて大阪自然史博物館の佐久間学芸員と5名の演者によるディスカッションが行われました。フェスティバル開始直後の時間帯にも関わらず、約70名の方が来場し、ディスカッションパートでは来場者の方々から寄せられた質問も受けながら、活発な議論が行われていました。
午後の講演会では、第1部において日本の鳥類学において先駆的な取り組みをされた榎本佳樹氏の功績の紹介がなされました。また、第2部では日本に夏鳥として渡来する渡り鳥ヤイロチョウの生態やここ数十年で四国地方で野生化した移入種・サンジャクの在来鳥類に対する影響と根絶へ向けた取り組みが紹介されました。いずれの話も鳥類学に関するやや専門的な話題だったと思いますが、来場者の方々は演者の話を興味深く聞いていたように見受けられました。
この日のシンポジウム・講演会はトラブルなく、全てのプログラムを終えられたと思います。

大阪自然史フェスティバル閉幕後には、フェスティバル会場の撤収作業を行い、ブースの設営に用いられていた机・椅子・柱・壁を博物館内の各収納場所へ片づけました。物品の中には一人で運搬するのには苦労するものがありましたが、他の実習生の人達とも協力しながら撤収作業を進められたと思います。数時間前まで出展者や来場者で賑わっていた会場があっという間に平常の様子へと戻されていく様子には一抹の寂しさも感じましたが、ひとまず最後までやりきったという多少の達成感も同時に感じたように思います。

5日間の実習では、普及教育イベントの開催直前の準備作業から当日の運営業務、閉幕後の撤収作業まで携わらせていただきました。この5日間だけでも大阪自然史フェスティバルの主担当の学芸員の方を中心に、他の学芸員や情報センターの職員、学生アルバイトといった関係者の方々が総出で協力することによってイベントが進められていることを実感しました。フェスティバルの主担当の学芸員の方は今年の春頃から出展者との調整などを進めてきたと伺い、このイベントの開催に向けて費やされてきた労力には頭が下がる思いです。今回の一連の実習を通して、学芸員には専門分野に対する知識や研究遂行能力だけでなく、体力・コミュニケーション能力・統率力・判断力など幅広い様々な技能を求められることを実感すると共に、博物館の活動について新たな視点から捉えられるようになったと思います。

2023年度秋季博物館実習 (4日目)

こんにちは、琉球大学のM.Tです。
博物館実習4日目の11月18日に開催された大阪自然史フェスティバルについて書いていきたいと思います。
まずフェスティバル開始前に会場に出展する団体の方々の誘導を入口で行いました。裏口での搬入作業になったため、混雑が起きないように台車を運んだり、出展場所に関する質問の対応などを行いました。
フェスティバルが開催されている間、私は会場の入口にあたる情報センターの1階でのパンフレットの配布と来場者の方々の誘導が主な役割でした。午前中の天気は雨が降っており悪かったですが、多くの方が来館されました。フェスティバルの会場は3つに分かれており、それぞれに誘導する必要がありました。そこで、入口の担当だった3人で道をつくるように配置し、それぞれの会場に来場者の方が入っていただくようにしました。配置がよかったのか、それぞれの会場に人がたくさん入っていると学芸員の方に褒めていただきました。
午後は休憩時間に、学芸員の松井さんに収蔵庫を案内していただきました。液浸収蔵庫を見させていただいたのですが、24万個体を超える魚類の液浸標本を保管しているにもかかわらず、蒸発していくエタノールの液切れは全くありませんでした。標本の管理をしていくために月に1度ボランティアの方々に手伝ってもらうコミュニティがあるそうです。博物館は様々な人に支えられているのだなぁと実感しました。
午後からは再び入口に立ってパンフレットの配布と誘導を行いました。午後からは天気も回復し、来場者の数も増えていきました。博物館の入口は通常時とは異なる場所であり、午前は3人の配置で通常時の入口に誤って行かないようにしていたのですが、人が増えていたため、質問の対応をしている間に誤って通常時の入り口に向かう人が出てきてしましました。質問の対応をもっと手短に簡潔にできれば防げたかもしれないと反省しました。また、通常時の入口に案内する看板が残ってしまっていたため、イベント時には剝がして来場者の方が誤って行かないようにしてもいいかもしれません。
イベントが行われている間に学芸員の方々はどのような仕事をされているのか、今まであまりわからなかったのですが、今回大阪自然史フェスティバルの手伝いをさせていただき、出展する団体の方々との打ち合わせや設営、など様々なことを考慮して運営しなければならないと実感することができた1日でした。

2023年11月20日

2023年度秋季博物館実習5日目(11月19日)

沖縄の琉球大学から来ました、実習生のI.Dです。大阪自然史フェスティバル2日目(11月19日)、運営側として参加させていただきました。ここ最近でも一段と寒く、常夏の沖縄から来た私にとってはかなり厳しい1日となりました(笑)。本日は情報センター1Fにて、パンフレットの配布や会場のご案内をさせていただきました。ありがたいことに、イベント2日目の来場者数はおよそ11,000人とかなり多かったようで、パンフレット配布は中々大変でした…。ただ、他の実習生と協力しながらなんとか仕事を全うできたと思っています。お昼休憩中は、松井学芸員のご案内の下、液浸標本の収蔵庫を巡らせてもらうことができました。標本の扱いのノウハウなど基本的な部分から、分子実験用標本の管理などの専門的な部分まで、様々なお話を伺えました。私自身、これから海産コケムシ類の分類学的研究を行うことを検討しており、ここで得た知識は本研究に大きく役立つのではないかと考えています。本イベントを通して他の実習生や学芸員の方々と沢山交流させていただき、有意義な時間を過ごすことができました。また機会があれば、是非どこかでお会いしましょう!

2023年11月19日

2023年度秋季博物館実習5日目(11月19日)

19日は大阪自然史フェスティバル2日目でした。私は本部担当で、会場を見回ったり、来館者数のカウントなどをしました。雨で寒かった昨日とは打って変わって、お天気の良かった今日はたくさんの方が来館してくださいました!元気に遊んでいる小さな子や、出展者さんとマニアックなお話しに花を咲かせている方など、みなさん思い思いにフェスティバルを楽しんでいらっしゃるなと印象的でした。
今日はあまりブースでお話しはできませんでしたが、昨日お話ししたブースの方が声をかけてくださり、とても嬉しかったです。実習生もみんないろんなブースで交流を深めていて、実習生同士、楽しかったブースの話で盛り上がりました。
今まで接点のなかった分野にも興味を持てたり、今まで好きだったこと(植物とハチ・チョウ好きです)がさらに好きになったり。大阪自然史フェスティバルの良さは来てみないとわからないところに隠れているかもしれません。面白そうと思ったら迷わず話してみると、みなさん優しく面白くお相手してくれます。
来年からもこのイベントに関わっていきたいなと思った1日でした!
(奈良女子大学、Y・M)

2023年度秋季博物館実習2日目(11月16日)

 皆さんこんにちは、滋賀県立大学のN.Mです。2023年度博物館実習・秋期普及コースの2日目の活動内容についてご紹介いたします。

 本日2023年11月16日は、2日後にせまった大阪自然史フェスティバルについて学芸員の藤江さんから説明を受けた後、会場の準備を行いました。今年で20周年の節目を迎えるこのイベントは、全国から自然に関わるサークル・団体や個人が集まり、地域の人々が自然に関わる場となっています。それだけでなく、参加した団体・個人同士のつながりを広げていくことも期待される場でもあるということです。

 会場の準備では、藤江学芸員の指示のもと、実習生16名と自然史センターの方で分担して行いました。まずはフェスティバルの会場となるネイチャーホールの床や、出展者の方の使用する机や椅子を掃除しました。次に、出展者名の書かれた看板や会場図をカットし、会場に設置しました。また、出展者のネームプレートを裁断し、封筒に詰めるという作業も行いました。次にB会場となるクジラのポーチに移動して、ここがB会場であることを示す看板や、イベントの集合場所を示す看板を脚立に登って貼りました。円柱にシワなく貼るのはとても難しそうでした。その後、明日以降の活動について説明を受け、解散となりました。

 昨日の実習では、初日ということで他の実習生とあまり話せなかったのですが、今日は一緒に作業を行うなかで交流ができたので良かったです。大阪自然史フェスティバルのチラシも頂き、出展者の団体名を見たところ、興味を引かれる名前の団体もあったので、当日が楽しみです。このイベントについて少しずつ分かってきたので、明日以降もイベントの参加者の方が楽しめるように準備を行いたいと思いました。

2023年11月17日

2023年度秋期博物館実習生(2日目)

 こんにちは、追手門学院大学のUです。
 実習期間は5日間だが、2023年度11月16日の実習は大阪自然史フェスティバル2023の準備。2日目の仕事はイベント会場の掃除と備品の整理である。

 イベントに使う備品の数を把握して、組み立てて掃除を行った。単純な力仕事であったが、実習生のみんなと話し合い、楽しんで作業しながら、イベントを盛り上げたい決心を感じた。その後、大量の印刷物を切って、案内標識や名札などをまとめ、封筒に入れた。最後に、案内のパネルを会場に張った。

 2日目を振り返ると、清掃と力の仕事であった。一日の作業ですごく疲れたが、学芸員の仕事が新しい体験になって良かった。会場内の配置をスタッフ視線からだけではなく、客視線で考えるのが一番大事であると感じた。

追手門学院大学 U

2023年11月16日

2023年度秋季博物館実習1日目(11月15日)

こんにちは、奈良女子大学のI.Mです。
私は、2023年11月15日より5日間、大阪市立自然史博物館にて博物館実習をさせていただいています。
本実習では、11月18〜19日に実施される大阪自然史フェスティバルの準備・運営を通して、実際の博物館での仕事を学ぶことを目的としており、今回はその初日に実施した実習内容についてお話しします。

初日である15日はオリエンテーションが行われました。

はじめに、大阪市立自然史博物館の沿革や事業内容の説明をしていただきました。具体的には、学芸員の方の担当分野や、普及事業、近年の博物館を取り巻く状況などをお話ししていただきました。
学芸員の方から、実際のお仕事の内容や現場のリアルなお話をお聞きすることができ、学芸員として働くことに対する理解がより深まったように感じます。

また、博物館施設内の案内もしていただき、普段見ることのできない、学芸員の方の研究室や多くの品が保管・管理されている収蔵庫を、担当学芸員の方の案内のもと、見学させていただきました。なかでも私が興味深く感じたのは、普段我々が目にする展示室の管理に関するお話でした。これまで展示室を拝見する時は、展示の面白さや来館者への展示の伝わりやすさを重要視して考えていたのですが、今回はじめて、メンテナンスや来館者の怪我を防止するという観点から展示に対するお考えをお聞きしました。展示の内容だけでなく、展示用ケースや設備の手入れなど、実際に展示した後にも展示の方法についてこれほど考慮することが多いことに非常に驚き、学芸員のみなさんがこれほど様々なことを考えていらっしゃったことにも驚きました。

実際にイベントに関わらせていただくのはこの実習が初めてですが、今日学んだことを活かせるよう頑張りたいと思います。
(奈良女子大学、I.M)

2023年11月15日

2023年度秋季博物館実習1日目(11月15日)

こんにちは和歌山大学のT.Y.です。
2023年11月15日より5日間,大阪市立自然史博物館で実習をさせていただきます。この実習では、18,19日に開催される大阪自然史フェスティバルでの準備、当日運営に関わらせていただくことで、展示だけでない博物館のお仕事について学ぶ機会をいただきました。

初日の今日は、博物館についてもオリエンテーションが行われました。博物館についての概要、学芸員さんの研究分野、バックヤード、展示室の案内などをしていただきました。また、近年、様々な博物館が抱えている問題などをお話しいただき、やはり、苦楽様々な面があると感じます。収蔵庫には、大学では見ないような種の標本や剥製が保管されており、その数の多さに驚きました。展示室では、地域によって博物館を訪れる人の地域性が出るというお話がありました。特に、大阪人は触れる範囲に存在するものは、全部さわりたがるそうです(たしかに…)。また、子どもなどが安全に展示を見ることができるかなど、安全に対する考慮はとてもされているなと感じました。

このイベントに関わらせていただくからには、今日から積極的に学び、吸収し、それをイベント当日に活かしたいと思います。(和歌山大学 T.Y.)

2023年08月31日

2023年夏季博物館実習3日目(8月25日)

こんにちは。8月25日のブログを担当する、京都橘大学のO.Sです。

25日は実習日3日目でした。その日は学芸員の方のご指導のもと、シダ科の植物を学名別に分類するという作業を行いました。この作業はソーティングと呼ばれているそうです。植物標本は乾燥した植物と分類が書かれたメモで出来ています。

最初は何も考えずただ学名が同じものを重ねていっていただけだったので、毎回どこにどの学名のものがあるかを探すところから始めてしまいとても時間がかかりました。途中でアルファベット順に並べていけばいいと気づいてからはかなりやりやすくなったので、作業をする前に効率の良い方法を考えてからやるということが大事だと気付きました。また、思ったよりも時間をかけすぎて指定された量を終えることができなかったためもう少し時間を意識して行動するべきだったなというのが反省点です。私たちが3人で1箱に1時間以上かけて分類したものを、学芸員の方は30分ぐらいで終わらせられると聞き、改めて差を実感しました。

授業で習うような展示や企画といった仕事内容ではなく、実際に学芸員の方がされている作業を肌で知ることができ、とても貴重な体験となりました。一見同じもののように見えていたシダ植物も、何十枚と分類していくうちになんとなくわかってくるようになり楽しかったです。

2023年度夏期博物館実習5日目(8月27日)

こんにちは。8月27日(日)のブログを担当します、滋賀県立大学のY.MAです。

実習最終日であるこの日は、大阪市立自然史博物館友の会の「自作トラップでウミホタルの観察にチャレンジしよう」という行事に参加させていただきました。当日は、参加者の集合時間の一時間前に駅に集合し、参加者が解散後は少し後片付けを手伝ってから現地解散をしました。

私が今回このイベントに参加してまず驚いたのは、参加されていた方の多くが、こういった屋外での活動に慣れている様子だったことです。家族連れの参加者が多かったのですが、普段はあまり使わないようなヘッドライトを持っている方の多さにびっくりしました!軽食の時間にも浜辺で生き物や貝殻を熱心に探し、大人に「これはなに?」と質問しに行くような、自然に興味津々のお子さんが多かったです。その様子を見て、本や博物館の展示などから知識を得るだけでなく、小学生のうちからフィールドに出て、実際に自分の目で見て、手で触れて、五感を通じて体験し学ぶ機会があることは、とても良いことだと思いました。

また、このイベントは学びに繋がるだけでなく、コミュニケーションの場としての役割も果たしていると感じました。受付の様子を見ていると、「顔パスだね。」という声が聞こえました。きっとその方は、友の会のイベントによく参加されていて、係の方とも顔見知りで、他の参加者との交流も楽しみで来られているのかな、と思いました。子どもたちも、「この虫なに〜?」「ウミホタル見れた?」と、すぐに周りの子と打ち解けて仲良くなっていました。これは私たち実習生でも同じで、帰りの電車ではすっかり仲良くなっており、これが実習1日目なら良かったのに、と皆で話していました。私は普段、小学生と交流する機会が少ないので、話しかけられたり、一緒にしりとりをして遊べたことがとても嬉しかったです。

肝心の観察会の内容ですが、ウミホタルの生態についての解説や、夜道は不安であれば一緒に帰る、家にない道具は貸し出す、といった気遣いが感じられて、対応が行き届いているなと思いました。夜の海に一人で行くことは危険ですし、わざわざ自分でトラップを作って観察することもあまりないので、貴重な経験ができて良かったです。

2023年度夏期博物館実習1日目(8月23日)

 2023年度夏期博物館実習の1日目を担当させていただきます近畿大学のT.Kです。8月23日に行われた実習の内容や感想を書かせていただきたいと思います。

 今回の博物館自習の内容としては、午前は全体でオリエンテーションを受けました。そこでは、大阪市立自然史博物館のこれまでの歴史や働いている人にしかわからないような裏話など興味深い話をたくさん教えていただきました。
 そして、午後からは館内を見学させていただきました。館内見学は2回に分けて行い、1回目は収蔵庫などのバックヤード、2回目は正面の展示室を見学しました。
 
 収蔵庫の見学は、普段見ることのできない標本や設備を見させていただくことができ、いい経験になりました。博物館では現状、収蔵庫のスペースが足りないため収蔵できないものがたくさんあるというお話や標本などの燻蒸に冷凍庫を使っているということなど、テレビや大学の講義では学ぶことのできないような話を楽しみながら聞くことができました。

 展示室の見学では、実際に展示されている展示を学芸員の方に解説していただき、展示を行う上での注意点、展示の掃除方法、照明の取り替え方など来館者視点でなく、学芸員の視点で見たときの解説をしていただきました。
 その中で驚いたことは、展示ケースがメンテナンスを考えた作りになっているかということに気をつけなければいけないということです。展示ケースを作成する会社がメンテナンスのことを考慮せずに納品する場合があるという話を聞いて、そのようなことまで学芸員は配慮しなければいけないのだと思い、驚きました。また、どのような展示が学芸員から見て、いい展示なのかという話も学芸員の方の考えを知ることができ、面白かったです。触れることができる展示は壊れにくくて、動かないものが適切であるという話から、東日本と西日本では、博物館の楽しみ方に違いがあるいうことを聴くことができ、来館者に地域差があるというのが興味深く思いました。

 普段来館客としてきている時には考えないようなことを学ぶことができたので、とても有意義な時間を過ごすことができたと思います。今回の博物館実習で、博物館やその展示に対する見方考え方が変わったように思います。学芸員の資格をとる上で貴重な体験をすることができたと思います。今後も博物館に関わっていきたいと思うようになりました。

2023年度夏季博物館実習4日目(8/26)

皆さんこんにちは、摂南大学のY.K.です。
2023年度夏季博物館実習の4日目の5班のの内容について綴りたいと思います。
私たちの班は、石井学芸員指導の下、収蔵庫の清掃や地層に関する実習を行いました。

皆さんは、博物館には展示されている以外にも資料があることをご存じでしょうか?
そのような資料を保管する場として、博物館の地下や展示室の裏に収蔵庫という場所があります。いわゆるバックヤードです。
午前中, 私たちはその収蔵庫を清掃しながら、害虫が発生していないか確認する作業をお手伝いさせていただきました。害虫の発生はなぜ確認するかというと、収蔵庫にある標本にとって虫は天敵だからです。博物館の使命には、①資料の収集、②調査・研究、③公開・普及があります。しかし、それらを適切に行うためには、資料を適切に保管・維持することが必要不可欠です。収蔵庫は広いのもそうですが、貴重な資料が多く掃除用具を当てて破損させてしまわないか、ということにも気を付けながら行わなければならないので大変な作業でした。

今回の収蔵庫の清掃では、直近で害虫が大量発生した痕跡は見つかりませんでした。しかし、過去のに発生したルリホシカムシの痕跡と、最近発生した可能性のあるヒメマルカツオブシムシが見つかりました。ルリホシカムシは動物の骨格標本に残った肉に発生し、発生すると危険だと石井さんはおっしゃっていていましたが、今回は過去のものであるそうです可能性が高いそうです。一方で後者は、特別収蔵庫の外につながる階段に近いこともあるのか、ここ最近発生したものであるかもしれない、とおっしゃっていました。このことをほかの学芸員さんにも共有するとおっしゃっていたので、いかに害虫の発生が重要視されているか、ということが伝わってきました。

午後からは、ボーリングコアというボーリング調査時に採取された地層の資料を見せていただいた後に、ボーリング柱状図というデータをデジタル化(PCに入力)する作業を行いました。打ち込む情報が多く、とても大変な作業でありましたが出来上がったときの達成感はひとしおでした。また、この作業の前に使うソフトについても教えていただき、違う環境や職場間でも一つのデータを同じ形式で表示できるように、様々な工夫がなされていることがわかりました。

最後に、学芸員の活動は本当に多岐にわたるのだなということを学びました。研究や教育といった活動ばかりなのかと思いきや、今回紹介した収蔵庫内の清掃、資料のデータ入力といったことまで担当していると知って勉強になりました。

2023年08月28日

2023年度夏季博物館実習3日目(8月25日)

K大学のT.I.です。8月25日に行った博物館実習の内容と感想について記載したいと思います。

私はこの日、地下収蔵庫で昆虫標本の整理を行っていました。整理した昆虫はカミキリムシで、様々な種の標本が入っているドイツ箱から1種だけを取り出し、別のドイツ箱にまとめるという作業を行っていました。午前中は比較的見分けやすい種の整理を行っていたので、特に苦労も無く作業を進める事が出来ていました。しかし、午後になり難易度の高い種の整理作業に入ると、判別の為に見るべき部分が多くなり、兎に角集中力が必要な点が大変でした。特に、午前中は色や模様だけで判別出来ていたので、それらの要素で判別出来ない個体が非常に大変でした。

班員と協力しながらでないと終わらない様な量でしたので、この作業がきっかけで班員全員と仲良くなれた気がします。この日の作業で、用意されたドイツ箱から大体9種くらいを整理する事が出来ましたが、これ以上の数を一人で行う学芸員や外来研究員の方は本当にすごいのだと思いました。

2023年度夏季博物館実習5日目(8月27日)

岡山理科大学博物館実習生のS.Yです。博物館実習5日目。今日で最終日でした。今回の実習内容は友の会行事の「自作トラップでウミホタルの観察にチャレンジしよう」というイベントの補助でした。補助ということでしたが、ほとんど参加者の心構えで良いとのことで、実習生ながら非常に楽しませていただきました。

当日、駅前で集合。それなりに暑くはありましたが、猛暑というほどでもなく、快晴で観察会日和でした。海につくなり海の香りと潮風が気持ちよく、少しばかりの波音も心地よいものでした。海にいると少し肌がべたつきますが、それも海の良いところです。

肝心なウミホタルのトラップはというと、参加者の方々はペットボトルやプラケースなど多種多様なものを持ち寄り、それぞれの個性が出ており、それも面白かったです。私たち実習生は班ごとに一つのトラップを貸していただき、それぞれ海に沈めました。トラップにウミホタルが入るのを待っている間、貝殻を観たり海の中を観たりしていました。

その中で、波打ち際に牡蠣の殻を見つけました。よく見ると面白い形をしていて、「珍しいな」と思っていると、参加者の方から「近くの箱作の方で牡蠣の養殖をやっているよ」と教えていただきました。大阪でも牡蠣の養殖を行っていると知り、少し驚きました。機会があればぜひ食べてみたいものです。

トラップの引き上げの時間が訪れ、各自海からトラップをサルベージしました。場所によっては「うわ!光った!」という声が聞こえてきました。さて、自分たちのトラップを調べると、見事に小さく青く光るものがありました。ウミホタルです。この簡易的なトラップでもウミホタルを捕まえることができるんだと感心しつつ、神秘的に光を放つウミホタルに見を奪われました。             
                                     
ウミホタルはずっと光っているわけではなく、光るのは一瞬で意外でした。数秒の間でも、綺麗に光るウミホタルをうらやましく思いました。私たちは光りませんから。大人も子供も、光るウミホタルを見て大興奮し、楽しい雰囲気に包まれました。

参加者の創意工夫あふれるトラップや海の美しさに魅了されつつ、ウミホタルの神秘的な光り輝きに感動しました。光るウミホタルの一瞬の美しさは大人も子供も楽しい空間に包み込み、非常に素晴らしい体験になりました。

2023年08月27日

2023年度夏季博物館実習5日目(8月27日)

こんにちは、岡山理科大学のT.Hです。

 実習5日目最終日、月例の友の会行事である「自作トラップでウミホタルの観察にチャレンジしよう」に同行・参加しました。行事内容を紹介していこうと思います。

 参加者が集合してから淡輪海水浴場へ向かい、桟橋付近の浜辺に到着してから人物紹介を行い、ウミホタルの生態と採集方法の説明が行われました。ウミホタルがどのように光っているのか、泥の海底よりも砂の海底に生息している理由、なぜエサとしてカニかまぼこがおすすめなのかなどの話と、トラップを仕掛ける際の注意点として、海に投げ入れる前に紐を桟橋に括り付けておくか自分の腕に通すなどして、回収することができない状況にしない工夫や、海に落ちないように注意を払うことなどの話を聞きました。話が終わるといよいよトラップを仕掛けに桟橋へ向い、参加者の各グループごとに持参した手作りのトラップを仕掛けていました。仕掛けてすぐにトラップを引き上げるのではなく、40分ほど時間をおいてから引き上げました。ウミホタルは辺りが暗くなってから動き出すので、完全に辺りが暗くなるまでの待ち時間です。待ってる間の40分では、各々持ってきていた軽食を食べたり、波打ち際で貝殻を拾ったり自由に過ごしていました。時間が経ちトラップを引き上げ、目の細かい網でトラップ内の海水をこすと、青色に光る小さなウミホタルを発見しました。その後、もう1,2回トラップを海に投げ入れ回収し、ウミホタルの観察を行いました。最後に浜辺集合し、1日のまとめと質問タイムが行われました。ウミホタルを家で飼おうとした場合、食塩水はNGですぐに亡くなってしまうため、人工海水を用意するか海から海水を直接持って帰るかする必要があるみたいです。質問タイムが終わった後、解散の流れとなりました。

 今回の行事に実習生として参加し、物事を大勢の前で説明する時には声だけでなく、体の動きやスケッチブック、小道具などを使い工夫することの大切さ、参加者の方との接し方などの勉強するだけでは身につけにくい技術などを、実際に体験することができました。実際に体験することは早々にできないことなので、とても良い経験になりました。

2023年度夏季博物館実習4日目(8月26日)

 みなさんこんにちは!奈良教育大学のY.Yです。今回は実習4日目、4班の活動を紹介します。
 まず私たちは、学芸員の前川さんご指導の下、展示室の無脊椎動物の標本や鉱物の標本を見て回りました。そこで展示品と収蔵品の違いに注目しながら説明いただき、解説パネルに記載されている内容の解説などをしていただきました。
 その後、地下にある収蔵庫で岩石標本の撮影、データの入力作業を行いました。岩石標本のデータを入力していると、同じ鉱物なのに違う名前が付けられていることに気が付き、岩石標本の命名について興味を持ちました。また、販売店等から購入した標本も多く、それらの標本には値段も記載されていました。値段を見ると、とても小さいのに3万円もする鉱物があると思えば、逆にとても大きいのに1000円しかしないものがあったりととても面白いと感じました。さらに標本室に保管されている鉱物や化石の観察も行いました。今まで博物館の展示室や教科書などではわかりやすい・見やすい標本が展示されていましたが、収蔵庫の標本は本当に同じものなのか分からないものも多かったです。自然の鉱物はすべてがきれいなものなのではなく、展示室や教科書にはわかりやすいきれいなものを選んで展示されているのだということが分かりました。
 最後に、展示室で行われていたワークショップの観察を行いました。このワークショップはNPO法人が請け負っているもので、いま企画展が行われている恐竜に関するワークショップでした。このワークショップでは、未就学児が対象で、難しいことが分からないのではないかと思っていましたが、子どもたちは私が思っていた以上にいろんなことを知っていてとても驚きました。また、ワークショップを担当されていた方も、子どもたちの発言をうまく拾いながら話に引き込んでいてとてもすごいなと思いました。前川さんからは「子どもたちに話をするときは、一方的に教え込むのではなく子どもたちの発言をうまく拾いながら進めることが大切」と教えていただき、子どもたち向けに話をするときには実践してみたいと思いました。
 今日の実習では普段触れることができない鉱物に触れ、実際に行われているワークショップを学芸員の視点から観察することができとても貴重な体験ができたと思いました。

2023年08月26日

2023年度夏季博物館実習4日目(8月26日)

こんにちは、滋賀県立大学のS.Mです。
実習4日目、私たち1班は植物研究室の横川学芸員にご指導いただきました。内容としては、まず植物標本の概要や収蔵過程を学び、収蔵庫を見学した後、標本整理を行いました。
研究室を見学した際には、最近採集した植物を押し葉標本にするため、乾燥している様子を見ることができました。また、朝ドラで話題となっている牧野富太郎がいた時代に用いられていた、「胴乱」も見せていただきました。胴乱とは、当時採集した植物を持ち帰るための缶のようなものです。缶の蓋の幅がちょうど標本に適した大きさになっているため、それを目安に採集したそうです。
次に、収蔵庫を見学しました。植物標本は虫食いなどのリスクが高いため、主に特別収蔵庫に保存されています。植物標本と言えば押し葉標本がよく思い浮かびそうですが、液浸標本や果実・種子だけの標本、木材標本などもあることを、実際に見て知りました。
標本整理としては、大阪府産の押し葉標本のソーティング作業を行いました。今回はキク科とユリ科の標本の一部を、大阪府産のものとそれ以外の産地のものに分けました。分ける際には、標本の根幹であるラベルを見て判断します。ラベルにはその種の和名や学名はもちろん、いつ・どこで・誰が採集したか、また、植物体に残らない情報(周辺環境)なども書き残します。日本各地、時には海外で、様々な人たちによって採集された押し葉標本は、同じ種であっても多様でした。よく標本を作る人は自身のオリジナルのラベルを用いていたり、海外のラベルには地図が載っていたりしていました。また、植物の貼り付け方も多様で、葉が見やすく貼られているものもあれば、重なって貼られているものもありました。形態を深く知るためには見やすい方が良いですが、その標本が何を伝えたいかによって作り方が異なる、という話を聞き、また見方が変わりました。
標本によっては、種子や一部の葉が袋に入れられて台紙に貼り付けられていました。これはDNA分析などに用いるためです。他にもデジタルアーカイブの話も聞きました。このような技術の進歩は学問を発展させられると思うと同時に、それにかかる時間と労力の問題も深刻だと感じました。
今日までの植物の分類と標本のおかげで、近年大阪府で拡大している帰化植物の存在を知ったり、新たな分類方法が判明した植物が発見されたりする話も聞き、標本の重要性を改めて学ぶことができました。

2023年度夏期博物館実習4日目

こんにちは、岐阜大学のH.Oと申します。

博物館実習も4日目となりました。本日3班は、学芸員の石田さんご指導のもと、午前はイベント「池のプランクトン」のお手伝いを、午後からは収蔵庫にて、液浸標本のエタノールを補充する作業を行いました。

「池のプランクトン」では、長居植物園の大池にて表層・深層の水を採取し、その中に含まれるプランクトンの観察を行ったのですが、ここで私たちは主に、参加された方たちの明視顕微鏡操作のサポートを行いました。参加者は大人・子供合わせて30人弱ほどで、顕微鏡,図鑑とにらめっこしながら、皆さん夢中になって観察されていました。私自身も、参加者の方と一緒に顕微鏡を覗いたり、種の同定をしたりと、楽しませていただいたため、博物館主催のイベントを、運営側と参加者側、双方の立場から経験する機会になったと思います。観察したプランクトンの中には活発に動き回るものも多くて、その様子がとても可愛らしく、癒されました。私は、プランクトンに関する知識をほとんど持っていない状態でしたが、今回のイベントを通し、改めて生態や形態に興味を持つことが出来ました。また、石田さんの説明はとても分かりやすく、私も年代問わず、誰でも理解できるような話し方を身に付けたいと、強く思いました。

イベントの片づけをし、昼休憩を取らせていただいた後は、収蔵庫にて、液浸標本のエタノール補充に取り組みました。まず、石田さんから液浸標本に適する生物やエタノールとホルマリンの利用条件の違いなど、液浸標本に関する説明をしていただきました。標本は多くの場合、70%エタノールに漬けられています。恥ずかしながら、私はこれまで、液浸標本=ホルマリン漬けと思っていたため、正しい知識を得ることが出来て良かったです。また、適切な処理を行うことで、何百年にも渡る保存が可能であることに驚きました。補充作業は、4人で担当の棚を決めて行いました。ビンを一つ一つ見て、エタノール残量・蓋の劣化状態を確認し、適宜補充・交換を行います。私は貝のエリア担当で、ヒメタニシの標本から取り掛かりました。今まで触れる機会が無かったため、たくさんの液浸標本に囲まれて行う作業は楽しかったですが、数が多く、少し大変でした。担当学芸員の方たちは、研究・教育普及活動に加え、これの何倍もの標本の管理を行うのですから、本当にお忙しいと思います。

今回の実習でも、座学では学べないような貴重な経験をさせていただきました。ここで得た学びを、今後の自身の活動に生かせるよう、励んでいきたいです。

2023年度夏期博物館実習4日目(8月26日)

 こんにちは!岐阜大学のU.Nです。2023年度の夏期博物館実習に参加させていただいたので、今回は4日目の実習内容を紹介しようと思います。
 今日の午前の実習ではまず、博物館の裏側を見学しました。担当してくださった学芸員さんはチョウを専門としていたため、昆虫研究室や昆虫標本作製室、大量の書籍が保管されている書庫、標本が保存されている収蔵庫など様々な場所を見せてもらいました。研究室や書庫に置かれている書籍をちらりと見ましたが、ほとんど全てが英語で、わずかにある日本語の本も専門用語であふれていました。担当学芸員さんいわく、論文や研究に必要な書籍はほとんど英語で書かれているから、学芸員に英語スキルは必須とのこと…。今後論文を読む機会が増えるであろう私には、うぅっとなるお言葉でした。ひととおり収蔵庫の見学が終わった後にはチョウとガの分類、トンボの分類を行いました。チョウとガは触角、トンボは頭と体の大きさで分類できることを初めて知り、実際に分けられるのがとても楽しく勉強になりました。その後虫を標本にする際の注意点などを聴き、虫を採集した場所、日付、採集者をラベルとして残すことの大切さを学びました。貴重な標本、ラベルがなければ価値はなし、という事実には衝撃を受けました。せっかくの標本がそんなことになったら悔やんでも悔やみきれませんよね…。
 午後は希少な日本のチョウ、珍しい世界のチョウの観察から始まりました。生息している地域や体や翅の色・形の特徴、ラベルから読み取れる当時の環境の解説を聴きながら実物の標本を観察できるという非常に貴重な体験でした。日本で生息域が減少して天然記念物に登録されて保護されているチョウや、外国の密林に生息しており発見が困難なチョウなど、本当に貴重な経験でした。見せてもらったチョウはカラフルな色や独特の形をしているものが多く、面白くてついつい興奮してしまいました!チョウの観察の後は、担当学芸員さんが取り組んでいる研究内容の話を聴きました。研究論文も読みながら、研究対象のシイタケの害虫であるガの識別方法などを教えてもらいました。学芸員がどのように自身の研究を進めていくのか、博物館の仕事との兼ね合いについて聞けたため学芸員の大変さを学びました。
 今日の実習ではほとんど見ることができない様々なチョウを見たり、分類の方法など珍しくて楽しい学びを得ることができました。もう4日目だということが信じられないくらい時間があっという間に感じます…。今日も充実した一日でした!

2023年度夏季博物館実習2日目(8月24日)

こんにちは、大阪成蹊大学のO.Aです。
実習2日目、私たちの班では田中学芸員のご指導のもと、化石を扱う作業を行いました。
最初に教わったのは重い物の持ち方です。腕の力だけで持ち上げようとすると腰を痛めてしまうため、自分の体の近くで持つことや、膝を使って持ち上げると負担が少なくなることを教えていただきました。今後仕事や生活で荷物を持つ機会は度々あると思うので、その際に活きるとても大切なことを教わりました。
午前は化石の梱包についての実習をしました。過剰にしないこと、できるだけコンパクトにすることがポイントです。1番重要なのは箱の中で資料が動かないようにすることです。新聞紙などで箱と資料の隙間を埋め、揺らしても動かないよう保護する必要があります。突起や薄い部分などの資料が壊れやすい場所を理解し、そこを傷つけないような梱包をすることも大切です。実際に化石の梱包をさせていただき、学んだことを実践しました。
午後は目録に載せる化石の写真撮影をしました。資料の特徴がわかるよう、さまざまな角度から撮影します。ライティングは左上を照らし、右下に影ができるようにするらしいです。化石の実物は1つしかなく貴重な資料なので、壊さないよう細心の注意を払いながら扱いました。緊張しましたが、実物に触れられるとても貴重な体験ができました。
中国から留学してきた方の訪問があり、その対応も見せていただきました。私は英語が得意ではないので会話内容はあまり理解できませんでしたが、生きた英語を見るいい機会でした。
最後は化石の研究を見学しました。酢酸を使用し砂を取り除くクリーニングや、写真を撮るために塩化アンモニウムを使用し色を均一にするホワイトニングを見させていただきました。顕微鏡で見ながら化石の解説もしていただきました。実際の研究や化石に触れるとても貴重な経験ができました。

2023年08月25日

2023年度夏季博物館実習3日目(8月25日)

 みなさんこんにちは!三重大学のI.R.と申します。
 実習3日目になる本日は松井学芸員ご指導の下、魚類の液浸標本の作製と、それらの収蔵庫への配架を行いました。

 みなさんは液浸標本とはどんなものかご存じでしょうか?
 一般に昆虫などでイメージされるようなカサカサに乾燥した生き物をピンで固定して観察のために保存する乾燥標本とは違って、生き物をホルマリンやエタノールなどの薬品で満たした容器の中に入れて保存する方法です。液体に漬けて置いておくので、魚類などの柔らかい体を持つ生き物の標本を作るのに適しているのです。

 ですが、ただ魚類を薬品に漬けるのではありません。その魚類がどこで採れた何という魚なのかをはっきりさせておく必要があります。そうしないと、後でその標本を探そうと思っても、手掛かりが少ないために探しようがなくなってしまうからです。ですので、まずは標本番号を記した布製のタグを魚類に付けなくてはなりません。このときに重要なのが、そのタグをつける場所です、魚類は観察をしやすくするために体表の左側を綺麗な状態にしておかなければなりません。ですから、タグをつける場所はほとんどの場合その反対側、体表右側になります、裁縫針のような針に糸を通して、魚の口からえら口に糸を通し、その糸にタグを通して糸を結ぶことでタグ付けを行います。
 そこまで行った後、標本を入れた容器薬品を満たし、蓋に標本の種名とそれの採取場所を記載します。このようにして一つの液浸標本が出来上がるのです。
 今回作成した液浸標本の数は体感で少なくとも40から60といったように感じましたが、これらを複数人で分担することで今回はやり遂げることができたものの、もっと大量の標本を作製すると考えると、なかなか果てしない作業だな、と感じました。

 液浸標本を作製した後はそれらを収蔵庫へと収める配架作業を行いました。標本の数はかなり多いと感じていたのですが、いざ標本が保存されている収蔵庫へと向かうと、その標本数に驚きました。見渡す壁がすべて標本でできているかと感じるほどでした。標本は等間隔に並べられた収蔵棚に科や種ごとに収められており、作成した標本に記載されている種名や採集地をもとに、その標本が配置されるにふさわしい場所に配架を行います。
 配架作業の中で最も印象に残っているのがハゼ科の配架作業を行ったときのことです。ハゼ科は魚類の中でも特に多い種が存在しているとされ、収蔵棚の端から端までハゼ科の標本が並べられていました。ハゼの標本一つをふさわしい場所に配架するのに非常に時間がかかってしまったことはよく覚えています。

 今回、このような作業を行ったことで、また一つ博物館を見るときの視点が増えたように感じます。このブログをご覧になっているみなさんも、液浸標本を見たときには上で書いたような作業を想像しながら見てみると普段とは違うことに気づくことができるかもしれません。

2023年度夏季博物館実習3日目(8月25日)

 こんにちは、滋賀県立大学のO.Sです。
 本日、実習3日目(8月25日(金))に2班は地史研究室の西野学芸員に担当していただき、午前中に論文の整理と書籍の登録、午後には展示ケースの清掃と収蔵庫の見学を行いました。
 午前中は粉川昭平博士が生前に所有されていた論文の整理と書籍の登録でした。博物館での作業と聞くと標本作成などを思い浮かべますが、保管されている紙資料や書籍の管理も重要な仕事の一つです。所有されていた論文は膨大な量で、様々な国の研究者の論文を所有されていました。これらの論文の多くは古く、現代のようにデジタルで発表されていないため、今後の利用のためにも整理は大切な作業であること、整理する中で見つかるお手紙やメモなどから粉川先生の研究史、交友関係がわかることを説明していただきました。中には今にも破れてしまいそうな論文もあり、細心の注意を払いながらの作業となりました。
 午後に行った展示ケースの清掃は第二展示室の植物化石のケースを担当しました。壁に埋め込まれているケースの枠とガラス板を取り外し、中の化石を取り出して中を掃除するという作業です。文にしてみれば簡単そうに見えますが、それぞれの作業は慎重に行う必要があり、二人一組で作業を進めました。これまで学芸員の仕事を来館者として見る側でしたが、見られる側に立って清掃をする貴重な経験を積むことができました。清掃中には普段の展示からは見えない学芸員の工夫が見られ、展示を作る側の視点を体感できたように思います。
 今日の作業では標本の作成や展示だけではない、学芸員が多忙と言われる理由を垣間見ることでき、より学芸員という職業のリアルを感じることができる貴重な経験となりました。明日以降もより理解を深めていきたいと思います。

2023年度夏季博物館実習3日目(8月25日)

博物館学芸員実習3日目、担当は滋賀県立大学のO.Yです。が、別の班で活動しているもう一人の滋賀県立大生も本日のブログ担当のようなので、3日目は滋賀県立大生成分多めとなっております。
本日は私の所属する班では、第四紀研究室の中条学芸員にご指導いただき標本整理をおこないました。
今回扱った標本は海浜砂と漂着軽石、というあまり標本として聞きなじみのない(私の感想ですが)ものでした。海浜砂は名前からわかるとおり海の砂浜の砂を500ml容量のビンにつめたもので、漂着軽石は数年前に小笠原諸島近海の海底火山から噴出し、主に南西諸島沿岸に大量に漂着していた軽石を採取したものです。漂着軽石については記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。
これらの標本を、データベースに登録するための通し番号をつける作業をしました。採集地や日時を参考に、リストと標本ラベルにそれぞれ番号をつけます。およそ半日がかりで、私の所属する班員4名で約100点の標本に番号をつけました。
中条学芸員によると、これで収蔵されているほとんどの海浜砂・漂着軽石に番号がついたとのことです。つまり標本を収蔵する速度に整理が追いついたということ。大学で学芸員課程を履修し、世の中に整理しきれていない標本がたくさんある現状を知っている身としては大変喜ばしいことです。
標本を適切に保存していくために整理作業は欠かせませんが、現代の博物館学芸員はさまざまな業務に追われており、標本整理に費やす時間はほとんどありません。しかし標本はどんどん増えていきます。
そのため、我々実習生や友の会、アルバイトの方々など多くの人の協力が必要不可欠であると考えます。基本的に博物館に収蔵されている標本は、博物館だけのものでなく公共のものです。そして標本は研究の基盤です。人類に今までもこれからも恩恵をもたらす標本を、これからも残していくためには博物館関係者だけでなく、さまざまな立場の人が標本のあり方について考える必要があるのではないでしょうか。
標本整理のためのお金があったらどれだけよいことでしょう(心の声)

2023年08月24日

2023年度夏季博物館実習2日目(8月24日)

こんにちは、大阪成蹊大学のT.Nです。
実習2日目、私たち1班は川端館長と一緒に鉱物の展示ケースの清掃と清掃後、展示物(鉱物)を元に戻す復元作業を行いました。
作業中は、開館中に行った為、パーテーションの設置や清掃中であることが一目でわかるようにポップを作成する必要がありました。私は芸術学部出身なので、ポップを制作するならば率先して制作を担当した方がいいと考え、制作を任せていただく事になりました。川端館長が作業中に仰っていた子どもや車椅子の方のような目線が低い場合でも展示物が見やすいように工夫することも重要というお話を聞き、ポップ制作にも通じる話だと感じました。私が制作したポップでは、子どもにとっては分かりにくい表記になっており、配慮が足りていなかったと考えました。その為、改善案としてふりがなをつけ、誰でも読みやすい言葉を心掛ける、文字はできるだけ大きくするべきだと考えました。また、作業中はパーテーションの内側に展示物をそのまま見せる展示として配置していたので、自然と触りにくい配置になっていましたが、誤って触らないように「さわらないでください」という表記やマークが必要だったと感じました。

今回の作業では、来館者が訪れる中で清掃を行う為、パーテーションや作業している私たちが邪魔になってしまう問題がありました。しかし、作業を行っていく中で、デメリットだけでなくメリットも多くあると気付くことができました。1点目は、展示物をパーテーション内に設置することで、普段は展示ケース越しでしか見られない展示物が直接見る事ができることです。2点目は、川端館長から来館者に向けて直接鉱物の解説をして頂いたことで、鉱物への理解が深まること、3点目は来館者が気軽に質問ができる機会が生まれており、学芸員との距離が近くなっていることです。いずれにしても、来館中に作業を行ったことで生まれたメリットで、来館者の方にとっても貴重な経験になったのではないかと感じました。また、来館者がいることで普段よりも集中して取り組むことができたように感じました。
作業中は鉱石について誕生石という概念が生まれた経緯や、鉱石にも正面があり角度や位置にも気を付けなければならないと教えて頂きました。また、光源が展示ケースの手前にある関係上、光の当たり方や配置を調整することが必要だとお聞きしたので、何度も鉱物一つ一つのバランスを班のメンバーと相談して決めていきました。何度も展示ケースを清掃・復元を行ううちに始めた頃よりも展示物への配置の捉え方がかなり変化したと感じました。最終的にはラベル(キャプション)の位置が少し違うだけでも展示物への印象がかなり異なると考え、ギリギリまで調整を行いました。普段は見ている側の視点でのみ見ていた展示物・ケースが、今回の作業を経て違う見方があることを知るきっかけになり、貴重な経験が出来たと思います。

2023年夏期博物館実習 2日目(8月24日)

2日目ブログ担当の、京都先端科学大学Y.N.です。
本日、博物館実習2日目(8月24日)は、各班に分かれての活動でしたがその中で3班は、昆虫研究室の松本学芸員に収蔵室をご案内いただき、ウスバカゲロウの標本づくりについてご教示いただきました。
収蔵室では、班員それぞれが興味・関心のある昆虫標本についてご説明いただく時間や質疑応答の時間があり、班員それぞれにとって有意義な時間になりました。私自身も知らなかった昆虫について知ることができましたし、質疑応答の中で昆虫の標本は数百年単位での保存が可能であるという話を聞いて保存状況を適切に保つことの重要性を改めて知りました。
標本づくりでは、繊細な作業が多く失敗しまうことも多かったのですが、班員の方のお声がけや学芸員の方の丁寧なご教示のおかげで、無事に終えることができました。この経験を通して、学芸員の方の技術力の高さとその苦労の両方を改めて実感しました。また、標本づくりの過程で、同定という作業にも取り組みましたが、個体ごとの羽の違いや大きさの違いを実際に観察できたことは貴重な体験になりました。この体験から新たな知識を得ることができましたし、写真ではなく実物を保存することの重要性を理解することができました。

2023年度夏季博物館実習2日目(8月24日)

こんにちは、名城大学のY.Mです。
実習2日目の今日は、学芸員の和田さんのご指導のもと、骨格標本について学びました。
骨格標本を作る上では、どのように肉を除去していくかが重要であり、熱や薬品、水、砂など様々な方法があります。今回は比較的放置していてもダメージの少ない砂や水を利用した分解で肉が除去され、パーツごとに分けられた後の骨を洗浄し、綺麗にするという作業を行いました。トラとシカの骨格の洗浄作業を行ったのですが、砂の分解では微生物や昆虫が肉の分解を行うため、骨に蛹が付着していることや分解しきれなかった肉、土などの汚れが残っている状態でした。この汚れを基本的には歯ブラシでこすり落とし、こびりついている部分は骨を傷つけないように気をつけながらメスやハサミも利用して作業を進めていきました。トラの骨格は足と胴体の洗浄後に並べる作業も行ったのですが、同じような形をした骨が多く、まるでジグソーパズルのようでした。また、シカの洗浄は頭部の洗浄でしたので鼻の中など壊れやすい部分が多く、そのような部分は歯ブラシを使わずに流水のみで洗うようにし、細かいパーツが流れていかないよう細心の注意を払って作業を行いました。しかし、細かいパーツが土や幼虫などのゴミと混ざりあってしまっていたため不慣れな私は骨だと思い込んで木の枝を洗浄していることや抜け落ちた歯かと思い触れてみたら白い幼虫ということもありました。
実習2日目は、実際の作業の一部を体験することができたことで、骨格標本を作る地道さ、難しさを体感することができ、その他にも標本の管理方法や骨格について学ぶことができた実習でした。

2023年度夏期博物館実習2日目(8月24日)

8月24日(木)のブログ担当の京都橘大学のO.Mです。

実習2日目は、班ごとに実習を行いました。4班は担当学芸員である植物研究室の佐久間さんのご指導のもと作業を行いました。

午前は展示ブースの清掃を行いました。比較的簡単に清掃できるような作りのブースでも大変な作業であると感じました。より複雑なものはかなり骨の折れる作業であるのだと思いました。今回清掃を行うきっかけになったのは、タバコシバンムシがケース内に発生していたためです。この虫は植物系に被害を与える生物なのだそうです。他にもカツオブシムシという動物系に被害を与える生物がいると教えていただきました。清掃後は実際に顕微鏡を使いタバコシバンムシの観察をしました。2~3mm程の赤褐色のカブトムシの雌やコガネムシのような見た目をしていました。食性が幅広い為、被害が拡大しやすくなるそうです。被害を受けると二度と元の状態には戻りません。博物館資料を虫やカビから守ること対策をすることや発生した場合は即対応するということが重要であると感じました。

午後は収蔵庫内の収蔵品の海藻類の写真撮影と郵送されたキノコの標本のデータ入力をしました。植物標本は乾燥しているので崩れやすく取り扱いには細心の注意を払う必要があります。植物標本は台紙に貼ってあり、移動させる場合は水平又は垂直に動かし裏返すことはしてはいけません。植物標本を撮影台に設置し、撮影を行いました。またキノコの標本のデータ入力も行いました。標本には採取場所、採取者、日付、名称、ナンバリングがされており、この情報をパソコンに入力しました。写真や収蔵品をデータ化するということは、博物館に直接訪れることの出来ない人にも情報を提供することが出来るという利点になると思います。学芸員の仕事が増え、負担になることもありますが、多くの人が研究活動を行いやすい環境を整えるということでも重要な仕事であると思いました。直接資料を扱う機会が多く様々な経験ができ良かったと思います。

2023年01月20日

2022年度冬季博物館実習

2022年度冬季博物館実習が始まりました。
新年があけての初めての担当は私、追手門学院大学のI.Fです。
今回は初日ということで午前にはオリエンテーションが、午後からは8日と9日に開催される「博物館たんけん隊」の研修が行われました。
オリエンテーションでは、友の会に入会することと大阪市立自然史博物館についての説明がありました。大阪市立自然史博物館についての説明では歴史や沿革などを教えていただきましたが、博物館の厳しい現状が特に記憶に残るものでした。また、展示棟を学芸員目線での説明と共に案内をしていただきました。
午後の研修では、当日の流れの説明があり、実際にコースの案内もしていただきました。
いままでは客として博物館を楽しんできましたが、これからは少しだけども管理者側の目線で鑑賞を楽しめるようになったように感じる一日でありました。

2023年01月19日

2022年度冬期博物館実習5日目(1月12日)

こんにちは、近畿大学のS.Yです。
 実習5日目は、学芸員の藤江さんご指導のもと、昆虫標本の保存方法について学びました。
初めに、昆虫研究室にて種分けされた昆虫標本に対し、データラベルを付けていきました。カツオブシムシによる標本の被害や標本の入手方法などのお話をお教えいただき、収集や保存に対する博物館の役割を実感することができました。また、標本を作るのは初めての経験だったため、ラベルの付け方や、つける位置の高さなど新たな知識として身に着けながら標本の作製を行うことができました。
 午後はクワガタムシの分類を行いました。顎の形や脚の長さ、色など、知らなければ見逃してしまうような特徴を確認しながらの作業であり、一つの種でもこれだけの要素に分けられるのかと驚きました。クワガタムシという比較的分かりやすい種でも大変で、これ以上に分類が大変な種が多くいることを考えると難しい作業だということを実感しました。また、ホロタイプ標本やパラタイプ標本といったタイプ標本についても教えていただき、その際にラベルの色も分けて保存することや、基準としての重要性についても知ることができました。ホロタイプの主な消失の原因が戦争であることや貸し出しを行うための厳しい判断などとても興味深く感じました。
 この実習を通して、資料の管理や収集、展示など博物館のもつ様々な役割に触れることができました。これからは資料の保存や記録としての側面からも展示物に関わり、理解を深めていきたいと思います。

2023年01月18日

2022年度冬期博物館実習2日目(1月8日)

 こんにちは、京都橘大学のN.Kです。

 実習2日目は、博物館の行事のひとつ「はくぶつかん・たんけん隊」の補助スタッフとして博物館に関わらせていただきました。このイベントは、小・中学生が対象で、学芸員と一緒に普段は入ることができない博物館の裏側を見学するというものです。

 私はまず受付補助を担当しました。受付では、お名前とアレルギーの有無を聞き名簿にチェック、お子さまと保護者の方に資料をお渡ししました。その際に、博物館友の会に入会されていないご家族には友の会についての説明もしました。ここでアレルギーの有無を確認するのは、見学中に動物標本や毛皮がある部屋も案内するからです。
 メインの受付は、ボランティアで参加されている友の会の方が担当され、出席チェックは必ずお子さまに名前を言ってもらうようにされていました。保護者の方も「(講堂内に子どもと)一緒について行ってもいいんですか?」と尋ねられ、このイベントや博物館には子どもの知的好奇心や探求心を発展させるだけでなく、自立心や主体性を育む役割があり、それが目的で参加される場合もあるのだと感じました。

 「たんけん」は午前と午後の部があり、私は中学年と高学年・中学生のグループに付き添いました。引率はどちらの部も昆虫研究室の学芸員の方でした。私たち実習生の役割は、引率学芸員のサポートと参加している子どもたちの安全管理です。カメラでの撮影時には落とす可能性があるため資料の真上から撮らないように、資料が見えていない子がいたら他の子と入れ替わって全員が見られるように声掛けをしたり、生物を解剖している実習室や液浸収蔵庫は独特のにおいがあるため気分の悪くなっている子がいないか目を配らせていたりしました。
 「たんけん」中、中学年のグループは様々なことに興味を示し、自分が持っている知識をたくさん話していました。写真もメモもとり、このイベントで学びを増やそうと積極的でした。高学年・中学生のグループは落ち着きがあり学芸員さんの話を静かに聴き、収蔵庫や研究室を興味深そうに見学していました。

 私が驚いたのは、トリの解剖を苦手な様子なくまじまじと見たり、「バラ科の植物で知っているものは?」と聞かれたときに真っ先に「りんご!」と答えていたりしたことです。私が今回参加した子たちと同年齢のころは、苦手が多かったり学校で学ぶ以外の知識が豊富でなかったりしていました。そのため「たんけん」中は感心することばかりで、参加者の中から将来は研究者になるような子もいるのだろうなと考えていました。

 「はくぶつかん・たんけん隊」のスタッフとして行事に関わることは、博物館がもつ教育普及の面を直接感じることができた貴重な経験でした。

2022年度冬期博物館実習5日目(1月11日)

神戸大学のM.Kです。
実習4日目、私たちの班は学芸員の佐久間さんと一緒に被災した植物標本を現地に送り返すための作業をしました。具体的には、泥水に浸かってしまった標本を乾燥させたものを状態や番号などを確認して袋に入れて段ボールの箱に詰めるという作業をしました。
標本の状態はとても綺麗なものからカビの生えてしまっているもの、泥がたくさんついているものなど様々でした。私はカビが少し生えてしまった標本をとても汚れていると思っていたのですが、被災した標本にしては綺麗な方だというのを知り驚きました。
標本は乾燥した植物なので見ていてもあまり面白くなかったのですが、標本を挟んでいる新聞紙がとても古いものだったので、掲載されている記事や広告を見るのがとても楽しかったです。中には明治時代や大正時代の新聞もあったので、挟まれている植物の標本と同じくらいの価値が新聞にもあるのではないかと思いました。
地味な作業でしたが、被災した標本を返却する手伝いができたと思うと嬉しいです。

2023年01月15日

2022年度冬期博物館実習5日目(1月12日)

 こんにちは、実習生ブログ2022年度1月12日担当、三重大学のE.Kです。
 この日は実習最終日。私達1班は、担当学芸員I先生のもと、地層に関連する実習活動を行いました。

 私達の班はまず、はじめに一般収蔵庫の床掃除からです。地下の一般収蔵庫には、「害虫や気温・湿度変化に比較的強い」動物の骨格標本や書物に加えて、地層の剥がし標本、地下のボーリング調査サンプルが計5万点以上のもの凄い数がありました。中央から通路が両側へ均一に数本広がる中を、一列ずつ手分けして床をほうきでできる限りごみを集めました。
 ごみはすぐさま捨てません。列ごとで集めたらすぐさま害虫の遺骸の有無・数・状態をI先生と共に確認していきました。これにより、「害虫が大量発生していないかどうか」を見極めるためです。探すのは肉を食べるルリホシカムシ、カツオブシムシが主な害虫に挙げられます。
 過去にこの一般収蔵庫における動物骨格標本の領域で、昔の標本から大量発生したことが一度だけあったそうです。虫の拡大は抑えられたものの、博物館にとってはとてもゾッとする出来事です。発見が遅れるだけ、貴重な標本達が蝕まれていくのですから。
 実は、今回の掃除でこれらの遺骸が数匹見つかりました。ただし、遺骸は乾燥して崩れていること、一列に見つかっても0~3匹のみであったことなどから、これらは過去の事件の残骸で、現在の害虫の大量発生は無いと判断されました。ほんの小さな虫をよく見て推理する様が探偵と同じようでかっこいいと思いました。もはや掃いたごみの動きでその中に虫がいるかどうか分かるということには驚きです。

 また、土の標本は、剥ぎ取り標本と柱状標本(ボーリングサンプル)が収められており、剥ぎ取り標本は地層の様子を一度に一畳分程度の広さで観察することができるものです。欠点としては、いくら強力な接着剤を使っていても、土や砂は落ちていてきてしまうものです。そのために、収蔵庫の床には少々砂が広がっているのは仕方ないことです。そして、ボーリングサンプルは、1mごとに一本、一箱に三本3m分収められています。ただし、同じ個所で数百メートル分の深さでサンプルが回収されるため、これもまた膨大な数が年々集ってきます。例えば、小学校の地質調査では240m分、つまり80箱分のサンプル収納スペースが必要になります。しかも、1箱は二人がかりでやっと運べる重さです。これだけの労力をかけてまでも、遺すべきものが博物館の地下には尽きないほど収められているものです。

 次に、午後からは、地下の様子を赤裸々に取りまとめることができる「ボーリング柱状図」の入力システムの取り扱いについて学びました。しかし、その前に、地下のデータを取るためのボーリング調査への理解を深められる特別展「大阪アンダーグラウンド リターンズ」をチラ見させていただきました。実際のボーリング機器の迫力、SNSでバズッたという(広く注目された)地震解説装置、大阪の地下の成り立ち、発見された巨大な化石の数々、見えないけれど確かにある私たちの「土台」について面白く知ることができます。
 その後、「ボーリング柱状図」の入力システムを使ってみました。実際に地質調査会社が調べた参考資料をもとに、公で共有できるようなxml形式というデータに落とし込むことも学芸員の役割です。データ化し、半永久的に保管することで、いつの日か陽の目を見るときに、人類に役立てるための備えとなります。
 最後に、入力システムを用いた「ボーリング柱状図」には、一枚に膨大な情報量をまとめることができ
ます。各深さの土の種類・色・質感・相対密度・相対稠度(ペースト状のものの流動性)・土の貫入に対する硬さ(おもりを何回落とすことである深さまで凹むかを調べる)などなど、入力するだけでもかなり手間がかかるものでした。

 この五日間の博物館実習で、博物の知識欲が復活したように感じます。普段は見られない裏側を直接真剣に教えていただき、大阪市立自然史博物館学芸員の方々へ感謝いたします。ありがとうございました。

2022年度冬期博物館実習5日目(1月12日)

神戸大学のK.M.です。
実習5日目は植物研究室の長谷川学芸員のご指導の下、植物標本の登録作業を行いました。
標本にする植物は台紙に貼り付けて乾燥させた後、更に冷凍させるという処理が施されています。これによって虫害を防ぐと共に、植物を押し花のように平面にして保管しやすくしています。乾燥した標本はパラパラと崩れやすく、取り扱いには細心の注意を払う必要があります。普段はカビや虫害を防ぐため、温度や湿度が一定に管理された特別収蔵庫で保管されています。
標本には採取した日付や場所、採取者などの情報が記されたラベルが貼り付けられており、今日の作業内容はこの情報をExcelシートに記入していくというものでした。このように資料の情報をまとめて公開することで、直接博物館を訪れなくても、収蔵されている資料の情報にアクセス出来るようになります。植物の中には戦前に採取された物やアメリカで採取された物も多く含まれており、植物を資料として保存する活動が古くから世界各地で行われているのだということを実感しました。今日は4人で作業し、合計500点近くの標本の情報を入力することが出来ました。しかし、未登録の標本は数多くあり、収蔵庫に山積みになっています。
植物標本は年間数多く寄贈されており、1つ1つの資料に目を通す機会はほとんど無いそうです。今回の登録作業は資料を直接確認する数少ない機会であり、このような貴重な体験をさせて頂いたことを嬉しく思います。

2023年01月14日

2022年度冬期博物館実習4日目

博物館実習4日目を担当する神戸大学のM.Nです。
この日私は学芸員 松本さんご指導のもと、昆虫標本、そしてその保存について学びました。
午前中は特別収蔵庫にて様々な昆虫の標本を拝見しました。普段展示で見ている昆虫標本がほんの一部であり、博物館は今後の研究のために、様々な地域でとられた様々な種類の標本をコンスタントによい状態で保存し続ける機関であるということをいまさらながら強く感じました。昆虫標本を作っていく過程や、昆虫採集の詳細をいろいろ質問でき興味深かったです。また、ウスバカゲロウの標本の作成もさせていただきました。虫の遺体が標本になっていく過程を担えてうれしく感じました。
午後は午前中に作成した標本を分類していきました。前翅のこの部分の線が何本あるから…足の毛がここまで伸びているから…など、分類に必要な箇所をくまなく見なければならず、こんなに虫を細かく見るのは初めてだったので少し嫌悪感がありましたが乗り越えました。このように分類方法が整備されている種ならばまだやりやすいですが、そのような種ばかりではないと思うので大変な作業だし、博物館外の方々からいただいた昆虫標本が入った箱がたくさん山積みになっているのも、それほどの作業量だからなのだと実感しました。
今後博物館で昆虫標本を見るとき、それぞれどういう風に作られたのか想像できるようになったので見方が以前とは変わりそうです。

2022年度冬期博物館実習4日目

博物館実習、四日目の日誌を担当します、近畿大学のS.Yです。この日は、前川先生指導の元、収蔵庫内の鉱物の記録作業を行いました。
 初めに、収蔵庫内を案内してもらい、収蔵庫に関する説明を受けました。限られたスペースでどのように大量の標本を収蔵しているか、資料や標本の入手方法等のリアルなお話や、収蔵庫のスペース、整理をする人手が足りていない等の現在の博物館が抱える問題も教えていただきました。
 その後、収蔵庫内の鉱物の記録作業を体験させて頂きました。鉱物の記録作業の流れとしては、鉱物を一つずつ写真に撮り、パソコンに鉱物の種類、鉱物名、採掘場所を記録すると言ったものでした。鉱物を手に取る際には、ゴム手袋をする必要がありました。これは、皮脂による鉱物の酸化を防ぐためです。また、常温に置いているだけでも、錆などが付いてしまうそうです。鉱物は植物や動物の標本よりも劣化しにくいイメージがありましたが、そのような所でも、劣化の要因は有るのだなと思いました。
 今回、記録した鉱物は全て海外のもので、普段は目にすることのない鉱物を見ることができ、記録作業も楽しくできました。博物館は、国内の鉱物や地層などを研究しているイメージがあったので、海外の鉱物がこれほど多く集まっていることにも驚きました。
 この実習を通して、学芸員の仕事の一つである、資料の保管作業の一部を体験することができました。保管というのは、ただしまっておくのではなく、資料情報を記録として残し、資料が劣化、紛失しないように管理することで、学芸員は、そのために様々な点に注意を払って仕事をしているのだと知ることができました。

2023年01月12日

2022年度冬季博物館実習5日目(1月12日)

 滋賀県立大学のMHです。
 博物館実習5日目は、午前に寄贈された文献資料のデータ入力、午後からは植物化石のプレパラート標本の番号付けを行いました。指導は地史研究室の西野学芸員にしていただきました。
 寄贈された文献資料の中にはインターネット上で入手できなくなっている古い論文やジャーナルが含まれ、本日扱ったものもその一つでした。これをスキャナーを用いてpdfのデジタルデータに変換し、エクセルで文献資料の情報リストを作りました。博物館では収蔵物のデジタル化が進められていると大学の講義内で扱われており、それはあまり進んでいないと聞いていました。実際作業を進める中で、資料なので丁寧に扱う必要があり、時間がかかるものなのだと実感しました。ただ、科学はデータ収集と検証の積み重ねで成り立っているものであり、紙媒体だけでなく、デジタル情報等の別形式でも保存し、必要な人に情報を提供することが大切と思い、少しずつでも進めていくことが大切なのだと思いました。
 寄贈された植物化石プレパラート標本を扱い、これらの整理作業を行いました。西野さんからこれらの標本は植物学者で、大阪自然科学研究会会長を勤められていた三木茂博士が作られたものだと聞きました。この方はメタセコイアの発見者であり、標本は文化財に指定されているそうです。こう聞くと、「メタセコイアのタイプ標本はここのプレパラート標本なのかな。」と思いました。しかし、三木先生が未知の植物化石をメタセコイアと命名した後に、中国で生育している植物体が見つかり、そちらで採取されたものがタイプ標本になっているそうです。このような新種として化石が先に認識され命名された後、現生の植物体が見つかるというのは順序が逆のように感じ、面白いな思いました。
 植物化石の話で、上記のようなプレパラート標本だけでなく、液浸標本にもすると話されていました。液浸標本では植物体から成分が溶け出すことがあり、アルコールに混ざることで梅酒のような独特なにおいになるのだと知りました。また、収蔵庫に液浸標本の瓶として梅酒付け用の大瓶が置かれていたのも見られ、展示物を鑑賞しているだけでは分からない、収蔵庫内でしか見聞きできないものがあり、非常に面白かったです。ただ、収蔵庫のなかにはまだまだ見れていないところもあり、5日間の実習では少し物足らず、あっという間に過ぎてしまいました。そのため、今後も博物館のイベント等に参加し、学びを深めていきたいと思います。

2022年度冬季博物館実習4日目(1月11日)

こんにちは。近畿大学のF.Sです。
 博物館実習の4日目である1月11日は、動物研究室の松井学芸員の指導の下、魚の液浸標本作製のお手伝いをさせていただきました。
 液浸標本は処理を行った標本をアルコールの水溶液に浸すことで標本となった生き物の形を残すことができるものです。しかし、多くの生き物では保存期間の中で色素が抜けていってしまうこと、組織の固定は難しいことというデメリットも持ちます。
今回は液浸標本の作製手順の中でも最後の部分になる瓶詰め作業、配架作業を行いました。固定された標本にタグをつけ、種や採集地点ごとに分けます。これを70%エタノールを肩のあたりまで入れた瓶に頭を下にして浸します。このようにするのは、管理の際にエタノールの量を確認しやすくし、揮発によって量が減っていたとしても種ごとの特徴が出やすい頭を守るためです。蓋に必要な情報を記載した後、これらを収蔵庫に配架しました。また、配架後には残った時間でメンテナンスとして、保管されている瓶へのエタノールの補充を行いました。
4日目の実習を通して、実際の標本作り、保存に対する学びを得ただけでなく、費用、限られたスペースでの受け入れ、管理に対する人手の少なさ、等々の標本を守り続けていくことの大変さを感じることができました。

2022年度冬期博物館実習5日目

北海道大学のNKです。
博物館実習の5日目には昆虫研究室の長田学芸員に昆虫研究室と昆虫標本についての紹介をして頂きました。
実際に標本を見せて頂きながら、新種記載や分類の変更の情報を収集し、最新の分類に合うように標本の整理を行っていることをお聞きしました。また、長田さんの専門である鱗翅目については更に詳しい解説をして頂きました。
大阪自然史博物館にはオガサワラセセリなどの日本国内でも絶滅の危機にある種の貴重な標本もいくつか収蔵しており、それを保存していくことは重要な仕事の1つであるとのことでした。
また、展示でよく使用している世界の変わった鱗翅目についての解説もして頂いた。大きかったり、模様に特徴があったりと人々を惹きつける種が昆虫には多くおり、そのような種を紹介することで人々に昆虫に興味を持ってもらうことが大事だと教えて頂きました。
最後に、長田さんの研究についてのお話をお聞きしました。シイタケを食害するガの仲間が専門であり、その分類学的研究をしてらっしゃるとのお話でした。日本国内にその分類群の研究者は非常に少なく、農業被害を抑えるためにもその研究は重要だとのことでした。博物館の仕事の傍ら、農業試験場などと連携して研究を進めているとおっしゃっていました。
展示、標本管理、研究と学芸員の仕事の幅広い側面を見せて頂き、大変実りのある実習をさせて頂きました。

2023年01月11日

2022年度冬季博物館実習4日目(1月11日)

こんにちは。近畿大学のM.Aです。
実習4日目は、骨格標本作成の過程の一つである骨の洗浄を行いました。

骨格標本を作るには、まず動物の死体から皮、内臓を取り除き、虫や微生物の働きによって肉を腐敗させ、骨だけの状態にします。肉を腐敗させる方法はいくつかありますが、今回は砂場の上に置く方法でした。ある程度の時間が経った後、歯ブラシやメスなどを使い、骨を傷つけないよう残った肉や筋、砂、虫の死骸を取り除きながら洗います。また、骨は部位ごとに分けられて袋に入れられており、これは左右の手足など見分けが付きにくい骨同士が混ざらないようにするためです。そのため、洗浄を行っている最中でも、他の部位と混同しないよう、気をつけながら洗浄しました。
私が洗浄を行った部位は、キリンの後ろ足、イルカの肋骨でした。キリンの後ろ足には種子骨と呼ばれる小さな骨が沢山あり無くさないようにすること、イルカの肋骨には細長い骨が多いため力加減に気をつけることを意識して行いました。
また、骨格標本をする大変さは動物によって異なり、特に、背骨や肋骨の骨の数が多いヘビやイルカ、骨のサイズが大きいクジラやゾウが難しいと知りました。今後、博物館で骨格標本が展示されている時は、そういったところに注目してみたいと思います。学芸員の仕事の一部を知ることができただけでなく、動物の骨格についても知識を深められ、とても学びの多い実習でした。

2023年01月10日

2022年度冬季博物館実習3日目(1月9日)

こんにちは。三重大学のH.Yです。
実習3日目の昨日は第四紀研究室の中条学芸員の指導の下、砂の標本整理を行いました。
取り扱った標本は主に海浜砂でしたが、その他にも2021年の小笠原諸島の海底火山の噴火で出た漂着軽石や湖浜砂などもありました。
標本整理は標本を保存しているビンと、一緒に保管されている標本カードと、標本を一覧で管理しているリストが一致するように資料番号を記入していく作業でした。ビンと標本カードとリストには既に採取地、日付、採取者等が記載されていたため、異なる標本として資料番号を記入してしまわないようにひとつずつ確認しながら作業を行いました。中条学芸員にレクチャーや標本の説明などをしていただく時間もありましたが、実習生4人で午前・午後と作業して記入を終えた資料は約160個と、非常に時間のかかる作業でした。地道で根気のいる作業でしたが作業しながら標本を見比べたりするのは楽しく、終えたときの達成感もありました。標本の管理は博物館における重要な作業の一つであるので、実習でその作業の緊張感や楽しさを体験できて良かったです。
標本整理を行っていて、同じ県でも採取した海岸によって砂の色や粒の大きさなどが異なることが非常に面白く感じました。これらは地質の違いなどによるもので関東の砂は黒っぽく、関西の砂は白っぽいそうです。学芸員の作業を体験できただけでなく砂への関心も深まり、非常に学びの多い実習でした。

2022年度冬季博物館実習3日目(1月9日)

高知大学のS.Fです。2023年冬期博物館実習3日目、1月9日の記録をします。

実習内容は博物館行事「はくぶつかん・たんけん隊」の補助です。普段は公開されていない博物館の裏側部分である研究室や収蔵庫を、学芸員による解説ツアーのもと小学生参加者が「たんけん」する、というプログラムの簡単なサポートを行いました。イベントは、午前と午後で参加者を変えての2セット構成であり、1つの行事の集合(開始)から解散(終了)までの流れを、1日で2回体験するものでした。

 午前には小学校高学年を対象とした、博物館館内解説ツアーの補助を行いました。学芸員を先頭に、小学校5,6年生が博物館の一般未公開エリアを見て回るのに同行し、ツアーを滞りなく進めるための順路の確保や簡単な声かけ等が、実習生の役割です。
 ツアーは、教員が一方的に話しをして生徒がそれを黙って聞く、といった授業のような形式とは異なり、解説を行う学芸員と参加者の間では頻繁にやり取りがあります。参加者である子どもの年齢が低いほど、学芸員と子どもたちとのコミュニケーションが盛んにおこなわれる印象を受けました。学芸員からの声掛けや問いかけには、はじめて見聞きするものがたくさんある、刺激の多い条件下での子どもたちの視野をぎゅっとしぼる効果があります。その点「なにを見せるか」という意味で学芸員の質問や問いかけの内容には注意が払われる必要がることがわかりました。

 午後には、同様の補助を午前と異なる学芸員の小学校低学年向けのツアーにて行いました。午前に見た高学年と比較すると、低学年でのツアーでは学芸員と参加者間のやり取りにおいて、子どもたちが何かアクションを起こし、それに学芸員が応えるという形式の繰り返しで話しがすすめられることが多い様子でした。大人が大人に説明や解説をするときには、聞き手に対して話し手が話題の方向性を決め、解説を行う人間が主体となり話しを進めますが、今回のツアーの様に解説の聞き手が小さな子どもの場合には、子どもたちのアクションや学芸員への投げかけが、話題の出発点になり、解説の構成を決定していました。話題の舵取りを学芸員ではなく、本来は聞き手である子どもたちが行っている点が、午前のやり取りの形式とは異なりおもしろかったです。
 本来の話し手が聞き手になっているこのような場合、解説者は話したいこと話さなければならないことに固執し、聞き手をコントロールしようとすることにエネルギーを注ぐのではなく、本来の聞き手である子どもたちによって話題の発起点として選択され得る子どもの目に映るものに、気を配る意識を持つことが重要に思いました。

 午前と午後とで別の学芸員の博物館ガイドを聞くことができるという実習プログラムは、学芸員の専門分野によって同じツアーでも切り口が違うため、博物館とはどういった場所なのかを考えてみるうえで、勉強になりました。実習内容は引率学芸員のサポートと参加者の安全管理と伝えられていましたが、行事の補助という立ち位置をさせてもらうことで、主催者である学芸員の視点と、参加者である博物館に来る人の視点、双方から今回の行事のような博物館による普及教育事業について、学び考える機会を与えていただいたように思っています。

2023年01月09日

2022年度冬季博物館実習3日目(1月9日)

 こんにちは。奈良女子大学のA.Yです。
実習3日目の今日は、骨格標本を作製する過程の1つである骨の水洗いを行いました。
 
 まず骨格標本を作製するための対象に関してですが、近隣の動物園で何らかの理由で亡くなった個体や、交通事故で亡くなった個体を引き取ることで入手するそうです。こうして個体を入手した次は、骨格標本を作製するうえで邪魔になってしまう部位を除去しなければなりません。これにはいくつかの方法がありますが、
1. 水につけて腐らせておく
2. 砂場などに埋めて微生物や虫に食べてもらう
といった2種類の方法がよく使われるそうです。ただ2に関して、埋める砂場として海辺の砂浜を選ぶ場合、分解が比較的早く進むため埋める期間の長さに注意が必要なようです。今回実習で用いた骨は2の方法が行われていました。
 説明の後、いよいよ自分たちの手で骨洗いの作業に移りました。骨洗いの流れとしては砂場に埋められていた状態の骨をネットから取り出し、歯ブラシやスケーラーを用いて虫の死骸・筋や余分な脂肪分を洗い流すといった流れです。ただ、骨を磨いても展示で見るような白い色にはならず、茶色系統の色味でした。これは漂白作業の有無による違いだそうです。展示用の骨は見え方にも配慮し、漂白の作業まで行っているとは初耳でした。
 私が担当した部位はキリンの脚、頚椎、オットセイだったのですが、特にオットセイの骨洗いに移った際、少し鼻につく匂いを感じました。脂肪分、魚食、何が匂いの原因なのか分かりませんでしたが、海の生き物は特に匂いがきついとW学芸員もおっしゃっており、どれだけ骨を洗っても匂いが取れなかったことも併せて考えると、骨自体が匂いを発しているというよりも、骨に染み込んだ何らかの成分が匂いの発生源になっているのだろうなと思いました。
 骨洗いを進める中で、骨の両端は細かな凹凸が多く、洗浄するのに苦戦しました。これに加え、オットセイのように比較的体サイズは大きな生き物でも、ゴマ粒のような極めて小さい骨もあり、慎重さが必要とされる作業でもありました。作業を始める前に『骨をなくさない、壊さない、混ぜない』の3点に注意しながら作業を進めるようにと指示があったため注意はしていましたが、自分の小指の先にも満たないサイズの骨があるとは意外でした。実習終了後に見せていただいた耳小骨が最も小さくて繊細な構造となっており、そもそも見つけ出すこと自体が難しそうでした。

 途中の説明で興味を持ったお話が2つありました。
1つ目は、骨の成長の仕方のお話です。産まれた時点では体の各部位を構成するすべての骨は大人の骨を縮小したようなものであり、成長するにつれて各骨自体が大きくなるものなのかなと思っていたのですが、サイズが変化するのは主に軟骨部分だそうです。もちろん成長に合わせて筋肉量も変化するため、これも見た目のサイズ変化の要因ともなりそうですが、軟骨部分のサイズ変化が体サイズに影響を及ぼすほどのものとは思いもしませんでした。
2つめに、産まれた時点での頭蓋骨の形状についてです。ヒトの赤ちゃんの頭蓋骨について大学で学習した際、頭蓋骨に隙間があるために頭部サイズを変化させることができ、産道を通りやすくすることができると学習した覚えがありました。そして実習で用いたキリンのこどもの頭の骨も完全には引っ付いておらず、胎生の動物は頭蓋骨が完全には引っ付いていない、ゆとりのある状態で産まれてくるのかなと考えていました。ところがW学芸員に伺ってみると、鳥類の雛もキリンと同じく、孵化した直後は頭蓋骨が完成していないというのです。実際に頭蓋骨を見なければこのような疑問点も生じなかったと思うので、実際に自分の手で実物に触れて学ぶ機会というのは学びを深めていくうえで重要だなと感じました。
 実習の終わりには洗った骨を並べ、骨格の全体像を班員で予測しました。同じ頚椎に位置する骨であっても、どの場所に位置するかによって微妙に形状が変化しており、パズル感覚で楽しむことができました。

 大学や博物館といった研究機関で生物の研究を行うにあたり、例えば生物の解剖を行うといった、実際に生身の生物を扱うという機会は少なからずあります。もちろん無闇に生物の命を奪うことは許されませんが、交通事故等で亡くなった生物の体を用い、研究に用いるというのは資源を最大限に活かすことのできる方法だと思います。図鑑などの紙面上ではなく、実物に触れるからこそ生じる新たな発見や疑問点はあるため、実際に自分自身の手で触れてみる機会を設けることの重要性を今回の実習で強く感じました。

2022年度冬期博物館実習2日目(2023年1月8日)

神戸大学のM.Oです。
実習2日目の昨日、和田学芸員の指導の下、標本作成の手伝いとしてゴマフアザラシの骨の洗浄を行いました。

 骨格標本を作るには、まず死体を骨、内臓、皮に分けるのですが、今回は分けられた後の骨を標本にするために周りについた汚れやいらない部分を洗浄するという作業を行いました。分けられた骨は、微生物や虫の力を借りておおよそ骨だけの状態にするのですが、その過程を踏んだ後でもまだ肉や筋が残っていたり、あるいは骨に土やその他の汚れがついてしまうため、歯ブラシや歯医者で使う金属の器具、メス、ピンセット、解剖バサミなどを使いながら作業を進めていきました。この作業を行う上で大事なことは、骨を混ぜてしまわないということです。最終的にきれいに洗いあがった骨は骨格標本として使われるわけですが、その際どの部分の骨かすぐにわかるように、あらかじめ骨を分けて混ざらないように注意しながら洗浄する必要があります。私は後ろ足の片方の部分を担当しました。ほんの一部分ではあるのですが、午前中2時間半、午後1時間半の合計4時間ほど作業を行い、学芸員の仕事の量の多さを痛感しました。またその間、「博物館たんけん隊」のイベント中だったため、小学生が実習室の見学に来ることがあり、私たちも子どもたちへの説明を聞くことで、各標本についての知識を深めることができました。
 今回は、学芸員実習として博物館の裏側や、学芸員の仕事を垣間見ることができましたが、博物館が教育施設である以上、もっと博物館の内部を見学、学芸員の仕事の手伝いをできる機会があり、参加しやすい環境が整えば能動的な学習の一助になると思います。新たな学びのスタイルが求められている時代だからこそ、博物館のような楽しく知識を深められる場をより多くの人に楽しんでもらえる場として普及できれば良いと思います。

2022年度冬期博物館実習3日目(2023年1月9日)

こんにちは。京都橘大学のR.Iです。
実習3日目の今日は、「はくぶつかん・たんけん隊」の補助スタッフとして、たんけん隊と共に、ツアーへ行きました。
午前は、保護者の方向けの、ツアーに同行しました。どの方も、興味津々で収蔵庫の見学をしており、積極的に質問もされている姿が印象的でした。私が見た印象から、液浸収蔵庫が一番、反応が良かったのではと思います。液浸収蔵庫には、ビンに入った爬虫類などの標本が多くあり、一般、特別、液浸の中で、一番インパクトのある所だと思います。皆さん、家に帰ってから別でツアーに行っていた子供たちと、どこが楽しかったかなど、思い出話がたくさんできるのではと思います。
午後からは、主に小学校高学年のグループに同行しました。約2時間という長めのツアーになりますが、どの子も、疲れた様子を見せず、キラキラとした目で見学をしていました。特に印象的だったことが、そろそろ疲れてくる頃だろうと、学芸員の方が、まだ半分ツアーは残っているよと声をかけた際、「え!!まだ見れるの!!」と嬉しそうな反応が返ってきたことでした。また、実習室では動物の毛皮を見せてもらいましたが、子供たちは物怖じせず、触っていいよと言われたものは積極的に触れていき、毛皮の質感を楽しんでいました。毛皮などびっくりしてしまう子もいるのではと思っていましたが、そうではなく、様々なことを吸収しようと、必死な姿を見ることができ、私自身の刺激になりました。
1日を通して、博物館のイベントは堅苦しいイメージがガラリと変わり、子供たちが楽しく、見て触るものだと感じられました。子供たちの探求心は、まだまだ尽きることなく、また博物館に足を運んでもらえるのではと考えられました。

2023年01月08日

2022年度冬期博物館実習2日目(2023年1月8日)

こんにちは。京都先端科学大学のR.Mです。

実習2日目の今日は動物研究室の石田学芸員の下、一般収蔵庫で貝類の標本整理を行いました。今回整理した標本は、吉良哲明・竜夫コレクションで2015年に寄贈されたものです。
標本整理ではコレクションラベルがつけられていない標本を元ラベルとコレクションラベルと一緒に標本箱に入れ替える作業を行いました。元ラベルとは原産地、種名、いつ誰が収集したかなどが記載されているラベルで、コレクションラベルとは誰から寄贈されたものか記載されているラベルのことです。取り扱った資料にはタイプ標本という、同定をするときに比較対象となるものも含まれているそうです。
取り扱った標本は手のひらサイズから、小指の爪よりも小さいサイズまで様々な大きさでした。比較的大きなものは扱いやすいですが、小さいものは、小さすぎるため指で掴もうとしても上手くいかず、ピンセットを使ってもどのくらいの力で挟むといいか力加減の調整に苦労しました。
貝類の整理をしていて感じたことは、原産国が違っても似た形質のものがたくさんあるということです。学芸員の仕事には同定されたものが間違っていないか確認する作業もあるそうです。他にもたくさんの業務がある中で、一つひとつ確認するのはとても根気のいる作業だなと感じました。

2022年12月22日

2022年度秋季博物館実習4日目(11月19日)

こんにちは、奈良女子大学のS.Kです。
今回は秋季博物館実習の4日目、自然史フェスティバル1日目の様子を書きます。

自然史フェスティバル1日目はスタッフ、イベント設営者ともども早朝から1日が始まりました。
私はいらっしゃる設営者の方々の誘導やお手伝いを行っていたのですが、
皆様それぞれ台車を引いたり、重そうなスーツケースを運んでいるのにもかかわらず、
一様にとてもいい笑顔で挨拶をしてくださって、これから始まるイベントへの意気込みを感じました。
また、好きな生き物を取り入れたお洒落をされている方も多く、どんな展示をされるのか想像が膨らみ、
案内をするのがとても楽しかったです。

フェスティバル開始後、もうすでに多くのお客様がいらっしゃっていて
広かったナウマンホールは、出展者様、家族連れの方、
パンフレットを手に回られる2人連れのお客様などで大変にぎわっていました。

私は講堂担当スタッフだったので、講堂で行われる講演の案内や貼り替え、
マイクの受け渡し等を行いました。
午前中は野鳥写真家の叶内拓哉さんの「野鳥の話 アレコレ」。
入門者向けへの野鳥観察のお話から、鳥それぞれの撮り方のコツ、
写真を映しながらのエピソードトーク等を話されており、大変面白かったです。
質問タイムでは、「イソヒヨドリが庭先に来るんです。」というご質問から、
「インスタ映えになる撮影スポットを教えてください」というご質問まで飛び交っており大変盛況でした。

午後は竜洋昆虫自然観察公園の柳澤静磨さんの「知らず嫌いじゃもったいない!ゴキブリの世界」。
ゴキブリの生態、害虫としてのゴキブリのお話から、ゴキブリの天敵、日本に住む綺麗なゴキブリ
(人気投票GKB48!?)等のお話を2時間という長時間でされていました。
一瞬に感じるほど面白く、終わるころには私もゴキブリファンになってしまいました!

実はこの講演の前から、講堂前で生体ゴキブリの展示もされていて
入れ替わり立ちかわり入場者の皆様が御覧になっていました。 
不思議と「えっ!ゴキブリが展示されてるの?!いやぁっ気持ち悪い!」とおっしゃっていた方々が
怖いもの見たさで見に来られていて、キラキラ輝くニジイロゴキブリ、触ることもできる世界最重量のヨロイモグラゴキブリ、大きすぎてゴキブリとは思えないオオメンガタブラベルス…
魅力的なゴキブリの世界に魅了され、思わずといったご様子で柳澤さんにご質問をされていました。
ゴキブリという不快を感じる身近な害虫だからこそ、興味を持ち、より知る動機になるのですね。

講演終わりに講堂外でサイン会も開かれ、私も目の前でサインをいただきました。
後生大切にしたいと思います。
今回の博物館実習のまとめとして、博物館が主催するイベントに関わることで
いろんな形で自然に興味を持ち、愛されている沢山の方々を知ることができ、
同時に大阪市立自然史博物館の普及教育に向ける熱い使命感を感じました。
私がもし学芸員になる機会に恵まれたら、この経験を胸に同じ熱量で普及教育に貢献したいです。
本当に新鮮で、きらきらとした楽しい経験となりました。
この実習を通してご指導いただいた博物館職員様方、お世話になりました大阪自然史センターの職員様方、
本当にありがとうございました。

2022年11月30日

2022年度秋季博物館実習3日目(11月18日)

 こんにちは、北海道大学のS.Hです。
 私は2022年11月16日~20日の計5日間、大阪市立自然史博物館で、博物館自習をさせていただきました。今回の実習の大きな特徴は、19、20日に「大阪自然史フェスティバル」が行われるという点です。大阪自然史フェスティバルとは、100近くの団体が参加し、自然の楽しさを伝えるようなワークショップやグッズの販売を行うイベントです。今回の5日間の実習では、このフェスティバルの設営や運営を中心に学ばさせていただきました。そして、私は5日間の実習の中で3日目のブログを担当させていただくことになりました。

 博物館実習3日目の今日は、2日目に引き続き、大阪自然史フェスティバル設営のお手伝いをしました。大きく分けて、机や椅子を運ぶことと、机を所定の位置に並べる作業を行いました。どちらの作業もとても体力のいる作業で、通常業務ではない、イベントや企画展時の学芸員の方々の動きをまじかで見ることができました。

 今回の実習に参加させていただき、普段何気なく参加しているイベントや企画展では、こんなにも多くの人が関わって運営しているということを、改めて理解することができました。また、学芸員の方々の仕事の幅広さや多さにとても驚きました。
(北海道大学 S.H)

2022年度秋季博物館実習(5日目)

こんにちは、大阪市立大学のM.Sです。
11/16~11/20の5日間、大阪市立自然史博物館さんに博物館実習としてお世話になりました。

最終日の11/20は、前日の11/19から開催されていた大阪自然史フェスティバルの2日目でした。
私の担当はA・B・C会場の3つの会場のうちのA会場でした。A会場では主に3つの役割がありました。コロナウイルス感染予防の換気のために外に繋がる扉が開いているため、そこの見張り、会場入り口での案内所、会場内の巡回を45分交代で役割を分担しました。9時半開始すぐには会場入り口の案内所の担当でした。検温と消毒のご協力をお願いし、パンフレットの紹介を行いました。A会場は他のB・C会場と階や館が異なることから、他の会場への行き方を聞かれることが多かったです。巡回では会場内でトラブルや困っている方がいらっしゃらないかを注意するようにしました。

前日のB会場とは異なり、展示や体験のブースが中心だったので、お子様連れのご家族がゆっくりと時間をかけて楽しんでいる印象を受けました。昨日の会場ではイベントの集合管理などに意識が向いている時が多かったので、来館者の様子にあまり気づきませんでしたが、今回では巡回や見張りの際にイベントを楽しむ人々を見て活気を感じることができました。また、前日はほとんど来館者の方と質問対応以外にお話しをすることは無かったのですが、2日目の午後では案内所や、扉前での見張り中に話しかけられることがありました。久しぶりに活気が戻って嬉しいというお話をしてくださったり、お子様連れのご家族が「楽しかったです、ありがとうございました」と声をかけてくださったりと来館者と交流できました。それらの交流を通して自分たちが参加したものにポジティブな反応が返ってくる貴重な経験をし、非常にやりがいを感じました。

今回の実習を通して、学芸員の実際の業務内容を教えていただき、多くのことを学ぶことができましたし、準備や当日の運営を通して同じ実習生や自然史センターの方々、学芸員の皆さんとの連携できたことで達成感をより感じることができたのではないかと考えております。5日間、貴重な機会を設けていただいた大阪市立自然史博物館の皆さんに改めて御礼申し上げます。本当にお世話になりました。
(大阪市立大学 M.S)

2022年11月29日

2022年度秋季博物館実習(2日目)

こんにちは、神戸大学のY.Kと申します。
私達は11/16〜11/20までの計5日間、大阪市立自然史博物館さんで学芸員資格取得の一環として博物館実習を行っていました。
今回のブログでは、実習2日目の様子をお伝えしたいと思います。

実習2日目のメインのお仕事は、19・20日に開催される自然史フェスティバルの準備でした。まず初めに、来場してくださる方、そしてイベントを一緒に盛り上げてくださる団体参加の方、協賛企業の方、私たちスタッフがイベントを楽しめるよう会場の清掃を行いました。また会場だけではなく、当日使用する備品のチェック、清掃なども行いました。かなり大きな規模のイベントであり、会場も広く備品の数も多かったため、イベント会場を作り上げる過程の大変さを実感することができました。

清掃が終わり、次に取り掛かったのは大量の印刷物。来場される団体さんやスタッフの名札、案内のための巨大ポスターなどです。これらをカッターで切り、所定の位置へ貼る、ネームホルダーへしまう、等の作業を行いました。当日来場される団体さんのお名前を拝見して、自然史というものを通じて多くの方々とイベントの場を作り上げているのだということを改めて感じ、当日への期待が高まりました。

1日目はオリエンテーションだったため、あまり周囲の実習生や学芸員さんなどと交流することは少なかったのですがこの日から協力して作業を進めていくことで交流を深めることができました。実習生の皆さんからは学んでいらっしゃることや、なぜ学芸員資格取得を目指しているのか、学芸員さんからは学芸員視点でのイベントの企画、運営の小話など大変興味深い話を聞くことができ、博物館に携わっている人、携わろうとしている人の考えを学ぶことができました。

このように振り返ってみると、勿論地道な作業も多く大変だと感じる瞬間もありましたが、イベントを無事に終了した今、この準備期間があったからこそ実習生や学芸員の皆さんと当日連携することができ、思いっきりイベントを楽しむことができたのではないかなと思います。皆さん仲良くして頂いて有り難うございました!そして5日間、実習生を受け入れイベント運営という貴重な機会を設けていただいた大阪市立自然史博物館の皆さんに改めて御礼申し上げたいです。本当にお世話になりました。
(神戸大学 Y.K)

2022年11月24日

2022年度秋季博物館実習(5日目)

こんにちは、高知大学のW.Yです。
実習最終日である20日、大阪自然史フェスティバル2022の2日目です。天候も何とか持ち、それなりの天気での開催となりました。

私の担当は一階、情報センターでの来館者へのパンフレット配布でした。9時半の開館と同時に多くの方が来館され、100部近く用意していた手元のパンフレットがすぐになくなり、何回も補充に行かなければならないほどでした。
A会場であるネイチャーホールがややわかりにくい位置にあったり、博物館への入館が通常と違うルートを通らなくてはならなかったので声を出しての誘導も行いました。1つ改善したいなと思ったことは、このA会場や博物館へ誘導する看板です。A会場に誘導する看板は階段の入り口のところに大きな看板が吊ってあったのですが、来館者が歩く向きのほぼ真横であり、かつ上部にあるため視界に入りにくいのではないかと思いました。実際、A会場はどこかと聞かれ私が看板の方を示すと、(あぁ、看板あったのか)というような反応をされる方も多かったです。
博物館への誘導看板は来館してすぐ目に入る柱にありました。ただ、この看板は通常時の入館方法を示す(植物園入り口に誘導する)ものでしたので、今回のようなイベント時に誤った方へ進んでしまう来館者もおられました。何かの紙で覆う、矢印の向きを直進にするなどの対策をすれば来館者が混乱せずに済むのではないかと思いました。

フェスティバルでは多数のイベントも行われました。バードウォッチングや鳥の絵を描く教室などがありました。私個人としては高知県で問題となりつつある外来種の鳥「サンジャク」についての講演を聞きたかったのですが、あいにく都合が合わず断念しました。
そんな人のために今回のフェスティバルの公演はyoutube配信が行われていました。大阪自然史博物館の公式youtubeにてライブのアーカイブが残っていますので、満員で聞けなかった!そんな公演があるとは知らなかった!もう一度講演を聞きたい!という方はご覧になってはいかがでしょうか?

大阪自然史博物館公式youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E7%AB%8B%E8%87%AA%E7%84%B6%E5%8F%B2%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8

フェスティバルへの来場目的の他に、お子様連れの方に複数回「恐竜の展示室はどこか」と尋ねられたりもしました。この博物館の人気な展示物であるんだな、と実感する出来事でした。

今回の自然史フェスティバルの総来館者は推定で17300人だそうです。コロナ禍前と比較すると規模は縮小しましたが、久しぶりの開催ということもあって参加者からは喜びの声もいただきました。私自身も両日ともに休憩の時間を使いまして、出展者の方々とお話ししたり買い物を楽しみました。

そんなフェスティバルも16時半になり閉幕、ここから撤収作業が始まります。A会場で使われた机や椅子を元あった収蔵庫、倉庫へ運びます。B.C会場で使われたものと合わさってエレベーター待ちで渋滞が起こるなどしましたが、無事に撤収作業が終了しました。

5日間の実習を通して学芸員の心得や、必要とされるスキル、業務内容を知ることが出来ました。また、他大学生徒との交流を通じて新たな気づきを得ることが出来、非常に良い刺激となりました。
最後になりましたが、実習を受け入れてくださいました大阪市立自然史博物館のみなさまにこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
5日間大変お世話になりました。ありがとうございました。

高知大学 W.Y

2022年11月20日

2022年度秋季博物館実習(2日目)

こんにちは。三重大学のN.M.です。
今回は大阪市立自然史博物館さんに学芸員実習としてお世話になりました。
全5日からなる今回の実習で、本日2日目は、週末に控える大阪自然史フェスティバルの準備が主な実習内容でした。何十もの団体がフェスに参加されるので、全団体分の長机や椅子の掃除や、団体様のネームプレートの作成などを行いました。また、会場自体の清掃であったり、友の会が出展に使う中古本の清掃なども行いました。
午後からは、午前の作業の続きに加え、各団体へお渡しするネームプレートを仕分けて、封筒に梱包したり、当日会場にて案内に利用するパネルの張り替え作業を行ったりしました。
作業も終盤になってくると、1部団体が博物館宛に送った荷物が届き始めたため、荷物の運搬作業も行いました。
今回の実習はフェスとちょうど被っており、普段の学芸員とは一味違った体験をすることが出来ました。学芸員は事務的な作業から結構な肉体作業まで様々で決して楽な仕事ではないと痛感しました。
ご指導頂いた学芸員の方にはこの場で御礼申し上げます。

2022年度秋季博物館実習(4日目)

こんにちは、京都精華大学のIHです。
19日は大阪自然史フェスティバルの1日目でした!
今回、秋季の博物館実習のメインはこのフェスだったので気合いが入りました。

B会場を担当していた私の朝の主な仕事は、設営に必要な台車を集めたり出展者をブースへ案内することでした。基本的に設営自体には関わることができないため様子を見ながら会場を回っていたのですが、ブースによって雰囲気が様々で開館が楽しみでした!

フェスが始まってからはイベントへの参加者を集めたり、来館者を案内しつつお買い物もすることができてしっかり満喫しました。この日1番人気(個人の感想)だったのは叶内拓哉さんとバードウォッチングに行くイベントだったと思います。バードウォッチング界では有名な方で、叶内さんに会うためにフェスに来られる方もいるそうです…!大阪市立自然史博物館の隣にある長居植物園の中を歩きながら鳥を見るという内容だったため植物園内集合となり、少し分かりにくかった方もおられたようです。他のスタッフ2名がサポートで一緒に行ったのですが、少し羨ましかったです。
この日はゴキブリに関する講演会があり、磐田市竜洋昆虫自然観察公園のブースでヨロイモグラゴキブリを触ることができました!今年のスタッフTシャツにはルリゴキブリが描かれています。初めは「え、ゴキブリ?」と思ってしまいましたがよく見ると可愛い…ような気がしてきます。

イベントや講演会は、大人も子供も楽しめるようにそれぞれのテーマが違って設定されていました。同じ題のイベントでも内容が少し違ったりして、19、20両日とも来館者しても楽しめそうだと思いました。

1日を通して大きなトラブルもなく終わり、少し緊張もほぐれたように思います。20日は担当の場所が違うのですが1日目のことを少しでも活かせられるように頑張りたいと思います!
(京都精華大学IH)

2022年度秋季博物館実習1日目

1日目は、実習のオリエンテーションとして、実習生全員で前半に大阪市立自然史博物館についての説明と管理棟の案内をしてもらい、後半に博物館内の施設見学を行いました。
前半では、当館の沿革や在籍している学芸員の専門分野、そして学芸員の仕事について実例を混じえながらお話していただきました。コロナ禍におけるオンライン活動の進展、特別展の集客力についての試行錯誤など、実際に働いている人の生の声を聞けるとても貴重な時間でした。
後半では、博物館の施設である収蔵庫や展示室などを見学しました。大量の標本や所狭しと置かれた
資料たちは、圧巻の景色でした。展示室ではメンテナンスの難しい展示など学芸員視点での展示についての苦労を聞くことができました。普段見学している際は気にしないことが多く、視点を変える事でまた違った楽しみ方ができました。
ここから後四日間しかないですが、自分の糧となるようにできるだけ多くの情報を吸収していけるように頑張りたいです。
(三重大学 M.R.)

2022年11月18日

2022年度秋季博物館実習3日目(11月18日)

こんにちは。滋賀県立大学のN.T.です。
本日11月18日の実習では昨日に引き続き、大阪自然史フェスティバルの設営を手伝わせて頂きました。大阪自然史フェスティバルでは、たくさんの方がブースを出展されます。主に、ネイチャーホール、ポーチ、ナウマンホールの3会場で出展ブースが展開されるのですが、今回はポーチ(クジラのホネの下)で展開されるB会場の設営を行いました。それぞれのブースで使用する机、椅子、パーテーションを運び、組み立てる作業は単純ですが、労力も時間も掛かる大変な作業でした。
B会場の設営を終えると、イベント当日の動き方やそれぞれの人の担当場所について詳細な説明を受けました。お客様に尋ねられたらどこに案内するか、などの細かい流れも教えて頂きましたが、何よりも重要なことは不鮮明なままお客様にお伝えしないということでした。博物館に限ったことではないですが、コミュニケーションの大切さを改めて学ばせて頂きました。また、このミーティングには実習生のほか、学生アルバイトの方々も参加されていました。明日から2日間に渡って開催される大阪自然史フェスティバルでは、実習生、学生アルバイト合わせて20名が各所で働きます。当日は、学芸員の方々はもちろん、私たちも同じユニフォームを着て、同じスタッフ用の名札をぶら下げます。私は今まで博物館のイベントに、来客者として参加することはあったものの、イベント当事者側で参加することはありませんでした。当事者側として準備をしていく中で、様々な人の様々な努力で1つのイベントが完成していくことを知り、非常に感銘を受けました。
私もスタッフの一員である自覚を持ち、大阪自然史フェスティバルをより良いものに出来ればな、と思っております。
(滋賀県立大学 N.T.)

2022年09月04日

2022年度夏期博物館実習4日目

岐阜大学のT.Hです。
博物館実習4日目、私の所属する班は動物研究室の石田さんが担当してくださいました。

午前中は実習最終日に行われる自然史博物館友の会の行事「自作トラップでウミホタルの観察にチャレンジしよう」で用いたトラップを実習生分+予備分作成しました。
作成したのは「鍋島式本格バージョン」と名付けられたものでした。
材料は1.0〜1.5L程の容器のねじ蓋式のプラ製密閉容器、ビニールロープ、鉄の重り、タコ糸、ビニールテープです。
まず、蓋に直径0.7〜1.0cmの穴を数十個あけました。この穴はウミホタルがトラップに入るための穴です。同じようにして容器の胴部、蓋の真下付近に2ヶ所ロープを通すための穴も開けました。これらの作業では電動ドリルを用いて作業を行ったので、電動工具をあまり扱ったことがなかった私は穴を開ける蓋や容器が飛ばされないよう、また怪我しないよう細心の注意を払って作業に取り組みました(ご家庭で作成する場合はガスコンロで釘を熱して開けることも可能だそうです)。
次にトラップがきちんと沈むようロープ用の穴から90度の位置に鉄の重り取り付けました。水の張ったバケツに実際にトラップを沈めてみることで重りが下側に着地し上手く機能していることも確かめました。
ロープ用の穴にロープを通し「もやい結び」をしました。この結び方は荷重がかかっても結び目の部分が動かず輪の大きさが変わらないだけでなく、簡単にほどくことができるため船舶作業の現場でよく用いられるようです。班のメンバー全員が分からず一番苦戦した場面でした。
最後に万が一蓋が外れても失わないようにするためタコ糸で蓋とロープを結び完成です。
果たして観察会当日にウミホタルを捕まえることはできたのか。5日目のブログでその様子はご覧下さい。
また、私たちの班は作成したトラップをいただきました。ウミホタルは本州以南の綺麗な海で生息しているそうなので海辺に旅行した際にはまた挑戦してみたいです。

午後は博物館に寄贈されたカタツムリのコレクションの標本整理作業を行いました。
標本とラベルを標本箱に入れ替えました。標本が管瓶に入っているような小さい場合は、標本とラベルをチャック袋に入れてから標本箱に収めました。この作業を行う理由としては、収蔵庫に統一して整理する為の他にも、収蔵に向かない素材であるガラスや動物由来のコットンやコルクを排除する為です。
特に苦戦した事は管瓶を封するために用いられていたコルクが時間の経過によって開けづらくなっていた事です。普通に開くものもありましたが、簡単に粉々になってしまうもの、力の加減を誤ると粉々になるものと様々でした。コルクを壊してしまったら丈夫なピンセットでさらにコルクを破壊し標本を取り出せるようにします。
この作業は実習を行う際に毎回行っているそうですが、今回も全て整理完了はできませんでした。それだけ膨大な量の標本があるということを身をもって感じただけでなく、カタツムリの標本に触れることが出来たので作業しながら標本ごとの違いを観察して楽しむこともできました。また、2日目、3日目も違う分野の標本に触れてきましたが、当たり前なことではあるかも知れませんが、分野による標本の整理方法の違いを知り、体験することができました。

4日目まで実習を通じて、実習生でもできることを選んで下さっているのだとは思いますが、学芸員の仕事はコツコツと地道かつ繊細な作業が多いと感じました。たった数日の実習しか体験していないので楽しいと感じたまま終了しましたが、職業となると本当にその専門分野を好きでいないと続けるのは大変だろうと思います。また、普及教育を大切にしていくためには4日目午前中の作業のように行事の準備も欠かせないことを実感することもできました。

2022年08月31日

2022年度夏季博物館実習3日目(8月26日)

こんにちは。京都先端科学大学のHTです。
今回は8月24日より開始となった夏季の博物館実習に参加しました。その中で班に分かれて行う実習で4日目に私たちが5班として行ったことについて話したいと思います。私たちの班では4日目に、チョウやガを主に専門として取り扱う長田さんの元で実習を行いました。午前中は自然史博物館が保存している昆虫標本をどう活用するかについて詳しく解説してくださりました。昼食を挟んだ午後はこの館が保存している珍しい標本についての解説と、長田さんが研究しているテーマについて説明してくださりました。今まで昆虫標本は対象種の見た目を重点的な情報として利用していると考えていたのですが、むしろそれだけの標本はほとんど価値のないものとして扱われるといったことを今回の長田さんの話で初めて知ることが出来ました。標本と共に保存されているラベルの中には採集者名・採集地・採集日が記録されており、それらの情報から当時の環境についても知ることが出来ると知り、目から鱗でした。標本から環境の情報を見出すには、そもそも生体の習性や生息地を熟知いなければならないため、非常に練度のいる技術です。その技術を非常に多くの種がいるチョウで行えている長田さんに感服しました。昼食の後に説明してくださった標本の中には、現在は採集が禁止となっているが当時はまだ採集可能だった多くの希少なチョウについて解説して頂きました。その中にはそもそも住む地が限定されていることで個体数が多くないものや、人為的な作用によって生息地が減少してしまいそれに応じて個体数も激減してしまったものもありました。それらに共通していることは何か環境の変化が起きているということ。日本に住んでいる以上自国でどのような環境の変化があったかを掴むことは非常に意味のあることであり、標本の重要性をより理解することが出来ました。最後に長田さんが研究しているシイタケの害虫であるシイタケオオヒロズコガ属についての解説をしていただきました。研究というものはいずれ世のためとなる未だ解明されていないものを解き明かそうとするものであるといったものであると思うのですが、今回話してくださった長田さんの研究はもっと生活に近く結びつくようなものでありました。害虫についての見解を深めることでできることは、その種への産業的な視点から被害を防ぐといったものとなります。このことで産業をより良いものにすることができ、社会への貢献となります。このようにわかりやすく意味のある研究をされていることを知ることで、研究の意義についてより一層考えさせられた実習となりました。この経験は学びの続く人生の中で忘れられないものとなりました。

2022年度博物館実習4日目(8月27日)

大阪市立大学のK.Aです。
今回は博物館実習の4日目ということで、私達の班では植物研究室の長谷川さんの下で、図書資料の整理を行いました。具体的には、博物館出版物である寄贈本の在庫管理と整理整頓です。まず、私たちが作業をしていた書庫には様々な図書があり、とても貴重な図書資料や博物館の展示解説などを含め、大量の図書資料が存在します。しかし、専門の司書さんがいないことや、整理するためのアルバイトを雇う費用があまり出ないことなどがあり、整理されていない図書が非常に多いのが現状のようでした。また、図書館のようにバーコードで管理されているわけではないため、どこにあるかがすぐにわからない図書もあるそうです。そこで、今回の実習では書庫の一角に、寄贈用に置いてある、約50回分の歴代の特別展の解説書やミニガイド、展示解説の在庫を数え、整理整頓をしました。実習の最初の方に、早く終われば植物の標本を見る実習ができると言われましたが、図書の整理を始めてすぐ、これは終わらないなと確信するくらい、とても多くの図書が山積みになっていました。ミニガイドや展示解説、特別展の解説書が混ざり、そして順番もバラバラに積まれているものがほとんどでした。まずは一旦、棚にある図書を全て移動させてから、ミニガイドの数を数え、書き出して、そして順番に並べ替えて棚に戻しました。これを同じように特別展の解説書や展示解説も行いました。文字で書くと、非常に簡潔なので一瞬で終わったかのように思いますが、全くそんなことはなく、4日目の実習時間を全て費やしました。少し力仕事でもあるので、とても大変でしたが、最終的にとてもキレイになったので、達成感がありました。また、歴代の特別展の解説書やミニガイドを見ることができ、それぞれの特別展ではどのような展示があったかを知ることができたので、とても興味深かったです。それぞれの特別展で、残っている解説書の冊数が顕著に違うため、冊数が少ない特別展は人気が高いのだろうと思いました。逆に、私がタイトルから勝手に想像して、人気が出そうと思った回でも、もとの発行部数が違うのかもしれないですが、意外と冊数が残っているものもあり、とても面白かったです。今回、整理整頓できた個所は書庫全体で見ると、氷山の一角程度だと感じたので、まだまだ在庫管理や整理整頓できていない図書が存在すると思います。やはり、整理整頓できており、管理が行き届いている方が、研究資料として扱いやすくなり、また、紛失の防止などにも繋がると思うので、整理整頓をもっと進めるべきだろうと思いました。ただ、学芸員の方々も図書の整理だけに時間をさけるわけでもないと思うので、難しい問題だなとも思いました。また、特別展の解説書や展示解説やチラシなど、一つの種類の資料が何百冊もの在庫を抱えているものもありました。素人の意見ではありますが、在庫が極端に多いものはどうにかできないものかと思いました。やはり、書庫にもスペースの限界があると思うので、今後新しく入ってくる図書資料を置くスペースがなくなったり、それをまた空いている場所に置いておくことになれば、のちに整理整頓しなおす必要がでたりする事態に繋がるのではと思いました。どこの博物館でも同じような問題に直面しているらしく、学芸員の方々の目線に立つことができ、非常に考えさせられる実習でした。

2022年08月30日

2022年度夏期博物館実習3日目(8月26日)

 大阪市立大学のK.T.です。
 博物館実習3日目、植物研究室の佐久間さんが私の班を担当してくださいました。
 午前中は特別収蔵庫にて植物標本を見せてもらい、管理事情について教えてもらいました。植物標本は三木茂さんのものを観察しました。標本は新聞に包まれていたのですが、その新聞が本当に古いもので当時の情勢や広告事情などを読み取れるもので、標本と新聞で二度楽しめました。昔の標本は、標本そのものとそれを包む新聞、二つの価値あるものを保管しているんだなと思いました。これは展示ではなく、裏で保管されている標本を見ないと気づけなかったことで、貴重な経験ができました。
 自然史博物館ではよく標本を誰かは見ているため(ひと月丸々放置される標本ロッカーがない)、自然と害虫チェックができており、密閉保管じゃなくてもいいと教えてもらいました。地方の博物館などでは、長い間チェックされない標本も多く、密閉保管されているそうです。その場合、標本を見たいときは一度開封して標本を観察、その後は再度密閉して戻さなければいけないという手間があるそうです。私たちがたくさん見させて頂いた標本たちは、昔のものとは思えない状態の良さで、それはすべて害虫から標本を守る収蔵庫の環境であったり、学芸員さんの努力の上で成り立っていると実感しました。
 さて、そんなたくさんの標本が保管されている収蔵庫ですが自然史博物館ではそれが地下にあります。自然史博物館の少し先には大和川があり洪水によるリスクも否定できません。それなのに何故地下にあるのでしょうか?皆さんはどう思われますか?収蔵庫が地下にある主な理由は二つ。一つ目は、地震に備えてです。まず大前提として、1階と2階はアクセスしやすいため、お客さんに使いたいというのがあります。そうなると収蔵庫は3階や4階に設置することになります。しかし地震が発生した場合、建物の上の階ほど揺れます。つまり、3階や4階に収蔵庫を設置するのはたくさんの標本にとってかなりリスクがあるのです。二つ目の理由はは、柱です。3階や4階になると柱がいくつもあることになります。とても大きなホネなどの標本は、柱があると設置・保管できません。これらの二つの理由を主として、収蔵庫は地下にあるのです。さらに、襲いかかりうる災害は地震だけではありません。火災も考えられます。スプリンクラーは水を放射しますがそれは標本を台無しにしてしまいます。また、天井に張り巡らすスプリンクラーの水道管からある日水漏れが起こってしまう可能性もあります。そこで窒素を充満させるという消化システムが導入されています。このように資料保存のリスクは害虫だけでなく、災害もあるのです。そうしたことを午前中に学ばさせて頂き、午後は実際に被災した標本、「被災自然史標本」に触れさせて頂きました。
 
 午後は、被災自然史標本について学び、処置済みの送り返す被災自然史標本の整理作業を行いました。博物館が被災した場合、その博物館からの要請で複数の博物館に被災自然史標本が送られます。被災自然史標本は濡れてしまったものや泥まみれになったものなど様々。そして各博物館が被災自然史標本に修復処置や汚れを落とす処置などを行い、被災した博物館に送り返す。このような仕組みで被災自然史標本の救済を行っているそうです。実際に東日本大震災のとき、岩手の博物館が他の博物館らに呼びかけを行ったそうです。このような博物館のコミュニティを聞いて、私は感動しました。各博物館が標本を守るために協力しあっており、単純なことかもしれませんがそれでもその相互協力にはグッときました。今回は、元は被災し泥まみれ状態だった、既にある程度標本救済処置が済んでいる植物標本を、元の博物館に送り返すための整理作業をさせて頂きました。標本の救済処置が済んでいるといっても植物標本が貼り付けられている台紙は泥が付いた痕跡や乾いた泥がまだまだ付いていました。しかし、標本そのものはだいぶ泥が落ちたんだろうなと感じる状態ではありました。処置技術の凄さを感じました。
 また、被災自然史標本自体は意外と救済できるということをビデオを通して学び、驚きました。正直、泥だらけの標本なんてもう無理なんじゃないのか?と予想していたので、ビデオで各被災状況によってそれぞれの救済、修復処置があるということを初めて知りました。そして一番難しいのは修復に至る前段階です。標本は博物館だけでなく個人によって保管されているものもたくさんあります。被災した際、がれき等の中からそれらを見つけるのは難しい。仮に個人の家から泥だらけ、水浸し等の標本が出てきても、修復できると知らない人からすればそれはゴミとして処理してしまうことも珍しくありません。被災地から発見し、保護する段階がなによりも難しいのではないかと思いました。個人が管理していたものは結構気づかぬうちに捨てられているのではないかなと感じました。
 整理していた標本のうち、60年前のナガサキシダの標本を顕微鏡で観察させて頂きました。衝撃的でした。ものすごく鮮明に胞子のう等が確認できたのです。60年経ってもこんなに普通に観察できるとは予想していませんでした。もちろん昔の標本に価値があるとは分かってはいましたが、顕微鏡でしっかり観察可能ということを知り、改めて標本としての価値を痛感しました。
 
 作業や学んだことがすごく濃かったのでここまで長くなってしまいましたが、一日を通して一番圧倒されたのは佐久間さんの知識量です。班の実習生の専門分野、それぞれについてお話を広げてくださり、すごいなと思いました。私は班で唯一の文系で、自然史自体には関わりのないような専門分野なのですが、そんな私の専門分野と自然史博物館を結びつけお話をしてくださり、すごく嬉しかったのと同時に、自分が学んでいることも博物館に還元できるんだなと思うことができました。ここには書き切れないくらいたくさん会話をしてくださって、それを通して新たな知識を得ることができたし、班員の様々な質問にもすべて答えてくださって本当にただただ楽しかったです。知ってはいましたが、改めて「学芸員」は「研究者」であることを知識や会話を通して実感することが多く、お世辞抜きで本当に尊敬の念が深まりました。こういったブログでただただ肯定するのは面白みにかけるかも知れませんが、一日を通して強くそう感じたので正直に書かせて頂きました。また、この日は佐久間さんが何度も館内放送にて呼び出しされていたのですが、それは質問に回答してほしいという旨の呼び出しでした。これは実習が始まってから知ったのですが、学芸員さんは日々、電話もしくは直接質問に来られる方に対応しているのです。そうした裏側をたくさん知ることができて、本当に良い経験でした。せっかく色んな植物標本に触れたのに、この日はあまり写真を撮らなかったことが唯一悔やまれます。しかし、3日目も1日目、2日目に続いて楽しみながら学ぶことができました。

2022年度博物館実習3日目(8月26日)

滋賀県立大学のI.Sです。
今回は博物館実習の3日目ということで、私達の班では地史研究室の西野さんの下で、図書資料や標本資料のデータ化と、植物化石標本の整理を行いました。
図書資料のデータ化とは、館のデータベースに登録するために、博物館に寄贈された図書のタイトルや出版社等の情報を抜き出して入力する作業になります。一見地味ながら膨大な量の図書を扱う自然史博物館では、図書を整理し後々利用することを考えると、とても重要な作業になります。
同じく標本資料のデータ化も、標本に関する採取地等のデータを整理しておくことで、後に活用する時に非常に効率的に作業が出来るようになります。
しかし古い資料になると、普段見慣れない漢字や旧字体の資料も複数出てきますので、それらを解読しながら作業を進めていくのは、実は楽しかったりもしました。“和爾”、このような漢字を見たまま読める人は少ないでしょう。ヒントは「因幡の白兎」を読むと分かるかもしれません。
植物化石標本の整理は、寄贈された状態そのままの標本を、館の規格の標本箱に移していく作業になります。今回扱った標本は普通の木箱に収められており、そのまま積み上げて置いておくと、いざ地震が来た時に大変なことになるのは目に見えています。博物館に送られてくる標本資料は様々な入れ物に入っていますので、それら入れ物を館の規格に合わせてあげることが、標本整理の第一歩になります。
入れ物が標本の保存に適していない場合も当然ありますので、貴重な標本を保存し、利用していくためにも、資料のデータ化と同じく非常に重要な作業になります。
このような標本を整理し保存するための作業は、大学内に博物館でも無い限り経験することは多くありません。それこそ普段は出来ないような作業を体験させていただき、非常に有意義な実習となりました。

2022年度 夏期博物館実習5日目 (8月28日)

博物館実習5日目のブログは東京農業大学のSが担当いたします。
最終日は「自作トラップでウミホタルの観察にチャレンジしよう」という、自然史博物館友の会の行事に参加させていただきました。世話役とは名ばかりで、ウミホタルに関しても博物館行事に関しても素人ですので、参加者である子どもたちが博士のように感じました。
指定の駅に集合した後、観察会の舞台となる公園に移動し、暗くなる前に友の会の会長さんからウミホタルについての説明を受けました。姿かたち、食性、生息域、夜光虫との違い、捕り方・飼い方etc…。数十分の説明だけでウミホタルに関する知識レベルが格段に上がりました。簡潔でわかりやすい説明のお手本のようでした。私も人に伝わる説明ができるようになりたいです。
説明が終わり、日も傾いてきたところでいよいよトラップを仕掛けます。参加者は事前にトラップ(プラスチック容器上部に複数の穴をあけ、おもりとヒモをつけてエサの入ったネットを入れたもの)を自作して持ってきていました。我々実習生は、前日に石田学芸員担当の班が実習で作成したトラップを使わせてもらいました。今回は、カニカマでウミホタルをおびき寄せる作戦です。トラップを海に投げ入れて待つこと1時間ー
トラップ引き上げ第1弾です。日も沈み切って、青い光と共に歓声が響くかと思いきや…何も起きません。第1弾は不作でした。私たちの班では場所替えとカニカマの増量を行い、第2弾に挑みました。ウミホタルは胃が体の半分を占めるようになるくらいエサを食べるそうです。見かけによらない食いしん坊だったのでごはんが足りなかったのかもしれません。再びトラップを仕掛けて待ちます。
引き上げ第2弾です。トラップ上部の穴から海水を出し網で濾してみると、2、3と青い光の粒が!ウミホタル捕獲成功です。他の参加者や実習生たちも、おおー!と声を上げていました。明るいところで見ると、俊敏に泳ぎ回る薄橙色の粒が観察できました。ただ、青い発光物質は一度出し切ると再び生成するのに2、3日かかるようで、あの輝きをもう一度見ることは叶いませんでした。せつないです。
今回の捕獲がうまくいかなかった理由としては、風が強く波が出て、トラップが揺られてしまったことが大きいようでした。参加者は各自トラップを持ち帰っていましたが、リベンジする方々の健闘を祈ります。
また、ところどころにあった待ち時間には砂浜に漂着した軽石探しをしていました。沖縄まで到達したとニュースになっていた小笠原諸島の軽石だそうです。持ってみるとその名の通り異常に軽い石なのですが、見た目で探してもなかなか見つかりません。もう10コ見つけた!という子に一緒に探してもらいながら、なんとか見つけることができました。これまでの実習を通してラベルの重要性をより実感し、班員全員が採集日・採集地・採集者を記入していました。
余談です。最終日には他の実習生とも話す機会ができてとても面白かったですが、もっと早く話しておけばよかったと反省もしています。スムーズに人と打ち解けるすべを身に着けるべきだと思いました。学芸員にとって最も重要なことの一つは、高いコミュニケーション能力を持つこと、です!

2022年度夏期博物館実習4日目

博物館実習4日目の4班の日誌を担当します、高知大学のK.N.です。
この日は地史研究室のT先生指導の下、化石の記録作業と取り扱い方を主に学びました。
当日の流れとして、初めに小一時間ほど野外で雑談をしました。今日この日まであまり会話が得意でない私は、他の班員とろくに会話できずに来てしまっていたので、個人的にとてもありがたかったです。
次に、化石処理室と一般収蔵庫を案内してもらった後に、化石の記録作業を行いました。
作業は、化石を1種類ずつ写真に収め、パソコンに移して整理、写り具合の確認、といった流れで行いました。これだけ見ると簡単そうに見えて(実際慣れてくると工程自体は簡単ではありましたが)、①撮影時にブレが起きないように専用の台でカメラを固定して撮影する。②化石と一口に言ってもとても小さいものや形状や状態の関係で壊れやすいものが多く、慎重に扱わなければならない。③資料として保存するために基本的に6方向かそれ以上の向きからの撮影になるが、形状もさまざまであるため撮り方に工夫が必要。
といった具合で、前提として意識しておくべき事柄がいくつかあり、そこが難しく感じました。
 昼休憩をはさんで午前中に残った分の撮影を済ませた後、化石処理室に戻り貸し出し予定の化石を見本に、輸送の破損を抑える梱包の実演を見学しました。最後に、当日の実習を踏まえたまとめと質疑応答があり4日目の実習が終了しました。
 この実習を通して私は、大小さまざまある化石でもすべてに等しく情報という価値があること、普段展示で見られるような化石の他にも、目にすることがないだけで研究資料としての膨大な数の化石も博物館では保管されているということを学びました。

2022年08月29日

2022年度夏期博物館実習5日目(8/28)

博物館実習5日目の日誌を担当する、三班高知大学のM.Tです。

 博物館実習最終日の5日目は、大阪市立自然史博物館の友の会のイベントに参加させていただきました。イベント内容は、自作トラップを使って青く輝くウミホタルを捕まえて観察するというものです。
 イベント開始時に、世話役の方がウミホタルについて詳しく教えてくださいました。ウミホタルはかなり限られた環境下でしか生育できないことを知って、今後地球の環境変化につれて日本からいなくなってしまわないか少し不安になりました。同時に、ウミホタルは光る物質を出して仲間に情報を伝えるのではないかという説を聞いて面白い生物にこれから出会えるとワクワクもしました。
 私たちが作ったトラップは直径10センチ、高さ15センチほどの円柱型蓋つき容器のふたに、直径1センチほどの穴を約20個開けたものでした。中にかにかまを入れあと、紐をつけて海に投げ入れウミホタルが入るのを待つという方法を取りました。作ったときは正直こんな簡単なトラップに本当にかかってくれるのか疑心暗鬼でした。
 一投目を投げ入れてから30分ほどして引き上げてみたところ、ウミホタルを確認することはできませんでした。場所を変えて二投目を投げ入れ、15分後に引き上げバケツに移してみると、青い光が一瞬光ったのが見えました。班の全員で思わず、「今光った!」と叫んでしまいました。さらにバケツの中をかき混ぜてみると2.3か所でキラキラと光る様子を確認しました。太陽やライトのようにギラギラした明かりではなく、暗闇をそっと照らす月明かりのような優しい青い光でした。20秒ほどで消えてしまい長く観察したり、光る成分を手に取って観察することはできませんでしたが、初めてウミホタルを間近に見ることができてとても興奮しました。
 周りの参加者を見てみるとウミホタルの発光をみて喜ぶ人たちがいて、普段の生活では知ることができない体験を味わってもらうという博物館の教育機関としての役割を身をもって知ることができました。
 今回のイベントに参加してウミホタルについてと学芸員の仕事について詳しく知ることができて、本当に貴重な体験ができたと思います。

2022年08月28日

2022年度夏期博物館実習 3日目(8月26日)

博物館実習3日目の4班のブログを担当します、奈良女子大学のK.S.です。
実習3日目は収蔵庫内の昆虫標本の見学、ウスバカゲロウの標本の作製と種の同定、特別収蔵庫にあるクマゼミとアブラゼミの標本の整理を行いました。

昆虫は後から見て調べやすいような形に整えた状態で標本にして保管しているそうです。また、小さい標本や壊れやすい標本の場合には標本に直接針を刺すのではなく、小さな三角の紙に標本を貼り付け、その紙に針を刺して固定するそうです。
ウスバカゲロウの標本作製では、まず中性紙である厚めのケント紙を小さく切って作った台紙とウスバカゲロウを、ピンセットを使って細かく調整しながらボンドで貼り付け、乾かします。乾いたら台紙部分に針を刺し、ラベルも同じ針に刺します。脚や触覚がとれた場合、それらも同じ台紙に貼り付けておきます。繊細な作業が多く慣れるまでは力加減などが分からずに苦戦しましたが、担当していただいた学芸員の松本さんがやり方やコツを丁寧に教えてくださり、だんだんと出来るようになりました。
次に、作製したウスバカゲロウの標本の同定を行いました。初めに実習生だけで羽の模様の違いなどを基に標本の分類に挑戦し、その後絵解き検索を用いて羽の模様や横脈の分岐の位置、触覚やケヅメの長さを確認しながら同定をしました。肉眼では分からないときは顕微鏡や、スマホのカメラで撮影して拡大するなどして見分けました。初めの分類で同じ種としていた中にも実は全く違う系統の種だったものがありました。また、ホシウスバカゲロウは今回絵解き検索で使用した資料では1種とされていましたが、近年新種がいることが分かり今ではさらに細かく分類されるようになったそうです。このように新種や新しい変異が発見されることもあるため、様々な場所で採集して標本にし、同定していくことが重要だそうです。
セミの整理では、できるだけ隙間ができないよう、かつ標本同士が当たらないよう気をつけながらドイツ箱の中にセミの標本を並べました。同じ種の標本でも、羽の広がり具合や足の開き具合、体長などが個体によって少しずつ異なっており、上手く並べるためには配置を工夫する必要がありました。作業を終え、箱の端から端までセミの標本が並んでいるのを見ると、とても迫力がありましたが達成感もありました。
収蔵庫にある膨大な量の昆虫標本が今回の実習で経験したようにして作られたものの積み重ねだと思うと、学芸員の仕事の過酷さと偉大さを改めて感じました。

2022年08月27日

2022年度 夏期博物館実習4日目 (8月27日)

こんにちは。岡山理科大学のT.M.です。2班の博物館実習4日目の実習日誌を担当します。
私が所属している班の実習4日目は、館長室にて寄贈された標本の仮登録を行いました。具体的な作業内容は、2人1組でコンテナに入っている標本を調べて、その情報をExcelに記載するといったことです。標本番号、標本名(日本語名と英名もしくは学名)、分類群、採集地(日本語表記と英語表記)、備考事項を記載しました。博物館には、極めて膨大な数の標本が保管されています。これらの標本に関する情報をデータとして記録することで、展示や教育普及・調査研究等の目的で使用されます。
本日扱った標本の種類は動物や植物の化石の他、岩石や鉱物、石材と多種多様でした。そのため、標本を図鑑などで調べても、標本名がよくわからなかったことが多々ありました…。その度に川端館長に質問・確認して解説してもらいました。岩石や鉱物といった自分が知らなかった分野はもちろん、動物など自分なりに勉強していた分野でも新しく学べた内容がたくさんありました。例えば、恐竜の卵の化石からは外形や表面の状態といった情報を読み取ることができます。その情報から産卵した恐竜の種を大まかに推定します。こういったことは、実際に標本を取り扱う中で初めて分かることなのだと痛感しました。
他にも、標本に付随しているラベルを読み取る際に苦労しました。というのも標本は、世界各地で採集されます。そのため聞いたこともないような地名や、ラベルが英語表記ではない場合も当然あります。その度にネットで調べました。同時に博物館には、日々各地から様々な標本が収集されていることを実感しました。
今回の実習は、標本をデータとして登録する作業の一端を担当しました。博物館に資料として登録するためには、それだけ数多くの段階を経ているということにもなると思います。そして学芸員や各分野のスペシャリストといった多くの方々が、膨大な数の標本を日々整理されていることで、展示や普及・教育活動、調査研究といったことができるのだなと考えさせられました。
今回の実習を通して博物館の実態を垣間見ることができ、とても貴重で有意義な体験ができました。

2022年度夏期博物館実習 2日目(8月25日)

こんにちは。S大学のWKです。
2日目から班に分かれての実習が始まり、私たちの班はラクダ1頭分の骨を洗う作業を行いました。本物の動物の骨を洗うという機会は初めてだったので大変貴重で楽しい体験をすることが出来ました。
手足の骨や、背骨など1つ1つが大きく重たかったです。私たちが洗ったラクダは年寄りのラクダで、骨を見るとその動物の年齢を知ることもできると教えて下さりました。実際、私が洗った下顎の部分には歯がついていたのですが、グラグラしていたり抜けている箇所があったりして、人間の老化と似ているということを見て学ぶことができました。
ラクダ1頭を洗うことに、実習生と学芸員の計4人で数時間かかっていました。もっと大きな動物を洗うと考えると、すごく大変な作業だと感じました。
また動物の骨格標本をつくる方法も教えて下さいました。骨格標本を作るには、冷凍したり、皮を剥いだり、乾燥させたり、土や水の中に動物の死体を入れ、虫などの力を借りながら肉を腐らせたり、洗ったりなど膨大な時間がかかると知りました。
私たちが普段、博物館などで見ている骨格標本をつくるには数ヶ月から数年の年月が必要で、1つの標本を作るためにはとても時間や労力がかかる事が分かりました。調査・研究を行いながら事務作業やこの博物館実習のような普及活動を行ったりなど、私が想像していた何倍も学芸員の仕事の多さや大変さも学ぶことができました。
この実習でしか体験することのできない貴重な体験ができ、とても楽しかったです。

2022年度 夏期博物館実習3日目 (8月26日(金))

 博物館実習3日目、2班の日誌を担当します、岐阜大学のY.R.です。

 5つの班に分かれて行なわれている博物館実習ですが、本日、私たち2班は魚類の液浸標本について、その作り方に始まり、保存と管理の仕方、配架、メンテナンスの方法までを実践を交えながら習いました。

 魚類はヒレの筋(軟条など)の数やウロコの枚数などが種類を特定するキーになります。また、頭の骨の中にある耳石というものをその魚の年齢を推定するのに使ったりもします。後々の研究に使えるようにそのようなキーとなる形質を保ちながら標本にする必要があります。昆虫のように乾燥させてしまうとヒレがカピカピにちぢれてしまいますし、かといってそのままでは腐ってしまいます。そこで魚類の標本によく用いられるのが、魚をホルマリンや70%のエタノールに浸けて保存する液浸という手法です。かつてはホルマリンがよく使われていたそうですが、ホルマリンが時間の経過と共に酸性に傾き、魚の骨や耳石をダメにしてしまうことが近年分かり、最近では70%エタノールを用いることが多いそうです。実際には、この70%エタノールに魚を浸ける前にも、エタノールに浸けると失われてしまう魚の色彩や模様を記録するための写真撮影、体長の計測、ヒレを整える展鰭など多くの過程が必要であることも学びました。
 このように多くの段階を経て作られた魚の液浸標本を地下の収蔵庫に配架していきます。収蔵庫には、おびただしい数の魚の液浸標本が分類群ごとに並べられています。新しい標本もそれぞれの分類群の標本が置かれている所へ収納していきます。この時、間違った場所に新しい標本をしまってしまうと、数多の標本に埋もれて二度とその標本を見つけられなくなってしまう危険性もあります。標本を収納するといっても簡単なことではなく、注意の必要な作業でした。標本が正しい位置にしまわれることで、博物館の展示で「○○県のこの魚の標本が欲しい!」となった時にも迅速に取り出すことができます。
 最後に、このように収納されていった液浸標本のメンテナンスを行いました。液浸標本のエタノールが揮発して減っていないかをチェックし、適宜エタノールを足していく作業です。標本は作って終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要なのだと学びました。

 博物館に物が「資料」として収蔵されるまでに、魚の液浸標本1つをとっても、ここまで細かい多くの気配りと段階があるのだと分かりました。展示として多くの目に触れるのはそのほんの一部で、博物館が「資料の収集・整理・保管」、「資料に基づく調査・研究」、「展示を含む成果の公開」、「普及・教育」といった役割を日々果たしているのには、本当に多くの人の手と時間がかけられているのだと痛感しました。

2022年08月26日

2022年度夏季博物館実習3日目(8月26日(金))

 博物館実習3日目の日誌を担当します、琉球大学のF.Kです。
 3日目の今日、1班は一般収蔵庫にてペットボトル製の容器に入った砂の標本に標本番号を記載していく作業を行いました。作業の内容はリストに書かれている順番に標本を探し、標本番号をつけ、元の場所に戻すといったことなのですが、標本の入ったトレーを移動させて探すなど想像以上に体力を使いました。4人の班員で分担しながら作業を行い、4時間くらいで160個の標本に番号を付けることができました。
 砂の標本には北海道から沖縄、離島、そして海外のものもありました。今日の実習の最後にはそれぞれが気に入った砂を顕微鏡で観察することができ、それぞれの地域ごとに異なる特色があり、そういった違いを観察するのも非常に興味深かったです。さらに、実習の説明の中で砂が水の次に使われている資源であることや、海面上昇の影響などによって砂浜が消失してしまうことなど、博物館で標本として保存する重要性を知り、より一層の関心を持ちました。有意義な時間を過ごすことができ、今日の実習もあっという間に時間が経ってしまいました。残り2日となってしまいましたが、充実した実習となるよう頑張ります!

2022年度夏期博物館実習 2日目 (8/25)

こんにちは。滋賀県立大学のK.S.です。
私が配属された2班の実習2日目は昆虫研究室の藤江さんの指導の下、マイマイカブリの標本整理を行いました!具体的には、標本がどこにあるのかすぐに検索できるように産地ごとに標本を並べる作業でした。実習は特別収蔵庫で行いました。夏でも少し寒いくらいで、全身がナフタレンで防虫された気がしています。初めはオサムシの仲間がギッチギチに詰まったドイツ箱から、マイマイカブリだけを分ける作業をしました。マイマイカブリは乾燥標本で少しの接触によって簡単に爪や触角がとれてしまうため、標本の隙間が小さいととても緊張する作業でした...。次にマイマイカブリを地方ごとに分ける作業を行いました。ラベルを読んで地方ごとに分けたのですが、ラベルはとても小さいうえに決まった書き方がないので読むだけでもかなり大変...。特に手書きで癖のある字は読みにくく、市町村の名前しか採取場所が記入されていないラベルには苦労しました。中にはラベルがついていないものがあり、こうなってしまうと標本ではなくただの死骸です。実物とデータが合わさって保存されていることではじめて標本の価値が生まれるんですね。最終的には都道府県ごとに整理したのですが、使用したドイツ箱はなんと10箱以上!収蔵庫で見せていただいたアオカナブンが全部で2箱だったことを考えると、マイマイカブリの標本数は異常に多いのです!マイマイカブリは見た目が珍しいため採取されることがとても多いと説明してもらいました。そして北の産地から順に標本を並べてみると、北に行くほどカラフルで体が小さく、南・西に行くほど体が大きくなるんです!こんなことも、標本を整理することで初めて見えてくることを実感しました。学芸員の方々が日々膨大な数の標本を整理しているおかげでたくさんの研究ができるんだなと感動を覚えました。貴重な体験やお話をありがとうございました!

2022年度夏期博物館実習 2日目(8月25日)

こんにちは。博物館実習二日目担当のO大学のY.Mです。
二日目は各班に分かれそれぞれ担当の学芸員さんのもとで実習を行いました。
私たち五班はI先生のもと午前中は一般収蔵庫の床掃除を行いました。
この床掃除はただの掃除ではなく学芸員の大切な仕事の一つです。
それは資料の天敵である虫が大量発生していないか調べる仕事です。
実習生三人で手分けして一列ずつ掃除を行い、集めたゴミの中に虫が入っていないか確認しました。
その際、動物標本に集まる「カツオブシムシ」「ルリホシカムシ」植物標本や昆虫標本に集める「シバンムシ」が発見されました。ですが今回は大量発生というほどでもなく過去発生した虫たちの残骸と考えられます。
やはりこのような資料の天敵となりうる昆虫が存在するということ、また資料を未来に残すという学芸員の大変重要な仕事だということを今回の収蔵庫の掃除を通し学ぶことができました。
掃除後はボーリングコアの解説とボーリング調査の紙ベース(ボーリング柱状図)を専用ソフトを使用しデジタル化を行いました。ボーリング柱状図は今まで青焼きという方法で紙媒体のものとして保管されてきましたが青焼きという方法では経年劣化が激しく最近では保管方法の見直しがされています。
ボーリング調査は活断層調査などの研究目的のものや建物を建設際に行われる地盤調査の一般的なものと分けられます。
1995年に起きた阪神淡路大震災をきっかけに大阪市では様々な平野部でのボーリング調査が行われてきました。これらの調査資料を保管する重要な役割も博物館で行っています。
私はある小学校の地質調査資料のデータ化を行いましたが情報量の多さに驚きました。
今回の実習より学芸員の仕事内容や地域や企業との関わりの重要さを知りました。

2022年度夏期博物館実習 2日目(8月25日)

こんにちは。博物館実習2日目を担当するK大学のS.Fです。
今日はそれぞれグループに分かれて実習を行いました。私が所属した1班では、一般収蔵庫の鉱物、脊椎動物、無脊椎動物の化石の標本の整理を行いました。
脊椎動物、無脊椎動物の化石標本の整理では、貝やサンゴなどの化石に触れ、自分の目で化石の細部まで見ることができました。サンゴの中の構造などを化石で確認することができたりと、整理をしていてとても楽しかったです。
鉱物標本の整理は、鉱物一つ一つに整理番号と標本番号が振られていて、その順番に鉱物の写真撮影をし、Excelに整理番号、標本番号、名称、原産国などを打ちこみ、それから標本を棚に保管しました。鉱物の標本も自分の手に取って、近くで見る機会はなかなかないので、鉱物の繊細な美しさに感動しました。
また地史系の展示の説明を聞き、化石などは産地の記録があることが大切になってくることや標本があることでその分野の研究が進められることを知り、標本の重要性を改めて考えさせられました。
休憩時間にも様々な化石標本を見せていただき、図鑑で見ていたような三葉虫やアノマロカリスなど古生代の化石標本を実際に見ることができ、とても嬉しかったです。
実習2日目ですが、すでにもうたくさんの貴重なお話を聞くことができ、また体験もさせていただきました。ありがとうございます。

2022年08月25日

2022年度夏季博物館実習2日目

 こんにちは、大阪芸術大学のS.Kです。

 実習2日目は、植物研究室のY学芸員の下、植物標本庫の見学と、押し葉標本のソーティング作業を行いました。押し葉標本とは、植物を平面に押し込め、乾燥させたもので、押し花との違いはラベルがあるかだそうです。

 ソーティング作業は、種類別に分類された押し葉標本を、自然史博物館の登録がある大阪府産のものと登録されていないもの、大阪府以外の地域のものに分けるというものでした。いつ、誰が、どこで、何を採集したかといった情報が書かれたラベルを見ながら分けるのですが、昔の地名で書かれていたり、手書き、英文のみなど様々なラベルがあり、中には見ただけでは判断できないものもありました。そんなラベルを見て、普段から膨大な数の標本を分類している学芸員の仕事の大変さを痛感しました。

 博物館で管理・保存されている植物の標本は、研究者や来館者はもちろん、美術や音楽を学ぶ人達など、私のような植物分野を専門としていない人達にも利用されているそうです。このように標本は、幅広い分野の人達に役立てられるようにあるのだと学ぶことができました。そのためにも、今回行ったソーティング作業は地道ですが、とても重要な仕事であると実感しました。

2022年度夏期博物館実習1日目

博物館実習1日目の記録を担当させていただきます。筑波大学のM.H.です。1日目は、実習のオリエンテーションとして、実習生のみんなとともに、前半に大阪市立自然史博物館についての説明を聴き、後半に博物館内の施設見学を行いました!

前半では、当館の沿革や在籍している学芸員の専門分野、そして学芸員の仕事について実例を混じえながらお話していただきました。コロナ禍における活動の停滞とオンライン活動の進展、特別展の集客力についての試行錯誤など、実際に話を聞くことでより痛感する事情を聞くことが出来、とても有意義な時間でした。

後半では、博物館の施設、収蔵庫や展示室などを見学しました!滅多に見れない大量の標本や所狭しと置かれた資料たちは、どれも面白くわくわくしながら見て回りました。展示室ではメンテナンスの難しい展示、ハンズオン展示の功罪など、学芸員視点での展示についての苦労を聞くことができました。普段見学している際は気にしないことが多く、万人に向けた展示について新たな視点が得られたと思います。

総じて初日は、散乱した資料や、苦労の見える展示室など、「生きている博物館」の姿を見ることが出来ました!明日からも多くの体験を血肉にしていきたいと思います!

2022年01月14日

2021年度博物館実習4日目

大阪大学のN.Kです。今日は学芸員の長谷川さんの指示にしたがって植物標本の登録を行いました。登録作業という言葉だけ聞くと楽な作業のように思えますが、もし間違った情報を登録してしまうと、あるはずのものがないといったようなトラブルのもとになってしまうため、集中して決して間違いがないようにする必要があります。また、一つや二つならほとんど時間はかからないのですが、登録を待つ標本はダンボール複数個分あり、大変時間のかかる作業となっています。なぜそのような大変な思いをしてまで登録作業を行わなければいけないのか?と思う人もいるかもしれません。しかし、もし登録が行われていなければ、標本を使いたい外部の研究者が、この博物館に目的の標本があるか確認できません。博物館の持つ標本を活用してもらうために、登録作業は大変重要なのです。
登録作業の大切さを理解してもらえたところで、この作業の大変な点について語っていきましょう。まず、この作業の基本はラベルに書かれた情報をパソコンに入力することなのですが、手書きラベルの一部には文字の癖の強いものが…、もし皆さんがこれから標本を博物館に持ち込むなら、出来ればラベルはパソコンで作成していただけるとありがたいです。また、標本は壊れやすいので扱いには気を遣います。ただ、量がとにかく多いので、スペースの都合上積んでいく必要があり、いつの間にか不安定な積み方になっていることがあります。かといってあまり丁寧に積んでいくと、作業時間がどんどん延びていき、いつまでたっても終わらなくなるというジレンマがあり、悩ませられます。
今日の実習で、私は、来館者から見えない多くの地味だが、避けては通れない作業によって博物館は支えられていることを学びました。皆さんも、これから博物館に行ったときは、博物館の方々の見えない努力を、ぜひ思い出してあげてください。以上です。

2021年度博物館実習 最終日(1/13)

初めまして、博物館実習最終日のブログを担当する三重大学のSIです。

最終日は前日の実習と同じく、3つの班に分かれてそれぞれ担当してくださる学芸員の方々に指導を受けました。私たち3班を担当していただいたのは昆虫研究室のM先生でした。

午前は昆虫研究室の3名の学芸員が主にどの分類を担当しているのか大まかな説明を受けました。昆虫は種数がとても多いため、それに伴って標本の数も他の研究室に比べて多くなっていました。昆虫研究室の話を聞いた後は収蔵庫へ行き、昆虫の標本を見ました。同じ分類の種でも、生息する場所などで様々な形態をしていました。様々な標本を見た中で、アミメカゲロウ目あるカマキリモドキが印象的でした。見た目はカマキリにとても似ていて、クモの卵に寄生して卵を餌に成長するという生活史を持っていることを知りました。収蔵庫を見た後はウスバカゲロウ科の標本作成を行いました。羽の網目がとても綺麗でした。触覚などが取れやすく扱いがとても大変でした。
午後は午前の続きで、ウスバカゲロウ科の標本作成を行いました。全部で約150匹ほどの標本を作成しました。その後、作成した標本の種を同定すると10種のウスバカゲロウがいました。同じホシウスバカゲロウの中に新種がいることが最近発見されたと聞きました。今回の標本の中にもいくつか別の種が混ざっていました。成虫の形態はもちろん、幼虫の形態にも違いがあるそうです。最後に種ごとに整理した標本を収蔵庫へ持って行き、種ごとに棚に収納して実習は終了しました。

これまで昆虫の標本作成など経験したことがなかったので、とても良い経験になりました。また、標本を見たり、作成したりする中で新たな知識を得られて良かったです。

2021年度博物館館務実習 2日目 はくぶかん・たんけん隊

こんにちは。北海道大学のHNと申します。
昨日、全5日間の博物館館務実習が無事終了しました。
今回は2日目に実施されたはくぶかん・たんけん隊の、補助スタッフ活動について書かせていただきます。

はくぶかん・たんけん隊は小学生の子供たちと一緒に博物館のバックヤードを見て回るイベントで、実習生の役割はタイムキーパーと体調不良になってしまった子供への個別対応がメインでした。
午前中は元気いっぱいの低学年男子4人のグループを担当しましたが、とにかく自分の知っていることを全部話したい子、おとなしい子、ひたすらカメラで写真撮ってる子、とそれぞれ全然違う性格で、対応の仕方など実習生としてはとても勉強になりました。
どの子もみんな生き物についてよく知っていて驚きました。
特別収蔵庫、液浸収蔵庫、実習室の哺乳類の皮でそれぞれ1人ずつ気分が悪くなり部屋の外に連れ出す作業をしたので、イベントのお役には立てたのかもしれません。
収蔵庫の外で待つ際、入り口で作業をされていた方から小学生用が休憩するための椅子を貸していただき大変助かりました。

午後は高学年グループを担当しました。
午前中とは違ってみんなおとなしい雰囲気でしたが、実習室で学芸員さんから色々クイズを出されるうちに段々と活発になっていったように思います。
特別収蔵庫で女の子が1人リタイアしたので連れ出しましたが、その後の時間がかなり余ってしまい、おしゃべりもうまくできず反省しています。
最終的に早く集会室に戻って来た他の子供たちとにゃん太郎を見に行くことで、時間も潰せて本人も楽しそうにしてくれました。
提案してくださった学芸員さん、本当にありがとうございました。

はくぶかん・たんけん隊は、子供たちの体力や集中力、性格の個性をある程度考慮して個別に対応しつつみんなが面白いと思えるようなお話をする、というよく考えるとかなり難しいイベントでした。
しかし、学芸員さんだけでなく友の会のボランティアスタッフの方々という頼もしい協力者がいらっしゃるため、特に大きなトラブルもなく子供たちも満足してイベントは終了しました。
大阪市立自然史博物館がいかに普及教育活動に力を入れて取り組んでいるかがよく分かるイベントでした。
個人の反省としては、今後はシャイな小学生の女の子とも打ち解けられるようなおしゃべりスキルを身に着けたいです。

2022年01月13日

2022年度博物館実習 5日目

初めまして。
冬期博物館実習5日目担当、千葉科学大学のMAです。
この日も4日目同様に3人ずつの班に分かれて実習を行いました。私の班はT先生が担当してくださいました。
午前は1人ずつ自己紹介をした後に、収蔵庫での化石整理を行いました。自己紹介は5日目にして初めて行った為、妙に緊張しました。しかし、同じ班の人達の事を知れ、話の話題が広がったため、1番実習に取り組みやすかったのではないかと感じました。
化石整理では、魚の化石や貝の化石に触れることが出来ました。私の班は前日に植物標本について学習しましたが、植物と化石の保管方法の違いについて理解することが出来ました。植物では、種ごとに管理していますが、化石では受け入れ順に保管していることが分かりました。また、棚に保管する際には化石番号の若い順に上から入れているそうです。化石では、合理的に行えるように受け入れた順に番号を付け、管理することでもう1度探し出したいときに探せるようにしているそうです。
午後は整理した化石の情報をPCに落とし込む作業を行いました。化石の情報を入力する際には、ただ入力するだけではなく、情報に誤りがないか化石とラベルをよく見比べながら入力しなければいけないそうです。しかし、展示されている化石以外を見たのは初めてだったため、見比べるのが難しいと感じました。
 今日の実習では、「成る程」と感じることが多く、貴重な体験をすることが出来ました。

2021年度博物館実習 4日目 グループに分かれての活動

こんにちは。奈良女子大学のU.Yです。
この日は3つのグループに分かれて活動を行いました。私が所属した I 学芸員のグループではカタツムリの標本整理を行いました。今回扱った標本は元々、コレクターの方々が集めていたものでした。博物館ではこのように、コレクターの方からコレクションを頂いて展示・保管することがあります。譲り受けたコレクションは古い物も多いので、今回の標本整理では劣化したガラス容器からプラスチックの標本箱に移し替える作業を行いました。一見ガラス容器の方が見やすく保存に便利かと思われますが、劣化するとガラスの成分が標本に影響し、容器壁面にくっついてしまうといった現象が起こります。これでは標本の保存に向かないので、プラスチック製の容器にガラス板をはめ込んだ蓋がついた標本箱に移し変えました。標本は大きさも様々、形も色も様々で、普段ならガラス越しでしか見られない本物の標本を手にとってよく見ることができた貴重な機会でした。また標本の扱い方や保存の仕方の難しさを体感できました。この日の主な活動は標本整理でしたが、今回は特別に設備の説明会にも参加させていただきました。大阪市立自然史博物館では講堂の改修工事を行っており、講堂が少しリニューアルしました。学芸員であるとはいえ、展示する資料のみに気を配るのではなく、設備のこともよく理解しておかねば展示や保管が上手くいかないようです。設計段階からよく見ておかないと、メンテナンスのためにショーケースを開きたいのにケースの配置が悪くて開けなかったり、電球の替えがやりにくかったり、後々に問題が発生してしまいます。また照明は資料を保管するのにも展示するのにも重要な役割を担うので、照明にも気を配る必要があるそうです。
この実習がなければ知らなかったことや気づけなかったことが本当にたくさんあるので貴重な体験になりました。また、来館者として大阪市立自然史博物館に訪れることがあれば、いつもとは違う視点で展示物や建物、そして学芸員さんのことを見ることができるなと感じました。

2022年01月12日

2021年度実習4日目(2022.01.12)

こんにちは!
冬期博物館実習4日目担当の同志社女子大学のT.Yです。
4日目からは1班3人ずつに分かれて実習を行いました。私の班はI先生が担当していただきました。
午前中は動物の骨格標本や地盤調査で掘り出されたボーリングコアなどが収蔵されている、一般収蔵庫の掃除を行いました。この掃除は雑用!ではなく、きちんと目的があります。その目的とは、「資料にとって天敵の虫が発生していないか調査すること」です。1列を掃除するたびにゴミとにらめっこして、虫が紛れていないか調査しました。その結果、動物の骨や肉を食べるルリホシカムシ、紙を食べるシミの仲間、第1展示室の最初に大きな模型がある「G」の幼虫、アシナガグモが発見されました。
加えて、収蔵庫にとっては新種となる虫が発見されました。正確には「されてしまいました」のほうがいいかもしれません。その新種とは「カツオブシムシ」です。この虫はタンパク質であれば何でも食べるそうで、当博物館ではラスボス的な存在です。(個人的な意見です。)今回は一般収蔵庫でしたが、もし多くの標本を扱う収蔵庫であれば、、、と思うとゾッとしました。なぜなら、貴重な資料にとって非常に危険な保存環境になるからです。普段している掃除も博物館にとっては、後世に資料を受け継ぐために大変重要であることを再認識することができました。
掃除後はボーリングコアの解説をしていただきました。建物を建設する際に行われる地盤調査の一般的なものとタモリさんがブラブラするあの番組でしか見たことない研究用のものの2種類を見せていただきました。また、一般的な標本に付属しているボーリング柱状図の見方も教えて頂きました。1番印象的なお話は、1995年に起きた兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)をきっかけに都市部の平野部でボーリング調査が行われるようになったことです。研究目的以外に都市部を次の災害から守るためにも調査が活用されていることを知り、新たな博物館の役割を知ることができました。
午後はボーリング調査の紙ベースのボーリング柱状図・データを専用ソフトを使用してのデジタル化作業しました。最初はデータ入力方法の説明をいただきながら全員同じデータの作業を行いました。その後、各自違う実際のデータのデジタル化作業をしました。ソフトは初心者でも扱いやすく、とても便利性が高いものだと感じました。データを共有することで学術発展や防災対策にも役立てられるので重要性が高い必要な作業です。ところが膨大な量があるので、学芸員さんの負担の多さが感じられました。
最後に、、、最初の方に書いた虫の「G」については実際に足を運んで確認してみてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
以上、4日目の日誌でした!

2022年01月11日

2021年度博物館実習 1月10日

こんにちは。奈良女子大学のM.Mです。
実習3日目の本日は、「はくぶつかん・たんけん隊」のサポートをさせていただきました。「はくぶつかん・たんけん隊」は小中学生向けのバックヤードツアーです。標本資料を収蔵している収蔵庫や学芸員の方が研究を行っている研究室など、普段見ることができない博物館の裏側を見ることができるイベントとなっています。
私は、午前は低学年の子のグループに、午後は中学年の子のグループに同行して回りました。実習生の仕事は、最も重要なのが体調を崩した子を無事に途中離脱させることで、他には収蔵庫の重いドアを開けること、タイムキーパーなどがあります。私はタイムキーパーを担当していました。本日は途中で体調を崩した子もおらず、大きなトラブルもなくとても順調にツアーを終えることができました。
本日のツアーに参加して、子どもとは大人が思っている以上にタフな存在なのだと痛感しました。大人でもしんどいと感じる2時間近い道のりを元気いっぱいに歩き続け、薬品の匂いがきつい(個人的にはナフタレンもホルマリンも割と好きな匂いなのですが)収蔵庫にも、例年気持ち悪いといって途中離脱者が出るらしい液浸標本にも興味津々でした。
最初は大人しかった子も、ツアーが進むにつれて積極的に学芸員の方に質問をしていました。見るもの全てが新鮮で興味深いといった様子で、タイムキーパーとして時間の終わりを告げるのを心苦しく感じるくらいでした。今日がきっかけで研究の道に進む子が出るかもしれない、誰かの人生が変わるような瞬間に立ち会っていたのかもしれないと思うと、なんだか誇らしいような責任重大なような不思議な気持ちになりました。もっとも、私自身はいち実習生なので大したことは何もできていないのですが。
また、私は2回ツアーを回ったのですが、どちらの回の学芸員の方も解説が分かりやすく、また時間のかけどころなどにそれぞれの方の個性のようなものが感じられて面白かったです。スタッフ側として参加した身ではありますが、小学生の子たちと一緒に楽しく聞き入ってしまいました。
「小学生にも分かるように解説する」と一言で言ってしまうのは簡単です。しかし、分かりやすい言葉選び、子どもを惹きつける話し方など、実際のところはかなり高度な技術を要するものだと思います。教育普及に力を入れた博物館であることは初日のオリエンテーションで聞いていましたが、本日はそれを実際に体感することができました。

2022年01月09日

2022年度博物館実習  1/9(日)

こんばんは。京都先端科学大学のR.Tです。
本日は、標本処理の実習をさせていただきました。
作業内容としては、トラの骨についた汚れや筋の除去で、たまたま今年の干支にちなんだ動物に携わることができました。骨を壊さない、なくさない、混ぜない。一見子供への注意と思うようなことも、実際に行ってみて、その大切さが身に沁みました。
また、標本台帳や標本受入票といった、いつその動物たちを採ってきたのかやその状況を記録してある記録簿を見せていただきました。その中で興味深いなと思った話は、記録を紙媒体で行っているという事でした。大学の授業でも教わりましたが、パソコンなどに記録する方が早いですし、場所も取らなさそうな気もしますが、100年単位で記録を残すことを考えるならば紙の方が持ちますし、手書きでの記載はその人が携わって記録をとったという証明にもなります。かつての日本の様子が分かるのも、それを記したものが現在も残っていることが大きいです。そう考えると、博物館というものの存在意義の大きさに改めて気づかされます。普及教育とは言い得て妙だなと思いました。
メスの取り扱いや椅子に長時間座ってなど、これを日々こなしている学芸員さんの凄さに今日は気づかされる一日になりました。自分は不器用なので、なかなか効率よく進みませんでしたが、実際に自分が関わった骨が並べられているのは壮観で、それを見ただけでも、達成感を感じられ、これが学芸員をして行く事のモチベーションの一つなのだろうなと、虎の骨を眺めながら思いました。

2022年01月08日

2021年度博物館実習 1/8

こんにちは、北海道大学のSKと申します。
よろしくお願いいたします。

本日は冬期の博物館実習の初日ということで、W先生のオリエンテーションからスタートしました。
大阪市立自然史博物館の沿革、施設や事業についての説明を受けながら、あんなことやこんなことまで色々なお話をしてくださいました。お金がない・収蔵庫の空きがない・なんか管轄とか所属のアレでアレがある、というのはどこの博物館でも共通しているようです。大学の授業でも様々な博物館を見学をさせていただきましたが、どこもこの3点に関するお話はされていたような気がします。

本日の実習では館内をまわりながらの説明も受けたのですが、特に印象的だったのは
「触れる展示は減る」
「メンテナンスの視点で見ると割と欠陥が多い」
という2点でした。

実際に触れることのできる黒水晶の展示は、展示された当初よりなんかゴツゴツがちょっと減ってるそうです。岩石をもいだ方が過去にいらっしゃるのでしょうか…(絶対にマネしないでください)。視覚や聴覚のみならず触覚で体感できる展示というのは魅力的で面白い一方、このような問題点もあるようです。

また、普通は展示ケースの中の展示物に目が行きがちですが、少し視線を上や横にずらして見ると、展示ケースの構造上の問題や、メンテナンスの際の問題が色々と見つかることがわかりました。テープみたいなものが貼られていたり、DIYの痕跡のようなものがあったりする部分は、そのような問題を改善しようとした学芸員の皆様の工夫が感じられるものでした。当然展示物は壊れやすかったり、取り扱いが難しいものが多いので、そのような部分の清掃やメンテナンスも学芸員の仕事の一つです。

博物館に何度も来られている方は、そういった場所を気にしながら、「ここの蛍光灯切れたらどうするんやろ?」「この展示物掃除とか大変そうやな」とか考えながら館内を見て回ると、新しい博物館の楽しみ方ができるかもしれません。

以上です。

2021年11月18日

2021年度博物館実習 11月14日

こんにちは。成安造形大学のM.Tです。
博物館実習最終日の14日、一班では災害で水や泥汚れがついてしまった植物標本を乾燥させる為の作業を行いました。作業内容としては、ひとつひとつ標本の濡れ具合を確認し、程度に合わせて新聞や段ボールに挟んでオープンドライヤーで乾かすという手順となります。新聞だけでなく穴の空いた段ボールを挟むのは、ドライヤーの中で熱や風をより循環させるという目的があります。脆く崩れやすい標本や濡れ具合が酷く新聞に引っ付いてしまう状態の場合は、間にネットを挟み対策をします。標本を出来る限り壊さないよう丁寧に扱う必要があり、さらに量もたくさんあるため大変な作業だと感じました。
今回この作業を行うにあたって、東北の震災時のお話もお聞きしました。被災した博物館の対応をしたいと思っても当時はまだ標本処理の手法が定まっておらず、混乱も多かったため想像以上に大変な状況だったことを知りました。同時に、このような被災の経験から私たち実習生のようなアマチュアでも手伝うことが出来、より早くより多くの標本を助けられる手順が定まってきたことも知りました。
今日作業を行なったのも他博物館の所蔵品であり、またこのような処理作業は自然史博物館が主催している友の会の会員の方々とも協力して行っていると聞き、博物館同士の連携や地域での協力など人との繋がりも重要になってくることを学んだ1日となりました。
5日間の実習を通して収蔵庫を見せていただく機会が何度もありましたが、自然史ということもあり数が膨大でこの数が被災する大変さは素人目でも感じられました。災害はいつ何が起こるか分かりません。完全に予防するのは不可能ですが、助け合える状況を作ることは可能です。今回実習で標本や資料に身近に触れた身として、今後もこのような機会があれば力になりたいと思いました。

2021年11月15日

2021年度博物館実習 11月14日

こんにちは。最終日のブログ担当の滋賀県立大学のS.Hです。
今日は動物標本がメインの内容でした。
はじめに標本台帳と標本受け入れ票について講義していただきました。台帳は登録された標本の番号が記載されているものである一方で、受け入れ票には未登録の標本に関する情報も記載されているものだということでした。これまでの実習で収蔵庫には未整理・未登録の標本が多く存在すると聞いていましたが、そういったものもほぼ全ての情報が残されていて、確かに最低限の情報は残さないと収拾が付かなくなるなと納得しました。その一方で、どれが未登録でどれが登録済みの標本なのかややこしくなりそうだなとも思いました。

次に哺乳類の骨格標本の洗浄を行いました。今回扱ったのはヒツジの骨でした。動物の死体が博物館にやってきてからまず肉をとる作業をするそうで、担当の方はしばらく地上に置いておいて虫や微生物にきれいにしてもらう方法をとっているそうです。そのため、骨が入った袋には一緒に虫の抜け殻も入っており、少し驚きました。洗浄は歯ブラシを主に使用し、骨の状態によってピンセットや試験官用ブラシなども適宜使用しました。汚れは歯ブラシでこするだけで簡単に取ることができ、きれいな骨になっていくのを見て虫や微生物はここまできれいにできるものなんだなと驚きました。

洗浄が終わった後、背骨を頸椎から胸椎、腰椎と正しい順に並べる体験をしました。洗浄している時に骨が意外と小さく感じたこともあり、幼いヒツジだったのかと思っていましたが、よくよく聞いてみると高齢のヒツジだったそうです。また、骨の状態から高齢だったことがわかると教えていただいてとても興味深かったです。並べる作業は初心者にはどれも同じに見えて難しく感じました。教えてもらいながら正しい順に並べるとしっかりと組み上がったので、自然に作られたにも関わらず身体の構造はうまくできているんだなと感動しました。

今日は骨格標本の作成を主に体験しました。別の日に行った昆虫・植物・化石の標本の作成や整理も、標本を壊さないように気を遣いながらも素早く行う必要があり大変さを感じましたが、動物の標本は重い死体を運んだり骨を一つずつ手洗いしたりと肉体的な厳しさもある分一番大変なのではないかと感じました。

2021年11月14日

2021年度博物館実習 11月12日

和歌山大学 K.Yです。

畔田翠山の読み方は知っていますか?和歌山県出身の江戸後期の本草学者です。答えは最後に書きますね。

大阪市立自然史博物館の収蔵庫には、彼の作った標本が保存されています。江戸後期の標本が残っていると思うと面白いですよね。
気になったのは、保存方法。今はナフタレンという人体に有害な薬品で防虫をしていますが、江戸時代の文献は何を使っていたのでしょう。樟脳でしょうか。もし今後機会があれば、樟脳を試してみますね。

今、収蔵庫にある標本は全国各地から集まってきています。今回大阪府内で採集されたものだけを選び、大阪府下の植物史を作ろうという話が出ているそうです。そのために30万点もある標本の中の一部を選別しました。戦前のものが少ないのは太平洋戦争の空襲で焼けてしまったから。難しさを感じたのは、摂津や山城など旧国名を使っていたとき。面白かったのは、著名な植物学者のものと一般の人の作ったものが混ざっていたとき。誰でも作って寄贈できると知ったので、少し挑戦してみようかなと思いました。採取地の地名やその土地の環境、植物の見た目、周辺に生えている植物の名前と自分の名前を記載する必要があるそうです。
他にも収蔵庫に保存されている世界最大の種子(フタゴヤシ)を見たり木材標本を見学したりしました。木材標本が木の箪笥に保存されていたのが特に印象的でした。

さて、クイズの答えです。
くろだ・すいざんです。

もし機会があれば、調べてみてくださいね!

2021年度博物館実習(秋) 最終日!

こんにちは~、大阪市立大学のM.Nです。
とうとう実習最終日になりました。

今日はボーリング調査で得られた地質柱状図のデータ化作業を行いました。
まず収蔵庫内にあるボーリング試料を見せていただきました。最初に見せてもらったのは、直径約8センチ、長さ約1メートルのホールコアボーリングというボーリング試料です。兵庫県南部地震を受けて、大阪平野の断層などを調べておこうということで掘られた試料だといいます。大阪市大で研究されたあと、自然史博物館で保管をしているものだと聞き、自分の大学との関わりを垣間見ました。
また、地下鉄や市営住宅などを建てる前の地盤調査用に掘られたボーリング試料も見せていただきました。木箱のなかには小さな瓶に入った試料がたくさん入っていました。瓶の中に入っている土は掘ってから時間が経っているため水分が抜け固くなっていましたが、そこに水を混ぜると、6000年前にたまった海の地層であれば歯磨き粉程度の柔らかさにまでなるといいます。そんなに柔らかな地盤の上に住んでいるとはなかなか気づかないので驚きですね。地盤調査をし、硬い地層を探して杭をうって建物を建てていることにありがたみを感じます。

収蔵庫内には先ほど紹介したようなボーリング試料が大量に保管してあります。大学等が研究目的に使うときは貸し出したり、特別展で展示したりすることもあるそうですが、博物館にとって大事なのは資料を保管しておくことであると教えてもらいました。とはいえ、地盤調査をするたびにボーリング試料が送られてくるとあっというまに収納スペースが埋まっていくので大変だなぁと思いました。

収蔵庫内の見学をした後は、紙のボーリング柱状図をデジタル化する作業を行いました。柱状図にはどのような地層がどのくらいの厚さで存在しているかや地層の色、硬さが記されています。紙ベースの柱状図をxml形式でデジタル化することで、ほかの研究機関、公的機関とのシェアが簡単になるという利点があります。また収蔵庫内には多数のボーリング試料があったことからも、データ化して管理しておくと扱いやすくなると思いました。オフィスワークのような感じで、紙に書かれた情報を打っていくのは少し目が疲れましたが(笑)、PDF化した柱状図を見ると、地層の種類ごとに色が塗られた状態で完成していて、いいものができあがったような達成感がありました。

ただ、1枚の柱状図をデータ化するのに50分くらいかかったので、一日に何枚もするのは疲れますね。学芸員さん尊敬です。
おつかれさまでした!!

2021年11月13日

2021年度博物館実習 11月13日

岡山理科大学のK.Cです。
本日の実習では、植物化石の標本を扱った作業を主に行いました。植物の圧縮化石標本の紙台帳に、一つ一つ登録番号を記入しました。圧縮化石とは、植物が地層などにより圧縮され、本体が残ってできるものであると教えて頂きました。今回扱った標本は、植物学者の三木茂博士がこの博物館に寄贈した、プレパラート標本です。作業中ではありましたが、そのような貴重な標本をじっくりと見ることができ、とても興味深かったです。
資料のデジタル化が進む中、今回の作業は客観的にみれば、必要性が低く感じるかもしれません。しかし、デジタル機器のトラブルによる資料の損失を考えると、紙媒体での保存には意義があると教えて頂きました。また、自身でデータの記入にふれたことで、一つ一つの標本に意識が向く実感や、実物を見ながらそれぞれの情報を知識として吸収する面白さがありました。
もう一つ、特別展示の片付けも行いました。当たり前のことではありますが、展示は並べて終わりではないと実感しました。また、展示の段階から片付けまで、一貫して計画性が必要であると感じました。このことはどのような場面においても大切になるため、学びにつながる良い経験になったと思います。

2021年度 博物館実習 11/13 【4班】

こんにちは。和歌山大学のM.Sです。

本日4班では、館長さんと共に寄贈された標本を整理を行いました。主に鉱石や化石でした。
博物館では標本等の受け入れをしますが、すべてを受け入れているわけではありません。まずは名前や産地等のデータがあるかどうかや、保管できるスペースが確保できるか等で受け入れの可否を決定します。その後受け入れを決定したものすべてに仮番号を振り、箱に入れ替え、付属しているラベルを見てデータの入力をしていきます。実習ではこの部分を行いました。

寄贈されたものの約半分ほどにはラベルが付いた状態でしたが、それ以外は自分たちで鉱石や化石の名前を調べながらデータを作成しました。調べるのも、ヒントがほとんど無い状態でしたので、その分野の知識が十分でないと見当をつけることすら難しいことを身をもって体験しました。学芸員には分野の広く深い専門的な知識が必要という事がとてもよく分かります。
また、ラベルの重要性が非常によくわかる実習でした。ラベルが標本と共に保管されていないと、後々利用する人が名前は分かっても産地が無く標本として使えなかったりしてしまいます。ラベルは標本の見た目からは分からない情報を伝える大事なものなのです。

今回の実習を通して、標本には情報が載っているラベルが不可欠であること、そして自分達の知識は分野のほんの一部でしかないことを痛感しました。将来コレクションをしつつ、自分の知識を増やすのも良いなと思いました。もちろん、保管の際にはラベルを忘れずに!

2021年度 博物館実習 11/13

こんにちは。M大学のS.Aです。
本日は昆虫研究室のSさんと収蔵庫に収められている書物の整理を行いました。収蔵庫に収められている書物は、一般の人も学芸員もほとんど使用しない専門書や、年代の古いもの、海外の資料などです。それらを棚から一度取り出し、分類しました。そして、巻数の順番に並べていきました。

一見すると地味な作業に思いますが、とても価値のある経験ができたと私は感じています。
その理由は、二つあります。一つ目は、整理した資料は海外のものが多く、様々な国のものだったので、改めて研究の奥行きの広さを感じられたからです。あらゆる国で調査された昆虫のデータはとても貴重なものなので、その資料にふれることは価値があったと思います。
また、古い資料は、1980年頃から始まり、毎年2冊から4冊ずつ出版されていました。そのため、年が経過するにつれて、表紙の素材やデザイン、出版元など、ところどころに変化がみられる点はとても興味深く感じました。この移り変わりが見られたことも良かったです。

本日は他にも、ラベル付けの作業も少しさせていただきました。しかし、海外の書物なので、まずタイトルがどれなのか悩むものもあり、かなり苦戦しました。そんな私に対して、学芸員やお手伝いの方はサクッとラベルを書かれていたので、知識の差を思い知りました。私ももっと勉強して、知識を増やしていきたいと思いました。

2021年度 11/12 博物館実習について

岡山理科大学 H.Sです。
今日はチョウやガの標本を用い、標本の大切さや様々なチョウについて学びました。

チョウとガの分類やチョウの分類を行った時は見分け方を教わりながらでしたが類似している点が多く図鑑をみながら、解説を聞きながらではあったものの凄く難しいものだと感じました。しかし、標本を保存する際の同定の必要性を同時に理解することが出来ました。

また、様々なチョウの標本を見せていただきながらそのチョウの特徴について学びました。チョウの特徴を知ることでその当時の植生や環境を理解すること出来ます。現在は絶滅してしまいその地域に分布していなくても採集された記録があるということはその当時はチョウが生息できる環境であったことを示します。
これは、標本が当時を知る手がかりとなることを示します。私は標本はただ単にその種について残すためのものだけだと思っていましたが、資料ともなることを知り驚きました。

博物館における標本の保存や管理の必要性を学び、学芸員の方から様々な話を聞けてとても楽しい実習でした。

2021年11月12日

2021年度 博物館実習11/12

こんにちは、4班 K大学 Y.T です。
今日は動物研究室のIさんと、寄贈品の整理を行いました。整理したのはカタツムリの貝殻です。雨の日に家の前で見かけるようなものから、見たことないくらいド派手な黄色のものまで、さまざまな種類の貝殻にふれました。
個人の収集家から寄贈された標本は、封筒やビニールに入っていたり、ビンに詰められていたりします。博物館で保管するためには、標本をプラスチックの容器に入れ替えなければなりません。そこで、標本とラベルをケースに移し替え。寄贈者の名前の名前を書いたラベルを追加しました。

今日は、二つのことで苦労し、より良い方法を模索しました。
一つ目は、ラベルを収納する位置決めです。標本の移し替えが終わってから、学芸員は標本の登録を行います。これを終えて初めて、標本は博物館に所属します。しかし、ラベルが見にくい位置に置いてあると、標本登録の際にケースを開けて種名や産地を確認せねばならず、二度手間になります。そこで、ラベルが見やすく、さらに標本が隠れすぎないように収納することを考えて取り組みました。
二つ目は、瓶詰めされている標本を取り出すことです。
古い標本ほど、瓶詰めに使用されているコルクが劣化していました。コルクを抜こうとすると、上の部分だけがもげるのです。もげてしまったものは、ピンセットで慎重に取り出します。しかし、なかなかうまく取れてくれませんでした。コルクがボロボロになると、標本を汚染してしまうので、できるだけコルクを傷つけないように取りました。どうしてもコルクが取れないものは、コルクを破壊して標本を取り出し、丁寧に標本のみをケースに移し替えました。

今日のもう一つの仕事は、標本リストの作成です。寄贈された標本の中でも、ワシントン条約(種の保存法)に定められている種の標本リストを作成しました。博物館は、展示目的で譲渡された希少な標本を政府に届け出る必要があるためです。博物館で働くには、地域に根差した視点だけでなく、国際条約のようなグローバルな視点も必要であると実感しました。

2021年11月11日

2021年度博物館実習秋季1日目

 昨日から博物館実習に参加させていただいておりますT大のS.S.です。
 本日の実習では昆虫研究のM学芸員の指導の下、主にスズメバチの標本の整理を行いました。
 本日の実習を行うにあたり、昆虫の標本を保存する意義についてM学芸員から説明がありました。昆虫の標本を保存することで、環境の変化によって起きた生態系の変化を知ることができたり、タイプ標本を使って、新種の発見や別の種類を見分けたり、正しい昆虫の種類を次の世代へと繋ぐこともできます。また、保存した標本は収蔵庫に保管するだけではなく、大学からの依頼で保存している標本を資料として貸すことや、一般の方から標本を預かることもあるそうです。
 標本の整理の作業では、どこの、誰のものなのかが記載されている紙をカッターやハサミなどを使い、小さく切って、蜂を固定している釘の先に刺すという作業をした後、スズメバチの種類別に分けました。この作業はとても楽しかったです。

2021年度秋季博物館実習 2日目

どうも、和歌山大学から来ました2021年度秋季博物館実習生のK.Yです。
博物館実習で今日何をしたのかについて説明したいと思います。

それは2つあります。
1つ目は、博物館の役割や資料収集・保管に関する講義です。
2つ目は、標本の作製と管理の実習です。

まず、1つ目の講義で学習したことについて説明します。
博物館の基本的な役割は、
①資料の収集・整理・保管
②資料に基づく調査・研究
③展示を含む普及・教育
の3つですが、そのほかにも
・シンクタンク活動
・市民連携
・市民の活動・交流拠点
・地域づくり
・管理運営
と役割が多岐にわたります。
今日担当してくださった学芸員も、大阪湾海岸生物研究会というサークルに所属されているそうで、学芸員は博物館外でも精力的に活動されていることを知りました。

資料の収集・保管についての講義では、収集、標本作製、保存・管理の3つに分かれた説明を受けました。
それぞれの項目で学習したことをいくつかあげると、
・寄贈は資料収集において貴重であること。
・資料を冷凍してしまうと、資料の質が落ちてしまうこと。
・麻酔をしてから生物資料を殺す理由は、倫理上のため。
・展鰭(ひれ立て)を行う理由は、分類学研究の際、ひれのふくらみを視認しやすくするためやひれの数を数えやすくするため。
・液浸標本の場合、資料の色が次第に抜けていくため、採集当時の状態を写真撮影で記録することが重要。
・資料の体長を測定することは、研究の際、資料の貸し借りがスムーズになる。
などでした。
担当学芸員は、ただ資料収集・保管の手順を説明するのではなく、それぞれの手順について、なぜこれを行う必要があるのかを説明してくださったので、理解が非常に深まった講義となりました。

次に、今日何をしたのかについての2つ目であります、標本の作製と管理の実習について説明します。
扱う資料は魚類でした。
実際に行った標本作製の手順は、大まかに以下の通りです。
①アルコール漬けした魚に、その魚の種類に対応した標本ラベルを取り付ける。
②重力による尾の変形を軽減するため、魚の頭を底にしてケースに入れ、尾から1㎝上ぐらいまでエタノールを入れる。
③標本台帳を見ながら、ケースの蓋に生物名、標本番号、個体数、採集地点を記入する。
④作製した標本を魚類の科ごとに収蔵庫に保管する。

次に標本の管理は、魚類の液浸標本が十分にエタノールに浸かっているかを確認しました。
魚全体がエタノールに浸かっていなければ、魚を傷付けないように、そっとエタノールを足します。
講義の時でもそうでしたが、実習中も担当学芸員は、1つ1つの作業にその意図や理由を説明してくださったので、実習でしたことは全部私にとって初めてのことでしたが、それでも着実に理解しながら実習を行うことができました。

明日以降の実習では、さらなる理解につなげるために、自分自身で1つ1つの作業に問いを持ち、それぞれの意図や理由を探るように心がけたいと思います。

2021年度博物館実習秋季1日目

昨日から博物館実習に参加させていただいておりますW大のN.M.です。
本日の実習では第四紀研究室のN学芸員のご指導の下、主に海浜砂の標本整理を行いました。
まず初めに、本日の実習を行うにあたり、砂の標本を保存する意義についてN学芸員から説明がありました。砂。とりわけ河川や海にある砂はコンクリートをはじめとした建材の主原料となるため、20世紀以降世界各地で採取されるようになりました。また、同時にダムの建設も活発化し、川をせき止めるダム構造物は砂をダム湖に堆積しやすくなっています。そのため、近年、砂の減少が世界的に大きな問題になっています。砂の減少はコンクリートの原料が減少するという点でも問題ですが、海岸浸食をはじめとした生態系を支える基盤となる地形改変ももたらすなど、その影響は深刻です。このような背景を知ったうえで砂の標本を保存する意義を学び、実習に臨みました。
実習では実際に収蔵庫で標本に番号を付与していきました。まず、事前に配られた標本のリストを見、付与する番号を決定し、ねらいを定めて地方別に分類された標本のボックスからお目当ての標本を探します。砂が入っている瓶の蓋に採集地や採集年月日、採集者などが書かれており、それを基に探します。お目当てらしき標本が見つかったら蓋を開けて中のメモを取り出し、採集地の座標を照合します。あっていればそのメモに番号を書き、蓋にも同じ番号を書きます。以上が標本整理の流れで、これを延々と繰り返しました。標本は北は北海道から南は沖縄まであり、その多さに驚きました。一言に「砂」と言ってもその地域で色、構成物、粒度などが全くことなり、まさにGeodiversityを感じました。
砂の標本は大変重く、ボックスを持ち上げるのは少し苦労しましたが、探し求めていたものを引き当てたといは心地よい快感を味わえました。また、個人的な感想としては日本のみならず世界各地の地名に出会えたことが楽しかったです。
最後に、砂だけでなく、化石の標本などを通して、標本にナンバリングする意義を学びました。自分が何か集めて博物館に寄贈するようなことは恐らくないと思いますが、何か集めたらその情報をしっかりと書き留めておこうと思いました。そういって我が家にある各所から拾い集めた岩石に情報を整理しようしようと思いつつしていないものが存在することを思い出しました。
とても充実した一日となりました。

2021年度 博物館実習2日目

自分は博物館実習2日目で、植物標本のデータの整理をおもに行いました。
午前中での実習では、植物標本の作製の手順を説明していただきました。植物標本を作製する際には、基本的には新聞紙や吸い取り紙を用いて標本をはさみ、その上から重しをのせて何週間か置くことでできあがります。本博物館には、植物を乾燥させる装置があるので、新聞紙や吸い取り紙の交換などはいらず、乾燥時間を短くてすみます。多数の植物を扱う博物館にとっては必需品のように思いました。手順の説明をしてもらった後は、収蔵庫にあるデータの入力の終わっていない植物標本を取りに行き、パソコンがある部屋まで持ってきてデータの入力をしました。データ入力は、名称、採集場所、採集日、採集者の氏名の入力をしました。
午後の実習では、引き続きデータ入力の作業を行いました。データの入力の項目である採集場所は、地名の難しいものが多くて大変でした。また、標本の中には海外で採集されたものもあり驚きました。データの入力の作業は、合計で4時間ほど行って100個ほど終わりました。収蔵庫にある未入力のものの数を考えると、ほんの一部しか終わらなかったと感じました。データの入力が終わっても、そこから配架する作業などがあること考えると、本当にいくつもの作業しなければならないと思いました。今回は植物のデータの入力しましたが、動物のデータの入力では、何か入力する項目に違いがあるのか興味が湧きました。
(4班 O大学 U.S)

2021年08月31日

2021年度夏期博物館実習 4日目

4日目のブログ担当のF大学のTCです。
 4日目の博物館実習は、セミの抜け殻調べと行事案の作成を行いました。
 まずは、昆虫研究室の学芸員の方から収蔵庫、資料収集、昆虫標本についての話をして頂きました。写真上ですが、実際の昆虫標本を見ることができ、いい経験になりました。また、収蔵庫、資料収集の方法、昆虫標本について学ぶことができ、良かったです。
 次に、事前課題だった収集したセミの抜け殻調べとセミやその抜け殻を題材にした行事案の計画を発表しました。収集したセミの抜け殻調べの発表では、収集場所が近畿地方の方が多く、アブラゼミとクマゼミが圧倒的に多かったです。中には、ツクツクボウシ、ニイニイゼミ、ヒグラシなどを収集していた方もいました。私は、アブラゼミとクマゼミしか収集することができなかったのですが、自分が取集できなかったセミの抜け殻を見ることができ、良かったです。セミやその抜け殻を題材にした行事案の計画発表では、セミやセミの抜け殻を収集し、観察するという計画が多かったです。中には、宿泊をしながらセミの羽化を観察する計画やセミの抜け殻を用いて作品を制作する計画などがありました。自分が考え付かなかった行事案の計画を聞くことで、さまざまな考え方を知ることや学ぶことができ、良かったです。

2021年度夏季博物館実習 最終日

こんにちは、8月21日の博物館実習のブログ担当、N大のA.Sです。
最終日のオンライン博物館実習では、「貝の展示物作製」と題して、貝の殻標本、およびその種についての子供向け解説パネルを作製しました。作業後は、成果物の発表・評価を行いました。

他の実習においても学芸員の方々の細かい気遣いと工夫を実感することが多々ありましたが、今回のパネル作製についてもそれは同じで、実際の作業や最後の講評を通じて、その苦労を多少なりとも実感することができました。
特に今回はパネルとして指定されていた葉書、その小さな紙の中に、いかに子供たちが分かりやすく、楽しく学べるように情報を入れ込むかということに対して難しさを感じました。また、ただ情報を盛り込めばいいのではなく、その読みやすさについても配慮をする必要があり、一つのパネルを作るだけでも考えることは膨大でとても労力を使う作業なのだと痛感しました。

これからは今まで何気なく見ていた・きちんと見ていなかった子供向けパネルにも目を向けながら、展示を見て回りたいと思います。子供向け解説パネルは必要な情報を端的に書かれていることが多いようなので、場合によっては大人向けの詳しいパネルを見るよりも理解が深まることがあるかもしれません。

2021年08月27日

2021年度夏期博物館実習 3日目(8月19日)

博物館実習三日目担当のH大 M.Sです。
植物研究室 横川学芸員より、植物の資料データの整理の仕方を教わりました。
午前中の初めに、植物の資料データ入力方法の説明を受けた後、お昼休みを挟んで14時まで各自に配布された植物資料データについての入力作業を行いました。14時からは、データ入力中に気になった資料について発表し、横川学芸員に解説していただいた。以上が本日の実習の流れです。
私がデータ入力中に気になった資料は、今から60年以上前、天王寺公園で採集されたムサシモ(Najas ancistocarpa)です。調べてみて初めて知ったのですが、この植物は、絶滅危惧種に指定されていました。検索していくと、2019年龍谷大学の研究者らが琵琶湖岸で発見したとのことでした。天王寺公園では、もう見られないのか気になって、横川学芸員に尋ねてみたところ、見つかる可能性はほとんど無いだろうとのことでした。自然の歴史からすれば、60年などあっと言う間の時間でしかないはずですが、僅かな時間にも滅していく種や生態系が変わるということを実感した次第です。大阪市立自然史博物館は、このような大阪市の自然史を記録するという重要な役割を担っているのでしょう。

2021年08月22日

2021年度夏期博物館実習 最終日(8月21日)

8月21日、最終日のブログを担当いたします、T大 A.Kです。
本日の実習は貝殻標本と小学生向け解説パネルの作成を行いました。

 各自好きな貝を用意し事前に殻標本としておき、同定などの作業を行った後、ハガキに解説パネルを製作しました。作業後はパソコン上で画像を共有し、工夫したことや伝えたいことを発表し、学芸員の方々や他の実習生と感想や改善点などを話し合いました。

 大学でホタテ貝の味や香りの研究を行っている私にとって、貝殻の方に注目しそれを調べることはとても新鮮で、楽しく取り組むことができました。しかし、それを子供向けに正しくわかりやすく伝えることはとても難しく、子供たちに興味を持ってもらえるように書き表すことは大変でした。
 子供のころ何気なく見ていた展示パネルは学芸員の方々のたくさんの工夫とそれまでのご準備があったのだと改めて知ることができました。展示を見た子供たちが興味をもったり、知識を深めてくれることは、子供たちへの教育だけでなく、その分野の発展につながることだと思います。私たち大人がこのように自分の専門知識を伝えていくことが、未来のためにとても重要なことだと感じました。

 今回の実習は大変大きな学びでした。ここで学び得たことを糧に自身の知識をさらに深め、さまざまな経験を重ねていきます。

 最後になりましたが、コロナ禍の大変な状況の中、実習を受け入れてくださった大阪市立自然史博物館の皆さまに心より感謝申し上げます。

2021年度夏期博物館実習2日目(8月18日)

2021年度夏期博物館実習2日目(8月18日)のブログ担当、T大学のK.A.です。
実習2日目は、事前課題で作成した自然史科学分野の特別展の企画を各自が発表するというものでした。また、発表後には実習生どうしや学芸員の方からの質疑や講評の時間もありました。

私は、「あつまれ!海のいきもの展」と題して、海洋生物の生態系などについて扱う特別展を企画しました。大学の授業課題でも何度か特別展の企画はしたことがありましたが、やはり自らテーマを設定してそれに基づいた展示を企画・構成するのは難しい点も多いなと感じました。それと同時に、0から展示を企画していくということの奥深さや楽しさもこれまでより一層感じられたように思います。

発表後には、学芸員の方から、幅広いテーマであるため全てを扱うのは大変であり、伝えたいメッセージを絞ることが必要とのアドバイスをいただきました。また、ほとんどの実習生の企画において、広報の戦略が弱いとのご指摘も受けました。自分の発表に対するものだけではなく、他の実習生の発表に対する質問やアドバイスも非常に参考になるものばかりでした。
特別展の企画に限らず、研究のアウトリーチなど、人に何かを伝える際にも活かしたいと思います。サイエンスコミュニケーションにも興味があり、こうした知識や能力は今後もしっかりと鍛える機会を作りたいです。

対面での実施ができなかったため現場を実際に見たりすることはできず、少し心残りもあります。しかし、今回の博物館実習を通して、他の実習生の発表や学芸員の方々からのご意見を聴くことで様々な視点があるということを再確認でき、多くのことを学べました。

2021年08月21日

2021年度夏期博物館実習 最終日

こんにちは、8月21日の博物館実習のブログ担当のN大のM.Nです。

まず初めに、緊急事態宣言が発令されている中、実習中止になってもおかしくない状況下で、お忙しい時間を割いて5日間もリモートで博物館実習を行なってくださり、誠にありがとうございました。

最終日のオンライン博物館実習は、貝類標本の作製と子供向けの解説パネルの作成、評価を行いました。
普段、私は貝を食べることがメインだったので、今回の実習を通じ、貝を観察したり調べたりできて、とても新鮮な経験ができました。
また、子供向けの解説パネルについてなのですが、どのように伝えれば理解してもらえるのか、言葉選びに苦戦しました。
伝えることの難しさを改めて感じました。

評価の時間では他の実習生の解説パネルの工夫や学芸員の方々のアドバイスを聞き、「どのようにすれば小学生に伝わるのか」について学べました。
個人的に、Q & A で作成されているのが見易くて、わかりやすいと思いました。

2021年 夏 博物館実習3日目

実習3日目、8月19日の実習生ブログを担当いたします、奈良女子大学のYIと申します。
本日は主に植物の腊葉標本の写真を見ながら、ラベルの情報をテキストデータとして書き起こす作業を行いました。1日目と2日目が他の方々の発表を聞いて質問やコメントをする、という交流の時間が多い内容だったため、実習中に個人で作業をする時間があるというのは少し奇妙な感じがしました。個人作業とは言え、淡々とラベルを読み取り地図を調べパソコンで打ち込んでいたわけではなく、実習生は皆それぞれのやり方でこの作業を楽しんでいたようで、最後のディスカッションの時間では乾燥前の生きている状態を調べて見比べてみたという方もいらっしゃいました。私は採集場所を読み取りながら、その植物が採集された時の状況を想像する、という楽しみ方をしていました。読みなれない筆記体を解読することも難しかったのですが、何よりも知らない土地の地名を調べる事に難しさを感じました。ラベルによっては英語だけで記載されているものや、古い地名の記されたものもあり、思うように作業が進みませんでした。それでもどうにか10枚分の記入を終え、疑問や発見も得ながら楽しむことができました。
時間が前後しますが、この作業の前には植物資料についてのレクチャーを受けました。時代とともに標本の利用方法が増えていく事、ラベルの重要性、採取者にしか残せない情報、動物標本の扱いとはまた違った部分があると知りました。特に面白いと感じたのは、果実を標本にする方法です。植物体は押し葉の状態で、果実や種子は種子瓶につめた状態で保存するものだと思いこんでいたため、果実を薄くスライスして押し葉と同様に張り付けて保存する方法があると聞き、その手があったか!と驚きました。私は以前から生物資料の作成・管理に興味を持っていたため、本日の実習は大変有意義なものとなりました。
最後になりますが、コロナ禍の大変な状況の中、リモートという形で博物館実習を受け入れて下さり、本当にありがとうございました。

2021年08月20日

博物館実習_2021.8.20

博物館実習_大阪自然史博物館_2021.8.20
H大学のU.Kです。

 本日の実習は昆虫実習で、昆虫標本の講義と、各自の発表(採集してきたセミの抜け殻の紹介、セミに関する行事案の企画)が行われました。
 昆虫標本の講義では、他の動植物と同様、「いつ・どこで・だれが」といったラベルが重要であることを再確認しました。また、昆虫標本は、カビや、他の虫に食べられてしまうことことへの対策が必要であることも学びました。カビや虫害については、昆虫標本で特に気を付ける必要がある点だと感じ、しっかりと乾燥させることや、防虫剤(ナフタレン)などの対策方法があることを知りました。
 その後、各自の発表が行われました。内容は、採集してきたセミの抜け柄の種同定とセミに関する行事案の企画でした。セミの種同定については、クマゼミとアブラゼミを採集してきた人が多く見られ、またニイニイゼミやツクツクボウシを見つけていた人もいました。北海道で採集したエゾハルゼミもありました。私はクマゼミしか見つけることが出来なかったので、他の人の発表を聞き、他の種の実物写真を見たり、特徴を理解したりすることができてよかったです。また、同定についての説明で、その特徴の拡大写真を表示するなど、分かりやすいスライドがあり、私は個体全体の写真しか見せていなかったので、そのような写真の見せ方は今後参考にしたいと思いました。
 行事案については、セミの抜け殻や鳴き声を観察するというものが多かったように思います。しかし、「セミの抜け殻を食べてみよう!?」というセミを食べる行事や、宿泊を伴った羽化の観察会といった提案があり、とても面白いアイデアだと思いました。私は観察することしか思いつかなかったので、そのように色々な角度から行事を考えていけるようにしたいです。
 オンラインの実習でしたが、自分で採集し、それについて発表し合うことで、想像以上に多くのことを学ぶことが出来たと思います。

2021年度夏期博物館実習3

 8月20日の博物館実習では、セミの抜け殻調べと行事案の発表を行いました。学生が各自で事前にセミの抜け殻を集め、種を調べたものを発表しました。
 発表されたセミの多くは、クマゼミとアブラゼミでした。北海道でセミをとってきた学生がエゾハルゼミのセミの抜け殻を採取していて、見たことないセミだったので、とても興味深かったです。また、ニイニイゼミやヒグラシなどあまり見たことないセミの抜け殻を見ることができて良かったです。ニイニイゼミは体に泥がたくさんついていて独特でした。なぜ、こんなにも泥がついているのかが不思議でした。
 また、いろんな学生の行事案について聞けて良かったです。学習方法などで、鳴き声からセミについて学んだり、採取場所でどのようなセミの種類の分布になっているのかを調べるのは、楽しそうだと思いました。セミを食べることができるのは知らなかったので、驚きました。泊りがけで、セミの羽化を観察するのも楽しそうだと思いました。
 担当はN大学、KNでした。

2021年08月19日

2021年夏期博物館実習 3日目

夏期博物館実習 3日目ブログ担当の K大のT.Kです。

3日目は、植物の資料のデータ入力を行いました。
標本のラベルに書いている情報をデータベースに入力する作業でしたが、筆記体や癖のある字を読み取る難しさを感じました。

2時間ほど作業時間があったのですが、古い標本のラベルでは現在の場所の特定をしたり、標本になる前の植物を調べたりしていると、7個ぐらいしか入力できませんでした。
時間が無い仕事の中で、この作業を行うのは根気のいる作業だと痛感しました。

研究が進んでいく中で、同定されたものが変わっていたり、その変わったものがまた変わったりと、ラベルを見るだけでも面白さがあることを学びました。

博物館実習初日

博物館実習に参加させていただいているK大学のM.Hです。
博物館実習初日はオリエンテーションで始まりました。
初めは長い話聞けるかなと思っていましたが、興味深い話がたくさんあり、とにかく博物館には余分なお金が無く、運営するために学芸員さんを含む多くのスタッフの方々が、日々協力をしながら試行錯誤されているんだなと感じました。
午後からの自己紹介では、今回実習を共にする方々のことを色々知ることが出来ました。プレゼンテーションを作ってということでしたが、作り方や伝え方にもそれぞれの人柄が出ているように感じで、すごく面白かったです。まだ、残り少しありますが、たくさんのことを吸収して学べる実習期間にしたいと思います。

2021年度 博物館実習(夏) 2日目

夏の博物館実習2日目のブログ担当のK大学のA.Kです。
実習2日目の内容は、各自で特別展の内容を考えてそのプレゼンをして、そのプレゼンに対する質疑や講評を他の実習生の方や学芸員の方がするという形で進められました。この特別展の内容を1から考えるというのはとても難しく、この企画の立案を同時並行で複数取り扱うという学芸員の方は、本当にすごいと思いました。

僕はバイオミメティクスについての企画を考えてプレゼンしました。自分の中でベストを尽くしたつもりですが、いくつかの改善点のご指摘をいただきました。やはり、学生という素人が考えた企画ではどう頑張っても企画に穴が多くなるのだと思います。
まず、僕が指摘された点はタイトルを見ただけでは、特別展の内容が正確に伝わらず、誤解を生むこと、さらにタイトルのインパクトがなく、集客にはつながらないという点でした。また、このテーマは比較的グッズも作りやすいため、バイオミメティクスに関連したグッズの作製も考えてみては、というご意見もいただきました。改めて見返してみると確かに、このタイトルでは訪れてみたいとは思わないかなと思います。グッズに関してもあまり深くは考えていなかったので、このプレゼンを通して自分の力不足を実感させられました。
他の実習生の方の発表では、自分では考えつかないような特別展を考えた方や様々な工夫を凝らした方がいて、「その手があったか!」と思うとともに、とても参考になると感じました。

今回の実習はリモートでの開催ということで、実際に博物館を訪れての実習ができず非常に残念ですが、リモートでも多くの学びや気づきがあり、とても良い体験をすることが出来ました。今回の実習で得たことを今後の実習や勉強に活かしていきたいと思います。

2021年度夏期博物館実習 2日目

こんにちは。N大学のM. K. です。

実習の2日目は、それぞれの実習生が企画した特別展を発表し質疑応答を行いました。
自分の研究テーマに近い分野を取り扱っていたり、展示品のおおよその配置などが既に考えられていたり、どの特別展も非常に興味深かったです。

今回は自然史が絡む特別展の企画だったので、環境問題や災害などをテーマにしていた実習生もおり、なんとなく生物系で特別展を考えなければいけないと思い込んでいた私にとって勉強になりました。
私は専攻が化学なので、生物濃縮など自分の専攻にも関連するようなテーマでもよかったのではないかと思いました。

学芸員の方に講評をいただく場面では、授業で学生がよく提案するような展示や広報の仕方について実際やるにはどういった点が問題になってくるかなどをお話しいただき非常に勉強になりました。

2021年01月29日

博物館実習4日目

高知大学から参加したN.Yです。
4日目の実習では自分で特別展の内容を考えてそのプレゼンを行う、というものでした。僕は社会性昆虫をテーマとした企画展を考え、そのプレゼンを行いました。企画展の内容を考える、というのは自分にとって初めてだったこともあってか多くの反省点を残す結果となってしまいました。

まず、対象を小中学生としたのに対してタイトルが固すぎた点や意外性がないのではないか、という点です。また、社会性昆虫に限るとスペースが余ってしまうのではないか、社会性を持つ哺乳類などにも触れていいのではないか、というご指摘もありテーマを考える上で少し視野が狭くなっていたのかもしれないと感じました。さらに目玉となるようなインパクトのある展示も欠けていたのかなと感じました。

他の方の発表では自分と同じようにアリに触れた企画展を考えた方が2人もいて少しびっくりしましたが自分では考えつかないような企画展を考えた方や工夫を凝らした方がいて参考になると感じました。

今回の実習はオンラインということもあり、博物館内での実習こそありませんでしたが多くの体験をすることが出来ました。今回の実習で得たことを糧にするとともに、これからも勉強・経験を重ねていきたいです。

2021年01月25日

2020年度博物館実習(冬) 1日目

実習一日目担当のS大学のA.K.です。
実習一日目は、まず大阪市立自然史博物館についての概要を伺いました。伺ったお話の中では、学芸員の方の各々の担当分野の幅広さが印象的でした。私はすぐ自分の専門分野に持ち込んで考えてしまう癖があるので、別の分野にも興味を持って積極的に学んでいく姿勢を大切にしたいと思いました。

 一日目の課題として大阪市立自然史博物館様のYouTube動画を拝見しました。詳しい感想等は実習日誌に記載しましたため省略いたしますが、博物館とYouTubeという関係は複雑だなと思いました。これはYouTubeに限らず、他のSNSなどにも言えることだと思うのですが、このような場ではどうしても過剰に強い言葉が好まれる傾向にあります。注目されることだけを考えるのならそれでも(多少誤解されるような表現が含まれても)良いと思うのですが、博物館の公式チャンネルではそうはいきません。つまり、博物館はインターネット上では文脈にのりづらく、短期間で多数から話題にされる状態にはなりにくいと思われます。そのため、YouTubeという媒体は集客目的に使うのは難しいと思いました。反対に、少し興味を持って検索して動画を見つけてくれた人に対してはアピールする場として有効に活用できるのではないかと思いました。
私は博物館のYouTube公式チャンネルという存在について今まであまり考えたことがありませんでした。そのため、今回の課題は博物館とYouTubeの関係、あり方を考える機会となりました。

 私は博物館で展示される側の方のお話を伺うことが好きで、学芸員課程を履修しておりました。今年度は実習自体を受け入れていただけるか不安になることもありましたが、今回こうして実習に参加することができ本当にありがたく思っております。最後になりますが、このような複雑な状況の中、オンラインに切り替えて実習を行っていただきましたこと、心より感謝申し上げます。

2020年度 冬 博物館実習 3日目

こんにちは、博物館実習3日目のブログ担当のK.Tです。本日は植物の標本と標本庫、資料管理・保存への市民参加への説明を受けた後、データラベルの作製実習を行いました。

植物の標本には押し葉標本、液浸標本、封筒包み、果実、種子、木材だけで管理するなどさまざまなものがあり、用途や目的、種類に応じて標本がつくられ、これらの標本は標本庫で管理されています。標本庫に収蔵されるまでの流れは植物の採集、押し葉づくり、同定、ラベル作製、 状態チェック・燻蒸、マウント、データベース登録、ソート・配架となっています。燻蒸とは、標本が虫に食べられないようにすることで、大阪自然史博物館では標本をマイナス30度の冷凍庫に2週間入れて殺虫しています。これらの作業の中で特に重要だと思ったことはラベル作製です。ラベルを伴ってはじめて標本となり、いつ、どこで、だれが採ったかという情報は基本となる絶対に必要な情報となります。加えて、色や生育環境など標本にすると残らないような情報を残すことが大切であることが分かりました。

標本にはさまざまな使われ方があります。植物や動物が新種で見つかったときに基準となるものが標本で、それをもとに外部形態を比較して研究をするというのが標本の最初の基本的な使い方でした。時代が進むにつれて、ある生き物がある時ある場所で生きていた証拠になるという、分布記録や証拠標本としての考え方が生まれました。標本は生き物がその場所に存在していたという記録として残していくためにも使用されています。そして、標本は分析に使う資料としても使用され、DNAを調べたり、化学分析が行われています。標本にもDNAが残っているため、過去の情報を標本から引き出せます。最近では分析技術もあがっており、より詳細な解析ができるようになってきています。

今回の実習ではラベルを実際に読んで、データベースの入力作業を行いました。ラベルにはさまざまな情報が書かれており、どの情報が必要なのかを考えながら入力しました。中には採集場所が曖昧なラベルもあるため、採集場所をデータベースに登録する地点にするべきなのか、もしくは採った植物がどういう場所や環境に生える植物なのかを類推してデータベースに登録するのか、利用目的に応じて入力することが必要だと感じました。また、同じようなところ(場所・タイミング)に似た植物が生えていたときには、それも合わせてラベルに書かれていることがあり、これは形態的な比較の研究をしたいときに役立つということが分かりました。データベースに出す限りは適切な入力をしないといけません。今までその場所に記録がないと思われていたものが、書かれていたり入力されていた場合は、不適切なラベルの記入や読み取りの可能性があります。多くの情報が出るのはいいことですが、もとの標本を細かく検討することが大切であると思いました。そして、標本を採る場合には後の人が分かりやすいようなラベルをなるべく早く作って付けることが重要だと思いました。

自然史資料は多くあり、このような大量の資料をどうやって生かしていくかが問題となります。日本は学芸員で博物館を作り上げていくのが中心ですが、アメリカでは、博物館はみんなの公的なものとして、研究にも使えるようにオープンデータにしています。そして、市民の科学参加を促しています。アメリカの博物館のバックヤードで起きていることをプロジェクトとして、博物館で共同したシステムが出来上がっており、オンラインでの情報入力システムが作られています。具体的には、植物が好きな人、標本に興味がある人を募って市民参加で行うシステムがあります。誰もが均等に参加してくれる訳ではありませんが、博物館のバックヤードで行なっていることを説明する機会となり、博物館は単純に展示室で展示を見せるだけではなく、古い標本があって多くの作業が動いているということを知ってもらえるという考え方です。見えない活動は、存在しない活動になってしまうため、しっかり見せて理解を作ることで、博物館の存続にも繋がります。そして、アメリカでは標本を整理するための論文も出ており、博物館のデジタル化を論文にして発表していく学会があるということにも驚きました。日本でもこういったことは必要であると考えています。全国の博物館で資料のデジタル化を行い、活用していくには、市民の方の理解やサポートが必要になります。われわれも一市民として、市民参加でできる活動をしていきたいです。

2021年01月22日

2020年度博物館実習 3日目

 2020年度博物館実習生のA.Sです。
 まず初めに、緊急事態宣言が発令されるかされないかでコロナウイルスが猛威を振るう中、実習中止になってもおかしい状況下で、「リモート実習」という形で博物館実習が行われたこと大変うれしく思っております。初の試みで、多大な準備、お手数おかけしました大阪市立自然史博物館の皆様には、感謝申し上げます。
 
 さて実習3日目(1月13日)は、植物標本等の解説講義を受けたのち、植物資料のデータ分類を行いました。実際の標本に付けられた紙ベースのラベルからデータを読み取り、それをエクセルに打ち込みデジタルデータ化するというものでした。一見簡単に見える作業で、短時間で終わるだろう…と油断していました。
実際に打ち込み作業を始めると、紙ベースということは手書きされているものがほとんどで、見つけた方の書き癖がありかつ学名が筆記体で書かれていることがほとんどで、「読みにくい…」「なんて書いてあるだろう…」と感じる場面が何度もありました。そのためどうしても、全ての文字が読めない標本に対応するための工夫点として、科名と学名の両方が書かれていたため、筆記体の例文字を参考にしながら、科を何としても読み取るようにして取り組みました。また予想外なところで苦戦しました。年月日の英語表記です。中学校、なんなら小学校で習っていたはずの英語が、普段全く使っていなかったためか読み取ることができず(恥ずかしながら誕生月しか瞬時に読み取れませんでした…)、スマホに頼る羽目になってしまい、時間を費やす灯台下暗しポイントになっていました。何とか後半は覚えはじめ、難所を乗り越えましたが、時すでに遅しとなり、結果二つ目の写真から読み取る課題には進めませんでした。一つ目の標本を読み取るだけで精いっぱいでした。全体でも進めてない方が多々おられ少し安堵した気持ちもありましたが、その中でも進めている方もいらっしゃり、自分の能力の低さを感じる場面となりました。
 普段博物館に訪れても見ることができない、仕事のほんの一部を今回体感しましたが、これだけでも大変だと感じてしまった自分に無力感を覚えてしまいまいたが、これも回数を重ねてこそ効率的になれるものだとプラスにとらえることとして、よい経験ができたと感じております。
 今回の分類能力は、この先必要となる場面は多くあると思われるため、それまでにはしっかりと数を積み、難なくこなせるように努力しておきます…。

2021年01月21日

2020年度 博物館実習(冬期) 2日目

1月11日の実習生ブログを担当しますO.Yです。
今日の実習は、子ども(小学校低学年)向けの展示パネルを作製しました。最初に、担当の石田学芸員から博物館では、子供向けの展示パネルをどのように作製しているかについて説明を受けました。作製する展示パネルは子ども(小学校低学年)向けということで、どのような表現にするか迷いました。
説明を受けた後、各自で自分の貝について、調べて、伝えたいことをまとめる時間に入りました。僕は標本にスーパーで買ってきたアサリを使いましたが、他の実習生の方は琵琶湖で採集したタテボシガイやお土産で飼ってきたヤコウガイなどいろんな貝を使っていて、面白いなと思いました。余談ですが、琵琶湖周辺では、イシガイの仲間をイシガイというため、この貝もイシガイというみたいです。標準和名のイシガイは他にいるので、とてもややこしそうですね。話を戻します。アサリは、「幼生は成体と違う形をしていて海を漂っており、成長して大人の形になると、砂に潜って生活を始める」「アサリは入水管という管から植物プランクトンなどを海水ごと取り込み、プランクトンをこしとって、出水管という管からきれいな海水を出すことで水質浄化に役立っている」という2つの点について、伝えてみたいと思い、このことを展示パネルに書いてみることにしました。
僕が展示パネルについて工夫したところは4つあります。1つ目は、解説文の語尾は、「いるよ!」「くれるんだ!」のように、子どもに親しみやすいように工夫しました。2つ目は難しい表現や漢字は避け、難しい漢字を入れたときは、ルビを振りました。3つ目に工夫した点として、解説文の最初に「おみそ汁によく入っているアサリ」というように、子どもでも興味を持ちやすく入っていきやすい導入を入れました。4つ目は、展示パネルのイラストの貝の絵に顔を書いて、子どもでも親しみやすいようにしました。
最後に完成した解説パネルを発表して、学芸員の皆さんに講評していただきました。同じく、アサリを紹介していた実習生の方は、体の構造について、わかりやすくイラストを描いていました。同じアサリの展示パネルでも、書く人によって、注目するポイントが異なって、全く違う展示パネルになるのはおもしろいなと思いました。
この実習を通して、子ども向けに展示パネルにはどのような表現を使えばいいか、読み手の関心を引き出すにはどうすればいいかについて学びました。また、いろんな貝がいることを知っエ、貝に興味を持ったので、貝殻標本をこの実習以外でも、集めてみたいと思いました。

2021年01月19日

2020年度 博物館実習 冬 5日目

 リモートでの実習最終日は「冬越しの昆虫の資料づくり」でした。事前課題として、野外で昆虫を探し、名前や特徴、その他調べてわかったことを記録する、という課題が出されました。実習当日は学芸員の松本さんから昆虫を中心に、なぜ採るのか、採集方法、採集のマナー、標本にする方法、収蔵庫についてなどの説明がありました。その後に事前課題で調べたことを発表し、その後松本さんから名前の修正やコメントを頂きました。
 実習生の皆さんはこの冬の中でたくさんの様々な昆虫を見つけ、また見つけた昆虫のことを詳しく調べていました。発表を聞いていて、とても楽しかったです。
 この実習で、資料となるものを自分で探して、調べて、【いつ】【どこで】【誰が】採集したのかなど記録することの大切さを学びました。特に記録して資料にラベルをつけることが重要であることがわかりました。つまりラベルがなければどんなに貴重な資料でもただのゴミになる、ということです。これは博物館の資料に限らず、私たちの身近な物にも言えることだと思います。例えば家族と撮った写真でも、どこで撮ったのか、何が写っているのかわからなくなったら、ただの人が写った写真になります。今まで撮った写真に記録を書き残してみるのも良いと思います。
(奈良女子大学 H.M)

2021年01月15日

2020年度博物館実習(冬)3日目

実習3日目は植物標本、キノコのスライド(フィルム)をデータベース化する作業を行いました。
まず、横川学芸員から植物標本とそれに必ずつくラベルの重要性、標本に関わるステークホルダーの在り方などを講義していただきました。佐久間学芸員からは、標本・資料の整理等のための市民参加も含めたネットワーク形成について講義していただきました。その後、資料のデータベース化、評価を行いました。

データベース化は、とても時間のかかる作業でした。
2時間で20種の植物標本と約30枚のキノコのスライドに記載された情報をExcelに入力していったのですが、植物標本の入力だけで手いっぱいとなってしまいました。
2つの資料、いずれにも共通したのは、古い資料は手書きであるために、読み取りに非常に時間がかかる、という点です。また、植物標本では新しいものほど、ラベルの情報が詳細になっている、キノコのスライドでは記載者によって記載内容が少しずつ異なる、というのも時間がかかる一因でした。

ここから、採集~標本作成の時点で、その資料の詳細な情報をラベルに項目ごとにきちんと記載することの重要性を学びました。これにより、採集者以外の人にも利用しやすい価値のある資料となります。
また、管理者(学芸員)によるデータベース化も効率化できるはずです。情報が多いと、作業量自体は増えますが、項目立てて記載されていることで、私たちのような素人(一般市民等)も作業を行えます。市民参加のデータベース化が進めば、学芸員だけで行うよりも早く作業が進んで、資料の利用が促進されるはずです。今回のリモート実習で、博物館にいなくてもできる作業は、わざわざ博物館で、その場にいる人がやる必要がない、ということを痛感しました。多くの市民を巻き込んで、各自のいる場所から作業を行えば、かなりの速さで進むと思いました。

ただ、佐久間学芸員も述べていたのですが、ある程度マニュアル化・システム化しないと、市民参加のデータベース化はうまくいかないと思いました。今回、作業方法について説明を受けたものの、実際に取り組んでみると「これはどうするのだ?」という情報が記載されていたり、読みとれない部分があったりと、途中で学芸員のお二方に何度も質問することになってしまいました。また、私たちの作った入力シートを最後に確認してからデータベースに組み込むとおっしゃっており、そこをシステム化できると良いのだろうなと思いました。例えば、サークルなどの経験・知識のある人が確認したものを、学芸員が最終チェックするシステムなど。このシステムをうまく回し、資料の利用を促進させるのためにも、博物館に対する理解者を増やす努力をつねに考えなければならないと実感しました。

今回の実習は、標本や博物館を取り巻く人々の在り方について考えさせられる内容で、本当に勉強になりました。
(北大 T.M)

博物館実習(冬) 5日目

こんにちは、博物館実習(冬)、5日目のブログを担当させていただきます、S大学のR.Sです。
博物館実習の最終日となった5日目の実習では、松本学芸員の指導の下、午前に昆虫の資料に関する講義を聞かせていただき、午後からは実習生が事前課題として作成してきた、冬超し虫の資料の発表を行いました。
午前の講義では、昆虫についてのお話から始まり、昆虫の採集方法や、標本の作製方法、昆虫の資料収集に関する事柄などを学ぶことができました。その中でも特に興味を持ったものは収蔵庫のお話でした。私は昆虫を観察することが好きなので、120万点を超える標本を実際に見てみたいなと思いました。本来ならば、実際に収蔵庫の中へ入らせていただくことができたかもしれなかったのですが、今回の実習はオンラインで開催されているため、見学ができない状況であることが非常に残念でした。
午後の実習は、各々の実習生が事前に発見した冬越しの虫を、自分たちで調べて資料を作成し、実習本番で発表し、講評してもらう形で行いました。私は発見したミノムシを題材に資料を作成しました。資料を作成する際、インターネットで情報を探索していたのですが、意外にもミノムシに関する情報が少なく、同定が難しいなと感じました。さらに、ミノムシを発見した際にミノの中を調べるという作業をしていなかったため、余計に情報が足りなくなってしまいました。次からは中身まで十分に確認することを覚えておくべきだと学びました。また、他の実習生の方々の発表では、ぎっしりと調べた情報を書き込んでいる方や、数種類の虫を発見した方、ストーリー仕立てで発表している方もいて、自分ももっと情報を詰め込む等の工夫をしなければいけなかったなと思いました。
この5日間の実習では、自分の甘さや弱いところが多く見つかり、もっと努力しなくてはいけないなと感じました。そしてなにより、大阪市立自然史博物館に訪問することができなかったことが非常に悲しかったです。外出が自由になる状況が戻ってきたらぜひ大阪市立自然史博物館に訪れようかと思います。

2021年01月14日

博物館実習4日目

オンラインで山国から参加している博物館実習生I.Y.です。
湖が凍るほどの寒さで、大阪に行きたかった…と思っています。

本日の実習は特別展の企画の考案で、実習生各自が特別展の企画を考えて持ち寄って発表しました。結果は…企画を考えるって本当に難しいです。みんなが発表した企画は僕から見るとどれも考えつかない視点で、なるほど!の連続でしたが、学芸員の方々からは多くの問題点を発見、指摘していただきました。

僕の発表はというと、結構頑張って練った企画だったのですが、「全部見覚えがある」とバッサリ切り捨てられてしまいました。終わってからもう一度見てみると、確かに似たような展示にいくつか心当たりがあります。いろいろ考えすぎた結果、型にはまった企画になってしまっていたようです。学生が背伸びして作った企画は客観的にみるとどうしても穴が目立ってしまうのかもしれません。学生らしい自由な企画や意見を求められることは多いですが、頑張って背伸びしたい気持ちもあり、なかなかぶっ飛ぶのも難しいです。

また、総合的に企画のテーマの大きさがとても重要なんだと感じました。博物館の企画は、アリやハチのように絞りすぎるとボリュームが不足する一方、環境など大きなものを対象とするとテーマがぼやけてしまう問題があり、そのバランスが非常に大切であることが分かりました。

反省点も多い一日でしたが、いろいろな企画や、それに対する意見、学芸員の着眼点が肌で感じられる実習で、非常に有意義でした。
明日は昆虫の実習で、越冬昆虫について各自発表します。頑張ります!

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2021年01月13日

博物館実習 初日

 初日はオリエンテーションのため、深く書き綴ることはありませんが。
私の中では、SNSとの調和を保つ難しさを身近に感じることのできた1日であると思いました。

 他の博物館も悩みの多くとして、「広報活動」と「SNS」について挙げられることが多いです。
歴史よりも生物の方が興味が持ちやすいので、お忙しさは察しますが、歴史系よりかは写真を見てもらえるだろう。TwitterやInstagramだけで、お客様を招きやすいのだろうし、YouTubeなんて子どもが見れば喜ぶものも多く、家族連れを多く招けるじゃないか。というのが、私の初見での考えでした。
 しかし、課題であったYouTubeページのコンテンツを拝見し考えを一新しました。やはり、SNSとの調和は苦労が多いと思いました。

 私自身、専攻が違うため、ずぶの素人視聴者目線での考えを先に述べます。
・説明を理解したいが、分かりかねる
・貴重な意見交換をしているのだろうけど、理解ができない
・どの世代に向けての動画か分からない
・字幕が欲しい
・説明内容の紹介スケジュールがあれば、内容が頭に入りやすい
・図や写真が見にくい
・アングラ、ってなに?

 以上が、動画を視聴した感想です。動画は専門家でもないので、編集に苦労することは想像できます。新型コロナウイルスが蔓延し、外出自粛を徹底せねばならない中、動画コンテンツは大きな力があると思います。他の自然史系の博物館では、YouTubeのチャンネルが設立されていなかったりするので、独占市場の如く、広告の力を発揮できると考えています。

 ですが、時間と労力を鑑みた時に「学芸員の仕事なのだろうか?」と思いました。少ない資金で出来うること、ではなく「未来投資」として、YouTubeチャンネルや動画を外部に委託することも悪くないのではないかと思いました。
 あくまでも「学芸員」であり、「動画のクリエイター」や「バズる配信者」になってもらうことは困難です。
 この博物館では、地域市民と連携がとれる「サークル」を有しています。そのため、その中で「Twitterの発信力に優れた人」といった力を持つ人を探し、意見をもらうことから始めていけば。自ずと、広報力を強める「育成」に繋がるのではないのか。

 違う畑を知ることで、視野を広げ新しい考えを持ち帰ることができると考えた、私の感想になります。

京都橘大学M.N

2021年01月11日

2020年度 博物館実習(冬)2日目

 前代未聞のオンライン実習、2日目の1月11日は動物研究室の石田学芸員による「貝の展示物作製」でした。本実習では、採集・購入などで入手した貝類を、事前に肉抜きなどを行って殻標本としておき、石田さんチェックのもとで同定の確認をした後、ハガキを使った解説パネル(小学生向け)を作製しました。私は札幌に住んでいるので、市場へ行ってウバガイ(ほっき)とヒメエゾボラ(青つぶ)の殻を準備していましたが、せっかくなので、みんな名前は知っていてもその実詳しくは知らなそうなほっき貝で解説を作りました。ちなみに軟体部は大変美味でした。
 作業自体は、実習生各自が黙々と資料を集めて解説を作成するものでしたが、説明資料・図鑑のスキャン画像の共有や、下書きチェックなど石田さんがスムーズに対応してくださいました。全員のパネル完成後は、標本とハガキパネルを一緒に撮影した写真をPC画面上で共有し、凝らした工夫やコメント・アドバイスを交換する講評会を行いました。この際に、他館など外部からのゲスト4名にも参加していただきました。本来ならばわざわざ遠方から実習博物館へ足を運んでいただかねばならないところを、ネットに繋ぐだけで簡単に参加していただけるというのは、オンラインならではの利点であると思われます。
 講評会ではほかの実習生のパネルや、それに対するコメントなどを見聞きでき大変勉強になりました。ターゲットの設定、図・文字のバランス調整、カラーリングなど、展示解説に限らず情報を他者に伝える上で重要な要素を学べたと思います。絵心がないので、手描きイラストによる分かりやすい解説を実現しているパネルには脱帽しました。個人的には、ルビや漢字かなの配分、私自身が関心を持ったことを盛り込めたことに満足しています。一方で、どのような具体的表現(数字?体の一部?)によって、サイズなどを小学生にとってイメージしやすくするかといった部分で至らない点があったと感じます。貝を調理したり、それについて詳しく調べてまとめたりと、普段あまり体験しない活動ができ、ステイホームしながら充実した実習でした。
(北大 R.T.)

2020年度 博物館実習 2日目

こんにちは、本日の博物館実習のブログ担当のQ大のS.Yです。
1/11のオンライン博物館実習は貝類標本の作製と子供向けパネルの作成、発表を石田惣学芸員の指導の下行いました。

普段から貝殻自体には興味はありましたが、もっぱら昆虫類を専門としているためあまり興味のリソースを割くことはしてきませんでした。興味を持っても美麗な貝ばかりに目が行って身近な貝には目もくれないことが多いのですが、今回立ち返って自宅周辺のフィールドワークの有難さを再確認できたかと思います。貝は普段取る際にも食べる目的だけで取っていることが多く、初めて標本作成するために採取してみると、普段見ない構造や色にまで着目できることが非常に新鮮でした。「マツバガイは乾くとここまで青色がきれいなんだな」「カワニナの他にもウミニナがいるんだな」など貝類の面白さを発見することができました。貝類の論文を調べたのも今回が初めてかもしれません。自宅から海が近い間に今後も昆虫以外の無脊椎動物の標本を作製してみたいと思います。

さて、実習内容についてですが、他大学の皆様も本当によく調べ、展示内容や見せ方を吟味されていて感服するばかりでした。身近に感じている貝類でも一度調べてみると知らないことだらけなんだなと実感することがたくさんありました。実習生の中にはきれいなルビを振ってらっしゃる方もいて、技術的な面でも勉強になることもありました。作成したポスターもセリフ調で普段書かないような文章を書いたり聞いたりすることが非常に新鮮でした。他の実習生の皆さんが発表した展示物にはそれぞれが考えたアピールポイントを全面に押し出した内容となっていると感じることができました。パネルの発表中にも言及されていましたが、「何を伝えたいか、それをどのようにすれば伝えたい相手に伝わるのか」を今回学ばせていただいたと考えております。

具体的な展示の見せ方としては小学生低学年でもわかるように専門用語や熟語をどれだけ分かりやすくできるかを皆さん試行錯誤していたと思います。特に殻長をどのように表現するかは絵で説明したり、横幅として説明したりと実習生の個性が明確に出ていたと思います。また、図解が非常に多様かつ明確なものが多く、見入るものがたくさん見られました。非常に興味深く拝見いたしました。

ゲストの方々の意見も面白く、子供目線の展示内容についてといった、別の角度からの感想やコメントが新鮮でした。

2020年09月29日

2020年度 秋 博物館実習 2日目

みなさん、こんにちは。1班のM.Kです。
9/24(木)の実習は前川さんと川端さんの合同で寄贈された金澤コレクションの整理をさせて頂きました。金澤コレクションというのは、香川県金澤氏が個人で集めた化石のコレクションで、その数は600にも上ります。その中には香川県で初めて見つかった恐竜化石(ハドロサウルス類・脊椎)の他、様々なアンモナイト化石などの学術的価値の高いものが多く存在しています。そのため、既に論文などで使用されているものもあり、いつでも取り出る状況にしておかなくてはなりません。なので、館のつけた番号と、元々化石についていた識別番号(もしくはその化石の特徴)を照らし合わせ、整理しておく必要があるということです。
自分自身、この博物館の化石発掘体験などにも参加させてもらった経験があり、化石などにはかなり興味があったため楽しく実習を受けることが出来ました。また、1番驚いたのがアンモナイトの形についてです。アンモナイトにはみなさんがすぐに思いつくような形の他にも巻貝のような形のものなど様々な形があります。これは最近、浮力を調整するためなのでは無いかという研究結果が出ているようで、どんな事にでも理由というものはあるのかなと感じました。
学芸員の方々、お世話になりました。そして、他の皆様にも学びの機会がありますように。
(1班 和歌山大学 M.K)

2020年度 秋博物館実習 3日目

こんにちは。博物館実習3日目、1班は横川学芸員指導の下、今年7月に熊本県豪雨の災害に合った人吉のさく葉標本のレスキュー作業と、収蔵庫での標本の配架作業を行いました。

レスキュー作業は、浸水で濡れてしまった標本1つずつに新聞紙をはさみ、乾燥機に入れていくという作業でした。このとき、標本が台紙や元からはさんである新聞紙にくっついている場合があるので、傷つかないように慎重に行いました。浸水してしまった標本は、カビやバクテリア分解を受けていない場合、乾かせばもう一度資料として保存できるそうです。また、標本に元からはさまれている新聞の中には戦前のものもあり、長年大切に収集・保存されてきた痕跡が伺え、この被災してしまった標本たちもレスキュー作業後長きにわたって大事に保存されてほしいなと感じました。

標本の配架作業では、標本の登録番号に基づき、配架を行いました。1種の植物についていくつもの標本をコレクションしておくことで、地域差や成長段階を知ることができるため、できるだけ多くの標本を集めることが大切だそうです。さく葉標本は植物を乾かし台紙に貼り付け、ラベルを記入するだけなので、誰でも簡単に作成することができます。身近な公園などの植物を用いて、自分だけのさく葉標本コレクションをつくってみてはいかがでしょうか。
(1班 高知大学 R.S)

2020年09月28日

2020年度 秋博物館実習 4日目

こんにちは、4班のT.Mです。
博物館実習4日目の9月26日(土)は、佐久間学芸員指導のもと、被災したさく葉標本の修復作業を行いました。

今年の7月の熊本県で起きた豪雨によって、人吉城歴史館に収蔵されていたさく葉標本約3万点ほどが水害を受けました。しかし、現地ではこれら標本の修復作業は困難だったため、他の博物館で分担して、修復することになりました。今回は点数が多いため、「資料を残す」ということを第一に優先し、この標本の一部を乾燥させる作業を行いました。

まず、標本と包みの新聞紙を分け、間に水分吸収のため新たな新聞紙を挟み込みました。その後、乾燥機に入れ、3日から4日間かけて乾燥をさせます。乾燥したものはリストと照らし合わせ状態などをチェックして、元の博物館に返却します。私たちが扱った標本は形が残っている方だったのですが、新聞紙とかなりくっ付いていて、集中力のいる細かな作業だと思いました。1日でそれほど多くの点数の修復作業をすることができず、被害を受けた館だけでの修復には限界を感じました。災害の多い日本では、こうした事態に直面しても資料を失わないために、博物館同士が協力し助け合っていくことが重要だということを学びました。

また、収蔵庫の色々な標本を見学しました。植物標本は地域の何十年前の環境などを知り、現在と比較し理解するために必要な資料です。手前から1980年代の図鑑順に収蔵されており、膨大な数の標本の中からでも特定の標本が見つけやすくなっていました。これは大阪市立自然史博物館には、外来研究員やアマチュアの方々が頻繁に訪れ、標本を扱い研究を行う機会が多いからです。学芸員だけではなく、外来研究員やアマチュアの方々も活用・研究し発表することで、新たな人が博物館に興味を持つ機会を作り普及していくということが博物館の役割の一つであるということを学びました。
(4班 追手門学院大学 T.M)

2020年09月27日

2020年度博物館実習秋コース 5日目

こんにちは。4班のK.Iです。
博物館実習5日目の9/27(日)は、第四紀研究室の中条学芸員の指導のもと地学分野をメインに学びました。

午前中は日本地質学会の「コロナ禍での地学教育に関するサイバーシンポジウム」というオンラインシンポジウムをYoutubeで視聴しました。このシンポジウムは、中高大の教員、博物館やジオパークの学芸員がコロナ禍の中、どのように地学教育を進めていたかということを発表していました。どの発表でも実験や野外観察が例年通りにできないことに困っているなかで、試行錯誤していました。私は地学を専攻しているのですが、地学に興味を持ち専攻するようになったきっかけが、巡検での露頭観察や顕微鏡で岩石薄片を観察する実習でした。なので、野外観察ができないことは地学の普及には痛手だなと感じました。地学分野に限らずどの分野においても、感染対策をした上での普及教育活動を考えていかなければならなくて、博物館のあり方も少しずつ変わっていくのかなと思いました。

午後からは、はぎとり標本の作成のお手伝いをしました。はじめに、はぎとり標本は露頭から採ってきたままの形でガタガタだったのできれいな長方形になるように、端の余分な部分を切り取りました。その後、はぎとり標本の裏面に寒冷紗を貼り付けて標本を補強しました。「標本」といわれると、専門の道具で作っているようなイメージがありましたが、余分な部分を切り取るときはカッターと物差しを使ったり、寒冷紗を貼り付けるのは木工用ボンドを使ったりと、普段の私達の身の回りにある道具を使っていたのが印象的でした。

博物館実習は今日が最終日でした。毎日新しいことの連続で、お客さんの立場ではわからない学芸員の大変さや楽しさを学ぶことができました。
(4班 神戸大学 K.I)

2020年度 秋博物館実習 最終日

こんにちは。2班のA.Oです。
最終日9月27日(日)、2班は西野学芸員のもと植物化石に関する実習を行いました。
午前中は植物化石に標本番号の記入と、標本カードに情報を記入する作業をしました。展示のときに見えない裏に番号を書くなど、扱いに注意しながら行いました。
整理した化石は「三木茂コレクション」というもので、化石としてメタセコイアを発見した三木茂博士の貴重なコレクションです。
何百万年も前の植物の姿がきれいに残っているもの(松ぼっくりなど!)もあり、とても興味深かったです。
午後には展示ケースの掃除を行いました。壁の展示ケースのガラスを慎重に外し、中の埃をはらい、ガラスを磨きました。お客様にどう見えているのか?という視点の大切さを学びました。
また、収蔵庫にある植物化石の見学をしました。教科書に記載されているような化石など、なかなか機会がなければ見れないものを見ることができました。
5日間という短い期間ではありましたが、貴重な経験をすることができました。
(秋期 博物館実習 実習生 和歌山大学 A.O )

ムシ苦手からムシ好きに?

こんにちは、2班のF.Rです。
10月26日(土)の実習では図書の整理、標本(ムシ)の作成及び点数把握を行いました。

図書の整理ではどの本も貴重なものなので慎重に扱いました。本の中には大阪市立自然史博物館が建てられた時よりも昔の本があって、本という記録媒体はずっと残り続けるのだなと感慨深かったです。整理作業は終わったのですが、まだ氷山の一角だそうで、これを全て整理するにはどれくらいの時間がかかるのだろうと、この作業の大変さ触れました。

また、標本の点数把握では、寄贈された標本を「目」に分類し、何点あるかを記録しました。ナナフシ目や直翅目等、様々な標本に出会いました、もちろんゴキ◯リもです。実はムシはあまり得意じゃないのですが、記録しているときにじっと見てしまう自分に気づきました。もしかすると、これはムシに目覚めてしまったのではないでしょうか、、。

標本の作成ではカメムシやオケラ等を扱いました。うまく足を広げて、よく展示されているような形にしようとしました。ただ、中々想像通りにすることができず、学芸員さんや研究されている方々はすごいなと実感しました。標本作成していると、このムシはこんな翅を持っているんだとか、髭みたいなのはなんなんだろうと、興味が湧いてきました。やはり、ムシの苦手意識は徐々に消えていきました。博物園実習のおかげです!

本実習では学芸員さんの日頃見ることはない、裏側の仕事を体験し、大変さを実感することができ、ムシの苦手意識がなくなった1日でした。時間ができたら、ゆっくりと大阪市立自然史博物館に行きたいと思いました。
(秋期 博物館実習 実習生 高知大学 F.R )

2020年度 秋博物館実習 3日目

 こんにちは、3班のK・Hです。9月25日は、松本学芸員の指導の下、昆虫標本についての理解を深めました。
 昆虫標本を保管するとき、注意事項がいくつもありました。湿度が高い場所に置くと、カビが繁殖し、標本がカビに覆われて台無しになってしまいます。湿度管理が徹底されている場所で保管していました。標本を暗所に置くことも大切です。紫外線のような波長が短いものは、標本の色を変えてしまいます。できるだけ長い期間、採取した時の状態を維持するためには、様々な事を気を付ける必要があることを学びました。
 昆虫標本の作製や種同定を行いました。標本作製では、昆虫の体の一部がとれてしまうこともありましたが、とれてしまった部分も捨てずに標本にしました。種同定では、昆虫の翅脈の分岐の様子や顕微鏡を用いてケヅメの長さなどを見ました。見た目は似ていても、よく観察すると違う昆虫がたくさんありました。種同定をする際、何度もどのように判断したらよいか分からなくなり、難しかったです。
 このように昆虫を標本として残すのは、今身近にいるものでも10年後20年後にはいなくなっている可能性があるからです。標本として残すことの大切さを学びました。
(3班 名城大学 K・H)

2020年度秋博物館実習 4日目

 私の班は、4日目に魚類の標本の事についてを中心に学びました。魚類の標本は、液浸標本と呼ばれる状態にする必要があります。これは、魚が乾燥して本来の特徴が失われることを防ぐためです。この時、使われるのはホルマリンです。ホルマリンは、たんぱく質を固定する役割があります。しかし、ホルマリンは酸性のため、魚のうろこなどを徐々に溶かしてしまうので、1度水洗してから、エタノールで保存すると良いと学びました。
 また、この際、研究などで使うためにホルマリン漬けにする前にエタノールで組織のサンプルを保存しておく博物館もあり、これは、ホルマリンに標本を漬けることによって組織の破壊が起きてしまうからです。
 4日目の実習では、液浸標本(魚類)を配架できる状態にする作業を行いました。手としてはまず、瓶に入っている魚の袋を番号順に並べ、その魚がどこで獲れたもので、何の種類なのかをリストから探します。そして、それぞれ種別に魚を瓶に入れていきます。この際、同じ種の魚が複数いる場合は同じ瓶に袋ごと入れ、1匹しかいない場合は魚を袋から出して瓶に入れます。ポイントは、魚の頭が下に来るように瓶に入れることです。これには理由が2つあります。1つ目に、重要な器官があるため、エタノールが減ってその部分が乾燥するのを防ぐためです。もう1つは、魚類は、頭の方が固く、瓶に入れた時に魚が曲がるのを防ぐためです。最後に、瓶に入れ終わった後、エタノールを入れ、中蓋とふたを閉めて、蓋に情報を書いて完成です。
 そして、大阪水産技術センターから送られてきた魚類の液浸標本を整理し終わった後、自分たちで作った魚類の液浸標本を配架しました。配架作業では、別の科に間違えて標本を置いてしまうと、見つけ出すのが非常に困難になるため注意することを学びました。
 私は、この4日目の実習で、魚類の液浸標本を作る作業が一番大変だと思いました。今回は何十匹かの魚を液浸標本の状態にしましたが、それぞれ同じ種に分けるのがとても難しかったです。種別に1つ1つ瓶の大きさを選び、蓋に情報を書いていくという作業が思った以上に時間がかかりました。また、配架作業の際も、全ての魚類の科に、標本を間違えないように振り分けなければならないため、最初のうちは大変困難でした。このようなことから、博物館は、細かい作業からコツコツと積み上げられてきた努力が詰まっている場所なんだなと思いました。客としてきた時とのその違いを知って驚きです。こんなに苦労して資料を集めたり保存したりしていると思っていなかったからです。しかし、博物館の展示以外の、研究や収集の側面を実際に体験したり、見ることができて、非常に貴重な体験でした。
(1班 追手門学院大学 Y.N)

2020年09月26日

展示にも点字にも配慮が必要です。

 こんにちは、M・Aです。本日9月26日は、石井学芸員指導の下、館内中のバリアフリーを、主に視覚障害者の立場に立って調べました。
 大阪市立自然史博物館は多くの人が訪れる博物館なので漠然と、バリアフリー化は進んでいるのだろう、と思っていたのですが、いざ調べてみると点字ブロックや点字パネル、触れる展示などあるにはあったのですが、問題も多く見つかりました。
 この博物館は建ってから何年も経っているので、受付の位置が変わっていて点字ブロックがきちんと役割を果たせていなかったり、一部の点字パネルが削れて消えてしまっているなど問題は様々でした。また、触ってもよい岩石が並んでいる展示があるのですが、どれも似たような材質で触っただけでは違いが分かりにくかったり、触れる展示物が奥にあって触ることができない、というような事もありました。
 見て回った結果、改善の余地は多くある事が分かりました。改善点以外にも工夫点として、岩石、石炭共に触ってもよい展示だったので、この2つを隣に並べて、それぞれの温度の違いを感じてもらうというのは、私たち健常者にとっても視覚障害者にとっても、楽しいものだと思います。
 最後に点字の解読を行ったのですが、目で凸凹を見て、点字一覧表を参考にしているにもかかわらず読み解くのは大変でした。これを指の感覚のみで読み取ることのできる方は本当にすごいです。このような方は極わずかしかいないそうなので、音声ガイドなどが必要な意味がよく分かりました。
 視覚障害の方はこんなにも大変な世界で生きているということが知れた1日でした。設備を整えるのは今日明日でできることではありませんが、点字ブロックの上に物は置かない、困ってそうな障害者の方がいたら声をかけてみるなど、すぐにできることもあるので、皆さんもこれからは気を付けていきましょう。本日はありがとうございました。
(3班 追手門学院大学 M・A)

2020年09月25日

私が博物館の展示をつくったら?

こんにちは!秋季実習生4班のK. Nです。

本日9月25日の博物館実習では、第2展示室(地球と生命の歴史)とそれ以外の展示室から1つずつ展示を選び、計2つの展示を関連づけて5分ほどの発表を行いました。博物館の展示には大きく分けて、ごく単純に展示物を並べた「陳列型」と、順路に沿って1つの話題が進行する「ストーリー型」の2つに分けることができ、本博物館の展示方法は後者に当たります。本日の実習では、すでに完成されたストーリーを「解体」し、私自身で新たに別のストーリーを「再構築」する気持ちを味わうことが出来ました。まるで、私オリジナルの博物館展示を創っているような体験でワクワクしました。

ちなみに、私は「紛らわしい生き物」をテーマに第2展示室からアロサウルスの骨格標本、そして第3展示室(生命の進化)からタラバガニの標本を題材に発表を行いました。アロサウルスなどの大型肉食恐竜は研究が進むにつれ、ゴジラのように頭を持ち上げ尻尾を地面に引きずった姿勢から、現在私たちがよく知る身体を地面と水平に保ち尻尾を持ち上げた姿勢へと姿を変えました。古生物の復元は研究の進歩に伴って日々変化し、私たちを驚かせてくれます。また、タラバガニはカニの名を有していますが、分類上ではヤドカリの仲間です。太古の時代から現在に至るまで、彼らのような紛らわしい生き物が数多く存在しており、更に「ストーリー」が広がる予感がします。

秋季の実習も折り返し地点を過ぎました。明日はどんな体験が待っているのか楽しみです!

(秋季博物館実習 実習生 4班 広島大学 K, N)

2020年度(令和2年) 秋 博物館実習 3日目

 9月25日は仮剥製の鳥の足にデータの記入してあるラベルを糸でつなげるという作業を主に行いました。
 作業を行う前に、台帳と標本受入票を見させていただきました。台帳を作る理由、特に重要な項目、なぜデジタルで記録を行うだけではなく、紙で記録を残すのかなどを教えていただき、これらの重要性を理解しました。台帳ではボールペンは後々薄くなるので、基本的には色が薄れず紙にしみこむ墨などを用いることを初めて知りました。また、ラベルの中の、鳥類、爬虫類、両生類などの書き方の違いを教えていただきました。標本受入票は台帳に乗らない関連情報が載っていること、登録される前には標本受入票に載っていることをお聞きしました。
 実際に鳥にラベルをつなげてみて、鳥とラベルの間の糸の適切な長さの調整が難しく最初は苦労をしました。ラベルを付けるときに一体一体状態が少しづつ異なるのと、大きい鳥から小さい鳥までいたので、細かい作業になることがあり、注意しながら行うので大変でした。

(2班 千葉科学大学 S.T)

2020年09月24日

チクリと痛いぞアメリカオニアザミ!

僕が所属する3班は長谷川学芸員の元、植物標本についての理解を深めました。
植物の標本は乾燥している為、扱っているとポロポロと落ちてしまいますが、そのカケラも保管しています。ほぼ粉々になった茶色の粉のようなものすら保管していることに驚きましたが、そこにもしっかりと理由があります。そのカケラからDNAを採取し、今現在で生きている植物との違いを比較することができるのです。カケラも大切な標本なんだと感じました。
展示物の片付けも手伝わせていただきました。
僕たちが片付けた展示物は外来植物のアメリカオニアザミ。大きさは2mほどで全身にチクチクとトゲが生えています。標本としては既に収蔵されている為、剪定バサミで細かく切り落として片付けるのですが、それがなかなか痛くて大変でした。3班のメンバー、お疲れ様でした!
(3班 和歌山大学 K.J)

2020年08月29日

2020年度 夏季 博物館実習

博物館実習3日目の実習内容は、植物化石について学びました。
まず、植物化石を扱うにあたって大切な事・必要な事を学習し、その後実際に植物化石の標本を用いて採集された場所・年代などの名札を付ける作業と目録作りをさせて頂きました。
午後からの作業内容は、実際に展示されている植物化石の展示室内のメンテナンスをさせて頂き、植物化石の取り扱いや展示方法を学びました。収蔵庫に保管されている植物化石もそうでしたが、実際に展示されている植物化石も古いモノだった場合、破損してしまったりといった可能性が新しい年代のモノより大きくなってしまうので、より慎重に扱わないといけない事を改めて感じました。
また、今回メンテナンスをさせて頂いた展示コーナーは、他の展示コーナーに用いられているガラスとは違いネジを外し吸盤で取るという方法でガラスの取り外しを行ったので、展示物に対してよりその展示物がよく見えるガラスや形などを選ぶ事を知り、座学では学べない事を知れたと感じました。
メンテナンス作業については、ただ展示コーナーを掃除し展示物もエアスプレーで埃を取り元の場所に直すだけが仕事ではなく、掃除している間の展示物は仮の展示コーナーに置いているのでそれを来館者に伝え、普段は滅多に見れないガラス無しでの展示物という魅力を伝えるのも学芸員の仕事の1つという事がメンテナンス作業の中で知れました。
今回の実習を振り返り、座学では学べない事や学芸員への質問・来館者との触れ合い・展示物または、収蔵庫内のモノに触れる機会は実習でしか出来ない事であり、吸収出来るものが沢山ありました。
博物館実習という貴重な時間を大阪市立自然史博物館で過ごせ、とてもよりよい時間となりました。
大阪市立自然史博物館に携わっている関係者の皆様、知識や技術が未熟な実習生を受け入れて下さりありがとうございました。

東亜大学 A.N

2020年08月27日

2020年度 博物館実習 2日目

私たちの班は2日目は地史に関する実習を行いました。
午前中は収蔵庫で鯨の骨の標本の整理をしました。鯨の体は大きく、骨一つ一つもかなりの大きさになるため、分解された状態で保管されていました。その骨の形から法則のようなものを考えてどの骨が体のどの部分に当たるのかを考え、向きや部位ごとに分けていきました。中には鯨が生きていた頃に骨折し、治ったあとも見られ骨の一部だけで鯨が生きていたときのことまでわかり非常に興味深かったです。その後分けた骨を並べて論文に使用する写真の撮影について教えていただきました。論文をどのように作っていくのか興味があったので参考になりました。
午後は化石の実習をしました。最初に展示室に展示されている化石の解説をしていただいた後、アンモナイトのような大型の化石のクリーニングの体験をさせていただきました。先端が振動するペンのようなものを使って化石の表面に付着した石を砕いていくのですが、案外ポロポロと剥がれていくので作業をしていて気持ちがよかったです。次に、薬品で微化石と言われる小さい化石を抽出する作業を体験した後、電子顕微鏡を用いて微化石の観察をしました。非常に小さなアンモナイトやサメの歯の化石などを見ることができました。
私は普段骨や化石といったものを扱う分野に触れる機会が少なく、この日の実習は知らないことばかりで新鮮な体験ができたとともに、非常に興味深いことをたくさん学ぶことができました。
5日間を通して見ても、様々な分野に触れることができて非常に勉強になりました。親切にいろいろ教えてくださったり、個別な対応も快く聞いてくださったりして、学芸員の皆さんには感謝でいっぱいです。大阪市立自然史博物館に実習に来れてよかったです。ありがとうございました。
(5班 K大学 Y.K) 

2020年08月26日

2020年度夏季博物館実習 初日

 私達4班は初日に「草」をテーマに実習を行いました。

 まずは植物の標本とはどのようにしてできるかや標本にはどのような人々が関わっているかをレクチャーして頂きました。標本は植物を乾燥させ台紙に張り付けて完成し、防虫剤と共に収蔵します。また、標本は外気に触れつつ収蔵するため、標本化した後も標本庫に害虫が侵入しないように細心の注意を払う必要があります。標本には様々な人が関わっており、内訳は植物を採った人、寄贈する人、標本を保管する人、標本を研究に使う人がいます。学芸員の方によると保管する人、研究に使う人は採った人の意向に可能な限り添いつつ、三者が納得出来るように標本を扱うようです。
 
 また、同時に標本庫の役割、管理方法について教えて頂きました。標本庫の役割には標本が痛みにくいような管理をする、被災しにくくさせる、標本庫につき植物を分類し探しやすくするといったことが挙げられました。管理方法については植物を張り付けた台紙を種ごとに積み重ね束にされていました。標本を取り出す際、観察する際に標本の一が容易に欠損しそうであったため、素人の感覚ではあまり扱いたくない標本のように感じました。

 次に先日の熊本豪雨で被災した博物館の収蔵品のレスキュー作業を行いました。この作業では泥を被り張り付いた標本台紙同士を分離、乾燥させるため、傷んだ標本を各々新しい新聞紙と段ボールをその間に挟み乾燥させやすくします。この操作を行うまでの間熊本より届けられた標本は冷凍されていたため一部湿ったままであり、引き離す際には細心の注意を払う必要がありました。
 
 最後に標本を収蔵庫に収容する配架を行う作業を体験しました。先述した通り、標本庫では各種ごとにまとまり、棚が分けられていました。本作業は配架していない標本をそれらに収納することを目的とします。種は科ごとに分けられ棚が並んでいるのですが、植物の科を把握していないと満足に並べることが出来ません。また、分類学的検討などによって棚にはない科や属のものがあるため、かつてはどこに分類していたのかも把握しておく必要があります。一見、棚に収納するだけの単純な作業のことのように思いましたが、然るべき知識を持ち合わせていなければ何一つ作業は進みません。

 今回はこれらの実習を通して、学芸員にはどのような知識が必要か、社会的にどのような立場であるのかの一端を理解出来ました。この度、貴重な体験の場を提供してくださった大阪市立自然史博物館の皆様には感謝の念に堪えません。 (4班 K大 N.S)

2020年08月25日

2020年度博物館実習 2日目

こんにちは、2班のY.Kです。
 博物館実習の1日目は、オリエンテーションで博物館の展示室や収蔵庫の見学、博物館の概要の確認などをして1日目が終わり、2日目から本格的な実習が始まりました。

 本日は、鳥類の標本を扱いました。はじめに動物研究室の学芸員の方に標本の管理の方法について説明していただきました。標本の管理には、標本を寄贈してくださった方との連絡を細かに記録された標本台帳と標本受取票と呼ばれるノートを使っていることを知りました。私は、標本の情報で一番大切なのは、やはり学名なのだろうと今までは思っていました。しかし、標本台帳の説明をされている中で大切なのは、標本の採集された場所と日付でこの2つが分からないと価値がなくなってしまうことを知り驚きました。
 説明を受けた後、剥製にその標本の情報が書かれた札を足の部分にひもで括り付けるという作業をしました。剥製には、本剥製と仮剥製があり、本剥製は展示等に使われる剥製で仮剥製は研究に使われる保管されている剥製で今回は、この仮剥製の方でした。作業をしている中で見かけた種は、タカやメジロ、カワセミ、ミズナギドリ、フクロウなどが見かけられ、20種以上の鳥たちがいました。中でも数がダントツに多かった種は、ミズナギドリで札をつける作業で個人的に一番苦戦したのもミズナギドリでした。札は取れてしまうといけないので取れないようにきっちり結ばなければいけないことと剥製には、もろい部分もあるため注意して作業をしなければいけなくて大変なこともあり、ミズナギドリは、羽の一部が長く、ひもを結ぶときに手に当たるため、結びにくくかつ数が多かったため、大変疲れました。
 作業が終了した後に今回扱った鳥たちの説明を受けました。西日本では珍しい鳥が今回いたことや送られてくる鳥たちは、きれいな色をした種がやはり目につくため多いことなどが聞くことができました。
 最後に収蔵庫に行って初日のオリエンテーションでは、見れなかったところや学芸員さんのおすすめの標本についての説明をしていただきその日の実習を終えました。

 今回の実習を通して、博物館の学芸員の方々の大変さがわかりました。標本の扱いなど大学で知りにくいことが多く学べたと感じました。貴重な体験をさせていただき、5日間という短い期間でしたが本当にありがとうございました。

KUAS Y.K

2020年08月24日

2020年度博物館実習 5日目 昆虫の標本整理

 5日間ある実習もいよいよ今日で最終日となりました。私たち5班は昆虫標本の整理を行いました。
 まず収蔵庫にある昆虫標本を見せていただきました。寄贈された標本には今ではとても貴重な海外の昆虫の標本もありました。チョウやトンボなど標本にしたときとても映える昆虫から、環境を知るためには重要な小さな昆虫まで幅広い昆虫が収蔵されていました。

 収蔵庫の見学の後は、実際に標本作成をしました。採集されたウスバカゲロウという昆虫のラベル付けを行い、種同定を行いました。ラベル付けでは乾燥した昆虫はとても壊れやすく慎重に扱わなければいけないので、集中してラベル付けをしていると時間が過ぎるのはあっという間でした。種同定をするには羽の細かい模様で見分けていくのですが、これもまた似ている模様が多く見分けるのがとても難しかったです。最初は種同定に時間がかかっていましたが、徐々に見分けがつくようになり作業がスムーズにできるようになりました。しかし新たな種が出てくると途端にわからなくなり、学芸員の先生に教えてもらっていました。細かい種まで一目見ただけで同定できていて、さすがだなと思いました。

 過去の研究者の資料を未来の研究者につなげる、このお話を聞いたとき博物館のもう一つの役割を感じとても素敵な場所だなと思いました。今回の実習で様々なことを学び、貴重な経験ができました。お忙しい中いろいろなことを教えていただきありがとうございました。 (5班 岡山理科大学 O.M)

2020年度 博物館実習 4日目 

 博物館実習の4日目は、見る側と見せる側の両方の立場から展示を考える実習でした。午前中は、第2展示室の触れる展示にある、視覚障がい者用の点字の解説文を解読し、視覚障がい者にとって必要な情報が書かれているかの確認を行いました。解読したところ、展示の解説としては成り立っていますが、視覚障がい者にとって必要な情報はあまり載っていなかったと思います。展示物が見えていない人の立場で考えてみると、色や形などの展示物自身の構成が書かれていないとすべての人が触れる点字とは言えないのではないでしょうか。また、点字の解説文は、子どもの視覚障がい者には難しいのも問題点でした。午前中の作業で、全観覧者にわかりやすく伝えるためには、様々な立場から考えて展示をする必要があることを改めて考えさせられました。
 午後からは、貝類の分類をエクセルを使いデジタル化する作業を行いました。実際に採取したり寄贈された貝類をパソコン上でデータ化することで、デジタル資料としてだれでも閲覧が可能な資料ができるそうです。実際にパソコンで打ち込んでいると、かなりの時間がかかり、非常に大変な作業であることがよくわかりました。博物館内にある展示の管理や収蔵庫の整理だけが学芸員の仕事ではないことがよくわかりました。
 今回、点字の解読や資料のデジタル化の作業を行うことで、観覧者側の立場から展示を考えることの大変さが少しは理解できたと思います。来館者の目に見えないところでの仕事の多さにも驚きました。今回の実習で、大学では学べないことをたくさん学べたと思います。ありがとうございました。

岡山理科大学 M.K

2020年08月23日

2020年度博物館実習 3日目 砂の標本整理

砂はコンクリートやガラスなどを作る際に多く必要になるため、世界で取り合いの状態になっています。また、海面の上昇や沿岸部の開発によって砂浜が減少しているため、砂浜の生態系が脅かされています。大阪市立自然史博物館では砂の標本を保存することで自然の記録を未来に伝えているとのことでした。

私たち5班は、午前・午後ともに収蔵庫にて砂の標本を扱いました。班員と分担して標本の瓶が入ったケースを棚から降ろし、地域ごとに分けて作業を行いました。これらの標本は学芸員さんや友の会会員の方々が採集なさったもので、日本だけでなく海外の砂も保存されていました。砂が入った瓶蓋とその中の紙には採集した場所・日付・人名が記載されていて、そこに標本を管理するための番号を記載しました。

収蔵庫での作業を通して、標本を保存することで記録を未来に伝えていく重要性を学びました。また、博物館が過去の記録をこれからの研究者に伝えていく場所であることを改めて実感しました。私たちの班は200近くの標本に番号を記載しましたが、まだまだ標本はあるので先は長い作業だと感じました。今回の実習では学芸員の仕事の一部に携わっただけですが、非常に大変であり、またやりがいのある仕事だと感じました。お忙しい中、5日間の博物館実習を受け入れてくださりありがとうございました。
(5班・M大学 H.K)

2020年度 夏季博物館実習日誌 最終日

 2020年度・夏季博物館実習の最終日、私たち4班は日本各地から集められた砂浜の砂のサンプル瓶に登録番号を記載する作業を行いました。
 コンクリートの材料としての使用・地球温暖化による海面上昇やダム開発によって、日本に限らず世界の砂浜は失われつつあります。そこで、大阪市立自然史博物館では21世紀初めごろから日本各地の砂浜の砂収集を開始し、2020年8月時点で収蔵庫には700ほどのサンプル瓶が並んでいました。担当学芸員さん自ら採集したり、博物館・友の会メンバー皆さんが持ち寄ってくださったりした大量の試料は、地域ごとにまとめられ、サンプル瓶蓋と瓶内の識別カードに “誰が”・“いつ”・“どこで” 採集したものなのかが記載された状態で止まっており、私たち実習生が最後の作業として“登録番号”の記載を行いました。
 「失われていく砂を収蔵し、未来に証拠を残すために必要な作業だ」と最初に説明を受け、博物館の収蔵という役目について理解が深まる経験ができました。また、専門的な知識をもつ学芸員さんに何度も質問ができる環境で活動ができ、あまり知らなかった砂浜についての疑問点やこれからの展開も学ぶことができました。(4班・M大学N)

2020年08月22日

2020年度 博物館実習4日目

こんにちは。1班のF.Mです。

 1班は実習4日目の午前に、特別展の、子供向け展示パネルを作りました(※ここで展示パネルとは、展示物の隣にある説明板のことを指します)。午後は、収蔵庫に保管されているカタツムリの殻の標本に、標本番号を書く作業を行いました。
それぞれについて詳しく書いていきます。

 まず、ただ今開催されている特別展「知るからはじめる外来生物」を見学し、各自で気になる展示パネルを選びました。そして、その展示パネルの子供向けパネルである「キッズパネル」を一人1枚作成しました。
 一般的に、展示パネルは中学生以上向けと言えます。なぜなら、漢字が多く使われ、専門用語も多いからです。そのため、小学生以下の子供達が理解するのは難しいです。そこで、用語を噛み砕いて説明した「キッズパネル」を作成することになりました。こういった工夫をすることで、幅広い年齢の入場者に楽しんでいただけます。

 私の場合、「外来生物であるアメリカザリガニとカブトエビは、いつから・なぜ日本にやってきたか」についてをキッズパネルで説明しました。子供向けということで、イラストを描いてカラフルな作品にしました。
 また、アメリカザリガニが喋っているかのような、擬人化した構成にすることで、子供がよくする「ぬいぐるみ遊び」を彷彿とさせるようにしました。そのほうが、知識を遊び感覚で身につけてもらえると考えたからです。

 班全員が作成し終えたところで、キッズパネルを作る際のポイントについて話し合いました。
①一文の長さをできるだけ短くすること。
②パネル1枚あたりの文字数は最大で200字にすること。できれば150字くらいで簡潔におさめるとよい。
③Q&A形式の構成は子供の興味をひきやすい。
と教わりました。また、パネルの書き手の感覚や判断によって、パネルの内容の意味合いが変わってしまうから気を付けるよう、助言してくださりました。

 午後は、カタツムリの殻の標本に標本番号をかきました。0.1~0.2の細さのマジックペンで、殻の裏側に小さく、正確に書きました。カタツムリの殻によって、すぐにインクが染み込むものと、滲んでしまうものがありました。それは殻の成分による違いだそうです。

 第50回特別展「知るからはじめる外来生物~未来へつなぐ地域の自然~」は、8月30日(日)までの開催です。あと1週間で終わってしまいます。大阪に生息する様々な外来生物について学べるので、ぜひ足を運んでみてください。
 その際、1班の4人それぞれが作成した「キッズパネル」にも注目していただければ嬉しく思います。

S大学 F.M

2020年度夏季博物館実習 最終日 2班

実習最終日です。本日2班は植物標本を扱いました。

まず、収蔵庫にて植物標本が寄贈されてから配架されるまでの流れを教えていただきました。
その後、ソーティングという作業を行いました。ソーティングを簡単に説明すると、寄贈され、登録された標本を『科』ごとに並び替える作業です。この作業を行うことで、標本が収蔵庫で迷子になることを防いでいます。とても大事な作業です。

寄贈された標本には標本に関する情報が載っており、科名も載っています。この情報をもとにソーティングしていくのですが、英語表記であったり、科名が変更されていたりと一筋縄ではいかないと言った感じでした。今回私たちは4人でダンボール8箱分ほどの標本をソーティングしましたが、終わる頃には足がパンパンになりました。この実習期間最もハードな作業で、もっと少ない人数で、多くの標本をソーティングされている学芸員の方、本当にすごいなと思いました。

今回の実習ではとても貴重な体験をさせていただき、多くのことを学ぶことができました。ありがとうございました。

NWU S.H

2020年度 夏期博物館実習5日目 3班

5日間あった博物館実習も最終日です。
今日はまず、鳥類を中心に標本台帳や資料受入票、登録ナンバーについて説明していただき、鳥類の標本とタグを照合しました。鳥類の標本と聞くと、博物館でよく展示されている立ち姿や飛んでいる姿を想像しますが、研究やタイプ標本として保管する場合は収納しやすいように羽がたたまれて頭部から足まで一直線になっている状態で保管すると知り、驚きでした!今日は登録ナンバーや種名、標本が拾われた場所や日付などの必要な情報が書かれたタグとそのタグに対応する標本を合わせていく作業を行いました。

次に哺乳類の標本の作り方について簡単に説明していただき、砂場に置いておく事で肉の部分は虫や微生物に分解された状態のアムールトラの脚の骨を洗いました。アムールトラは脚1本分の骨だけでもそれなりに重量があり、爪も大きくて鋭く、骨だけでもアムールトラの迫力を感じました。骨に残っている筋や肉はメスやハサミを使って取り除くのですが、これがものすごく取りにくく苦戦しました。全ての骨を洗い終わった後、実際に骨格を組み立てながら説明を受けました。アムールトラで肉食動物であるだけに、立派な犬歯に興奮しました!また、胸椎や腰椎などはパズルのようにはめて組み立てられるのが面白かったです。

本来は最終日は博物館での行事の手伝いをするようですが、今年度は新型コロナウイルスの影響で残念ながら行事に関わる事はできませんでしたが、そのかわり学芸員の普段の仕事についてたくさん知ることができたと思います。普段の生活の中では触ることのない標本を取り扱ったり、博物館の裏側について知ることができとても充実した実習でした。
色々なことを教えてくださった学芸員の方々、同じ班の皆さん、ありがとうございました。
大阪市立自然史博物館についてより詳しく知った上で、また来館者として展示を見に行きたいと思います。

奈良女子大学 M.M

2020年度夏季博物館実習 5日目

本日の実習はまず、第二展示室から一点、その他の展示室から一点、合計二点選んで、そのふたつを関連づけて語る、というものでした。展示物を見て回っていても何も思い浮かばず、ずっとうろうろしていたのですが、第三展示室のオウムガイを見て「これだ!」と思い、第二展示室のアンモナイト、第三展示室のオウムガイについて関連づけて語ろうと思いました。
アンモナイトとオウムガイの違いは私自身よくわかっておらず、なぜアンモナイトは絶滅したのに、オウムガイは生き残っているのか、という疑問があったので、そこを調べてみることにしました。アンモナイトは白亜紀末の小惑星の衝突によって絶滅したといわれています。その小惑星が炭酸塩岩に衝突し、酸性雨が降り続いたことによって絶滅したみたいです。アンモナイトは浅瀬の海で生活していたので酸性雨の影響を強烈に受け、絶滅しました。一方オウムガイは、深海で生活していたため、酸性雨の影響を受けずに生き残りました。
これを班員の前で発表し、班員からの質問も答えることができ、学芸員さんからの講評もいただき、とても満足感のある発表になりました。

次に行ったのはクジラの骨の撮影です。班のみんなでどこがどの骨かと考えながら並べていると、学芸員さんがアドバイスをくれるのですが、すごいと思いました。この骨は裏側で、こっちの方が背骨側で、、、と指示を出してくれる学芸員さん、どこまで勉強したらその域になれるのでしょうか…
1番興味を持ったのは、肋骨の骨のコブです。実はこのコブ、骨が折れて治った跡だそうです。初めて知ったし、これから骨格標本をみつけたらそこをチェックしてみようと思いました。
全ての実習がおわり、とても実りのある実習でした。ここの博物館に実習にこれてよかったです!

一班 Kindai T.M

2020年度夏季博物館実習 5班

実習内容は、
1日目-オリエンテーション、バックヤードツアー、展示見学。
展示など見えてる部分も大きいが、収蔵庫など見えない部分は想像以上に大きかったです。

2日目-鯨のアバラ骨の標本整理、化石クリーニング。
鯨の骨は、生前の負傷箇所が目に見えて、興味深いものでした。

3日目-海の砂の標本整理。
海の砂を持ち帰ってはいけないなどという法律があるのを初めて知りました。

4日目-熊本の水害被害にあった博物館の資料整理、キノコの標本整理。全国の博物館のチームプレーを知りました。助け合いで資料の保管ができていることを知りました。

 博物館実習を通して思ったことは、学芸員という仕事は体力と根気強さがいる仕事だと思いました。
私は少し体験しただけですが、重い標本を運んだり、細かい作業を淡々としたり、とても大変だなと思いました。

毎日新しい知識が身につき、様々な発見もあり楽しかったです。特に、毎朝、日誌のお返事を見るのが楽しかったです。私が疑問に思ったことなどをその日の日誌に書くと、私が分かるように解説して翌朝に返却されるので、とても楽しみでした。

 最後に、驚いたことは、専門の分野以外の研究も分担してしないといけないということです。学芸員の仕事は1日50時間あっても足りないと先生が言っていた理由が分かりました。

同志社女子大 K.K

2020年08月21日

2020年度 夏期博物館実習4日目 3班

博物館実習も早いもので4日目です。今日の3班は昆虫標本の分類と学芸員の仕事について教えていただきました。

午前中は収蔵庫の昆虫標本を用いて、チョウ・ガの分類、チョウの科レベルの分類を行いました。チョウとガは明確に分類することが難しく、国によっては分類しない場合もあることを教えていただきました。私はチョウとガは別の種類の生き物だと思っていたので驚きました。
午後は貴重なチョウの標本を見せていただき、そのチョウがどこに分布しているか、何故貴重なのかについて教えていただきました。また、標本に付けられているラベルの採集地と採集日の情報から、かつてその地域がどのような環境であったか、外来種であればいつ頃から見られるようになったのかなど様々な情報が得られることも教えていただきました。学校の授業で採集地と採集日の分かるラベルが付いていない標本はゴミ同然の価値になってしまうという話は聞いていましたが、ラベルの情報が将来このようにして役に立つということが分かり、より理解が深まりました。
また、学芸員は展示についての作業だけでなく、標本の整理、専門分野の研究、教育普及活動など様々な仕事をしていることが分かり、普段からたくさんの知識や経験を持つように心掛けることが大切だと思いました。

毎日様々な分野のお話を聞いたり、作業をさせていただき、とても楽しい博物館実習も残すところあと1日になりました。最終日もたくさんのことを学ばせていただきたいと思います。

滋賀県立大学 W.M

2020年度博物館実習 4日目 展示標本の清掃

今日は第二展示室にあるアンモナイトなどの化石の展示を掃除しました。私が所属する4班は皆海洋系や水産系の大学、学部からきており現在生きている海洋生物には強いものの、アンモナイトや古代の貝などはあまり馴染みがないようでした。私自身静岡にあるT大学からきており、海洋系の大学であり学科の授業では海洋文化財や海洋考古学は学ぶものの、化石にここまで近くで触れるのは初めてでした。そのため未知のものが多く、学ぶことも多い実習でした。清掃で1番心がけたのはやはり破損しないこと。私たちにはただの岩に見えても貴重なものも多く、大きく重たいものから小さく軽いものまで様々でした。落としたり、ぶつけたりしないように気をつけながら、資料を別の場所に動かし、展示台の汚れを落とし、ガラスを磨き、元の場所に資料を戻しました。展示棚によっては扉の取り付け方や、中への入り方が異なり、それぞれ展示してる部屋や台、箱にはそれぞれの取り扱い方があることに驚きました。資料を並べ直す際には元どおりに戻すことを目的とするわけではなく、より見えやすく配置することを目的とすることを学びました。そのため、掃除前と掃除後では配置が少し異なっています。来館者に何を見てほしいかで資料の向きを変え順番を変えたり、小さな人から大人の人まできちんと見えるように資料をずらして並べたりと、来館者として見ているときには気がつかなかった学芸員さんの工夫を知ることができました。他の博物館へ行った際にも、この展示棚はどのようにメンテナンスを行うのだろうか、展示の並べ方にはどのような工夫がされているのだろうか、という点についても着目して、展示をみてみたいと思いました。

2020年08月20日

2020年度博物館実習

実習も折り返しで3日目になりました。私たち2班は今日は昆虫についての作業を行いました。

午前中は収蔵庫で様々な昆虫の標本を見せていただきました。一般の方や他の施設の方など様々な方からの寄贈による標本もかなりあるというお話。ほとんどの標本が学芸員の方によって得られていると思っていたので、意外でした。色々な方々の協力で博物館の標本は成り立っているんだなあと思いました。また、学芸員の方のお話で特に印象に残ったのは、ある時代の昆虫相を把握するためには、綺麗な昆虫やメジャーな昆虫だけでなく、様々な昆虫を幅広く採集することが大事だというお話でした。

収蔵庫で昆虫の標本を見た後は、実際に私たちが標本作成を行いました。ウスバカゲロウという昆虫の標本作成へのラベル付け作業が中心でした。また、ラベルを付けた後は種同定を行い、種ごとに分けていきました。昨日は鳥へのラベル付けを行ったのですが、その作業よりもとても細かい作業で、最初はなかなか上手くいきませんでした。しかし、数をこなすごとに段々と慣れ、徐々に作業スピードも上がってきました。種同定も最初の方は何分もかかって行っていましたが、徐々にパッと見ただけで、目星がつけられるようになってきました。全てのラベル付けと種同定作業が終わった後、学芸員の方が、実はこの種は最近5種に分かれたんだよ、というお話をしてくださいました。その種は、数がとても多く、こんなに同じ種を集めてどうするんや…というぐらいの数でした。しかし、学芸員の先生が5種に分けてみると、実際はとても個体数の少ない種もいて、驚きました。今後、種分化したときのためにも標本は数を集めておくことも重要なんだなあと感じました。私たちは検索表を用いて種同定を行いましたが、学芸員の先生はパッと見ただけで種を分け、さらにはまだ未記載の種まで見ただけで分けていて、さすがだなあと思いました。

タグ付けの作業はとても地道ですが、標本をきちんと管理するためにもとても大事な学芸員の仕事たまなあと感じました。明日からも頑張りたいと思います!

M大学 K.H

2020年度 博物館実習3日目

こんにちは、1班のT.R.です。
今日は、1) 収蔵庫の植物標本見学、2) 被災標本のレスキュー作業、3) 配架体験 を行いました。
これら3つについて、以下に詳しくお話します。

1) 収蔵庫の植物標本見学では、植物の標本が収蔵庫に配架されるまでのフローをお話しいただきました。まず採集者が、採集し標本作製、同定、ラベル作製をして、博物館等の収蔵庫へ寄贈します。そして、管理者となる博物館の担当学芸員が、標本の状態を確認した上で、(押し葉標本の場合は)標本を台紙に貼付し、データベース登録がなされます。最後に、害虫を冷凍燻蒸などで死滅させ、配架となります。
このようにして保管された標本は、たくさんの方々に利用されています。その中には、プロの研究者や環境コンサルタント業の方だけでなく、リタイアした先生や、アマチュアの研究家の方、ボランティアの方もいらっしゃいます。標本は、この方々の心の拠り所となり、博物館の収蔵庫が、憩いの場として活用されているように感じました。

2) 被災標本のレスキュー作業では、令和2年7月豪雨で被災した、熊本県の博物館から寄せられた標本を扱いました。これは、熊本の博物館から、収蔵庫同士のネットワークを通じて、復旧作業が呼びかけられたものだと伺いました。標本は大正時代に作製されたものであり、当時の新聞紙が吸取紙として使用されていました。「脚気に効く薬」の広告や心中の記事など、作製当時の時代背景が窺えました。私たちは、アブラナ科の標本を担当し、被災標本の痛ましさを目の当たりにしました。泥だらけのものや、カビが生えているものから、被害の悲惨さを感じました。
もちろん、標本が被災した時のレスキュー作業についてのノウハウや連携も必要ですが、被災しない場所や状態で保管されることが重要です。しかし、日本は天災の種類や頻度が多いため、安全性と利便性を兼ね備えるのは困難であると思いました。

3) 配架体験では、学芸員の方が作製された標本を、分類体系順に並べられた正しい場所に保管する作業を行いました。これは、「絶対に間違えてはいけない、郵便屋さん」だと教えていただきました。順序に従わないと、いざ標本を見たい時に見つけられず、半永久的に利用できないおそれがあるからです。素人にはさせてはいけないと言われる配架ですが、様々な標本にふれることができ、一番魅力的な業務でした。
ここで、植物標本は、他の生物の標本以上に、作製者の目的意識や美意識を汲み取ることができると感じました。後世に何を残したいかを考えられた標本は、採集季節や部位に気を遣ったり、写真を添えてより汲み取りやすくする工夫があります。この工夫の中に、作製者の人となりや歴史が刻まれていると思うと、より標本が愛おしくなりました。

以上のように、全て標本に関わる内容であり、標本を取り巻く環境や人との関わりを学びました。とても魅力的な実習続きで、明日も楽しみです!ご拝読いただき、ありがとうございました。

令和2年度博物館実習(夏季一般コース) 3日目

早いもので、博物館実習も今日で折り返しです。

私たち4班は、登録済みのヘビの液浸標本を整理・配架する作業を行いました。
液浸標本で用いる保存液には2種類あります。ホルマリンとエタノールです。
ホルマリンは、一般的に「これが標本や!」と言われると「おお、、これがホルマリン漬けかぁ、、」というふうに連想されると思いますが、現在では発ガン性が指摘されていることと、保存中に酸化が進み、ギ酸を生じて標本を劣化させてしまうことから、保存液としての使用はほとんど減ってきています。
そのため、エタノール漬けの標本が主流になっているのですが、ホルマリンと比べるとコストがかなりかかるそうです。また、エタノールには強い脱水作用があるため、ホルマリンを使って形を整え固める、固定という作業をしないと、標本がしわしわに縮んでダメになるそうです。
標本というのは、とってきた、もしくは拾ってきた生きものを、研究者たちが調べられるように残し、保存するのが目的です。
今日私たちが扱ったヘビたちが浸かっている保存液は、見るからに古そうなものがたくさんありました。古いものは、ホルマリンに浸かっている可能性が高いです。うっかりフタを開けると、"今回の場合は"少し厄介なので、フタを開けずに中の溶液がどちらであるかを判断しました。主な見分け方は、少し振ることで出た泡がすぐに消えるか、残るかで見分けます。消えたらエタノール、残ればホルマリンです。
新しい、液が無色透明なものはほとんどがエタノールでしたが、古く、褐色でわずかに白濁していたものはホルマリンであることが多かったです。

私たちの作業は、ヘビの入ったビンの蓋に標本番号とヘビの種類、採集地を書き込んで、収蔵庫を利用する人たちが簡単に目当ての標本を見つけられるように整理することでした。作業を進めていると、未登録のものやホルマリン漬けのものなどがありました。ホルマリン漬けのものは、その旨を書き込み、それぞれ整理して配架を行いました。

今日の作業は、学芸員の管理者としての役割を実感できた上に、「本当は魚の勉強が予定されていたけれどヘビを扱った」という体験で、学芸員に必要とされるオールマイティーさも実感できたので、とても有意義でした。地道な作業は、とても楽しかったです。

Kindai M.

2020年08月19日

2020年度 博物館実習 一般コース二日目

 初日のオリエンテーションを終え、実習2日目ということで今日から本格的に実習が始まりました。実習生が4人1組の班に分かれて、それぞれの班の担当の学芸員さんの指導のもと実習を行いました。
 
 私たちの班は展示物と展示ケースの清掃ということで第二展示室の「三葉虫の海」という展示の清掃を行いました。この展示ケースには主に三葉虫や魚類、植物などの化石標本を展示しており、展示ケースの清掃のために1度展示物をすべてケースの外に出す必要がありました。その際展示物はプラスチックコンテナに一時保管し、清掃中でも来館者の人たちが見られるように並べておきます。展示ケース内の埃を掃除機で吸い取り、ガラスは雑巾で汚れを落とします。展示物についた埃はダスタースプレーを使って吹き飛ばし、ラベルについた汚れはケミカルウェスで落とします。
 展示ケース・展示物の清掃が終われば今度はそれらを元の状態に戻す必要があります。展示物を外に出す前にあらかじめ元の様子の写真を撮っておき、その写真を見ながら展示物を元の配置に戻していくのですが、これが思っているよりも大変で、複数の標本を1つの展示台の上に収まるように他の展示物やラベルに被らないように且つ展示物同士の間隔が偏らないようにバランス良く置いていくことや背の小さい子供や車いすでの来館者の人たちにも見えるような配置にするなど考慮することが多く、元あった配置がいかによく考えられていたかを実感しました。 
 また、取り扱う化石標本には三葉虫のような細い触角のある標本や中には現在では海外から持ち出せないため入手することができないような貴重な標本があり、取り扱いに気をつけなければいけない場面が多く思っていた以上に大変な作業でした。
 
 今日の実習を通して初めて本物の標本を取り扱いその緊張感や大変さを実感しました。また普段自分が博物館で展示物を見ているときは異なる視点から展示を見るとこにより、展示を作ること、またそれを維持していくために重要な事を学ぶことができました。

近畿大学 N.T

博物館実習二日目(昆虫編)

 皆さん、こんにちは。今日はセミの声が少なかったように感じます。セミといえば夏の象徴とあるだけ驚きですね。本日も担当はI.Tがいたします。
 本日は本の整理と標本の作成をしました。本の整理と聞いた時は、図書館じゃないんやしとツッコミを入れたくなりましたが、実際に整理してみるとあら不思議、班員4人で棚一個分2時間かかりました。そりゃ学芸員さんが悲鳴あげるのは当たり前ですね。最近はPDF にまとめているらしく本の冊数は減っているらしいです。標本作業は経験者で、虫を捕まえて、酢酸エチル注射で処理して、ピン刺しするところまではしているのでとても楽しみにしていました。残念ながら時間の都合上虫をとって処理する作業はできませんでしたが、標本の作成で沢山の手法を学ぶことが出来ました。さて標本を作る上で一番難しい虫は何でしょう?答えは、蝶や蛾です。羽が薄くて潰れやすいからです。なので、展翅という羽をテープで固定しつつ固める方法をとるのですが、これがまた神経を使うから難しいんです。気になった方は博物館のイベントをチェックしてみてくださいね。
 本日のブログは以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございました。明日からは僕以外の方が投稿してくださるのでお楽しみにしてください!

2020年08月18日

2020年度夏期実習初日

 皆さん、こんにちは。今日から夏期の博物館実習が始まりました。本日の担当は、KUASのI.T がさせて頂きます。
 初日は、オリエンテーションと題しまして博物館の概要や、バックヤードツアーを行いました。博物館の学芸員の方って凄く忙しいの知っていますか?僕は自分のしたい研究に没頭できるしいいなと思っていた人です。しかし、それだけではなく、博物館のレイアウトの作成、特別展の企画、来館者対応など多種多様なんです。自分の研究を忘れることもあるそうです。びっくりですね。なので、最低限収蔵物は大切に扱って下さい。バックヤードツアーでは、珍しい標本や、化石を沢山見ることが出来ました。実は、種によって偏りがあるので、個々の研究者の顔を見ることも出来るんですよ。
これを読んで気になった方は是非友の会にご登録下さい。裏側は思っている以上に面白いです。但し、保存上薬品の匂いがする場合や、通路が狭いなどのことがございますのでお気をつけ下さい。
 本日のブログは以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございました。明日以降もおそらく実習即日にブログが上がると思いますので、楽しみにお待ち下さい!

2020年02月03日

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 5日目

いよいよ博物館実習も最終日を迎えました。今日は菌類学者である本郷次雄氏のキノコのスケッチの整理の作業をお手伝いさせていただきました。
私は美大生なのですが、本郷氏のスケッチはどれもクオリティが高く、そのどれもが作品として額縁に入れて飾られていてもおかしくないほどのものでした。学者のスケッチといえば私は「シートン動物記」で有名なアーネスト・トンプソン・シートンを思い出しますが、やはり学者さんは研究対象の特徴をしっかりと観察されるからか、絵が上手な方が多いのでしょうか?さらに後半では、冬虫夏草に寄生された虫の標本を取り扱いました。虫から細く伸びた冬虫夏草の姿は、とてもグロテスクなのですが非常に興味をそそられるものばかりでした。気になった方はぜひ調べてみてください。
この五日間、本当にありがとうございました。講義だけでは知りえないような博物館の裏側を実際に体験することができて、とても貴重な時間となりました。自然史博物館の皆様、本当にありがとうございました。

京都造形芸術大学 S.A

2020年01月31日

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 5日目

博物館実習最終日の5日目、私たちの班は砂の標本を扱わせていただきました。

まずはじめに標本をリストの上から順に探し、蓋と中のラベルに同じコードを書いていきました。蓋にはマジックで記入するのですが、硬いもので擦れると消えていってしまうのが難点で、何か文字を保護するものがあればこれを防げるのではないかと感じました。
砂は世界中のでどこにでもあるようなものなので、集めようと思えばいくらでも集まってしまうと学芸員の中条先生はおっしゃっていました。やはり博物館の収蔵庫にも限りがあるので、これから増えていった時にどのように管理していくのか問題点であると思いました。
また、同じ敷地内の違う場所から採取した標本や違う人が同じ場所から採取した標本もあり、取り違えないようにするのが大変に感じました。
砂は一箱にいくつも入っていれば当然重くなり、棚からの上げ下ろしは比較的小柄な私には重労働でした。
しかし、標本それぞれに特徴があり、黒っぽいものや白っぽいものなど見ているといろんな場所に旅をさせていただいている気分にもなることができたように思います。私自身もカナダのプリンスエドワード島に行った際、靴紐が赤く染まってしまうほどの赤土だったことを思い出しました。今回のように、一度にこんなにもたくさんの砂を見ることができ、普通に生活しているだけでは到底経験できないであろうことをさせていただきました。今後旅行先で砂に目を向けるきっかけになったように思います。

5日間という短い期間でしたが、学芸員さん達のおかげで濃厚な5日間になったことには感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

京都先端科学大学 C.F

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 5日目

博物館実習最終日の5日目、私たちの班は砂の標本を扱わせていただきました。

まずはじめに標本をリストの上から順に探し、蓋と中のラベルに同じコードを書いていきました。蓋にはマジックで記入するのですが、硬いもので擦れると消えていってしまうのが難点で、何か文字を保護するものがあればこれを防げるのではないかと感じました。
砂は世界中のでどこにでもあるようなものなので、集めようと思えばいくらでも集まってしまうと学芸員の中条先生はおっしゃっていました。やはり博物館の収蔵庫にも限りがあるので、これから増えていった時にどのように管理していくのか問題点であると思いました。
また、同じ敷地内の違う場所から採取した標本や違う人が同じ場所から採取した標本もあり、取り違えないようにするのが大変に感じました。
砂は一箱にいくつも入っていれば当然重くなり、棚からの上げ下ろしは比較的小柄な私には重労働でした。
しかし、標本それぞれに特徴があり、黒っぽいものや白っぽいものなど見ているといろんな場所に旅をさせていただいている気分にもなることができたように思います。私自身もカナダのプリンスエドワード島に行った際、靴紐が赤く染まってしまうほどの赤土だったことを思い出しました。今回のように、一度にこんなにもたくさんの砂を見ることができ、普通に生活しているだけでは到底経験できないであろうことをさせていただきました。今後旅行先で砂に目を向けるきっかけになったように思います。

5日間という短い期間でしたが、学芸員さん達のおかげで濃厚な5日間になったことには感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

京都先端科学大学 C.F

2019年度 博物館実習5日目

 1月17日(金)、博物館実習最終日です。この日、私たちの班は佐久間先生の指導のもと、資料の整理を行いました。
 対象となる資料はキノコのスケッチです。菌類学者の本郷次雄氏によって作成されたこれらのスケッチは、挿絵として図鑑にも掲載されており、図鑑の情報が正しいかどうかを確認するために用いられています。このスケッチを保存・データベース化・スキャンすることが主な実習内容です。
 保存の作業では、複数枚で1か所にまとめられていたスケッチを1枚ずつ封筒に入れていきました。中性紙の封筒に個別で入れることで紙の酸化や水彩の劣化を防ぐことが目的です。同時に、学名や採取した日時など、スケッチに記載されていた情報も封筒に書いていきました。何を描いたスケッチであるのかをわかりやすくするためです。
 保存が終われば、次はデータベース化の作業です。ここではスケッチに記載された情報をコンピュータに打ち込んでいきました。先に挙げた、学名や採取の日付はもちろん、通し番号や採取場所についても記録していきます。図鑑に掲載されている場合には、備考に図鑑のタイトルも記載しました。
 データベース化に前後して行われたのはスキャンの作業です。デジタル資料としてスケッチを保存していきました。そして、スキャンの際には目盛りと色見本が記載された小さな用紙を隣に設置しました。閲覧する媒体や出力の設定が変わっても、資料の実寸と本来の色味をわかるようにするためです。なお、実習の終わりには、班のメンバー全員それぞれ1枚ずつ、自分がスキャンしたスケッチのコピーをいただきました。
 最終日の実習を通して私が実感したのは、あらゆる資料はすべて保存・記録されなければならないということです。これは、博物館実習生であるなら何を今さらと思うような当たり前の知識です。ですが、資料が持つ意義を知って、実際にその資料を扱うことで、その知識を心で理解することができました。だからこそ、ただの作業ではなく、意味を見出して実習を進めることができました。

和歌山大学 I・F

2019年度 博物館実習1日目

 博物館実習全五日間の初日が始まりました。ワクワク感とちょっぴりの緊張感、そして朝の気怠さとともにいざ中へ。実習室に入ると目に飛び込んできたのは綺麗に陳列された何らかの鳥の亡骸でした。「実習初日から鳥の解剖をするのか、自然史系博物館他とは違うぜ。」と、感じたとともに「大丈夫かな、カエルの解剖しかやったことないし、いきなり両生類から鳥類へのジャンプアップ耐えられるかな」と何度も鳥類と目が合うたびに思った。さらに教官と思われるおじ様が黙々と作業をされていて、無骨な職人感オーラを漂わせていたりしたことも不安を煽った。
 
 ただ、予想とは反し、不安は杞憂に終わった。オリエンテーションが始まるとそのおじ様であるW殿は持ち前のコミュニケーション能力を活かし、博物館のことを楽しく分かりやすく話してくれた。これはもう退屈な話の代表格である校長先生の話がW殿にかかれば面白くなるであろうと思ったほどすごかった。いや~すごかった。話の中でコミュニケーションの事について話されていたが、そのことを裏付けるには十分な会話スキルだったと思う。そのまま時が流れ話が終わった。そしてついに鳥の亡骸には一切触れなかった。

 つづいては通常展示のを案内してくれた。平日であったが親子連れが多く訪れ、熱心に観察をされていた。こどもかわいい。ここでは、お客様目線ではなく、学芸員目線での見方で説明をしてくださった。いつも野外実習での博物館見学はお客様目線での解説だったので新鮮だった。先代の学芸員共々に容赦なくスパッと言い切ってくださったので、こちらとしてはとても参考になった。これから博物館を訪れた際にも学芸員目線で見てみようと思う。そして勇気があれば、ご意見箱にストレートで投函したいなと考えてもいる。その後は実習室でO殿による翌日の博物館たんけん隊サポートの研修があり、その日を終えた。明日はこども達に会えるので楽しみである。

 1日を通して楽しみながら実習を行えたと思う。筆者は自然史系を専攻している訳ではないし、ましては歴史系統を選考しているわけではないという畑違いにも程があるほど博物館とは関係のない分野を専攻している。それじゃあなんで来たんやということになるとは思うが.......。ただ、そんな私でも受け入れてくださった大阪市立自然史博物館さんには感謝しかありません。自然は好きですし、1日目は楽しくできました。あと、これで単位ももらえるしね。真面目な話、W殿の話のなかには日常生活、これからの社会人生活で生きていくときにためになる話が多くあった。コミュニケーション能力然り、管轄違いでの植物園との関係だったり。明日からも実習はつづいていくので、ON/OFFをしっかりし、楽しく大真面目に実習に望んできたいと思います。明日からもがんばるぞぉー。

P.S. 長居公園には猫がたくさんいた。天国。猫かわいい。

P.S. ブログとのことだったのでこんな感じになってしまったのですが、
   もっと真面目に書きなさい、これではダメとのことであれば
   お手数ですが、ご一報ください。ご確認のほどよろしくお願いいたします。

2020年01月28日

2019年度博物館実習2日目

博物館実習2日目は、終日「博物館たんけん隊」のサポートを行いました。
ベテランのボランティアガイドの方々がサポートスタッフを務めていらっしゃるそうで、サポートのサポートといった様子でした。小学生の子供達と一緒に、学芸員の方の引率・解説のもとで、一般収蔵庫、特別収蔵庫、液浸収蔵庫、化石処理室や暗室などの研究用施設を回りました。

私は午前は小学校低学年、午後は高学年の班の担当になりました。事前に班内でドア開け係やタイムキーパーなど係を決め、それに従って動きました。私はドア開け係でした。ドアを開けて全員通るのを待っていると必然的に最後尾になるため、次のドアを開けるまでに先頭に行くのが大変でした。

低学年の子供達は、歩きながら自分が持っている知識をたくさん披露してくれました。とにかく好奇心が旺盛で、暗室のレントゲン装置に入りたがる子もいました。しかし、「この装置に入って光を浴びると、入った人が死ぬ」という説明を聞いてからは、なぜ死ぬのかということに興味が移ったようです。

高学年の子供達は学芸員の方の解説を落ち着いて聞いていました。知識量が豊かで洞察力があり、学芸員の方が出したクイズにもかなりの精度で答えていました。歩いているときには、何人かの子供達が自分の飼っている動物の話をしてくれました。

低学年、高学年ともに、「鳥をむく部屋」(鳥の標本作成見学)というワードに対する食いつきが見られました。案外気持ち悪がる様子はなく、鳥の死因や種類についての質問が飛び交いました。野生の鳥がむかれているのは私も初めて見ましたが、赤みが多いのが印象的でした。中には自宅で飼っていた鳥を博物館に寄贈した子もいて、その鳥が今どうなっているか質問がありました。ペットの鳥は大事にされている分、標本にするときに気合がいるそうです。そのため、気合が十分出せるときに作業を行うようです。

自分が大人になってからは小学生をひとくくりに「小学生」としてとらえていましたが、低学年と高学年では集団内での振る舞いや興味のポイントなど、結構な差異があるのだと思いました。学芸員の方々が面白い語り口や要所での誉め言葉など、何か子供を引き付ける技を持っていらっしゃることにも気づきました。博物館の学校連携などで多くの子供達と接するにあたって、年齢ごとの発達段階を意識しておく必要を感じました。

同志社女子大学 M.S

2020年01月19日

2019年度 博物館実習 冬期一般コース 5日目

 博物館実習の最終日である5日目、私たちの班は主に動物の標本を扱いました。
 まず最初に、標本の管理について学芸員の方に説明していただきました。大阪市立自然史博物館では、管理の際に標本受入票と標本台帳と呼ばれる2種類のノートを使用します。標本受入票には、標本を寄贈してくださった方とのやりとり(メール本文やSNSチャットの会話などまで!)が印刷され記録されており、非常に驚きました。標本はそれが採集された場所や日時が分からなければ価値を失ってしまうので、些細な情報でも残しておくことが重要であると感じました。また標本台帳や標本ラベルは、経年劣化しにくい紙やインクを使用しており、長期的に保存するために様々な工夫がされていると感じました。
 次に、骨格標本の作製過程の1つである、骨の水洗い作業を行いました。ヒツジ、キリンの子供、ニホンジカの骨を、前足・後ろ足・肋骨・背骨といったパーツ毎に班員で分担し、歯ブラシを用いて汚れを洗い流しました。大きさが小指の先ほどしかない小さな骨や形が複雑な骨がたくさんあり、それらを壊さないように慎重に洗浄作業を進めました。普段生活している中で、動物の骨を見たり触ったりする機会はほとんどないため、骨の手触りや重さ、形などをじっくり楽しみました。またバラバラになっている骨が本来どのように並んでいるのか、実際に組み立てながら説明していただきました。同じ種類の動物でも、年齢によって骨の特徴が異なるというお話が興味深かったです。
 最後に砂場や、冷凍庫、収蔵庫などの案内をしていただきました。砂場は、哺乳類の骨格標本をつくる際に使用されており、骨の周りについている肉を微生物や昆虫などに分解してもらう場所です。冷凍庫には、標本にされる前の動物が保管されており、独特のにおいがしました。収蔵庫では、主に哺乳類、鳥類の標本について説明していただきました。
 今回の実習を通して、博物館のバックヤードに関する様々なことを体験でき、非常に貴重な経験になりました。5日間、ありがとうございました。

奈良女子大学 O.S

2020年01月18日

2019年度 博物館実習2日目 実施報告

みなさんこんにちは。
博物館実習生の大阪大学のH.K.です。
実習2日目(1月13日)、自然史博物館では小中学生を対象としたバックヤードツアー「はくぶつかんたんけん隊」が実施されました。このツアーでは普段は立ち入ることのできない収蔵庫の中を回ったり、鳥の標本の作成現場を見学できたりなど、博物館好きにはたまらないものとなっていました(私も内心、テンション高めでした…)!ただ、私たちは実習生なので役目が与えられています。それは補助スタッフの方々とともに、列の先頭で説明をされる学芸員さんのサポートをすることです。詳しく述べると…
①タイムキーパー
多くの班が分単位で決められたスケジュールをこなせるように時間の経過を学芸員さんに伝えます。
②扉の開閉
収蔵庫の重いドアやエレベーターのドアを開け閉めして、時間ロスがないようにします。
③顔色チェック←大事!
収蔵庫は薬品などの臭いが強いので、気分が悪くなった方がいないかどうかのチェックをします。特に、小学生だとなかなか自分から言い出せない子もいるので、顔色をしっかり窺います。
しかし、これらについては、どれも何年もやられている補助スタッフの方々が慣れておられるので、その方々の指示も受けながら活動しました!

午前中は小学生高学年のグループに付いて回りました。カメラやスマホでたくさん写真を撮ったり、紙にいっぱいメモをしたりするなど、子供たちの好奇心の強さに驚かされました。あと、今まさに標本になろうとしている鳥の名前をすぐに当てていたのも印象的でした(まあ、好きな子が集まっているので、朝飯前なのかもしれませんが…)。

午後からは保護者の方々のグループの補助を行いました。保護者に対しては、まず館長から自然史博物館の説明がなされたのち、収蔵庫のみを巡るショートツアーが実施されました。大人ということで、「資料を売ることはあるのか」「資料を寄贈したら受け取ってもらえるのか」など子供とは異なる視点からの質問も多く飛んでいました!

ここまでが当日の内容となっています。ここからは私の感想を述べていきたいと思います。
まず、小学生に対して、将来に使える知識が多く話されていました。例えば、新種登録の方法や標本になる前の動物の死体の捕まえ方など…。その中でも、特に私の印象に残ったのが英語を学ぶことの重要性です。研究のために専門書を読むにも、海外の研究者とやり取りするにも、新種論文を書くにも、この世界では英語が必要になります。その大切さが何度も説かれており、小学生もそれを感じ取ったのではないでしょうか。
次に、バックヤードツアーを行うことの意義についてです。一般来館者にとって、博物館とは展示を見て様々なことを学ぶ場だと思います。これらは博物館の役割に含まれますが、それらが全てではありません。資料を適切に処理して研究や展示に利用できる形にしたり、資料を後世に保存・保管したりすることも博物館の重要な役割です。ただ、これは館の裏側で行われていることが多いので、一般来館者が見ることができません。しかし、今回のツアーではその裏側部分を見ることができました。一般来館者にも博物館が担う役割の多くを効果的に知ってもらうことができた良い機会だったなと思いました!
最後に、私にとっても貴重な経験になったと思っています。私は文学部に所属していて、大学の博物館学の講義や学内での実習も、考古資料や絵画など文化系のものを扱うことがほとんどでした。ですが、今回での実習では、多くの標本を見学し、化石や昆虫に関しては実際に標本に触れる機会にも恵まれました。これは自然史博物館での実習でなければ経験することがなかったことです。また、別の日の実習のことにはなりますが、寄贈資料の整理でスケッチを1点ずつ封筒に入れる作業をした日がありました。理科系の博物館では標本を扱うと単純に考えていた私にとっては、文科系で行うような作業もすることが意外に感じられました。このように、大学4年間で文科系と理科系の両方の経験を積むことができ、自分の中の引き出しが1つ増えたような気がします。

.以上、1月13日の実習内容の報告を終わります。長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!

2020年01月17日

2019年度博物館実習4日目

博物館実習4日目は、カタツムリの殻の標本整理を行いました。
標本の数が膨大であったため、実習生6人と学芸員の方で一日中作業してやっと終了しました。

作業内容は、亡くなられた個人コレクターの方のカタツムリコレクションを、ラベルを見て外国産と日本産に分け、最後にコンテナに入れていくというものでした。コレクションを格納していたケースごと博物館で引き取ったらしく、そのケースの中にある標本を採集地別に分けていくのですが、コレクターの方が完璧に採集地別、そして種別に分けており、私たち実習生は確認作業だけで十分でした。
このコレクターの方の標本管理は、標本ド素人の文系学生の私から見ても素晴らしく、標本への情熱と愛情がビンビン伝わってくるようでした。標本の作り方は美しく、小さい種でもきちんと個別に分けているものが多い印象でした。標本のラベルには、採集地、採集日時、学名という必要な情報は漏れなく記載されており、さらに「岩の陰で採集」など採集状況まで書いているものもたくさんありました。
実は、実習3日目にコケと果実の標本の登録作業を行った時に、
標本のラベルに情報の記載漏れが多く(というかラベルさえないものありました…)、それが原因で作業が難航した経験があり、私たちの班の実習生はカタツムリ標本の完全なラベルに感動しました…! 整理の作業がはかどって仕方がありませんでした。
この経験から、ラベルは標本にとって不可欠で、ラベルさえあれば専門外の人間でもある程度は扱えるのだと体感しました。

先ほども少し述べましたが、私は文系学生で自然科学の知識は高校止まりです。生き物も好きですが、詳しくはありません。しかし、このカタツムリの標本の整理作業を一日中やっていくと、カタツムリの生息地による相違点や、形状の特徴がおぼろげに掴めてきました。多数の標本に接すると、自ずと比較ができました。そして、整理作業の中で、標本が採集地や種で細密に分けて管理されていたのを直に見て、私にとっては全部「カタツムリ」にしか見えないけれども、このコレクターの方にとっては様々な違いが見えて分類できるものだったんだと実感しました。分かる・詳しいということは分類できるということです。
研究において、「数多く見ること」と「分類」という作業は重要なんだなと再認識しました。私の専攻している美術史でも、作品を数多く見ること、表現方法の分類(画材や画法、時代や地域など)が非常に重視されています。おそらくどの分野でも同じでしょう。
作業が終了した後は学芸員の方への質問の時間があり、標本収集の目的や方法、学芸員の仕事、そしてカタツムリのからだの仕組みまで豊富な内容をお聞きしました。
最後に特別に液浸収蔵庫の見学をさせていただきました。多毛類を研究している実習生の仲間に付いていったのですが、多毛類を始め、オオグソクムシやウミグモなどの標本も、自分で手に取って間近で見ることができました。普段は美術館での実習が多く、そこでは収蔵品を自由に見ることは基本的にできないので、収蔵庫を一人で歩いて標本を手に取るというのは大きなカルチャーショックでした。

以上が私の4日目の実習内容です。
美術史研究室のメンバーに、この実習での体験を言い広めたい、というか自慢したいです!
( O大学M.H.)

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 5日目

博物館実習5日目、最終日でした。本日も昨日までと同じく、4班に分かれての作業となりました。私たちの班は、昆虫標本を扱いました。始めに、収蔵庫へ出向き昆虫標本が収蔵されているエリアを見学させていただきました。チョウやガ、カマキリなど、様々な昆虫の標本を拝見しましたが、そのなかでもテナガコガネが特に印象に残っています。テナガコガネは、私の知るコガネムシとはサイズがまったくの別物でした。あまりの大きさにカブトムシかと思ったくらいです。
収蔵庫の見学後は、標本の整理作業をお手伝いさせていただきました。収集家の方から寄贈されたハチの標本にラベルを追加し、白箱に並べていきました。今回付けたラベルは、博物館の台帳のデータと標本の照合を可能にするためのものです。こうしたラベルを標本に付属させることで、標本の検索をより簡単に行えるようになります。
お昼休憩をはさみ、次の作業に移りました。午後の最初の作業は、写真展示の準備でした。写真とは、博物館友の会の方が撮影された植物や昆虫などの写真です。これらの写真は近々開催される友の会総会で展示されます。準備作業はいくつかの担当に分かれましたが、私は写真を黒色の台紙に貼り付ける作業をしました。
その後は、午前中の作業の続きを行いました。最終的に、収蔵庫から出してあった分の整理を時間内に終えることができて達成感を得ていましたが、実はまだ収蔵庫に今日整理した分の5倍ほど残っていることを聞かされ、まだまだ先は長いことを知りました。
この度の実習では、学芸員の皆様をはじめとして、スタッフの皆様、友の会の方々など多くの方のお世話になりました。様々なことを学ばせていただき、感謝申し上げます。こちらでの経験を今後に幅広く活かしてまいりたいと思います。本当にありがとうございました。

大阪大学 I・Y

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 4日目

博物館実習4日目は昨日に引き続き4班に分かれて実習を行いました。私たちの班は、植物標本を扱う作業でした。

午前中はまず、特別収蔵庫で実際に収蔵されている植物の標本見ながら標本が配架されるまでの流れ等を説明して頂きました。大阪市立自然史博物館では30万点ほどある植物標本のうち10万点ほどはナンバリングとデータベース化が済んでいるのですが、ナンバリングがまだのものやナンバリングは済んでいるがデータベース化がまだのものも多くあるそうです。そこで私たちの班は、未ナンバリング標本の仕分けや、種子・果実標本のデータベース登録などの標本の整理作業行いました。私は植物標本の台紙に、アラビアゴムの粉末を溶いてできた糊を用いて再同定されたラベルなどを台紙に貼る、という作業を担当しました。普通の糊だと数年で剥がれてしまうところがこの糊を用いることでラベルなどが剥がれずに保存できる期間がとても伸びるそうです。刷毛を用いて塗っていくのですが、普通の糊の量では接着が上手くいかず初めは少し苦労しました。担当者の方に教えて頂き最終的にはしっかり接着することができホッとしました。

午後からは、特別収蔵庫で種子・果実標本の配架作業を行いました。ラベルに書かれた情報を基に分類し箱へ入れていくのですが、もし間違った箱に入れてしまうと二度と見つかることはないだろうとのことでした。そういった緊張感もありつつ、実際の標本を手に取りながらの配架作業は大変貴重で楽しみながら学ぶことができました。

実習も明日で最後の日を迎えますが、最後まで気を抜かずしっかりと学んでいきたいと思います。

滋賀県立大学 S.T

2020年01月16日

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 4日目

4日目は、担当の学芸員の先生と共に実習がありました。

午前中の前半は、博物館の一般収蔵庫の掃除をしました。
ただきれいにするだけではなく、収蔵庫内に虫がいないか点検することも兼ねているため、通路を1列掃除するたびゴミをチェックし、虫の死骸があるかどうかチェックします。途中から黒色の小さなゴミも虫に見えてしまい、探すのにとても苦労しました。今回の掃除では、動物の死骸の肉を食べるルリホシカムシの死骸が数匹いたぐらいで、虫の大量発生など問題は見られませんでした。
午前中の後半から午後の前半にかけて、博物館収蔵目録のデータをデジタル化する作業を行いました。午前中は私が、午後からはペアの人がそれぞれパソコンを担当し、パソコンに1つずつ打ち込んでいくのですが、私は種目名のラテン語がうまく打てず、ペアの人に迷惑をかけてしまいました。午後からはペアの人がパソコンの担当で、ラテン語をスラスラを打つ姿を見て勉強不足を感じました。
午後の後半では、実際にデジタル化したデータの元となった貝の化石を見学しました。ほとんどの貝が化石だとは信じられず、スーパーで買ってきた貝の貝殻と並べても見分けがつかないんだろうな、と思うほど保存状態がきれいでした。また、本物の貝を見ることで、この貝たちをデータ化できたんだ、と少し誇らしく思いました。

明日が実習最終日です。明日で終わってしまうと思うと少し寂しいですが、目一杯実習をがんばろうと思います。

京都橘大学 Y.M

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 3日目

博物館実習も折り返しとなる3日目の今日からは、各自4つの班に分かれて班ごとに異なる内容の実習となります。私のいた1班では、魚類や両生類を中心とした標本の取り扱いについて学びました。
午前は、ビンにまとめて入っている新しく作られた標本を種ごとや採集地ごとに細かく分けてビン詰めする作業を行いました。実際の標本を扱うのは初めてで緊張もしましたが、慎重に作業を進めることができたと思います。
続いて完成した液浸標本を収蔵庫に配架しました。どの棚に目的の科があるのか、どの位置に目的の種が収められているのか、右も左もわからず、少々あたふたしてしまいましたが、他の班員とも協力しながら収蔵庫を見て回り、楽しみながら収蔵庫について知ることができました。
そして午後からは、エタノール液の補充作業をお手伝いさせていただきました。6人がかりで一生懸命半日かけて作業に取り組みましたが、結果として完了したのはわずか1通路の片側の半分ほど。改めて博物館資料の膨大さ、保管にかかる作業の大変さを実感することとなりました。加えて、一度間違った場所に置いてしまった標本は二度と見付からないという学芸員さんの言葉が現実味をもって感じられ、大事な資料を扱う整理では一瞬たりとも気が抜けないということが理解できました。
今日1日の作業の結果、朝にはたっぷりエタノールが入っていたタンク3つ分がすっかり空となり、大変達成感がありました。
明日以降はまた違った分野の内容となりますが、楽しみながら沢山学んでいきたいと思います。

北海道大学 N.M.

2020年01月15日

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 3日目

3日目の今日からは、各班に分かれての実習で、私たちの班は、書庫整理を行いました。
博物館では、標本だけではなく本や雑誌などの図書も貴重な資料の一つとして収蔵しています。自然史博物館には、博物館の発行物との交換や個人、出版社、団体、自治体などからの寄贈によって収集している図書資料が多くあります。こうした図書をデータとして登録し、管理していくことが求められますが、実際はなかなか手が回らないのが現状だということで、書庫には山積みになった本や雑誌などがありました。

今日は、そのような資料を少しでも利用しやすくするために、分野別に並び替える作業を行いました。自然史博物館では、植物、動物、昆虫、地学と共通分野の大きく5つに図書を分類して整理しており、情報センターの利用者が、自由に使えるスペースの本も同様の区分で配置されています。
今日私たちが整理をしたのは第二書庫で、様々なところから寄贈された本などを、ジャンル別に並び替えるためひたすら本を運びました。それなりの重労働で、後半は他の実習生からも「腰が痛い」などの声が上がっていました。明日はみんな筋肉痛かもしれません。

懸命に本を移動させたつもりですが、まだまだ整理しきれないほどの資料があります。そのうえ、今後も図書資料は増加していくでしょう。しかし、博物館内に十分なスペースが無いのも実情です。なかなか整理も追い付かず、これらの図書を、市民の方々が利用できるようになるのはだいぶ先のことになるかもしれません。ですが、そこに向けての一歩として、今日の作業が役に立っていればいいなと思います。

大阪大学 H.M.

2019年度 博物館実習 冬期一般コース 3日目

 博物館実習3日目の今日は4班に分かれて、それぞれ担当してくださる学芸員の方の専門分野について学ぶという内容でした。私の所属する班ではクジラの化石を扱いました。まずはじめに、クジラの化石を収蔵庫へ運ぶ作業を行いました。クジラの化石は骨の一部であっても非常に大きく、膝をうまく使って持ち上げる必要がありました。台車を使用して収蔵庫へ運んだのですが、乗せる時にはできるだけ標本は動かさずに台車の方を乗せやすい位置に持ってくるというような工夫をしていて、危険性の低い動線を考えることがとても重要なのだなと感じました。運んだ後に見せていただいた標本台帳では、すべての標本がきっちりとナンバリングされており、だれが見てもどの標本がどこにあるのか分かるように整理されていました。博物館の標本は人類の財産だという意識があらわれているのだなと感じました。
 また、紙ベースの台帳をPCを使用してデータ化する作業も行いました。私的にはこの時代に紙ベースの台帳が重宝されていることが意外でしたが、複数の媒体で情報を保管しておくことは万が一、PC上のデータが失われてしまったときに役立つのだそうです。標本を後世に引き継ぐには、こういった危機管理も重要になることを実感しました。
 午後からはクジラの頬骨の化石の写真撮影を行いました。化石標本は生物や植物の標本に比べ、色が少ない(ほとんど茶色か黒色)ため、凹凸がしっかり分かるように光の当て具合を調節することが重要だそうです。腹、背、上下左右の計6方向から撮影を行い、その都度光の当て方のコツや編集しやすい背景の作り方を教えていただきました。撮影後にはPCを使って深度合成などの、写真の上手な見せ方を教えていただいたので早速自分の研究でも試してみようと思います。
 今日までの実習で感じたのは学芸員は一研究者であると同時に、市民の皆さんへの普及教育を行う使命や収蔵物を集め後世へ繋いでいく使命などたくさんの役割があり、オールマイティな能力が必要だということです。
 作業や知識は初めてのものがたくさんありますが、自分の研究などに反映できるものが多いので残り2日間もしっかりと学んで自分のスキルアップに繋げたいと思います。

滋賀県立大学 A.S

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 3日目

博物館実習3日目は、実習生が4つのグループに分かれて実習を行いました。それぞれのグループ担当の学芸員さんに教わりながら、標本整理や文献整理など様々に作業をしました。

私たちのグループの担当は、植物がご専門の長谷川学芸員でした。コケ資料と果実標本のラベル整理とデータ打ち込みの作業を行いました。このデータの打ち込みは資料の情報を世界中の研究者などに役立ててもらうために非常に重要で、博物館の大事な役割の一つです。昔は、博物館の収蔵の棚が「データベース」だったそうですが、時代に合わせてみんながアクセス可能なデジタルの「データベース」にする必要があります。

みんなで収蔵庫から標本を運び出して、早速作業を開始しました。机いっぱいに並んだ標本はそれぞれ個性的で、数珠の材料になっている木の実など身近なものから名前も聞いたことないマレーシア産のコケなど好奇心をくすぐられました。採集した日時や場所、その植物の学名など重要な情報が書いてあるラベルを見ながら、その採集当時の様子に思いをはせたりなどしました。
このように楽しく作業させていただいていましたが、資料の量は膨大で、作業を進めるにしたがって少し途方に暮れそうになりました。さらに、果実標本にはラベルが無いものもあり、いくつかの標本は泣く泣く廃棄しなければならないものもありました。ようやく作業がひと段落した時は、ほっとしました。

私たちが体験させていただいたのは莫大な資料のうちのほんの一部です。普段体験できない作業を体験させていただいて、学芸員さんの日々の苦労の一部を実感することができました。

北海道大学 K.A

2020年01月13日

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 2日目

 博物館実習の2日目となる今日は、博物館で行われた小中学生に向けたイベントである「博物館たんけん隊」のサポートを、1日を通してさせてもらいました。サポートといっても子供たちに何かを説明するというわけではなく、主に参加されている子供たちや保護者の方の誘導や安全確認、体調の確認などを担当したのですが、その中でも驚いたことや自分の中で得られたと思うものが多くありました。

 まず、驚いたのが参加していた子供たちの知識の豊富さ、好奇心の高さでした。私は午後に小学校中学年のグループを担当したのですが、哺乳類の骨の見学の時に、「サイのツノが毛が固まってできている」というような学校では絶対に習わないであろうことを普通に知っている子がいて感心しました。また、鳥を剝いて標本にしているところ、化石をクリーニングしているところなどの目の前で実際に作業が行われるエリアでは、多くの子が面白いと好奇心をあらわにしていたように思います。その好奇心の高さゆえに少し植物の資料を触った子は学芸員の方に注意されていたような出来事もありましたが、今日の「博物館たんけん隊」のイベントは大きなトラブルもなく、子供たちやその保護者の方にも楽しんで帰っていただけたのではないかと思いました。
 
 また、今回のイベントの中で学芸員の方が子供たちや保護者の方に、収蔵庫の中の様々な資料や博物館の施設などを紹介しているところを見て思ったのは、学芸員というのは研究のプロというだけでなく教育者としてもプロである必要がある立場だということです。昨日のオリエンテーションの時にも説明を受けたように、自分の専門分野だけを研究するのではなく、それ以外の分野のことでも市民の人たちに分かりやすく伝えていく必要があるということが実際に今回のイベントを通して分かったような気がします。

 明後日からの博物館実習の3日目以降はおそらく実際に博物館の資料を扱って作業をしていくことになると思いますが、やるからにはすべて吸収する気持ちで頑張っていきたいと思います。

神戸大学 M.Y.

2019年度博物館実習2日目

本日は、「はくぶつかん・たんけん隊」のサポートに参加させていただきました。
学芸員の方だけでなく、サポーターの方の参加もあり、たくさんの方の協力のもと、行えていることを知ることができました。私自身、バックヤードツアーが大好きで、他の博物館や水族館のものを体験したことがありますが、今回は運営者側として参加し、イベントで注意しなくてはならないことなど、難しさを知る機会となりました。分刻みでのスケジュールを作ったり、保護者の方向けにイベントを一部工夫したりと、様々な工夫がなされており、参加者だった私が知らなかった裏側を知ることができました。
参加された方の中には、リピーターの方もいらっしゃいましたし、お友達でご参加いただいた方もいらっしゃいました。博物館と参加された方がつながる場所であると同時に、参加された方同士での新たなつながりを生み出すことのできる場所としての博物館の側面を学びました。

最後になりましたが、ご参加くださいました皆様、貴重な体験をさせていただき、有難うございました。
大阪教育大学T.A

2019年度 博物館実習 冬期一般コース 2日目

実習2日目の今日は、博物館探検隊というイベントのサポートをさせていただきました。博物館探検隊というのは、主に小学生のお子さんとその保護者を対象に収蔵庫や研究室といった普段見ることのない博物館のバックヤードを学芸員の方が案内してくれるツアーです。今日はそのツアーを午前に1回、午後に1回の計2回行いました。私は今回、午前に保護者のB班、午後に小学生のB班(中学年)のツアーにそれぞれ同行させていただきました。
保護者のツアーでは収蔵庫の見学、小学生のツアーではそれに加えて研究室などで実際の資料づくりについての見学も行いました。私たち実習生はそれらのツアーに同行しながら参加者の安全確認や誘導、ドアの開け閉めなどを行いました。
今回の実習では、実際にバックヤードツアーに同行することでお客さんの安全管理について学ぶことができました。あらゆるケースを想定し、その対策を練ることは大切でありながら難しいことなんだなと改めて思わされました。また、学芸員の方々や友の会の方々が少しでもお客さんに楽しんでもらおうと意見を出し合っていく姿がとても印象的でした。

滋賀県立大学 I.K

2019年度 博物館実習〜冬季一般コース〜 1日目

 実習1日目の午前は、学芸員の方から実習や博物館の概要を説明していただきました。現在の博物館の現状や施設ごとの管理局や学芸員の扱いの違いなど、大学の授業では学べないお話をお聞きし、よりリアルな博物館を知ることができました。
 午後はまず、展示室の見学から始まりました。学芸員の方によるユーモアたっぷりの解説付きの展示見学は博物館の1ファンとしても本当に貴重な体験でした。解説の内容としては、主に展示の施工や管理を中心にお話していただき、展示をする側の苦労や考え方の一端に触れることができました。特に興味深かったのは地域による来館者の違いについての話で、学芸員の方は博物学だけでなく「来館者の行動学」に関するプロフェッショナルでもあるという印象を受けました。
 展示見学の後は、明日の実習内容であるバックヤードツアーの引率の研修を行いました。収蔵庫の中を見せていただいたりと非常に魅力的なものだったのですが、ツアーの詳細説明等についてはネタバレせずに次の担当に任せたいと思います。
 実習ならではの学びを多く得ることができた初日であり、これからの4日間が非常に楽しみになりました!
京都大学 K.D.

2020年01月12日

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 1日目

今日は実習1日目ということで、まず午前中はこれからの実習に関するオリエンテーションがありました。
博物館で働く学芸員の方だからこそ知っている博物館の裏話や、博物館の歴史や学芸員に必要なスキル等、たくさんのことを教えていただきました。どれも貴重なお話でとても興味深かったし、実習初日から大きな収穫になったと思います。

お昼過ぎからは展示室を案内していただきました。僕は自然史博物館を訪れるのが初めてだったので非常にワクワクしました。巨大な骨格標本や、林を再現したジオラマ等の展示が強く印象に残っています。
ここでも学芸員目線の展示解説をしていただき、博物館の新しい楽しみ方を発見できました。この楽しみ方を他の博物館等に行くときも忘れずにいたいと思いました。

そして午後は13日に行われるイベント「はくぶつかんたんけん隊」の研修がありました。今度は収蔵庫を案内していただき、その膨大な量の標本に圧倒されました。これはイベントに来てくれる子供たちもとてもワクワクするだろうし、より楽しんでもらうためにイベントのサポートを頑張りたいと思いました。

実習初日で少し緊張していたけど、1日目を終えてこれからの実習が非常に楽しみになりました。
明日からもたくさんのことを学んでいきたいです。

神戸大学 T.I

2019年度 博物館実習 冬季一般コース 1日目

 博物館実習の1日目に、私たちは実習全体のガイダンスと大阪市立自然史博物館の活動について説明を受けた後、学芸員の目線で展示室をガイドしていただきました。最後に、明日開催される「博物館たんけん隊」の研修としてバックヤードを案内していただきました。
 大阪市立自然史博物館は、収集・保存・調査研究・普及教育 の4つの活動のうち、普及教育に特に重点をおいた活動をしています。博物館や友の会が開催するイベントが年間200回以上も開催され、時には1日に2, 3個のイベントがあると聞いて、運営する学芸員の方々の努力はもちろん、参加する市民の方々の活発さにも驚きました。明日のイベントにも、子どもだけで100人以上が参加するので、そのときに何に心惹かれて参加しているのか観察したいと思います。
 博物館の収集・保存・調査研究 といった活動は不可欠なものですが、お金も、スペースも、人手も足りないといった多くの困難を伴うことをお話していただきました。特に、コレクターから大量に寄贈される標本の問題について、「コレクターが元気なうちに寄贈して博物館で整理してくれれば、コレクター本人も、その家族も、博物館もみんな嬉しい。」とおっしゃっていたことが印象的でした。集めた本人にも、社会にとっても貴重な財産である標本の価値を失わせないために、是非多くの方にそうしていただきたいと心から思いました。
 学芸員目線で展示室を視るときのキーワードは「メンテナンス」でした。蛍光灯が切れたときに交換しやすいか、ほこりが積もっても掃除しやすいか、害虫は入ってこないか、といった点が、展示什器に求められている要素なのだと、それらに苦労したお話を聞いて実感しました。また展示の意図は伝わりやすいが壊れやすい、逆に壊れにくいが展示の意図が不明瞭になってしまう、といった例の説明から、長い時間にわたって十分な効果を上げ続けるには、完成図だけではなく、その後の維持作業のしやすさを考える必要があると学びました。
 バックヤードでは主に3つの収蔵庫を案内していただきました。思っていた以上に通路が狭く、棚には標本がびっしりと置いてありました。子どもたちと標本の安全に気を配り、イベントを無事に終えられるよう、明日はサポートに努めます。

北海道大学 M. T.

2019年11月29日

令和元年度 秋期博物館実習 初日

今日は博物館実習の初日でした。
初めに資料が配られ、オリエンテーションとしてお話を聞きました。大阪市立自然史博物館について、また学芸員の仕事についてなどを、実際に働いている学芸員から聞くことができる貴重な時間でした。資料には、この博物館にあるもの、働いている人、普及教育活動のことなど、幅広く書いてあり興味深かったです。この実習で参加する大阪自然史フェスティバルについても話があり、少し想像できてより楽しみになりました。
その後、博物館館内を学芸員の案内でツアーに行きました。普段は入れない研究室や書庫、収蔵庫にも入ることができました。常設の展示室も、メンテナンス時を想定した学芸員目線の解説付きで案内していただきました。今まで来館者としてしか見ていなかった展示を、掃除をする時や電球を取り替える時を考えながら歩くのが面白かったです。展示室で話を聞くことで、子供の頃から大好きな博物館で実習を受けているという実感が湧いて、幸せな気持ちになりました。
(K大学 S.H.)

2019年11月21日

令和元年度秋季博物館実習5日目

今日は大阪自然史フェスティバル5日目でした。
今日の私の実習は、フェスティバルに参加された方へのアンケートへの協力をお願いし、また、フェスティバル終了後の撤収作業のお手伝いをしました。
来場された方に声をかけていくのは緊張しましたが、快く協力して下さる方が多く、積極的に声かけできるようになりました。こういったフェスティバルでのアンケートは、来年からのために重要な情報だとよくわかりました。フェスティバルの時にアクシデントがあることもあり、臨機応変に対応できることが大切だと思いました。作ったものを嬉しそうに見せてくれる子どもなど、子どもたちの楽しそうな表情がたくさん見れ、教育普及行事の大切さを実感できました。
撤収作業は、迅速に片付けなければならず学芸員の方達の大変さがよくわかりました。
5日間、学芸員の方の仕事の一部を体験でき、非常に貴重な時間を過ごすことができました。
(W大学 W・H)

2019年11月20日

令和元年度 秋期博物館実習4日目

博物館実習の4日目、ついに自然史フェスティバルが始まりました。
私はB会場の担当になって、会場の見回り、パンフレット配布、イベントの案内、各種アナウンスなどを行いました。特に、このイベントはいつどこに並べばいいのかなどの問い合わせに対応したり、イベントに参加される方の整列をしたり、次に始まるイベントのチラシを各地にテープで貼ったりという、イベント関連の作業が主でした。
イベントの中には、一瞬で列が形成され枠が埋まる人気が高いものもあり、そのようなイベントには、もう枠がなくなったのかという消沈の声や、いつ並び始めるか分からない先着順より事前申し込みにしてほしいという要望がかなりあったことが印象的でした。確かに事前抽選のほうが不公平感が少ないよなとも思いましたが、後の打ち上げで、ふらっと来て初めてこういうイベントやっているんだと知った人にも参加してほしいという期待があるから、事前申し込みなどはやっていないというふうに聞き、納得する部分もありました(が、一瞬で枠が埋まる上にいつ列が始まるのか分からないということを考えると、不公平感の方が大きいという気もします)。
いずれにせよ、一年に一度の自然史フェスを楽しみにして来てくださるのはありがたいことだなと思いました。
私はこの実習で初めて自然史フェスに参加しましたが、幅広くいろんな出展者さんが来られていて、SNSで知っていたけれど実際に見るのは初めてだった出展ブースもあり、知らなかったけれど今後ファンになりそうな出展ブースもあり、興味深く各会場を見て回りました。また、フェスという場だからかもしれませんが、学芸員の方と来場者の方、出展者の方同士の距離がかなり近いように感じました。大阪市立自然史博物館は、コミュニティとの距離が密接な、普及教育に力を入れている博物館なのだということが身をもって実感できた一日でした。
大阪市立自然史博物館には、住んでいる場所から遠かったこともあってこれまで来たことがなかったのですが、常設展や植物園もそのうちじっくり見てみたいな、来年も自然史フェスに行きたいなと思わされた実習でした。
(O大学 F.O)

令和元年度 秋期博物館実習4日目

 今日はフェスティバル初日、実習4日目でした。フェスティバルには私が想像していたよりも、出展者・来場者共に老若男女たくさんの方々がいらっしゃって、活気にあふれていました。
 スタッフTシャツを着て、まずは出展者の方の誘導を行いました。各ブースに案内しながら、大きい荷物を何往復もして運んでいる様子をみて、これからどんなブースができていくのかずっとわくわくしていました。フェスティバルが始まると、私は主に来場者アンケートを担当し、たくさんの方々のご協力により多くの意見や感想を頂くことができました。ここのブース楽しかったから行ってみてと教えてくれる方がいたり、楽しかった、また来たいなどの声をかけていただいたりと、嬉しい感想が多かった事が印象的です。また、お母さんがアンケートを書いている間、小さい子が色々なブースで作ったり、貰ったりしたものを嬉しそうに持って遊んでいる姿を見ていると楽しかったことがとても伝わってきました。空き時間にブースを回ってみると、どこも専門的で面白そうなものが多く、私もとても楽しかったです。小さい男の子が切り絵で、サッと作ってくれたカマキリは、細かいところまでこだわっていて、ほんとうにすごかったです。
 今日は初めての経験ばかりで戸惑うこともありましたが、来場者の方から優しい声をかけていただいたり、実習生同士で助け合ったりして乗り越えることができました。明日も来場者の方々とたくさんお話ししてみたいと思います。(W大学 T・M)

2019年11月19日

令和元年度 秋期博物館実習5日目

博物館実習の5日目は、大阪自然史フェスティバルの最終日でのスタッフ業務と撤収作業をおこないました。
昼間の私の担当は講堂での講演補佐業務でした。午前の講演ではアンケート用紙の回収くらいしかできることがなく、ただ講演に耳を傾けていましたが、午後の講演では実演実験の手伝いをしたり、質問者にマイクを手渡したり、アンケート用紙を回収したりしました。特に前の二つでは、主役は講演者なのでなるべく態勢を低くして視界を妨げないようにしたりし、裏方に徹するようにしました。また質疑応答の際、質問者がいなかったため講演を聞いて疑問に思ったことを私が尋ねました。そのあと、私の質問が呼び水となってか、来場者の方からの質問が増え、こういった形で講演をサポートでき、うれしくなりました。
撤収作業では私は宅配便の受付サポートを行いました。出展者さんの中で荷物を郵送する人の荷物が送れる状態なのかをチェックし、個数の確認や割れ物の有無などを確認し、宅配業者さんに渡す仕事です。ただブースの撤収の時間が限られていたからか、多くの出展者さんが一度に宅配の依頼に来たため、慌ててしまったりパニックになってしまったりしました。大事な荷物を扱う仕事なので、たとえ少し時間がかかったとしても慌てず落ち着いて作業をすることの重要さを改めて感じました。
この博物館実習を通して、想像できなかったことに対処すること、今までの経験が活かせたこと、他の人たちとコミュニケーションがとれたことなど、教科書では学べない多くの貴重な体験をすることができました。約一週間の実習で得た知識や経験を今後の人生に反映させ、より自身のグレードアップに繋げていきたいと思います。

K大学 N.O.

2019年11月18日

令和元年度 秋期博物館実習5日目

2019年11月17日は5日間の実習の最終日かつフェスティバル2日目です。最初に来た時は緊張もあり5日間は長いように思えましたが、当日になってみるとあっという間の5日間だったように思います。
最終日は前日と同じように、実習生それぞれに役割を割り振られそれぞれの持ち場で実習を行いました。この日、私が担当させていただいたのはイベントとポーチ(B会場)でした。ここでは実習生が4人とアルバイトの方が1人が割り振られました。会場内の来館者の案内や、パンフレットとチラシを配ったり、イベントに参加される方たちの集合場所の整理や、植物園が有料となっているので植物園側に無断で入る人がいないように見張る作業を5人で分担して行いました。イベントでは来館者や出店者との触れ合いがかなり多くありました。これ以外にも様々な大小のイベントが毎年大阪市立自然史博物館では行われていて、学芸員に必要な力の一つとしてコミュニケーション能力の重要性をより感じました。
また、フェスティバルの最後には会場の片付けを行いました。フェスティバル前日2日間で用意をしたものを、数時間で片付けるのでチームとして連携して動きながら急いで片付けました。最後の片付けが短時間の間に動きまわったのでどっと疲れが押し寄せました。
短い間でしたが様々な経験をさせていただきありがとうございました。この経験をこれから社会人になってもどこかで活かしていけばと思います。
(東海大学M.K)

2019年11月17日

令和元年度 秋期博物館実習4日目

今日は、2日間で2万人を超える大阪自然史フェスティバルの初日ということで、朝の8時から、出展者さんの誘導をはじめ、会場案内やフェスティバルの運営などを行いました。
出展者さんの誘導では、主に搬入口から会場までの通路の案内を行い、フェスティバルの運営では、来客人数のカウントや、アンケート収集、マイクを使ったイベントのアナウンス、会場案内など様々なことを行いました。
初日のフェスティバルでは、大阪自然史博物館だけでなく植物園も無料開放を行っており、さらに植物園のイベントも同時開催していたので、会場全体が非常に賑やかでした。
今回私は、3つの会場の内で最もブース数が多い室内ホールであるA会場と情報センターの入り口において、イベントのアナウンスや、パンフレットの配布、会場案内などをさせていただきました。
会場でマイクを使ったアナウンスを行うのは人生で初めてだったので、最初は緊張したのですが学芸員さんの助けもあり、最後は自信を持ってアナウンスすることができました。学芸員さんありがとうございました!
休憩時間には出展ブースを見る機会があり、コウモリの標本など普段見ることのできない楽しい展示をたくさん見ることができたので、多くの刺激と学びを得ることができ、とても充実した1日になりました。
今日のフェスティバルを運営するうえで、お客さんとのコミュニケーションはもちろん、実習生同士で協力し合ったり、臨機応変に対応していくことが非常に大切であると学んだので、今日学んだことを糧に明日も精一杯頑張りたいと思います。(R大学 S・K)

2019年11月16日

令和元年度 秋期博物館実習2日目

2019年11月14日、博物館実習2日目は、今週の土日に開催される大阪自然史フェスティバルの準備を行いました。
この日は各ブースの名札やパンフレットなどを準備する班と、ブースを仕切る壁(通称タルノ壁)やその支柱などを各会場に用意する班とに分かれ作業を行いました。事前に指示書が作成されており、さらに学芸員の方の指示もあったので効率よく作業を進めることができました。非常に多く運ぶ必要があり、館内の広さの都合上、一度に運びきれないこともあったので久々に体力を使いました。資料の収集や研究だけでなく、このような多様な作業をこなす学芸員の方々の苦労を感じるとともにすごいと思いました。
今回のイベントは外部の様々な方が参加するため、それらの方々にとっても来場する方々にとっても様々なことを学べる非常に有意義な場となると思います。
今回はスタッフとして参加しますが同時に楽しみ、学べるものがあれば学んでいきたいと思います。
残りわずかですが最後まで実習生としてサポートし、イベントの成功に尽力したいと思います。
(滋賀県立大学 T・K)

2019年11月15日

令和元年度 秋期博物館実習3日目

博物館の学芸員になるには体力が必要だということがよく分かる一日でした。まずはフェスティバル当日の役割分担の説明を受けて、実際に館内を歩いてそれぞれの持ち場を確認しました。若干方向音痴なところがあり、館内をぐるぐるしていると自分がどこにいるのか分からなくなりましたが地図を見て、たくさん歩いて徐々に覚えていきました。
 その後はいよいよ会場設営です。B会場のパネルを組み立てて設置しました。また、大量の机をいろいろな所から会場へ運び込みました。植物園からも借りている机の数が足りなくなるほどで、改めて出展する団体の多さを思い知らされました。分厚い天板の机はとても重くて、筋肉痛間違いないなあと思いながら作業しました。協力して行う作業が多く、他の実習生のみなさんとより仲良くなり当日が楽しみになりました。必要数の机と椅子を運び終わる頃には外もかなり暗くなっていました。出展する方々も続々と荷物を会場へ持ちこみ、セッティングを進めていました。みなさんも博物館スタッフも忙しく動き回り、学祭前のようなわくわくする雰囲気でした。当日2日間は両日疲れ果てると思いますが、興味のある展示を見に行ったり、いろいろな方とお話ししてフェスティバルを満喫したいと思います。(S大学 NY)

令和元年度 秋期博物館実習3日目

今日の実習では、スタッフ研修と会場の準備を行いました。スタッフ研修では、主に時間、集合場所、役割分担、注意事項など当日の流れの確認を行い、会場の準備では、机やいすの運搬や壁の設置を行いました。
注意事項の説明の際に、トラブルがあったらすぐに学芸員の方に連絡することや困っている方のサポート、案内についてお話されていましたが常に実習生という立場で参加させていただいているということを忘れずに出展者の方、来場者の方が楽しく参加できるよう未熟ではありますが、サポートさせていただきたいと思っています。
また、1日目のオリエンテーションの際に学芸員はたくさんの方とつながっておくことが必要だとお話されていました。私は、明日情報センターとA会場を担当させていただくので出展者の方や来場者の方と関わる機会が多いと思います。一つ一つの関わりを大切にして明日からの活動に取り組んでいきたいと思います。明日からの大阪自然史フェスティバル楽しみたいと思います。
(大阪教育大学 K・H)

令和元年度 秋期博物館実習3日目

今日は午後1時に実習室に集合し大阪自然史フェスティバルの研修と設営の作業を行いました。 最初に当日着用するTシャツと学生スタッフ役割分担表、スタッフ用のマニュアルが配布され、その説明を伺いました。次にフェスティバルのメイン会場を案内していただき、場所の把握を行いました。その後、和田さんと横川さんの指示のもとA会場の長机及び椅子とB会場のボード、長机などを準備しました。 作業は5時半頃終了し、博物館実習のノートを書き終えた人から随時解散しました。本日の実習では場所と役割の把握、積極的な行動、担当学芸員や他の実習生との連帯が大切であることを学びました。当日に上手く対応できるかどうか不安がありますがマニュアルと役割分担表、博物館実習資料を再度確認し明日の作業に備えたいと思います。本日はありがとうございました。(K大学 O・T)

2019年11月14日

令和元年度 秋期博物館実習 2日目

今日は実習2日目ということで教育普及のため明後日開催されるフェスティバルの準備に参加させていただきました。
役割分担で私は当日の出展団体の方々の名札の用意や紙の裁断、案内標識の設置などを行いました。名札の用意の際には様々な出展団体の方々を確認でき、イベントでの催しがどのようなものなのか作業中にも関わらずわくわくしていました。本当に様々な自然史分野の団体の方々が出展されているので教育普及活動としてとても有益なイベントであると思います。
ただ、自分が思っていた以上に準備の作業が多く、普段の研究や業務も行われている数十名の学芸員の方のみで全ての準備を行うのは難しいように感じました。ですが、友の会の方も準備に参加している下さっており、今回のイベントは地域の方々に支えられながら続いているのだと感じられ、素敵な博物館だと改めて感じることができました。また、出展が129団体という規模にも驚きとそれほどの規模のイベントに準備段階から参加できることに喜びを感じています。
当日は、出展団体の方々や来館者の方々に気持ちよく過ごしていただけるようにサポートできたらと思います。多くの方にこのフェスティバルへきていただけたら嬉しいです。
(O大学 O・M)

2019年秋 博物館実習2日目

博物館実習2日目の今日は、2日後に開催される大阪自然史フェスティバルの準備を行いました。
様々な分野の団体がこのフェスティバルの出展に向けて力を注いできており、さらに今年は出展数が過去最多だと聞き、楽しみな要素しか感じられません。
しかしその裏では学芸員の方々の非常に細かい配慮としっかり計算された準備が欠かせないのだと思い知らされました。
今日は名札やパンフレットなどを準備する班と、ブースを仕切る壁やその脚などを各会場ごとに用意する班とに分かれ作業を行いました。私は後者の班でしたが、軽く汗をかくような作業が続きました。しかし学芸員さんの指示がしっかりあったため、何をやればいいのか迷うことはありませんでした。
こういった作業は1日2日のことですが、今日行う作業のために用意された図面や様々な手回しはそれ以前から行われているはずで、その準備の中普段の仕事もしていると思うと、学芸員という仕事の膨大さがわかります。
今日の実習で私たちが参加させていただいた学芸員さんの仕事というのはほんの一瞬のことでしかないと思いますが、その一瞬でも学芸員さんの知識量と体力・気力、そして博物館の仕事に対する楽しさと大変さを感じることができました。
明日の作業を終えればいよいよ次はフェスティバル当日です。スタッフの一員として仕事を頑張ろうと思いつつも、自然に興味を持つ来館者の視点でも当日を楽しみたいです。
(K大学 A・N)

2019年11月13日

令和元年度 秋期博物館実習 初日

 初日はオリエンテーションに始まり、書庫や研究室、収蔵庫といったバックヤードの見学も行いました。
 オリエンテーションではまず、実習の説明として今回の実習における大きなイベントである「大阪自然史フェスティバル」の説明を受けました。秋期の実習ならではのイベントなので楽しみです。また、大阪市立自然史博物館の施設や沿革、過去の特別展などについて説明を受けました。学芸員に求められることや仕事について面白おかしく話していただき大変参考になりました。
 バックヤードの見学は3回に分けて、①書庫や研究室の見学、②収蔵庫の見学、③展示室の見学、という形で行いました。①の書庫の見学では、英語以外の外国語で書かれたものが見られ印象的でした。ほとんど誰も読めないけれど、保存しておく必要があるというのは場所も取るので大変に思いました。②ではおびただしい数の標本に圧倒されました。とても十数名の学芸員の方が管理しているものとは思えませんでした。③では博物館側から見た展示物のリアルな問題点を聞くことができました。
 博物館や学芸員についての話が多く、なかなか普段聞くことができないことなのでタメになりました。
(H大学 N.M.)

2019年08月31日

令和元年度 博物館実習5日目

実習5日目、博物館では標本同定会が行われ、受付・案内のお手伝いと見学をしました。

同定は分野ごとに専門とする学芸員や外部の方々によって行われます。
植物が採集がしやすいからか最も人が多く賑わっていました。
植物ブースの中でもキノコのスペースでは何種類ものキノコを集めている少年がいて、採集をするだけでなく、写真に撮ってノートにまとめ、自分自身で同定を行っていました。その同定が正しいかどうかの確認や、その中でも分からなかった種の同定のため同定会に参加しており、ただ採集をするだけでなくしっかりと「研究」を行っているように見えました。
植物以外にも貝類や昆虫のブースにはコレクターらしき人が多く、一人で複数の・何種類もの標本を採集している人が見られました。

標本同定会というもの自体初めて耳にした言葉でしたが、実際に訪れる人が100人近くいて、採集・調査といったものが研究者以外でもこんなに根付いていることに驚きました。
また逆に言えば、標本同定会も含めた博物館での催しが、地域の人々に採集や調査を促すきっかけとなっているように思います。
同定会を見学してみると、普段から標本を採集した際に博物館に訪れて学芸員に見てもらっている人や、博物館での行事をきっかけに採集した標本を持ち込む人がいて、そこからも、博物館での催し物がどれだけの影響を及ぼしているのかが伺えます。

これまで、調査や研究とは学芸員や研究者など限られた人が行うもののように感じていましたが、職業としてではなくとも自然との関わり合いとして採集や研究といった手段を持つ人がいることに気づくことのできる同定会、5日間の実習となりました。
(R大学、N・K)

2019年08月30日

令和元年度 夏期博物館実習5日目

5日目の自習では標本同定会の手伝いをさせていただきました。作業内容は来客時の受付、また、受付完了の来客者の案内、標本同定会の見学させていただきました。
午前は見学と一時間ほど受付の仕事をしていました。朝早くにも関わらず、大人から子供までたくさんの方が来場していて、様々な標本を持ってきていました。これほどたくさんの来場者が来るとは思いませんでした。見学では標本同定会には、様々な分野の専門家が集まっているので来場者が持ってきた標本を見ただけでどこの種か分かり、写真が載っている図鑑でさらに詳しく調べてちゃんとした標本の名前を同定する専門家の同定する速さに驚きました。
午後からは一時間ほど案内の仕事をした後、再び見学をさせていただきました。午後の見学では学芸員さん達のコケの話を伺うことができて知らないことまで聞けてとても勉強になりました。
この五日間の実習で、博物館の管理体制や大変な努力と試行錯誤をしていることを知ることができ、また、表面には見えない部分でプロの仕事に触れさせていただき高い意識と仕事に取り組む姿勢にとても刺激を受けました。大阪自然史博物館に実習に来れてよかったです。とても良い経験になりました。
( 1班 K大 T.H.)

2019年08月21日

令和元年度 夏期博物館実習3日目

博物館実習3日目。
まず、植物に関連する資料が保管されているところをメインに、書庫を案内していただきました。世界中の書籍や、磯野直秀さんの研究ノートなど、貴重な資料が数多く保管されていました。
その後、外来研究室に移動し寄贈されたキノコの水彩画(図譜)のスキャニングおよびうまくスキャニングできているかのチェックを行いました。中には、実際に図鑑に使用されているものもあり、どれも緻密で忠実に描かれており、絵とは思えないほど本物そっくりでした。

午後は、植物標本のいじり方を学ぶため、配架作業を手伝わせていただきました。
植物標本は、標本を分類群ごとにグループ分けして、標本カバーに挟み標本棚に入れます。今回扱う一般の方からお預かりした植物標本は、分類群ごとに仕分けされていなかったので図鑑やネットを使いながらまずは仕分けをしました。
東日本大震災で津波をかぶってしまったラベルの復元作業していた際に、最も影響をうけなかったものが和紙と墨で書かれたラベルだった、という実際に参加したからこその貴重なお話なども聞きながらの作業で、とても勉強になりました。
その後、収蔵庫に行きグループ分けした植物標本を標本棚にしまいました。標本棚の扉を開けると、ナフタレンの匂いがしました。このナフタレンには防虫作用があるため、欠かせないのですが、長年蓄積されたナフタレンの匂いは少しきつかったです。

1日を通して、比較的地味な作業ではありましたが、この長年の積み重ねが研究に欠かせない膨大なデータになるのだと思うと、手伝わせていただいた一つ一つの作業がいかに大切かということがわかりました。

3班M大学K.M

2019年08月20日

令和元年度 夏期博物館実習5日目〜標本同定会にて〜

実習5日目は博物館内で開催された特別行事、「標本の名前を調べよう」に参加させて頂き、同定をする様子を見学しました。
参加者の方が持って来られた資料の中で1番多かったカテゴリーは、植物でした。そのため私も今回は植物ブースで感じたことを特に書きたいと思います。
植物ブースには学芸員の方より植物に詳しい先生方が多数おられて、手元には実体顕微鏡やルーペ、図鑑といった同定に必要な道具が揃っていました。しかし先生方はほぼ図鑑などの資料は使わず、頭脳のみで種類を言い当てていく姿に圧倒されました。何を見て種類を判断しているのか伺ってみたところ、経験で大まかな種類は分かるが、最終的には採集場所や季節、形態的特徴を加味して総合的に判断しているそうです。
また特に興味深いと思ったのは、そこで同定された植物における情報を、詳しい方同士でも交換し合っていたという点です。例えば、オウシュウマンネングサは近年の交雑による変異で形態が多様化しており、形態的特徴だけでは種類を同定しにくいという事などです。自分でインターネットや本を見て調べるのも良いですが、こういった交流の場があることで、現場を見ておられる方のリアルな情報を聞くことができるというのも標本同定会の大きな意味の1つだと思いました。

(3班 K大学 F.M)

令和元年度 博物館実習5日目

博物館実習5日目は標本同定会の受付・案内と見学を行いました。
午前中は同定会見学として参加させていただきました。参加者の様子を見ていると子供から大人まで幅広い年齢層が参加されまた各自持ち込むものとしては、標本や現像された写真、デジタルカメラといった部類に分かれていました。それらを調査する専門家と学芸員の方たちは書物と見比べる方法の他、顕微鏡やルーペを使い植物や生物の名前、またその特徴やおすすめの保管方法を伝えていました。

午後からは13:00から14:00までを受付、14:00から15:00までは案内を担当させていただき、ここでは参加者との直接的な会話が行われ、一種類の標本だけでなく二種類以上を持ってこられる方が多く見られました。
15:00から16:00までは参加者の人数が徐々に減っていくに連れ、専門家同士が会話を行う場面が多く見受けられこういった場面で情報交換や交流を行っているのだと感じました。また、同じく同定会の参加者同士も専門家に尋ねた後、他参加者の持ってこられた標本等を見せ合っている場面や、参加者の方が個人的冊子を手作りし専門家の方が興味深げに見ておられるといった場面にも遭遇する事がありました。
その後学芸員の方達が集まる反省会にも参加させて頂き、前年に比べた参加者数や、学芸員が参加者の標本からの発見などを述べていました。

5日間の博物館実習を通して、標本同定会や友の会でのイベントなどといった学芸員の方達の仕事内容を直接的に見れる機会と図書や工具整理、標本整理等といった裏方の細かい作業までを多く知れる機会と経験、実際に学芸員の声聞く機会を作って下さった事で博物館としての重要な役割と学芸員の方の存在意義を多く感じる事ができました。
(2班 K大学 Y.O)

令和元年度 夏期博物館実習2日目

 博物館実習2日目。この日は台風の影響で大阪市に暴風警報が発令され、実習の時間が1時間しかありませんでした。しかし、それにもかかわらず、この1時間は自分にとって密度の高いものとなりました。
 この日の実習内容は収蔵庫及び植物研究室における植物標本の基本事項の説明でした。植物標本の実物をみせてもらっての説明となりましたが、そこで驚いたのは、標本のラベルの自由度の高さです。いつ、どこで、だれが採集したかという基本情報は必須なものの、細かい規則は決まっておらず、手書きのもの、ローマ字のもの、付録に採集地の地図を付けたものなど実に多様でした。ラベル製作の自由度から、私は、「本職の研究者以外のアマチュアにも生物研究の門戸が開かれている」と自分で解釈し、嬉しくなりました。この規則なら素人でも標本を作れないことはないと思ったからです。
 植物標本というと、ぺしゃんこになり、乾燥して本来の姿とはかけ離れたものと思っていたし、担当の学芸員の方も「本来立体構造を持つ植物を平面の標本にすることで保存場所が確保できるが情報が減ってしまう」と言っておられました。しかし標本の実物をみてみると、はっきりとした造形が見て取れるようなものであり、驚きました。標本にすることで確かに情報は減ってしまいますが、はっきりした植物の形を時間・空間を超えて研究者が共有できるというはなしをきいて、ただ生物の姿を残しておくためのものではない標本の重要性と深い意義をしることができました。
 しかし、正直なところ、この実習の日まで自分が植物に興味があったかというとそうではありません。昆虫や魚などは好きで図鑑を眺めたり採集に出かけることもありましたが、植物に対する興味がそれらに対する興味を上回ることはありませんでした。この実習で植物の造形のおもしろさに気づきました。コウホネという水生植物の標本の、節くれだって長いとげの生えた根を見せてもらった時です。率直に「おもしろい」と思いました。この機会がなければ、私は植物の造形のおもしろさに気づかず、植物に興味を持たないままになっていたかもしれません。個人的なことではありますが、植物に興味をもつきっかけを与えていただいたことも自分の中で大きな出来事でした。
 短い時間でしたが、標本の基本的な知識を手に入れられたことや標本の意義を知れたこと、植物に興味を持てたことは自分の中で財産になります。ありがとうございました。
(O大学 KU)

2019年08月19日

令和元年度 夏期博物館実習4日目

 博物館実習4日目、1班の担当をしてくださったのはハチを主に専門としてに担当されている昆虫研究室のMさんでした。
 Mさんのもとでの実習は、特別収蔵庫内と液浸収蔵庫において担当されている昆虫やクモを見学させていただきました。その際に、標本の保存の仕方や管理方法などを実物を見せていただきながら説明していただけました。収蔵されているものには、学芸員の方が収集したものから研究者の方や一般の方が収集したものがありました。寄贈されたものは学芸員の方がきれいに整理をされていて寄贈者のコレクションごとに分けられていました。
 午前は収蔵庫見学とあわせて寄贈の標本にコレクションラベルをつけドイツ箱に入れる作業を行いました。ドイツ箱は標本を入れることに適しており、密閉性の高い綺麗な木箱です。この作業は、標本を整理するときに行われ、細かい作業ではありますが大事であると思いました。整理する際、同じ分類に分けるなど知識のない私は難しく感じましたが、様々な種類のハチを見ることはいい機会になりました。
 午後はウスバカゲロウの標本作製と検索表を用いて同定をさせていただきました。標本作製の前にウスバカゲロウの幼虫を見せていただきました。実際に、お尻から砂に入るところを見せていただきました。ウスバカゲロウの幼虫がつくったくぼみをアリジゴクというそうです。昆虫の標本作製は脆く壊れやすいために、ピンセットとボンド標本を固定する紙を使用して作製しました。取れてしまった触覚や足などもデータとして残すために紙にボンドで接着を行いました。検索表は細かく絵で記載されており、ルーペや顕微鏡を用いて行いました。成虫や幼虫で同定の仕方は変わり、個々体においても様々な特徴があるため難しく感じました。最後に特別展の「昆虫展」の見学に連れて行っていただきました。学芸員の方目線の説明や展示方法など説明していただきました。
 
 座学だけでは決してわからない、学芸員の実際を教えていただき、様々なことを学ばせていただきました。どうもありがとうございました。
(1班 M大学 K.H.)

2019年 博物館実習 8月14日

博物館実習、初日はまず担当の学芸員から資料を配ってもらい自然史博物館の学芸員実習についての説明を受けました。そのあと研究室等を案内してもらい収蔵庫の中へ入り様々な分野の標本の保管方法の説明してもらいました。虫が標本を壊してしまったりしないように温度管理や湿度管理をしているのを体で感じることができました。哺乳類の骨の標本やサメのはく製は大きく見ごたえがありました。
午後からは自然史博物館の展示室をメンテナンスという点から説明をしてもらいながら回りました。電球のライトで文字が変色したりほこりがたまったのをのふくのも展示物の構造上、大変な場合もあり、学芸員さんは苦労されているんだろうなと思いました。また来館者が展示物を触って壊してしまう場合もあり、それは時に想像を超えたケースもあり学芸員はその都度対策をしていて本当に大変だなと思いました。
実習初日は研究を行ったり標本を作っている場所、標本を保管している場所、展示し普及教育を行なっいる場所を教えていただき大阪市立自然史博物館について知れた一日にになりました。
K大学 N.O

令和元年度 夏期博物館実習4日目

実習4日目、私たち2班は「第四紀研究室」のN先生にご指導いただきました。
午前は、友の会の行事「ビオトープの日」に一般の方々と一緒に参加させて頂きました。今回の活動は、草刈りでした。参加者の子どもたちは自由に虫取りをして、採った虫について学芸員の方に質問することができます。
私たち実習生は、主に博物館の非常口の周辺に生い茂った草を刈り、人が通りやすいようにしました。また、屋外の収蔵庫の出入口を塞いでしまっていた草や木も刈りました。ほとんどが日陰での作業だったので、大量の蚊に苦戦しましたが、草で生い茂っていたところがすっきりしたのを見ると達成感がありました。私は草刈り中も、あまり虫を見つけることはできませんでしたが、子どもたちはバッタやカマキリを捕まえていました。

午後からは、指導して下さったN先生が博物館全体の整理を担当されていたので、博物館のねじの整理のお手伝いをさせて頂きました。たくさんの箱に入ったねじを、長さ別に分類しました。箱に入っておらす、サイズがわからないねじも、一つ一つ長さを測って同じサイズのものを探して整理しました。初めはねじのサイズの見方もよくわかっていない状態でしたが、サイズの見方やねじの測り方を教えて頂き、5人で協力し合いながら作業を進めることができました。私たちがお手伝いしたのは、ねじを長さの順に分類するところまででしたが、さらに細かく分類する必要があるそうです。
今回の実習では普及教育活動の他に、学芸員の裏方の仕事のお手伝いもさせて頂き、学芸員の業務の多さと幅広さを少し知ることができました。
(2班 D大学 R.I)

2019年08月18日

令和元年度 夏期博物館実習4日目

博物館実習4日目、3班は鳥類や哺乳類を担当されている学芸員の和田さんに、標本の管理に必要な台帳や剥製、標本について教えていただきました。また、実際に標本にするための骨を洗う作業も体験させていただきました。
初めに標本の管理について説明していただきました。標本の管理は紙媒体で行われます。デジタル化したデータは長く保存ができないですし、消えてしまうリスクもあるからです。紙媒体のデータは標本受入台帳と標本受入票の2つで管理されます。
博物館が動物の引き取りにあたり重要視するポイントは『いつ・どこで採集したのか』が分かることだそうです。これが分からないと資料としての意味がないようです。受入票には動物を受け入れる際のやり取りの詳細までこと細かく記載されていました。それほど情報を残しておくことは大切なのだと思います。
次に骨の洗浄を体験させていただきました。今回洗ったのは大型の陸上哺乳類の骨でした。砂場で虫に肉の処理をさせた後、水につけて肉を腐らせたものを歯ブラシなどで洗う作業でした。臭いはそれなりにしました。でもそのうち慣れます。海獣類や鯨類に比べれば全然マシだそうです。
その後、洗った背骨を実習生で順番に並べる作業もさせていただきました。きちんと正しい順番に並べればパズルのようにピッタリはまります。感動ものです。動物によって腰椎や胸椎の数が異なることや、骨を見て初めて気付く事がたくさんあり、感心する事ばかりでした。ただ、普段学芸員の方が1人で作業すると考えると、とても大変な作業でした。その後、外で乾燥させていた皮を倉庫内に運びました。重くてとても1人では運べませんでした。この皮は薬品で殺虫した後、収蔵するようです。
最後は収蔵庫の標本や剥製を紹介していただきました。収蔵庫には同じ種類の動物の標本がいくつもあります。これは、いろんな時代の標本があって初めてわかることもあるからだそうで、集められるだけ集めるそうです。トリの仮剥製やナマケモノなどの骨格標本について説明していただき、実習4日目は終了となりました。
重たいものを運んだり、汚れる作業であったり、本当に大変な作業が多い印象を受けました。日々の業務や研究もこなしつつこういった仕事もこなす、座学だけでは分からない学芸員という職業のリアルな側面に触れることができました。しかし、大変な作業ではありますが、種類を問わず様々な動物の骨格標本をじっくり触ったり見たりできるのは学芸員の特権でもあると感じました。

K大学 T.M

令和元年度 夏期博物館実習4日目

実習4日目は植物標本の整理と登録を行いました。植物の標本は押し葉にして乾燥させた植物を台紙に貼った状態で保存されています。植物を台紙に固定するのにマスキングテープのようなものが使われていますが、これはラミントンテープといって、裏に樹脂が付いているテープです。貼りたい部分を温めると粘着できる仕組みになっていて、そうめんを束ねるのにも使われています。今度そうめんを茹でる時には注意して見てみようと思います。
標本の整理ではまず押し葉(さく葉)標本を整理番号順に並べました。この整理番号は採集者ごとに付ける番号で、この日は長谷川学芸員の採集した標本を並べました。数でいうと1~2000くらいまであり、小分けにしてチャック袋に入れて整理していましたが、実習室の机に山のようになっていました……中には屋久島で許可を得て採集された天然記念物の標本などもあり、とても貴重なものを扱わせていただいているという緊張感もありました。
次に登録という作業を行いました。先程並べた標本に標本番号の判子を押し、データベースへの登録を行って終了となります。私は判子を押す作業を行っていましたが、1回押すごとに判子の番号をずらさなければならず、なかなか大変な作業でした。ただ、私が付けた標本番号がそのままデータベースに載り、全国の研究者の方に公開されるので責任は重大です。2人で確認をしながらミスがないよう登録を行いました。
5日間の学芸員実習も早いもので残すところ1日となりました。明日は今までの標本管理とは違い、イベントの補助です。学芸員実習を通して学芸員の仕事の多さには驚いていますが、また明日新たな仕事を体験することになります。残りの1日も多くのことを学び、この実習を有意義に終えたいと思います。
(4班 K大学 N.I)

令和元年度 夏期博物館実習初日

実習初日はオリエンテーションと博物館内の施設見学が主な内容でした。

オリエンテーションでは、大阪市立自然史博物館の沿革や活動や学芸員の仕事内容についての説明がありました。市立自然史博物館が市立美術館内の廊下での展示から始まったことには、設立当初からなんらかの専用の建物が存在していたと思っていたので驚きました。

オリエンテーション後は3回に分けて施設内の見学がありました。
まず、展示場の見学を行いました。大学での授業においてはあまり扱われない、現場ならではの作業を行う学芸員目線からの問題についても実際の展示場を回って解説していただきました。例えば、展示スペース内のいくつもの展示ケースが配置を決定する上で業者側の作製した展示ケースのメンテナンス用の開け口や通用口が他のケースによって隠れてしまいケース内の電球交換や清掃が出来なくなっていました。他にも、展示物を守る為の仕切りを見易さも展示物保護の間で何度も作り直しているなど、中でもジオラマ模型においては試行錯誤する学芸員とそれを上回る行動をとる子どもたちとのたたかいのようなものを感じました。
展示を回りながらの説明において、最も興味深いと感じたのは触れる展示が想定以上のコストが多くかかってしまうことが多々あるということです。これらのように展示としては非常に面白かったり分かりやすい手法を利用しても、維持が難しいことやアクシデントが発生したりなど実際に運用して分かる想定外が多いことに少し驚かされました。
そして、学芸員室と収蔵庫の見学も行いました。建物の構造や現像部屋など現在ではあまり見ないような部屋もあり大阪市立自然史博物館の歴史が感じられました。標本室は3つに分かれており特別、液浸、通常標本室がありました。特に特別標本室は管理上の関係で冷んやりしていました。どの収蔵室も冷んやりしていましたが、膨大で多様な形態の収蔵物は、収集された方や歴代の担当学芸員の熱量というものを沸々と感じさせられました。また、量が莫大ということで、今後増え続ける資料に対して保管場所が減る一方の博物館側の問題の根深さや、担当ごとの収蔵物の配置場所の苦労と確保への熱を感じました。収蔵庫には標本の他に過去の展示で使われたジオラマや模型も置かれており、さまざまな方法で教育普及や展示といったものが行われてきた軌跡を垣間見ることができました。
また書庫には世界中から収集された資料や書籍が所蔵されており、標本に留まらない博物館の知の集積場所の役割の幅広さを感じました。

例年は特別展の見学があるようですが、今回は残念ながらお盆期間中でいつも以上に混雑していることもあり特別展の見学は各自でという形になり実習中にはありませんでした。
(1班 高知大学 Y.F.)

2019年08月17日

令和元年度 博物館実習

 博物館実習初日は、オリエンテーションと施設見学をしました。
 オリエンテーションでは大阪市立自然史博物館や学芸員、教育普及事業などの話を聞きました。教育普及事業が他の博物館より多いことや様々な分野を専門にする学芸員がいることなどの大阪市立自然史博物館の特色、地域の自然を取り上げた企画展を行うといった自然史博物館としての役割、学芸員の実情などを学びました。
 施設見学では、収蔵庫や展示室などを見て回りました。収蔵庫はそれぞれの標本の保存方法に適した環境にした3種類の収蔵庫がありました。どの収蔵庫にも膨大な数の標本があり、展示されているものはほんの一部であることを知りました。展示室は学芸員視点で見るという事で、展示品作成時には想定されていなかったことによって照明の交換が困難になったり、展示品を壊さないように掃除するのが大変になったりしたことなど学芸員の視点で主にメンテナンス面の説明を聞きました。また、展示品が壊されないようにするためにした工夫を聞き、展示品作成やメンテナンスの苦労を知りました。学芸員の視点で見る博物館は新鮮で、他の博物館を訪れた時にやってみようと思いました。
 今日の実習で学芸員の仕事や博物館の現状、展示に関する興味深い話をたくさん聞くことができました。明日から実習が本格に始まり、どんなことを学べるのか楽しみです。
(K大学 R.S)

2019年08月16日

令和元年度 夏期博物館実習初日

 本日の実習では、昨日に引き続き班ごとに活動しました。私の所属する4班の活動内容を紹介していきます。
 今回は魚類を中心とした液浸標本の扱いを学びました。始めに、カーボベルデで採集されたアジの仲間の標本を発送するための梱包作業を行いました。液浸標本ということで、発送するためには標本を乾燥させないこと、かつ可燃性のエタノールを入れ過ぎないことに注意しなければなりません。ですが、対象の魚は大きく、容器に入れるには多くのエタノールが必要です。これらの条件を聞き、どうやって送るのだろうかと疑問に思いましたが、エタノールに浸したタオルで包み、ポリ袋で密閉するという方法があるそうです。各分野における標本の大まかな取り扱いについては大学で勉強しましたが、この様な実際の発送方法などは聞くことがなかったので、大変勉強になりました。
 また、液浸標本のメンテナンスも行いました。エタノールが揮発してしまっている標本にエタノールの補充をしていきます。標本庫から標本を出し入れする際、決して間違った場所に置かないように皆緊張感を持って取り組みました。しかし、その際中にも変わった標本があったり、気になる標本を見つけると、M先生からその標本にまつわるお話を聞くことができ、時間を忘れる楽しい作業となりました。
 今回の実習内容は、どちらも実際に学芸員の方のされている仕事内容ということで、将来学芸員になることができたら、ということを想像しながら作業していきました。博物館の主役である標本の扱いには、細心の注意を払って気を遣う必要がありますが、資料がいっぱいいっぱいに詰まった標本庫には常に新しい出会いと発見があり、標本を扱う楽しさを改めて感じることができました。
(4班 R大学 Y.M.)

令和元年度 夏期博物館実習3日目

本日1班では、掃除と剥ぎ取り標本の仕上げを行いました。
収蔵庫のはき掃除では、収蔵庫に虫が入ると大切な資料が食べられてしまうため、ちりとりにごみを入れる前に集めたごみの中に虫がいないかしっかりチェックしました。
結果、ムカデとヤスデ、アシダカグモ、クロゴキブリ、そして資料を食べるルリホシカムシが見つかってしまいました、、しかしどれも少なく、またすでに死んでいたため心配はあまりないそうです、管理の大変さを感じました。
その後は剥ぎ取り標本の仕上げをおこないました。
剥ぎ取り標本は、むき出しの地層をそのままはぎ取って標本にするというとても斬新な物です。私も初めて見たのですが、断層や波の模様などをはっきりと見る事ができました。とても分かりやすくて良い標本だと思います。
しかし作業が大変なため、この標本を持っている博物館は少ないのだそうです。さらに、ぼろぼろと表面の砂や小石が落ちてきてしまうため今日はこの剥ぎ取り標本の表面に、薬品を入れたスプレーを吹きかけることによって、表面の砂が落ちないように、そして綺麗に観察できるようにコーティングしました。
また、ボーリングの資料についても見せていただきました。教科書でも目にするボーリング、実は2種類あるんだそうです。
1種類目は、みなさんもよく知ってると思いますが、地面から長い棒の形で地層を取り出すものです。
今日見せていただいたのは北津守で掘られた250mのとても長いボーリングでした。ただこのボーリング、実は1回掘るのに数億円かかるためなかなか行う事はできないのだそうです。1mごとに切断し、木箱に入れて保管してありました。
2種類目は、建物を建てる前にどこまで杭を打ち込めばいいか、地面の固さを調べるもの。
重りを決まった高さから落として何回落とせば30cm沈むか、という回数で地面の固さを調べるんだそうです。このボーリングの資料は1種類目と比べとてもコンパクトでした。50cmから1mごとに場所を決めて、地質を少しビンに入れて、資料として保存するそうです。
博物館実習では、博物館の裏側でしか知る事が出来ないことや学べることがとってもたくさんあって、毎日驚きと学びの連続です。今日で折り返し地点。明日からがまた楽しみです。

1班 R大学 A.M  

令和元年度 夏季博物館実習3日目

博物館実習3日目です。今日は主に2つの作業をしました。
1つ目は図書の整理です。図書は地学・博物館、植物、動物、昆虫、共通分野に区分されていて、さらに細かく番号付けされています。それらの図書は来館者が自由に読んだり、調べ物をしたりできるようになっています。本棚を見ると、番号がバラバラになっていて、来館者が図書をたくさん利用しているということが分かりました。図書の整理をして番号順に並べ替えることで来館者が読みたい図書が探しやすくなりました。

2つ目は寄贈された昆虫標本のラベル付けと整理です。博物館は資料の保管ができる場所であり、個人で標本を収集していた人から寄贈されることも多いそうです。その標本にラベルをつけることで、いつ誰から寄贈されたのかがわかるようになります。ラベルをつけるときには標本を傷つけないように気を使って作業をしました。その後は目ごとに分け、標本の数を数えて記録しました。今回は約2000体の標本を整理したのですが、細かい作業も多く、集中力が必要でした。
今日の実習で資料の保存の大切さをより感じることができました。

2班 M大学 M.Y

2019年08月15日

令和元年度 夏期博物館実習2日目

実習2日目、私たち3班は「昆虫研究室」のO先生にご指導いただきました。
O先生の専門は主に農業分野における蛾を中心とした害虫の研究との事でしたが、今日の実習では蛾と蝶について詳しく勉強することができました。

地下の特別標本庫にはとてもたくさんの昆虫の標本があります。最初から研究目的で収集・作成された標本も多くあるのでしょうが、昆虫標本では私たちのような一般市民が集め博物館に寄贈されたものも多くあるようです。そのような標本の多くはきっと捕まえた順に無作為にドイツ箱に並べられているので、昆虫の種類の分類ごとに分け直してから保管する必要があります。
実際に私たちも「蝶と蛾の分別」をやらせていただきました(ほんとうはもっと細かく分類する必要があります)。蝶と蛾の違いとはなんでしょう?O先生曰く、“触角の形”だそうです。触角の先が太くなっているのが蝶、細長いものや櫛状になっているものが蛾だそうです。しかし厳密には蝶と蛾を分けることは難しく、触角は蝶の特徴である個体だけどDNAの系統的に蛾であることがわかった、なんてのもありました。奥が深いです……。
昆虫標本は1匹づつ針に「ラベル」と一緒に刺さっています。このラベルがとてもとても大切です。ラベルには「採集場所・採集日・採集者名」が記入されていますがこの情報がないと研究データとして使用することができません。昆虫標本ではその標本を用いて当時の環境を調べる、という目的もありますのでラベルの情報が欠けていてはまったく資料として活用できないのです。逆に種名などは記入してなくてもあとから分類できるし、ハネなども1、2枚程度欠けたとしても別で保管したりしておけば資料としてはあまり問題がないのだそうです。
もし私も昆虫標本を作るような機会があれば、とくに研究用途はなくてもせっかくなのでラベルをつけておきたいと思います。

標本庫から実習室に戻り、標本庫からもってきた貴重で珍しい蝶と蛾について講義していただきました。貴重な蝶と蛾、特に世界最大級の種のものや模様がキレイなものはやはり人気もありよく展示に使われるのだそうです。
いろんな標本を紹介していただきましたが個人的に「モルフォ蝶」が印象に残りました。モルフォ蝶はキレイな青色の蝶なのですが、光の当て方により少し色が変わってみえる「構造色」という特徴を持っています。そのためその標本は生物学の世界を飛び出し科学館へ貸し出されたこともあるのだそうです。全面メタリックブルーでかなり派手な感じなのですが、裏返してみるとけっこう地味です。

昆虫にはあまり詳しくない私でしたが、実物を見ながら解説を聞くことで新しく気づかされることがたくさんあり興味が深まるばかりでした。一般の人でもこんなふうに、標本にもっと近づける機会があったらいいなと思いました。

3班 M大学 S.N.

令和元年度 夏期博物館実習2日目

夏期博物館実習2日目からは、昨日とは異なり、4つの班に分かれて実習を行います。
私の班は本日、クジラの化石を担当している学芸員のもとで自己紹介を行いました。
同じ班の実習生の方々はそれぞれ研究対象や出身大学が異なり、研究対象やそこから派生したお話など面白い話をたくさん聞くことができました。特に、博物館のポスターの配置の距離に黄金比が使われていたり、前衛芸術が使われているというお話は大変面白かったです。
本日は諸事情により自己紹介だけになってしまいましたが、本格的な実習ができなかった分、明日の実習がますます楽しみになりました。
(4班 M大学 T.U)

令和元年度 夏期博物館実習(2日目)

博物館実習2日目です。
昨日のオリエンテーションやバックヤードツアーを経て、いよいよ具体的に実習が始まりました。2日目からは数名で班に分かれての実習です。
台風が接近した影響で本日は臨時休館ということでまずは臨時休館のお知らせを門や掲示板へ貼るお仕事をさせていただきました。
その後、陸貝の標本の整理をさせていただきました。陸貝を海外のものと日本のものに分けて印をしてコンテナに詰めなおすということをやりました。
今回、整理をした陸貝のうち海外産のものはのちにアメリカの博物館へ収蔵されるとのことで、実習を通して、日本と海外との博物館における標本の入手の仕方の違いについてお話を伺うことができました。
日本では、博物館が直接交渉したり、寄贈者から直接提供されることが多いそうですが、アメリカなどでは博物館にスポンサーが付き、そのスポンサーが標本を購入し、博物館へ寄贈するという流れで博物館へ標本が提供されるようです。
他にも海外では学芸員の仕事を細分化してそれぞれを一つの職業として区別しているということも聞いたことがありますが、国によって博物館を取り巻く状況や博物館のシステムは異なるのだなということを改めて感じました。
本日は標本整理と掲示物の掲示というかなり異なる実習内容を同時に体験することができ、学芸員の方々の仕事の幅の広さの一端を知ることができたような気がします。
(1班 名城大学M.I)

2019年08月14日

令和元年度 夏期博物館実習初日

夏期博物館実習初日は、オリエンテーションがメインでした。午前中はまず、学芸員の仕事の四本柱を中心に、博物館や学芸員の活動内容について学び、次に、研究室や書庫を案内していただき、今後に役立つありがたい話とともに博物館の現状を知ることができるおもしろい話を聞くことができました。
午後は、博物館の3つの収蔵庫と展示をそれぞれ案内していただきました。いずれの収蔵庫でも収まりきらない標本が印象的でした。事前学習で行った博物館でも収蔵スペースの問題を聞き、同様の問題を抱えているのだと改めて実感しました。その後、常設展示では、学芸員としての視点で展示を見るときに重要なところを説明していただきました。
このように初日は、学芸員としての活動内容や気をつけなければならない点を中心に学びました。
(H大学 Y.F.)

2019年01月28日

博物館実習 (2019.1.18)

実習最終日は、グループで主に昆虫の標本資料の整理をさせて頂きました。
私達が扱った標本資料は新潟県で個人の方が収集されていたものを自然史博物館が引き受けたもので、実際に全資料を見せていただいた時に想像以上に膨大な数のドイツ箱が積み上げられていて驚きました。
具体的な作業は、その膨大な数の昆虫標本をそのままでは収蔵するスペースを大きく取ってしまうために同じ系統の標本をなるべく間を開けずにピンを打ち直して整頓すること、同時に必要な情報をまとめたタグを1つ1つつけていくというものでした。
いざ始めてみると単純作業の繰り返しで集中力のいる作業でした。昆虫の触角や脚は少し手を触れただけでも取れてしまう可能性があるため慎重に行いました。大変な作業ではありましたが目の前の標本の昆虫が何年も前に生きていて、標本にされたことでこの時代に残っていることや、採集した人はどのような気持ちで沢山の標本を作っていたかと想像をめぐらせながら作業していると時間が経つのが早かったです。

今回整理した標本以外にもたくさんの資料が収蔵されているともお聞きし、中には戦前のものもあると知り、博物館に収蔵されている資料が多様な時代・場所から収集されている事を改めて認識しました。本来ならば跡形もなくなってしまうようなものが標本になり、次世代に資料として残る事の意味そのものや、それらを管理し多くの人に提示する役割をもつ学芸員の存在意義を考えさせられた実習期間でした。
Ⅿ大学・I

2019年01月26日

2018年度冬季博物館実習 1月14日(2日目)

 14日(2日目)は「博物館たんけん隊」のイベントのスタッフサポートを行いました。
このイベントは小学生の普及教育事業の一つです。
 小学生相手にに伝えるのは難しく、専門分野では無い分野でも小学生からしたら博士なわけでなんでも答えられなければいけない。大人に説明するよりとても難しいものだと感じました。
 小学生は知欲がすごく自分が小学生の時とは比べ物にならなくこれからがとても楽しみに思えました。

R大学 S・H


2019年01月25日

博物館実習(2019 1/13)

午前中は大阪市立自然史博物館についてのお話しを聞き、博物館の施設の紹介をしていただきました。

大阪市立自然史博物館には15人の学芸員の方が居て、昆虫・動物・植物・地史・第四記の5つの部門に分かれて研究を行っており、それぞれの学芸員の方が3つ以上の研究テーマを持っていて専門分野以外の研究テーマを扱うことがあるという話を聞きました。その話を聞いて、学芸員になるには好きなことを研究するだけではなく専門分野以外のことも研究するために多くの知識が求められ、様々なことを勉強しなければいけないと思いました。
また、大阪市立自然史博物館で収集保管されている資料総数は約200万点ほどあることや、その中でも展示されているのは約2万点であること。博物館では資料収集の一環として自然史科学に関係した図書資料を収集しており、現在約20万冊の図書資料を収集保管しているという話を聞き、研究を行うためには標本などの資料以外にも、その研究分野においての最新の情報が大事なんだなと思いました。

その他にも、大阪市立自然史博物館では普及教育活動もたくさん行っていて、その活動は子供に自然や生き物に興味を持ってもらうような行事や大人向けの行事だけでなく、友の会やサークルを知ってもらうことやその活発化・コミュニティー全体の活性化を目的としたフェスティバルなどの開催も行っているという話を聞きました。
学芸員の方の仕事が研究だけだと思っていたので、研究以外にも普及教育活動の企画を考えたり、活動に参加したりと、すごく多忙なのだなと思いました。

午後からは明日(1/14)に行われる「博物館探検隊」という子供たちに博物館のバックヤードを見学してもらうイベントの研修を行いました。
まずは、私たち実習生と一緒にイベントのサポートをしていただく補助スタッフの方とのあいさつを行い、どのようなことに注意するべきなのかなど打ち合わせを行いました。
その後、イベント当日に通るルートを補助スタッフの方と見学しました。

また、当日は見ることのできない一般収蔵庫の2階を見学させていただき、そこで学芸員の方にオオツノジカの角の化石を見せていただきました。その化石は50~60年前に発見されたもので、最近研究を終えたという話や研究は長い年月をかけて行われるため資料と一緒にデータラベルを残す必要があることなどを教えていただきました。
(龍谷大学 IM)

2018年度 冬季博物館実習(2019/1/18)

博物館実習の最終日である5日目は、石井学芸員の指導のもと小学校へ貸し出す岩石の教材作成を行いました。
まず初めに、実際に貸し出し教材に触れながら堆積岩と火成岩の見分け方や特徴、特定の河原で何が採集できるかを教えて頂きました。堆積岩と火成岩の見分け方や含まれる鉱物の種類は地学で一通り習っていましたが、教科書の写真や説明を眺めるのと実物に触れて確かめるのとでは理解度に違いがありました。学芸員の方の教示や貸し出し教材とセットで作成されている見方シートを参考にしながら実物に触れることで、「取り敢えず触ってみたい、断面がつるつるしていて面白い」という好奇心が知識の獲得に繋がったからです。
実際に私達実習生が行ったのは、断面の研磨作業の一部とつや出しの作業です。岩石の自然な面と普段は中々目にすることのできない断面を見比べられるように岩石を加工するのですが、この工程がとても手間が掛かっていました。岩石の切断面を研磨は、研磨剤を徐々に細かい粒子のものに切り替えながらほぼ手作業で行います。地味な単純作業ですが断面がどんどん手触りが良くなっていくのが面白く、苦痛ではありませんでした。つや出し作業も同様、よく見掛ける床の石材のようなつやが徐々に出るのは面白いものがありました。
ただ岩石一つ一つを仕上げるのに30分以上時間を割かねばならず、私の想像する以上に貸し出し教材の作成は労力の必要なものであることが分かりました。教育普及活動の一環として比較的ポピュラーに思う学校への貸し出し教材ひとつにしても、博物館に求められる業務を十全に行うことがいかに大変で、そして大切なことであるかを改めて感じさせられました。
(O大学 W.E.)

2019年01月24日

2018年度 冬季博物館実習(2019/1/18)

 今日でいよいよ五日間にわたる博物館実習も最終日になりました。五日目の今日は、動物研究室の和田さんに動物の剥製や骨標本などについて教えて頂きました。始めに実習室で標本台帳と受け入れ台帳を見せて頂きました。動物を博物館で受け入れるにあたって、一番重要なことは、いつどこで採取されたのかというデータで、これがないと受け入れができず、ゴミと同然になってしまうようです。また、データを紙媒体で残すことが大切で、パソコンなどで残しておくと、万が一データが消えてしまった時に取り返しがつかなくなってしまうからだそうです。その後、冷凍室と骨を水漬けしておくコンテナ、砂場を見せて頂いた後、実際に土から掘り起こして水漬けされていたスマトラトラの骨の洗浄を体験させて頂きました。それぞれ大まかなパーツごとに玉ねぎ袋に入れて肉を腐らせてあり、私は後ろ足と寛骨と背骨を洗浄しました。実際に洗浄してみるとわかるのですが、体の大きいトラでもとても小さい骨のパーツが沢山あり、玉ねぎ袋で小分けにされていてもしっかり骨のパーツを把握していないと紛失してしまいそうでした。今回はトラなどの比較的体の大きな洗浄しやすいものでしたがこれが小動物や、さらに大きな動物になると、とても大変な作業だと感じました。全て洗浄し終え、実際にどの骨がどこのパーツに当たるのかなどの説明を聞き、午前は終了しました。
一時間の昼食休憩を取ったのち、午後からはシマウマの骨の洗浄をしました。トラとは違い肋骨の骨が多く、とても細かいパーツが沢山あり、トラの骨よりも繊細な印象を受けました。全て洗浄し終えた後、午前に洗浄したトラの骨と並べて、違いを見比べたり、実際にシマウマの背骨を並べたりしました。腰椎の部分などはパズルのように、がっちり綺麗に組み合わさるので、パーツがかっちりハマるととても気持ちがよかったです。最後に骨や皮、内臓などがどう保管されているのか、収蔵庫で実際に見学しつつ、説明をして頂き最終日が終了しました。
私は専攻が考古学なので自然史の博物館で見聞き、体験する全てのことがとても新鮮で、楽しかったです。この五日間様々な貴重な体験を経験することができ、自分の糧になったと思います。
(京都T大学 A.K)

2019年01月22日

2018年度博物館実習日誌2日目「はくぶつかん・たんけん隊」補助

 博物館実習2日目は、特別行事「はくぶつかん・たんけん隊」の引率でした。いわゆるバックヤードツアーの引率なのですが、子どもは子どもだけで参加と聞いて驚きました。子どもたちの安全を守ることはもちろんですが、収蔵資料の安全も守ることができるのか、はじめは若干の不安がありました。

 午前に私が引率したのは小学校中学年の班です。前日の研修では一番元気な年ごろだと聞いていましたが、その通りでした。子どもたちが学芸員の注意が聞けないことや、狭い部屋ではしゃいでしまう場面がいくつかありました。博物館の機能について伝えることも重要ですが、第一に楽しんでもらわなければ意味がありません。参加者を興ざめさせてしまわない程度に注意しつつ、安全面にも配慮することはとても難しいと感じました。もう少し参加者と一緒に楽しむことができれば、もっと楽しんでもらえたかなと思いました。

 しかし、友の会のベテラン補助スタッフの方々の手際の良さに助けていただき、子どもたちも話をよく聞いてくださったので、行事はとても滑らかに進行していたように思います。受付までの動線への誘導など、とても細かい指示があったことも、前回の反省が活かされている証左であると思い、博物館と市民とがよく連携しているなと、大変感服致しました。私にとっても大変有意義な行事となりました。

博物館から2番目に近い大学 K. I

2018年度 博物館実習冬期一般コース5日目(2019/01/18)

博物館実習の最終日、4班の担当をしてくださったのは、植物研究室のS先生で、植物のなかでも特にキノコを専門に研究なさっている学芸員さんでした。
 S先生のもとでの実習は、特別収蔵庫内のキノコおよび植物標本の紹介から始まりました。大阪市立自然史博物館のキノコの場合、乾燥標本として標本が作られているのがほとんどなのだそうですが、最近ではフリーズドライ(真空凍結乾燥技術のこと)した標本も作られているそうです。 
 収蔵庫には約2万点のキノコ標本が保管されており、その大部分はアマチュアの方々や大学の教授などから寄贈されたものだということでした。所有者がなんらかの事情で手放さなければいけなくなったものも、処分されてしまうならと博物館で引き取ることも多いそうです。その中には本郷次雄さんという滋賀大学名誉教授が生前に残された標本や、同教授がキノコ図鑑を作る際に描かれた、キノコの原画なども収蔵されています。この原画は現在、スキャンしてデジタルデータ化している途中だとおっしゃっていました。
 
 収蔵庫から実習室に移動し、関西菌類談話会というアマチュア団体の方々が斑尾高原(新潟県と長野県の県境にある高原の森)で収集された、キノコ標本のデータ入力作業をしました。
チャック付きポリ袋の中に、キノコと一緒に入れられたラベルを見て、キノコの名前を確認し、その名前をパソコンに入力していくという簡単な作業でした。ただ、ここである問題が…。先生が持ってきてくださったパソコンがMacだったので、Windows慣れしている私たちには操作方法がイマイチ分からなかったのです。Macとしばしの格闘をしなければなりませんでしたが、先生の助けも借りて無事データ入力は終了しました。
 作業終了後は、キノコについての少し専門的な知識を教わりました。また、「ハツタケ」というキノコの組織の一部(担子器)を顕微鏡で観察させてもらいました。

 お昼休憩のあとは、香川県の高校教師の方が生前に記録なさっていたというキノコの図版を、スキャンしてデジタルデータ化するとともに、図版に書かれた情報をパソコンに入力していくという作業をしました。今度はWindowsの入ったパソコンを用意してくださり、作業は順調に進みました。そうして膨大な量のほんの一部ではありますが、デジタルデータ化を終え実習は終了しました。

 学芸員には、「この標本・資料を自分が後世に残していくのだ」という強い意志を持つことがいかに大切かを今回の実習を通して学びました。博物館なのだから、残して当たり前だとおっしゃる人もいるかもしれません。しかし、博物館は常に人手・資金不足と戦っています。学芸員さん達が身を粉にして働いて研究して、そしてあれだけの収蔵庫の中身が出来ているのだと思うと、学芸員の仕事は並大抵の努力で務まるものではないと分かります。
 ただ、そんな苦労があるにもかかわらず、学芸員さん達の目は子どものようにキラキラ輝いていて、なにより自分の仕事に誇りを持って働いてらっしゃる姿がとても素敵でした。
座学だけでは決してわからない、学芸員の実際を教えていただき、様々なことを学ばせていただきました。5日間本当にお世話になりました、どうもありがとうございました。
(4班 O阪大学 S.S)

2019年01月19日

2018年度 冬季博物館実習(2019/01/16)

 博物館実習3日目からは班行動になりました。
 3日目は植物化石の研究をされている塚腰学芸員に担当していただきました。
 午前は一般収蔵庫へ移動して化石の分類についての説明があり、とある葉の化石を見させていただきました。それは、一見普通の葉の標本に見えても、ルーペを使って観察してみると、何百万年前もの葉であるのに葉脈が綺麗に残っており、葉を見て感動したのは生まれて初めてでした。
 そして、メタセコイアの発見者である三木茂さんの残した植物化石を見させていただきました。古びた棚と黄ばんだプレパラートが非常に印象的で、年季を感じるものでした。
 その後、書庫へ移動して地質図福の資料整理を行いました。それらの資料は書庫奥の階段を上がってすぐの棚に仕舞ったのですが、その棚それぞれにどの地方の資料が入っているのかが分かるよう、ガムテープに記して貼りました。その際、私の文字が博物館の書庫に残るのは光栄なことだと思いながら書きました。力仕事ではありましたが、整理作業は好きなので楽しみながら作業できたと思っています。
 午後は実習室で顕微鏡を使って植物化石のクリーニングをし、その後植物園に植えられている現生のフウの実を観察しました。公園でよく見かけはするものの、しっかり観察することがなかったフウの実を今回じっくり観察して、面白い発見や風化過程を知ることができました。その日の帰り道にフウの実を見かけるとつい拾い上げて観察したくなりました。
 私の所属は歴史遺産学科なので分野は少し違いましたが、歴史的価値のあるものを対象に研究するという点では同じだと思っています。その中でも化石は、博物館でしか見られないというイメージがあったのですが、今回の実習で意外にも身近な存在であることを実感しました。
(京都T大学 K.M)

2018年度 博物館実習 3日目

実習 3 日目は班ごとに分かれ、私たち 4 班は昆虫担当の学芸員さんのもとで実習を行いました。
はじめに昆虫研究室や標本作成室、書庫を見学させていただきました。学芸員さんが普段どんな研究をされているかを知ることができ、展示にかかわる以外でもたくさんの場所でお仕事されていることがわかりました。
その後は博物館に寄贈された鱗翅目昆虫の標本の分類作業を体験させていただきました。寄贈された標本はいろいろな種類が混じってドイツ箱に入っていたので、いわゆる蝶や蛾と呼ばれる仲間に分類し、さらに蝶の中でも種類ごとに分けていきました。作業を始める前にどういう特徴で見分けるかを教えていただき、慎重に作業を進めました。学芸員さんのお話の中で蝶と蛾は明確に区別できず、研究者の中でも意見が分かれることを知り、分類学は想像していたより複雑だと思いました。標本の中には翅の細かい柄で見分けるような種類の標本もあり、時間がかかってしまいました。標本整理には思ったよりも時間と手間がかかることを実感しました。
午後は収蔵庫に保管されている標本をもとに、絶滅危惧種の昆虫や、最近の研究で分類が変わった昆虫について紹介していただきました。昔はからだの特徴で分類していたけれど、最近は DNA の研究が盛んにされて別の分類方法が確立されているとのことでした。DNA をとるには 2 年以内に採取された標本が必要とのことで、たくさん同じ標本を集めることが役に立っていることがわかりました。
最後に展示向けの昆虫標本も見せていただきました。とても大きかったり、色鮮やかであったりして、見たことのない昆虫もいました。見に来る人に昆虫への興味を深めてもらえるような展示を作っているとのことでしたが、学芸員さんの解説を聞いていると、私も昆虫についてもっと知りたいという気持ちになりました。
実習を通して、学芸員さんの知識の豊富さもですが、聞く人を惹きつけるようなお話の面白さも印象に残りました。
(K 大学 R. S )

2019年01月17日

2018年度 博物館実習 冬期一般コース 3日目

実習3日目からは4班に分かれて学芸員の方に教わりました。3班は横川学芸員に担当していただきました。
午前中は研究室や収蔵庫の見学、標本の整理をさせていただきました。研究室の見学では植物の標本作製に必要な機械や工程を教わりました。植物は燻蒸剤でDNAが切れてしまうときもあるため、冷凍庫に入れ燻蒸を行います。収蔵庫の見学後、標本の整理を行いましたが、私たち実習生が行ったものは数多くある棚のうちの4つで、収蔵庫にある棚の数を考えると時間がいくらあっても足りないと感じました。
午後からはマウントの作業をさせていただきました。植物の標本は押し花のようになっていてラベルと一緒に専用の紙に貼っていきます。この時に大切なことは、その植物にとって重要な場所をテープで隠さないようにすることです。しかし、植物に詳しくない私にはどこがこの植物にとって重要な場所なのかがわからないものもあり、学芸員の知識や標本作製の難しさに驚かされました。
残りの実習でも、博物館でしか学べないことを学んで帰りたいと思います。
(O大学 M.K)

冬期博物館実習 (2019/1/17)

館園実習4日目でした。
 個人的メインイベント、植物標本に関係する実習でした。植物標本とは、麗しの植物たちの一部をカラカラに乾燥させ、台紙にテープで貼り付け、長期間保存できるようにしたものです。まずは、植物の乾燥方法、マウント (台紙への貼り付け) の方法、標本登録、ソーティング、配架の説明を受けました。植物標本の例として見せていただいたキンショクダモの標本の美しさと言ったら、もう、この世のものとは思えません。アオダモと比べるとその違いは一目瞭然。学術的価値と同時に美しさを兼ね備える標本には、目を見張ります。そのほか、大阪市立自然史博物館にはあらゆる植物の標本が保管されています。
 説明の後は、実際に大阪市立自然史博物館に寄贈された植物標本たちの仕分け作業を行いました。植物は乾燥してもなお、虫たちの生命を育みます。ところが、美しい植物の姿を残しておきたい人間としては、虫に食べられた標本は取り除かなくてはなりません。寄贈されたもののうち、多くの植物標本は「虫に食われている」として取り除かれてしまいます。標本を保管できるスペースは有限であり、全てを残すことはできません。もちろん理解はできますが、取り除かれる標本たちを思うと悲しみが募ります…。
 生き残りが決まった植物標本たちは、それぞれ採取された場所、日付などのデータを持っています。植物はデータがなくても価値がありますが、博物館としては、データのない標本はただのゴミとして扱います。実習としての作業は、1つ1つの標本に付属するデータをパソコンに入力する作業を行いました。多くの場合、データは植物を挟んでいる新聞紙に書かれています。本来は、台紙に貼り付け、データを記載したラベルを貼り付けておくのが良いのですが、なにぶん面倒な作業です。私もなかなか自分の標本に対してラベル作成を行うことができません。今回は、新聞紙に書かれている文字があまりに芸術的なため、解読できないこともありましたが、なんとか割り当てられた分のデータの入力を終えることができました。
 学芸員は、博物館たんけんツアーのガイドなどの華々しいお仕事ばかりではなく、標本の整理といった地道な作業も求められています。どれほどたくさんの物があっても、どこに何があるか分からなければ、利用のしようがないためです。整理し、検索できるようにするためには、標本の数が多ければ多いほど、時間と手間がかかります。植物標本も未整理のものがたくさんあります。気の遠くなるような、果てしない作業を、学芸員はこなさなければなりません。しかしながら、植物という自然の芸術、至高の美に囲まれながら時間を過ごすことができるというのは、学芸員の特権でもある、と感じました。
(G大学 K. H.)

冬期博物館実習(2019/1/17)

 実習4日目、私たち3班は昆虫(ハチ・アリなど)担当の学芸員さんのもと、昆虫標本を取り扱いました。
 午前中は収蔵庫でタイプ標本や面白い標本を沢山見せていただき、幸せな時間を過ごしました。
 その後、寄贈された標本1つ1つに館のラベルを付ける作業をしました。昆虫の標本は近年特に大量に寄贈されるそうで、研究者や愛好家の多さを実感しました。
 午後は学芸員さんが採集した寄生バチの標本を作りました。爪の先くらい小さなハチをボンドで台紙に貼り付ける作業は、器用さと集中力が求められます。不器用な私は、引っかかったハチ同士を離すときや台紙にハチを付けるときに、いくつかのハチの脚や触角を破壊してしまいました。体の部位が取れてしまっても台紙に付けることができれば問題ないのですが......取れてしまった触角の多くはピンセットでつままれてされに千切れ、粉々になってしまいました。学芸員さんに心から申し訳なく思います。ハチの体はとても繊細なのだと、身をもって知りました。
 その後、スズメバチとアシナガバチの同定をしました。私が最初に見たスズメバチは全体的に黒色が強い個体だったそうで、複眼の周りの色で種を判断するときに間違えてしまいました。体色だけでも、かなり個体差があるのだと感じました。
 明日は標本を壊さないように頑張ります。
(G大学 Y.T.)

2019年度 博物館実習 4日目

 実習4日目は、班に分かれた上で、各班につき一人、学芸員の方の指導の下、実習を行いました。
 私達の班は魚類の液浸標本の保管・管理方法について学びました。液浸標本とは、標本を長期間保存するために、エタノールなどに浸けたものを指します。
 まず学芸員の基本的な役割や標本作成方法について簡単に説明を受けた後、実際に液浸標本の作製に挑みました。
 取り掛かる際には、標本は既にホルマリンで固定し水で洗浄されていたので、私たちは標本のラベルと目録を見ながら地域・種ごとに瓶に分け、エタノールを入れる作業を行いました。振り分ける際に魚の身体を間近で見るので、魚の顔が面白かったり、背びれが三本あるのを見つけたりと、変わった特徴を見つけられて楽しかったです。ちょうどいい大きさの瓶を探して、標本が傷つかないように気を付けて瓶に入れるのは少し大変でした。
 次に、作成した標本を液浸収蔵庫と呼ばれる倉庫へ運び、科名と採れた地域ごとに分けて標本を収蔵しました。作成した標本以外に、他の人が以前作った標本も一緒に収蔵しました。棚ごとに収蔵スペースが箱で区切られており、標本を入れる科・地域のスペースはどの棚のどの箱なのか、探しながら収納するのは大変でしたが楽しい作業でした。これだけたくさん棚と箱があるのに、収納スペースが足りないように見えたのが印象的でした。
 最後に、これまで保管された液浸標本の中から、瓶を満たす水溶液が足りていないものを見つけ出し、実習室に持ち帰って液を継ぎ足したり瓶を入れ替えたりするメンテナンスを行いました。液浸標本に用いる水溶液は揮発性のものなので、古い標本ほど液の消耗が激しく、中には干物のようになってしまっている標本もあり、ここまでなるのかと戸惑いました。瓶の蓋がプラスチックのものなら良いのですが、ガラス製のものだとキチキチに締まってしまって開けられず、中の液の交換や継ぎ足しができない、という事態に陥ってしまいました。そうしたガラス製の瓶は、とても大きいものや細長いものは、現状それ以上の大きさの入れ物が手に入らないので、壊してしまったりしてはいけないのだと、学芸員の方から伺いました。お金のやり繰りなど、博物館運営の大変さを想像しました。
 今回の実習は実際に標本を作ったり分類したりと、楽しくもあり、また、これまで学校で学んできた博物館の重要な役割の一つである、収集物の保管・管理について自分の身で学ぶことができたので、とても有意義な時間を過ごせたように感じます。実習生同士の会話もかなり増えたように思います。明日が実習最終日なので、疑問に思ったことがあればすぐに質問するなどして、悔いのないように取り組みたいです。最後の実習が楽しみです。
(奈良女子大学 M.O)

2018冬期 一般実習コース 4日目

博物館実習4日目です。
第四紀研究室の中条学芸員の下、屋外にあるプレハブ倉庫の清掃と現在、調査・採集している海岸の砂のサンプルを各地方ごとに分類し、収蔵庫がいかにして利用されているかを学びました。
午前中に、プレハブ倉庫に入っているもの(特別展や学会の立て看板、ボーリング調査箱、破砕処理されていない重量な大きさの化石を含む岩石、採取されてきた植物や樹木の一部)を全て外へ出し、埃だらけの状態をなくしました。後は、学芸員による取捨選択でかなりの粗大ごみが出てきました。人数がいて、約3時間程度で作業が終了しました。これを学芸員または職員の時間を割いてするので、年1、2回になってしまうのかと思いました。倉庫を清掃するということで、止まることなく新しい資料を迎えられる状態ができるのです。
残りの時間で、中条学芸員ならびに友の会会員によって採取されたサンプルを収蔵庫へ保管するのを手伝いました。収蔵庫は言わば、博物館の"金庫"でもあり利用する側も守っていく事項が多数あると知ることができました。学芸員の研究にはサンプルが多い方が、導いた結果が増え、考察も濃いものになると考えられます。
今回の実習で、いかにして収蔵庫が動いているのかが分かり、そして、学芸員の一日にせまることができました。

2019年1月 博物館実習3日目

 実習3日目は各班に分かれ、それぞれの班の担当学芸員さんに付いて日常的に行っている業務についての説明を受けたり、実際に業務の一部を体験させていただきました。実習初日はオリエンテーション、2日目は博物館たんけん隊のサポートだったため、いよいよ本格的な実習が始まると思い、不安混じりの緊張のなか実習に臨みました。
 私たち1班は主に貝の研究をされている学芸員さんの元、貝の標本をそれまでの木製の保存棚から新調されたスチール棚へと移す作業を1日中行いました。木製の保存棚では木から発生する酸性ガスによって貝標本がダメージを受けてしまうため今後他の貝標本もスチール棚へ移していきたいということでした。
 作業自体は棚から棚へと貝標本を移す単純作業ではありましたが、木製棚とスチール棚とで大きさが違い、かつ棚ごとに同じ分類の貝を並べる必要があったためパズルゲームのような感覚で標本をどう並べるかを考えなければならずかなり頭を使いました。
 また後半になると巨大な貝も移し替える必要が出て、それらの貝は意外と重たく運ぶのに苦労するほどの力仕事もあり、その日の実習後はかなり体が疲れていました。このような作業を大抵は一人で行っているということを考えると体力面でも学芸員さんは大変なんだなと感じました。
 私は貝についての知識が浅かっため、アサリのようなサイズの貝がほとんどで小さくてもシジミサイズぐらいかなと思っていましたが、扱った貝の中には砂粒サイズのものもあり「こんなに小さい貝があるんだ」と驚きました。他にも50cmぐらいの巨大な貝やピンク色や黄色の色鮮やかな貝などを取り扱い、貝の魅力に引きつけられました。今後海岸を歩くときには貝に着目してしまうことは間違いないと思います。
 明日の実習でも積極的に学べることは学んでいきたいと思います。
(T大学 D.T)

2019年01月14日

2019年度 博物館実習 2日目

 博物館実習 二日目は「はくぶつかん・たんけん隊」のサポートでした。補助スタッフの指示に従って、来客者の受付案内や参加する子供たちが活動中に万が一気分が悪くなった時の対応などを行いました。
 実験室では、生物の死骸から剥製にする作成工程を見て学ぶ場があったのですが、目玉や脳みそを取り除く作業がとても気持ち悪かったので子供たちが嫌がるのではないかと思っていましたが、スマホで写真を撮りまくる程、夢中になっていたのにとても驚きを感じました。近年の学校では、生き物の解剖授業をしないのか、物珍しく感じたのではないかと思いました。 
 収蔵庫見学では、防腐剤の匂いで耐えられなかった子も数名いましたが、他の子は臭いに耐えながら問題なく最後まで進んでいく子が多く興味津々に見ていました。なかなか体験することがないことなので思っていた以上に真剣な眼差しを向けている子がほとんどだったのが印象的でした。
 一日目に比べて実習生同士の会話が増え、より連携ができるようになり、緊張がほぐれました。
大変貴重な経験をさせて頂いていると実感しています。
(大阪成蹊大学 Y.Y)

2019年01月13日

2019年度 博物館実習 1日目

第一日目はオリエンテーションと博物館研修を行いました。オリエンテーションでは、博物館の歴史や学芸員の方々の活動歴などについて解説していただきました。学芸員には、それぞれ専門分野があって、その研究や標本づくりなどをされている以外に、専門外であっても館長の指示があれば、ほかの分野でも解説し、標本管理しないといけません。例えば動物部門の中で、専門が鳥類でも哺乳類・爬虫類・両生類の知識を持って標本管理、展示構成、展示ケースの管理、時には剝製にも携わっておられると知りました。
 展示されている標本を作る作業場には、アシカやシマウマ、レッサーパンダの皮やセンザンコウの剝製などがそこら中にありました。博物館に入った時のあの独特な匂いは、この皮の防腐剤からでした。25万体以上もあるのだから当然です。その数にも驚きです。
 過去の特別展の入館者数の伸びが、タイトルに動物の名前が無いものや現在でもある地名のタイトルになると著しく減少する。逆に恐竜や古代生物がタイトルになると増加するのだと説明していただきました。タイトルにも工夫が必要だと痛感しました。

 研修においては、館内のブース説明や収蔵庫の場所の案内、展示コーナーの工夫など普段では聞くことができない裏話的なことも話していただきました。裏話は展示設計ミスによって電球交換などの作業がとても難しくなってしまったり、様々な企画の新しい展示コーナーを開こうと計画していても、資金の問題で中止となってしまったこともあったそうです。大学の授業でもありましたが、博物館運営の難しさを感じました。

 明日からいよいよ、「はくぶつかん・たんけん隊」サポートです。至らない点もあるかと思いますが一生懸命に努めたいと思います。
(大阪成蹊大学 Y.Y)

2018年11月30日

2018年秋 博物館実習3日目 フェスティバル前日

 実習3日目となり、博物館のバックヤードにも慣れたことでいろいろと勝手がわかってきました。翌日から2日間かけて行われる自然史フェスティバルの準備・会場設営を行います。100を超える団体が出展を行うフェスティバルはとても楽しいものですが、その準備の大変さも格別です。会場に設置する案内のパネルづくりや長机・椅子・仕切り運びなど会場設営を行いましたが、本来なら設営業者に委託してもおかしくないような仕事も学芸員の方々はこなしてしまいます。お手伝いをしながら、学芸員の方々の日々の工夫や努力を多く知ることができました。博物館での学芸員の仕事は多岐に渡り、手先の器用さなど各人が自分の得意なことを生かし合って成り立っているのだと感じました。準備に苦労した分フェスティバル本番の待ち遠しさも大きく、期待に胸を膨らませてこの日の実習を終えました。
(K大学 HS)

2018年11月27日

2018年秋 博物館実習 2日目

 博物館実習2日目は大阪自然史フェスティバルの準備として、出展団体用の名札づくり、展示発表用のパネル等の資材運搬を行いました。
 名札づくりは細かな作業。資材運搬は力仕事。以前、「学芸員は雑芸員」という言葉を聞いたことがありますが、学芸員さんが行う仕事はやはり研究以外にも多岐に渡っているのだということを実感しました。
 出展予定団体の名前を見ていると、ひと目で興味を惹かれるものや、どんな展示をするのか予想もつかないものもあり、みなさん団体名も工夫していらっしゃるのだなとわかったのと同時に、団体名の重要さも認識できました。
 フェスティバル当日は実際はどんな出展になっているのかということや、来場者の方々の反応なども確認しながら実習に臨みたいと思います。
(近畿大学 E・H)

2018年11月26日

2018年秋 博物館実習 4日目

 大阪自然史フェスティバルの一日目です!
 どの団体も朝早くから、開館の直前までブースの準備をしており、僕たち実習生もお手伝いをさせて頂きました。これまでの活動の紹介や触れる展示、体験コーナーなど、どれも工夫されていてとても楽しそうなブースばかりでした。
 開館後、僕は入り口付近でパンフレットやチラシを配っていました。関西文化の日ということもあり、とてもたくさんの来館者で、開館と同時にとてもにぎやかでした。パンフレットを配っているとイベントやブースの場所について質問されることがとても多く、これまでの三日間の実習で博物館内の場所や構造を覚えておいてよかったと思うことが多かったです。少したってからブースが出ている会場にいくと、会場内は来館者でぎっしりで大盛況でした。その会場内をマイクを持ち歩きながらイベントが近づいていることを放送するのは緊張しましたがとても貴重な体験ができたと思います。
 スタッフとして動き回りながらも、たくさんのブースを見学することができ、鳥の羽のフワフワ感が種類によって異なることや、サメは食べる物によって歯の形が違うことなど多くのことを知ることができ、スタッフでありながらフェスティバルを楽しんでいたように感じます。
 会場の設営や運営に付いてだけでなく、自分の専門外のことについて多く学ぶことができたとてもよい実習でした。
(S大学 Y・Y)

2018年11月25日

2018年秋 博物館実習

11月14日から18日までの5日間、私たちは博物館実習を行いました。11月17、18日に開催された大阪自然史フェスティバル当日はもちろんのことですが、私にとってはそれ以上にフェスティバルに向けた準備が印象に残っています。
11月15日、私たちはフェスティバルに向けての下準備のお手伝いをしました。午前中は出展者に配る名札を作り、その名札とパンフレットを人数分きちんと封筒に入れるという作業を、午後はブースを作るための机やパネルをひたすら運ぶという作業を行いました。このような手先を使う作業も力仕事も、普段は全て学芸員の皆様が総出で丸一日かけて行っているということを知り、私はとても驚きました。この日初めて「研究がやりたい」という思いだけでは学芸員は務まらないということを、身に染みて感じました。
私はフェスティバルの準備中、フェスティバル当日、そして片付けの時まで、多くの人と交流してたくさんの発見をすることが出来ました。新たな視点を得ることが出来たこの実習を通して、私は非常に貴重な経験をさせていただきました。
(K大学 M・K)

2018年11月21日

2018年度 秋の博物館実習 最終日

 大阪自然史フェスティバルも最終日、よく晴れた心地よい日和に、多くの来場者を迎えることができました。2日間のフェスティバルの間、100を超えるブースが出展し、ビオトープでの生き物観察や市民調査に関するシンポジウムなどのイベントも開催されました。我々実習生も休憩の合間に、様々な団体の方のユニークな出展ブースをわくわくしながら、見て回りました。
 最終日には、実習生同士の連携もスムーズになっており、それぞれの持ち場同士の助け合いや片づけが捗りました。会場案内の配布やシンポジウム、講習会等の宣伝を行っていると、瞬く間に時は過ぎ、フェスティバル終了時刻には、会場の机やイスの撤収に奔走しながら、あっという間の最終日でした。
 出展団体の方の名札づくりやブースの設営といった準備の段階からこのフェスティバルに携わり、最終日の会場の撤収まで一貫して参加することができたのは、我々実習生にとって、貴重で有意義な体験でした。
(S大学 S.N)

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2018年秋期博物館実習5日目

 5日間の博物館実習も無事に最終日を終えました。緊張しきりで開始した実習でしたが、終わってみればあっという間で、楽しく経験を積むことができたのだと思います。
 実習自体も最終日でしたが、長い期間をかけて準備されてきた大阪自然史フェスティバル2018も本番最終日を終えました。今回の実習では、フェスティバルの準備と当日のスタッフを体験させていただきました。最終日は、本部付近での雑務とB会場の人の出入りをカウントする仕事を主に担当しました。B会場と情報センターを繋ぐ扉は非常に人の行きかいが盛んで、15分間のカウント時間内に会場に入る人も出る人も100を超え、200を上回ることもあり、フェスティバル自体がとても盛況であることを感じました。スタッフとして来館者や出展者の方にフェスティバルを楽しんでいただけるように頑張りましたが、私自身が楽しく過ごせたので、みなさんにも楽しんでいただけただろうと思っています。フェスティバル中や撤収時に出展者の方にたくさんお声がけもいただけて、やはり多くの人との繋がりが博物館の発展に重要なのだと感じました。
 最後に、博物館の学芸員の先生方をはじめスタッフの皆さんや同じ実習生の方々の協力と配慮で素晴らしい実習を受けられました。ありがとうございました。この経験を忘れずに、これからの日々を生きていきたいと思います。
(甲南大学 MS)

2018年11月19日

2018年秋 博物館実習5日目

5日間あった博物館実習も早いもので、最終日となりました。今日はフェスティバル2日目で、私はB会場のイベント&ポーチの担当をした後、撤収作業をさせていただきました。
B会場ではショッピングを楽しんでいるお客様と、それを売る団体で賑わっていました。私も休憩時間を利用して、様々な団体の出し物を拝見させて頂きました。普段生活している中で絶対に出来ないような活動をしている団体がいて、その活動内容に驚きました。卒業研究を控えている身の私としては、大変貴重な体験をする事が出来ました。
撤収作業では5日間の疲れもあり、足取りが重くなりがちでしたが、それでも学芸員の方々や他の実習生の皆さんとなんとか乗り越えることができました。
明日からは普段の大学生活に戻りますが、博物館実習で学んだことを生かして行きたいと思います。
(R大学 s.k)

2018年11月17日

2018年秋博物館実習4日目フェス初日

5日構成の博物館実習もいよいよ大詰めとなり、今日はいよいよフェスティバル1日目。朝はかなり肌寒さを感じたものの、日中は快晴になったこともあり、たくさんの方にご来場いただきました。
2003年からほぼ毎年開催されている「大阪自然史フェスティバル」ですが、存在自体は知っていたものの、何らかの形で参加したのは今回が初めてだったので、ご来場いただいた出展様や観覧者様のその幅広い年齢層には驚きでした。

今日一日のシフトとしては、午前に本部のサポートをした後、講堂で11:00~12:00・14:00~16:00に催される講演会の案内の担当でした。講演中は後ろで待機しつつも、講演を拝聴することができたので、あまり縁の無い研究を知る良い機会になり、大変有り難かったです。特に、小学生くらいの受講者様が熱心に講演内容を講演者様に尋ねているのを見ると、卒業研究発表を控えている身として「見習おう…」と思わずにはいられませんでした。
また、講演会の合間には会場内を見て回ることもできたので、一観覧者として楽しむこともできました。
明日はついに実習最終日なので、お祭りを楽しみつつも、最後の搬出で力尽きない程度に頑張りたいです!
(NWU S.T)

2018年秋 博物館実習 3日目

実習3日目は、明日から開催される大阪自然史フェスティバルの会場設営を行いました。机やパネルを各ブースに運搬および設置したのですが、運ぶ量が多く台車を使うとはいえなかなか大変でした。特に、標本などのそばを通るときは緊張しました。他の実習生の方は手際がよく、うまく連携して作業が行えたので、無事に設置を終えることができました。机やパネルが設置され会場が段々と形になってきたので、フェスティバルが行われるという実感が湧いてきました。さっそく荷物を搬入し、ブースの設営をされている団体さんもいらっしゃいました。出展団体は100を超えており、その多種多様さにも驚きました。団体名を見て、一体何の団体さんだろう?と気になったので明日、明後日が楽しみです。
この3日間の実習で垣間見た学芸員の方の仕事はほんの一部だと思いますが、思った以上に気力、体力が必要だと感じました。学芸員は体育会系の部活をしていた方が多いと伺いましたが納得でした。私たち実習生が帰った後も作業を続けていらっしゃったのだろうと思います。
フェスティバル当日は出展団体を含めたくさんの方が来場されると思うので、担当の仕事をこなしつつ臨機応変に対応したいです。
(N大学 A.O)

2018年秋博物館実習4日目フェス初日

いよいよフェスティバル初日。朝早くからたくさんのお客様がお見えになり各ブースで普段あまり目にしないものを興味深そうに見たり、購入したりしていました。北海道羅臼町の特産品や自然を紹介していた知床羅臼町観光協会さんのブースでは実物大の大鷲の着ぐるみを実際に着て楽しめるようになっており、来館者の方は実物大の鷲の大きさに驚きながら写真撮影などを楽しんでいました。小さなお子さんを連れた方々も多く来館され、出店団体さんの各ブースで保護者の方とお子さん両方が楽しんでいる光景をよく目にしました。私も来館者の誘導案内をしながら各ブースに立ち寄らせていただきました。科学に関するアクセサリーなどを販売していたSCIENTIFIC IDEAさんのブースで自分が大学で研究によく使用する化合物のアクセサリーを見つけ思わず買ってしまいました。案内をしている中で来館者の方とよく話す機会もありイベントスタッフが着ているTシャツデザインのキタフナムシについて聞かれることが度々ありました。今日一日だけで本当に沢山の方と交流する機会を得ることができ、貴重な経験をすることができたと思います。明日も楽しんでイベントを終えることができるよう頑張りたいです!
(KG大学 R.S)

2018年11月16日

2018年秋 博物館実習3日目 フェスティバル前日です

いよいよ明日からフェスティバルが開催されます!
今日は各ブースで使用する机・椅子・パネルなどの大道具をメインに運搬、設置しました。パネルが設置されたことで昨日より具体的に見えてきたブースの多さに改めてこのフェスティバルの規模の大きさを実感したと同時に、明日からの2日間ずっと館内を慌ただしく動き回っている自分の姿が脳裏に浮かんできました。
当日は担当する場所での自分の役割を全うしつつ、実習生として参加するフェスティバルを思い切り楽しもうと思います!
(KG大学 TK)

2018年秋 博物館実習 2日目

実習2日目は、週末に開催される大阪自然史フェスティバルの準備を行いました。
まず、出展者に配るための資料をまとめる作業をしました。出展者が身につける名札を作り、そして出展団体ごとに、作った名札やパンフレットなどを封筒に入れていきます。作業に取り掛かってみると、出展団体の多さに驚きました。団体数は100以上、名札の数はおよそ500あるとのことで、フェスティバルの規模の大きさを垣間見ることができました。
次に、フェスティバルの設営のための資材の運搬を行いました。ブースをつくるためのパネルや机などを会場に運ぶという力仕事だったので、体力の必要な作業でした。しかし、本格的な設営は明日に控えているし、なによりフェスティバル当日の方がより体力・気力を必要とします。大きなフェスティバルに関わるということは、タフさがなければ務まらないということを改めて感じました。
また、初日に館内を案内していただいたときには全く分からなかった館内の位置関係も、今日の作業で館内を行き来したことで少しですが把握できるようになりました。フェスティバル当日は、自分が迷子になることが無いように、迷わず館内を移動できるようになっておかないといけないなと思いました。
フェスティバルの日が近づくにつれワクワクする気持ちとともに緊張感も高まっていきますが、状況を楽しみながら学ぶことができたらと考えています。
(T大学 A.S)

2018年11月15日

2018年秋 博物館実習 1日目

 2018年度 普及教育専攻コースの学芸員実習がはじまりました。初日の実習では、まず初めに、大阪市立自然史博物館の施設内容、歴史、調査研究事業、普及教育事業(広報や特別展)、入館者等についての解説がおこなわれました。次に、研究室・収蔵庫・展示室を巡るツアーをして頂きました。
 今回の学芸員実習に参加するまで、大学でそれらに関わる授業をたくさん受講しましたが、「学芸員さんの視点から見た博物館」はまた違って見え、新鮮に感じました。収蔵庫や研究室に積み上げられている数々の資料を目の当たりにし、学芸員の幅広い業務内容を知り、博物館は「スペース・資金(研究費)・人」が足りていない状況であるということを肌に感じました。 大阪市立自然史博物館が主体となっている特別展(主催展)は主に学芸員さんにより手掛けられているのですが、その入場者数は特別展のメインタイトルが大きく影響するということには驚かされました。また、展示物について、大阪人は「触れるものは、触る!取れるものは、取る!持って帰れるものは、持って帰る!」という習性をもっており、その対策(?)が必要である現状には、何故か納得してしまいました。本日の実習では、様々な視点で博物館を見ることの大切さを学びました。
 明日からは大阪自然史フェスティバルに関する作業になります。様々な視線で取り組み、新しい発見を楽しみたいです。
(O大学・CH)

2018年秋季博物館実習

2018年秋季博物館実習が始まりました。一日目はオリエンテーションでした。

午前中は、博物館実習の流れの説明や大阪市立自然史博物館の歴史・現状の説明、管理棟などの見学を行いました。この博物館では約15人の学芸員の方がおり、お互いに役割分担を決めつつ業務を行っているとのことでした。たとえ自分の専門分野でなくても質問への回答は責任をもって対応しなくてはならない、という教育を提供する立場としての学芸員の責任感を改めて感じました。管理棟には、一つの廊下にそれぞれの分野に関する研究室があるので、数歩進むごとに異なる雰囲気を感じることができました。

午後には、収蔵室と展示室の見学を行いました。収蔵室は冷凍・乾燥・液浸の三種類を見せていただき、様々な種類の標本も見ることができました。乾燥保存と液浸保存の収蔵室はとても広かったのですが、それでも通り道以外はほとんど棚が埋まっており、博物館においての資料保存場所の問題はやはり深刻なのだと感じました。展示室の見学では、来館者としての目線ではなく学芸員として運営する側の目線を教えていただきました。展示をする際にはその時だけを考えるのではなく、これから先に活用していく場として適切であるかも慎重に検討していくことが大切だと学びました。

オリエンテーションも終わり、明日からはより実践的な活動になると思いますが精一杯取り組みたいです。
(甲南大学 NM)

2018年11月14日

2018年秋期博物館実習1日目

秋期普及コースの博物館実習1日目が終わりました。
初日という事もあり、今日はオリエンテーションとして午前中は博物館の概要説明と施設見学、午後からは博物館実習らしく収蔵庫と展示の見学をさせて頂きました。

1日を通して学んだこと…それは、博物館の命でもある資料を集め守り、博物館に学びに来る来館者のために戦う学芸員の勇ましい姿です。
ある時は光や虫やホコリと戦い、またある時にはお金が無いために学芸員自ら展示物を手作りし、またある時には謎設計でメンテナンスしにくい展示ケースを清掃し、またある時には……。
博物館がある限り、学芸員の戦いは終わりません。

何気なく見ている展示は、学芸員の血と汗と涙の結晶と言えるでしょう。今後、博物館の資料や展示を見る目が変わりそうです。
(S大学TN)

2018年08月31日

2018年夏季博物館実習1日目

近畿大学のN.Mです。
実習初日、午前中の最初の行事は博物館についての説明でした。ほかの博物館と比べても特に友の会などの教育普及活動に力を入れていることや、とにかくお金がなくて困っているという話をお聞きしました。その後の学芸員室の案内では、ありとあらゆる隙間にさまざまなものが置いてあり、隙間があればものを置くのが学芸員の習性である事がわかりました。特に旧実習室に積み重なっていた動物の毛皮には驚きました。その後は収蔵室見学でした。収蔵庫は思っていたよりも広く、標本の多さには驚きました。展示は博物館の標本の氷山の一角でしかないことが実感できました。
展示室見学ではジオラマ展示や、触れる展示など一見するととてもよさそうなものにも整備がしんどかったり壊されたりなどの欠点も多いことがわかりました。
その後は特別展の見学でした。今回のテーマはキノコなのですが、押し花のような美しい展示や絵の展示など、キノコに興味のない人でも楽しめそうなすばらしい展示でした。キノコ展はまだまだ開催中ですのでぜひ見に行ってみてください。

2018年夏季博物館実習4日目2班(8/24)

8月24日(金)前日の台風が過ぎ去り、天気は見事な晴れ。博物館実習4日目の始まりです。
本日の2班の実習を担当して頂くのは、動物担当の石田さん。主に貝類の研究をされている方です。作業内容は、杉本コレクションの貝の分類・仮番号の登録を行うというものでした。

作業内容を説明すると、貝の1つ1つはマッチ箱ほどの小さなプラスチック製のケースに保管されています。その中には、種名・学名・採集地・採集日・貝の見た目など、貝に関する情報が記載された「ラベル」というものが入っています。2班が行ったのは、そのラベルをプラスチックケースの中から見つけ出し、記載された内容を読み取り、Excelに入力してデータを残すという作業でした。ラベル内容をExcelへ入力後は、Excelの番号と対応させた仮番号ラベルをケースの見えるところに入れ、番号ごとに段ボールに収納しました。

一見簡単で楽そうに思えるこの作業ですが…とても細かく神経を使う作業でした。

まず、プラスチックケースからラベルを取り出すには、ケース内に保管されている貝やその下に敷かれている脱脂綿を一度出す必要があります。この貝がとても小さいのです。凄く小さいです。中には米粒よりも小さな貝もあり、もし落として失くしてしまったらどうしようと、内心ドキドキしていました。また、ラベルを探すのも一苦労で、何枚にも重ねてある脱脂綿の間に挟んであったり、貝の中に収納されていたりと、まるで宝探しのようでした。そして、一番大変だったのがラベルの読み取りです。私が担当した杉本コレクションの中には、古いもので採集日が昭和3年のものがあり、それは今からおおよそ100年前ということになります。現在の奄美大島が大隅大島となっていたり、漢字の表記が旧字体で読めなかったり、そもそもラベルの劣化が激しく読み取りが不可能なものなど様々でした。解読が難しい文字に出会う度に石田さんに尋ねたり、同じ班の実習生と一緒に考えたりと、難問クイズに皆で挑んでいるような感覚でした。1人当たり200個以上の貝の整理を行い、最初は果てしない作業のように思えましたが、珍しい貝を見ながらの作業はとてもワクワクして楽しかったです。

今日の実習を通して、貝には多くの種類があることを知りました。1つとして同じ形のものはなく、今まで見たことのない貝を沢山この目で見ることが出来ました。特に、一生を浮遊して生きる浮遊貝という種類を目にしたときは驚きました。ヒラカメガイの透明な体とカブトガニのような美しいフォルムには感動しました。いつか生きて泳いでいる姿を見てみたいです。また、私は趣味で釣りをするので、これからはもう少し足元の生き物に目を配ってみようと思いました。今回、石田さんから初心者向けの貝の同定の本を何冊か教えて頂いたので、素敵な貝を見つけたら拾ってみたいと思います。
(K大学 N.T)

2018年度 夏季博物館実習(5日目)

 5日目は毎月恒例行事の植物園案内の補助を行いました。

 午前中は、案内してまわる場所の下見へ行きました。朝から天気が良く、小さい子や高齢の方、いつもクーラーが効いた部屋で作業している大学生には厳しい天気です。できるだけ木陰のあるルートを案内してまわることになりました。また、補助スタッフが多いため、普段は使わない生物顕微鏡を持ち出しての観察も行いました。
 園内には、大小多くの枝が落ちていました。「2日前の台風だろう」くらいに思っていると、すかさず解説が入りました。枝が落ちる原因にもいろいろあるのです。台風の影響も勿論ありますが、大きさや切り口、枝の状態からエネルギー効率上元々落ちる予定だったもの、チョッキリが産卵して切り落としたもの、カラスによる枝落としによるものなど、いろいろな要因で落ちた枝が見つかりました。身近にあるものでも、知らないと気づかないものが多いのだなと思いました。他にも、シイ・カシ類とブナ・ナラ類のドングリの出来方の違いを実際に割ることで確かめたり、葉のフェルトのような手触りの面にある星状毛を観察したりしました。また、まわっている途中でボランティアの方が芋虫見つけましたが、種類が分からなかったので、窓口にいた昆虫担当の方に聞きました。相談窓口担当になるとこんな感じでいろいろもって来られるんだな、大変だなと思いました。

 お昼過ぎから植物園案内開始の時間までは、午前中に拾ってきたものを観察しました。同班の方がアキグミの未熟な実(美味しくないらしい)を割って顕微鏡で観察していたので見せてもらいましたが、予想外にケバケバした繊維が詰まって驚きました。絶対家の布団よりふかふかしている……というのは、どうでもいい感想ですね。

 午後からは実際の植物園案内へ。幅広い年齢層が集まっていました。顕微鏡での花粉観察、ドングリをつける樹木の解説と観察、カミヤツデの星状毛の観察、ヤタイヤシやシュロなどの実の被食などの解説を行いました。
 何度か植物園案内に来ているご婦人と話していると、顕微鏡を使っての観察はほとんどしたことがなく、こんなにミクロな世界を見たのは初めてだ、と嬉しそうにしていたことが印象的でした。植物園案内などの行事は、植物や動物などの知識がほとんど無い人たち以外にも普段から来てくれている人たちやある程度知識を持っている人たちも参加しています。特に大阪市立自然史博物館ではリピーター率が高いと聞いています。ただ単純に全く知識のない人だけを対象にせず、色々な人が知識を増やし、楽しむことができるような工夫を考えることも必要なのだなと思いました。

 5日目を通して、よく観察し疑問を持つこと、それを調べて自分の知識を増やすこと、誰もが楽しめるような工夫を考えることが大切だと感じました。
(4班 K大学 K. M)

2018年08月30日

2018年夏期博物館実習2日目 1班

実習2日目、班別での本格的な実習の始まりです。
1班では、貝の分類・仮番号登録を行いました。

貝は既にプラスチックケース内に保管されており、種名・採集地・採集日・貝の状態などに関する記述など、いわばその貝の情報が詰まった“ラベル”というものがケース内外にあります。私たちが行ったのは、そのラベルに記載された情報をエクセルに入力し、データを残すことです。その際、種名に誤りがないかの確認や、解読が難しい文字を石田学芸員に尋ねながら作業を行いました。筆記体で書かれた学名や、古い漢字など、はじめは読むのに苦労しましたが、だんだんと特徴がつかめて推測出来るようになり、作業効率が上がっていきました。
ラベルは脱脂綿の間に挟まっていたり、貝の中に入っていたり、ケースの底や表面など目につきやすいところにあるとは限らないため、見つけて取り出すときは、宝物を見つけたような感覚でわくわくしました。

中には普通の用紙にメモ書きをしたくらいの簡易的なものもありましたが、それがあったおかげで貝の情報を正確に拾うことが出来るので、ラベルを書くことの重要性を感じました。
ラベルの情報を入力した後は、仮番号ラベルをエクセルの表の番号と対応させてケースの見えるところに入れました。こうして整理が終わった標本は番号ごとに段ボールに入れました。
集中して作業した結果、1人あたり120個ほどの貝を整理することが出来ました。その全てがどれひとつとして同じものは無く、数をこなしていく度に知らなかった新しい貝を知れるのが楽しくてあっという間に時間が過ぎていきました。学芸員の方がこの作業をするとなると、他の業務でお忙しい上に、あっという間に時間が過ぎてしまうので大変だな、とも思いました。 
(M大学 E.K)

2018年度夏期博物館実習5日目(5班)

2018年8月25日、博物館実習5日目。
この日は博物館実習最終日で、”植物園案内”という長居植物園でのイベントに補助スタッフとして参加させていただきました。
イベントは午後からの開始で、午前中は学芸員の方と博物館ボランティアの方々と一緒に長居植物園にて下見を行いました。私は、専門が植物でないこともあって植物に関する知識はほぼ皆無でしたが、学芸員の方や博物館ボランティアの方々、そして植物に詳しい実習生たちから園内の植物を見ながら知識を吹き込んでもらうことで2時間程度の下見にも関わらず、随分と色々なことを知ったように感じた上、実際にイベントに参加する人の気持ちが分かった気がしました。知識がない人にとっても面白いと感じる豆知識を普通に話すことができる学芸員や博物館ボランティアの方々は、とても参加者の気持ちに寄り添うことができておられてすごいと思いました。そういった力は、ただ部屋にこもって勉強しているだけではつかず、野外に出て人や生き物とたくさん関わることで身につくと思ったので、私も実践していきたいです。
下見を通して、今回の植物園案内では、この時期ならではの植物に加えて、数日前の台風の影響で地面に落ちていた折れた枝や葉などに注目することにしました。しかし、実際にイベントが始まると、下見で見ていた植物の他に、参加者の方が発見したキノコの解説なども加わりました。この様に、博物館のイベントでは、学校の授業と違って、参加者の発見や疑問に応じて中身を自由自在に変えることができるのを目の当たりにしました。その場で参加者の疑問を解決する学芸員の方の対応や、図鑑や映像と違ってありのままの植物を観察することで臭いや感触、生え方などを見ることができること、そして解説員からだけでなく参加者同士で情報を交換したりするなどといったコミニュケーションを取る機会があるということが、このイベントの良いところだと、私は思いました。また今回は、補助スタッフが多かったということもあり、野外での顕微鏡観察が加わりました。これには、いつも参加されている方々も興味を持って下さり、楽しんでいただけたように感じました。

私は五日間の博物館実習での展示、標本整理、収蔵庫での作業、植物園案内などを通して、学芸員の仕事の奥深さを実感しました。そして学芸員の仕事とは、研究や展示がメインだと考えていましたが、想像以上に人との関わりが多い仕事であることを知りました。今回の植物園案内では特にそのように思いました。当然のことですが、学校で学んだ座学以上に博物館のことを学ばせていただきました。五日間ありがとうございました。
O大学 Y.O

2018年08月28日

2018年 夏季博物館実習 8/23

 夏季博物館実習も3日目を迎えました。大阪に台風20号が直撃した日でした。
 
 本日は、データ表作りと標本をアルコール漬けにする作業を行いました。扱った標本は、こないだの大阪北部で発生した地震による被災した魚や両生類を中心とする標本でした。ラベルのデータが失われる前に、表計算ソフトExcelを使って管理番号・博物館内での管理コード・和名・学名・採取者・採取日時などの情報を一覧表にまとめました。標本ビンの中にはラベルが種の同定しなおしで複数あるもの、同一ビンに他種の標本が含まれているものも中にはあり、そのような場合の対処を知ることができました。
 標本をアルコール漬けにする作業では、安全性の観点によりホルマリン漬けから一度取り出されたものを標本ビンにアルコールに詰めなおしを行いました。実物を見ながらの作業であるため、同時に個体数を確認し、データ表に打ち込む作業を並行して行いました。

 現在専攻している分野ではありませんでしたが、魚の同定を大学のほうで少し学んでいたので標本ビンに詰めなおす際、間違いのないよう注意しながら作業を進めることができました。標本の取り扱いについて学ぶ事ももちろん重要ではありますが、作業をしながら魚の形態的特徴・種類・採取地についても知ることができ、知見が広がったと思います。
 また、古い標本ビンが割れてしまう、ラベルの文字が解読できない、などのハプニングもありましたが同じ班のメンバーと協力して調べたり声を掛け合ったりすることで次第に作業に慣れ、協力して進めることができました。
 作業の感覚がようやくつかめてきた頃、台風20号が直撃した影響で強制解散になってしまいましたが、短い時間の中でも普段あまり触れないような分野・作業に触れられて充実した時間を過ごせたと思います。

2018年夏季博物館実習 5日目

博物館実習最終日は、植物案内のイベントの補助スタッフをしました。

午前中に下見を行い、午後2時半から一般のお客様と一緒に植物園の中を散策しました。
植物園の中は、先日の台風で折れた枝や葉がたくさん落ちていました。その中からネタにできそうな木を見繕っていきました。例えば、どんぐりには、アラカシのように花が咲いたその年の秋に実を結ぶ1年成のものと、クヌギやマテバシイのように花が咲いた翌年の秋に実を結ぶ2年成のものがあります。2年成のどんぐりは、1年目は小さなどんぐりの赤ちゃんをつくります。今まであまり意識して植物を観察したことがなかったので、新しい発見をたくさんできました。

午後からは一般のお客様と一緒に植物案内本番です。午前中に見て回った所の中で、面白そうなところをピックアップして案内しました。今日は実習生がたくさんいるということで、簡易的な顕微鏡と野外用のミニ実体顕微鏡をもっていきました。顕微鏡はプレパラートを作る必要があり、あまり野外観察には使わないのですが、今回はカバーガラスの代わりにセロテープを使うという強行手段をとり、道中で発見したサルスベリの花の花粉やサルノコシカケの胞子をその場で観察しました。
植物案内に参加してくださった方は皆さん積極的で、落ちている枝や葉を手に取って観察したり、学芸員に質問したりメモを取ったりしていて、私自身もいい刺激を受けました。また座学と違い、実際に植物を観察しながら学べるのは、分かりやすくおもしろいし、博物館の利点だと思いました。

博物館実習をしてきて、普段は入れない収蔵庫の標本を見たり、学芸員の実際の仕事のお手伝いをすることができて、とてもいい経験になりました。5日間ありがとうございました。
(K大学 I.O)

2018年08月27日

2018年度夏季博物館実習4日目

実習4日目の3班は地史の分野についての実習を行いました。と言っても、午前中は化石の事について色々と教えてもらったり、過去に展示していたという化石や地層の模型などを見せてもらったり、と実習というよりは楽しい講習を受けたような感じでした。
化石というと、恐竜の化石とか古代生物の化石などを思い浮かべてしまいがちですが、体の実物がある物だけでなく、生物の生活の痕が残ったものも化石と呼びます。例えば、足跡の化石や糞の化石などなど…。植物の呼吸した痕などもそうです。実はこのような痕の化石、生痕化石は「その生物が確実にその場所に生きていた」と分かるため、生物の体が化石になった体化石よりも資料として重要らしいです。化石に知識のない私からすると意外な気もしますが、体化石だと死骸が風、波などにさらわれたり他の生物によって運ばれたりと、意外と簡単に場所が変わってしまうのだと言います。
他には、少し特殊な化石として鉱化化石というものがあります。これは生物体が鉱物成分のある地層に埋もれて、長い時間をかけて生物体が鉱物成分に置き換わってしまうという、その名の通に鉱物になってしまった化石の事をいいます。アンモナイトや大きな木の幹も鉱物に置き換わって、綺麗な石のようになります。なんとも神秘的で素敵ですね。大きな鉱化化石は触れる展示品として展示されることも多く、ちびっ子にも大人気だそうです。やはり触れる展示は需要が高いですね。
また、これは余談ですが、波の痕跡が残った「波の化石」というものもできるのだそうです。しかし、波は生物ではないため厳密には化石とは言わないのだとか…。それでも、波にも痕が残るなんてすごいですね。
私自身は地史が専門ではないので、初めて知るような事も多く、ワクワクドキドキしながら聞いていました。

午後は整理しきれていなかった資料の整理、というなんとも地味目な作業になりましたが、裏方仕事は好きなので個人的には楽しく作業できました。
それにしても膨大な量の資料がありますので、整理しきれない、置く場所がない、というのも理解できます。これから長い時間がたつにつれ、資料もますます増えていくでしょうからすべての資料を収蔵する、という事は難しいのでしょうね。そんなことを思いながらも、資料のサイズに対応できる高さの変えられる棚や、引き出しのサイズに対応した大小さまざまな仕切り箱など、考えられた収蔵法に感心しながら整理しました。
T大 GM

2018年度夏期博物館実習5日目(2班)

5日目は、大阪市立自然史博物館で月1回に定期的に行っている長居植物園案内に補助スタッフとして参加しました。

午前中はまず、午後から案内する長居植物園の下見を行いました。植物園では、若い葉は丸い形をしているが成長すると四角く角張った形になるユーカリや、果実がなっていて食べると甘みの少ない柑橘系のような味がしたヤタイヤシなどの日本には生息しておらず普段の生活ではなかなか見ることができない植物をたくさん見ることができました。

午後からは、観察会が始まるまで、下見で持ち帰った植物の葉や実を実体顕微鏡で観察しました。顕微鏡で観察するとアキグミの実には細かい毛がたくさん生えていたり、葉の裏面をみると猫の肉球のように見えたり肉眼で見るのとは全く違った印象になり面白かったです。
そして観察会では何人かの観察会に参加された人とお話しさせていただいたのですが、とても植物についてくわしい方が多く、学芸員の方の説明にたいしてメモを取ったりと、とても勉強熱心なかたも多く、私も刺激を受けました。今回の観察会で印象的だったのが学芸員の方が非常に大きくはっきりとした声で話されていたことです。初日に「学芸員には大きな声があるといい」といったお話を聞いていたので、今日の観察会でそのことが実感できました。

今回の実習では標本の整理や標本の作製、観察会など様々な業務を学ばせていただきました。また、一日ごとに違った専門の学芸員の方からのお話を聞けるのがとても新鮮でした。5日間の実習ありがとうございました。
(2班K大学A.N )